4ヵ国語を勉強するブログ

留学経験なし、独学で英検1級,TOEIC980点,TOEIC SW170/200,中国語検定2級を達成。最大の効率で結果を出せる勉強方法をブログに投稿しています。

英語初心者こそ「生の英語に触れる」のが大事!

いきなり質問なんですが

 

英語学習の最終的な目標は何ですか?

 

この質問に対する答えは、もちろん人によって様々だと思います。

  • 英語でコミュニケーションが取れるようになりたい
  • 海外ドラマやハリウッド映画をもっと楽しみたい
  • CNNなどのニュースを理解できるようになりたい 

などなど。

ぼくが想像もつかないような目的を持っている人もいるでしょう。

しかし、それがなんであれ、

 

生の英語と関連している

 

ということは共通事項なのではないでしょうか?

英語でコミュニケーションを取る相手が話す英語、ハリウッド映画のセリフ、CNNでキャスターが話す英語・・・

これらはすべて書店で売られているような教材とは違う「生の英語」です。

生の英語が教材のCDに吹き込まれている英語と違う点は、「一切の容赦がないところ」。これは当然ですね。ハリウッド映画にしてもCNNにしても、ネイティブの大人に向けて作られているわけですから、ぼくらのような非ネイティブにとってはものすごく難しいわけです。

今言ったことはただの当たり前の事実なんですが、実はここにひとつ問題があります。

 

それは、一般的な教材の英語と最終目標としている英語に大きすぎる隔たりがあることです。

 

日本の英語学習市場はものすごく発達していて、良い教材が大量にあります。

しかし、実際に英語を使う、という最終目標のレベルが高すぎるために、教材を使って徐々にステップアップしていっても、「使う」という最も大事な段階に入る前に挫折してしまう人がすごく多いのです。

今回は、

  • 英語を勉強する本来の目標である「生の英語を理解する・使う」という段階に達するための最も効率的な勉強方法

について考えていこうと思います。

 

 

多くの学習者がしている"勘違い"

生の英語を使うレベルを目指して英語学習をしていくにあたって、多くの学習者が勘違いしていることがあります。

下の図を見てください。

f:id:yusuke-to-yondekudasai:20160804133958p:plain

英語の勉強は積み重ねが大事とよく言いますね。上の図は、下からどんどん実力を積み上げていき、最終的に生の英語がわかるレベルに到達する、というのをイメージして作りました。

多くの人はこのようなイメージで、コツコツ頑張っているのではないかと思います。

しかし、これは間違いなんですよ。

本当は下の図のようになっています。

f:id:yusuke-to-yondekudasai:20160804135022p:plain

 

つまり、学習者向けの教材や、TOEIC、英検などのメジャーな資格試験の積み重ねの頂点よりも、はるか上に存在するのが生の英語なのです。

これは、2つが別次元にある、といってもいいかもしれません。

 

教材マニア・資格マニアになるな!

さて、上で示したような認識を持つと何がマズイのでしょうか。

それは、目標とするレベルが今の地道な基礎訓練の延長にあると考えて勉強を続けたとしても、到達したいラインが今の学習と地続きになっていないわけですから、いつまでたっても目標が達成できなくなってしまうことです。

下の階段だけを上がっていっていちばん上まで上がったとしても、自分が最終的に到達したいと心の底では思っているレベルには到達していないという状況になってしまうのも大きな問題ですね。

図では便宜上、積み上げのいちばん上を英検1級、TOEIC900点としましたが、TOEICが900点なのに全く自分の言いたいことを英語で言えない人はまさにこの罠に陥っていると言えるでしょう。

教材の問題が完璧にできるようになったり、資格試験では点数を取れるものの、それだけになってしまい、本来自分が達成したいと思っている目標がないがしろになってしまっているわけです。

 

"行ったり来たり"が正解

じゃあどうすればいいのよ?

という話ですが、生の英語を理解し、使えるようになるための学習戦略としては、

 

生の英語に触れる

 

ということに尽きます。

しかもここで大事なのは、英検5級~3級のような、初心者レベルから、ガンガン生の容赦ない英語に触れていくことです。

もちろん、英検3級レベルで級に海外ドラマを見ても、ほとんどわからないでしょう。でも、それでいいんです。なんとか聞き取れた1フレーズ、1単語があればいいんです。いや、たとえ1単語も聞き取れなくても、生の英語を頑張って理解しようとする、それが大事なんです。

生の英語に触れる練習をしたら、また教材・資格試験の勉強に戻ってまた実力をつけて生の英語に再挑戦、ということを繰り返していきましょう。

この"繰り返し"というのが大事です。

f:id:yusuke-to-yondekudasai:20160804141741p:plain

このように、生の英語に触れていく、ということを随時はさみながら、階段を徐々に上がっていく、という戦略が最も効率的なんです。

 

生の英語に触れていくメリット

初心者が生の英語にどんどん触れていく具体的なメリットについて書いていこうと思います。

まず、信じられない話かもしれませんが、生の英語に触れるだけで、脳の処理スピードが上がります。

これは、教材に入っている英語のスピードが遅いからです。英検1級のリスニングですら結構遅いです。

それが、生の英語に触れることで、本来話される英語のスピードに慣れるので、教材を使った学習に戻った後も、素早く英文を処理しようという意識が勝手に働き、学習効率が向上するわけです。

遅いスピードというぬるま湯ぬつかっていてもいつまでたっても早い英語は聞けるようになりません。生の英語にどんどん触れていくことで、脳の処理スピードをどんどん上げていきましょう。

また、生の英語に触れる学習のもう一つのメリットとして、単純に楽しい、というのがあります。

これは当たり前ですよね。教材を使ってひたすら英単語を覚えたり、例文を丸暗記したりするのより、海外ドラマを見たり、実際に英会話をやってみたりする方が楽しいに決まってます。

初心者の段階ではわからないことがほとんどですが、だからこそちょっとわかたっときの喜びは大きいものです。

外国語学習においていちばん大事なことはモチベーションです。そして、モチベーションを維持する有効な方法は、楽しむこと。生の英語は、とにかく楽しいので、モチベーション維持にも効果を発揮するのです。

 

素振りだけしていても仕方がない

さて、今回書いたことをまとめてみましょう。

 

英語学習は、

①教材を使った勉強や資格試験などの勉強

②生の英語を理解する・使う(CNN,洋画,海外ドラマ,英会話・・・)

の2つに分けて考えることができるが、

これら2つを行ったり来たりするのが最も効率が良い。

たとえ初心者だとしても、早い段階でどんどん生の英語に触れていこう!

 

ということでした。

ちなみにぼくは資格アンチとかではありません。むしろ、英語の資格は好きですし、英語力を上げるための有効な手段だと思っています。

ここで問題にしているのは、あくまで上で挙げた①と②のどちらかに過剰に偏ってしまうことです。どっちも大事なんです。

①ばかりやっていると、資格だけできて実用がまったく伴わない人になってしまいますし、②ばかりやっていても基礎がしっかりしていないので実力は上がって行きません(とりあえず留学したはいいけど全く英語力が上がらず帰国する人がこのパターン)。

 

でもよく考えてみると、これって当たり前のことなんですよ。

だって、たとえば野球とかテニスをやっている人で、素振りを徹底的に極めて、ルールブックを完璧に覚えてからやっと試合をする、という人はいませんよね?

ある程度練習をしたら試合をすることで、練習では見えなかった課題が見つかったり、あぁ、世の中にはこんな上手い選手がいるんだな、といった気づきがあったりして、そこを踏まえてまた練習して、そしたらまた試合をして・・・の繰り返しが上達の一番の方法のはずです。

英語学習でもそれは同じ。究極の目標は、生の英語を理解する・使うことで、教材を極めることではないはずなんです。

多くの英語学習者は、外国人とどんどん英語で会話をしていきたい、とか海外ドラマを字幕なしで見られるようになりたい、と心の底では思っているのに、じゃあそれを実際にやってみようとはならないんです。

できないと思っているからなのかもしれませんが、その考え方がもう全然うまくいかない考え方なんです。

英会話ができるようになりたいなら英会話フレーズ集みたいなのを買ってずっとそればかりやっているのではなく、とりあえず英会話をやってみましょう。

その上でやっぱり会話の引き出しが少ないなと思えばそれを改善する方法を考え、それが英語フレーズ集を覚えることなら、それを頑張ってやればいいんです。

英会話フレーズ集ばかり暗記している人と、どんどん実戦で英会話をしながら基礎に戻って・・・を繰り返している人。どっちが目標を達成できるのかは明白ですよね。

自分はまだ初心者だから生の英語はまだ早い、などとは思わず、どんどんぶつかっていきましょう。

 

(こちらの記事もおすすめ)

「英語学習では4技能をバランスよく身に付けるべき」って言ってる人なんなん?

アウトプットの質を最大まで高める方法は、"アウトプットしないこと"だった!

仕事で英語をしゃべる"羽目に"なってしまった人がまず意識すべきたった2つのこと

洋書で英語を勉強したい人におすすめ!『楽しく習得! 英語多読法』のレビュー。

ちくまプリマー新書から出た『楽しく習得! 英語多読法』という本を紹介してみようと思います。

楽しく習得! 英語多読法 (ちくまプリマー新書)

楽しく習得! 英語多読法 (ちくまプリマー新書)

  • 作者: クリストファーベルトン,Christopher Belton,渡辺順子
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2016/07/05
  • メディア: 新書
  • この商品を含むブログを見る
 

これを書いたのはクリストファー・ベルトン氏。この人は、『ハリーポッターが英語で楽しく読める本』シリーズで有名です。かなり売れていて、本屋で見かけたことのある人も多いのではないのでしょうか。

ぼくはこの人が前に書いた『英語は多読が一番!』という本を読んだことがあり、その本が非常にためになる内容だったので、今回新しく出版されたこの『楽しく習得! 英語多読法』も本屋で見つけたときに即購入してしまいました。

 

洋書に特化した教科書

洋書をとにかく読みまくる、いわゆる"多読"は、英語学習者の中でもかなり認知が広がってきた感があります。

しかし、その高い注目度にもかかわらず、

 

洋書ってどうやって手をつけたらいいの?

 

という根本的な質問に答えてくれるような、"洋書読書に特化した教科書"って今までほとんどなかったんです。

ところがこの本の第1章では、そんな"洋書をこれからガンガン読んでいきたいのだけれどもハードルが高くてどうしたらいいのかわからない"というな人におすすめの情報が多く載っているんです。しかも、そのどれもがかなり的を得た内容でした。

文法的な分析をしない

(略)

自分の読んでいる文を学校で習った文法の枠組みにはめこもうとしても、そう簡単にはいきませんし、多くの場合は時間の無駄にしかなりません。自分の読んだものを正しいものとしてそのまま受け入れ、もしもその文の仕組みがわからなかったとしても、気にしないようにしましょう。

洋書を多読していく上で重要なのは、文法の分析をしないことなんです(実は普段の学習から、あまり文法を重視すべきではないんだけれど・・・)。

今まで学校でしか英語を勉強してこないで、生の英語に触れてこなかった人は、学校英語だけだった時間が長いほど、実際の英語が学校で習った文法で説明できないような英語だらけだということに驚くんです。

でも、これを習ってきた文法事項に当てはめて解析しようとすると、いつまでたっても読めるようになりません。というか、そもそも文法的にちゃんと説明できない英文って、多いんですよ。

 

大事なのは、その英文がどういう"意味"なのかを"大きな視点"で"理解"しようとすること。

 

前後の流れや、自分の持っている知識などを総動員して、意味を取ろうとして読むんです。このルールに従って読んでいくと、不思議と量をこなしていくうちに、洋書がどんどん読めるようになっていきます。

 

日本語で楽しんでいる種類の本を選ぶ

普段から日本語で楽しんでいる種類の本だけを読みましょう。たとえば、日本語でファンタジーの本を読まないのなら、英語でもそのジャンルの本は選ばないほうがよいでしょう。

本っっっっ当にその通り。

これはなぜかというと、ずばり「楽しくないから」なんです。

この本のタイトルにも『楽しく習得!』とあるように、洋書の多読が効果的なのは、それが楽しいからなんです。好きこそものの上手なれ、というわけです。

洋書読書は、慣れないうちはかなり気力と体力を使います。そのためには、好きな本を読むことでモチベーションを上げていく必要があります。好きじゃないジャンルの本は絶対ダメ。続かないんです。

自分が好きな本はじゃあ何なのかと考えると、やはりそれは普段日本語で読んでいるジャンルの本ということになりますよね。たとえばぼくの場合は、読んでいるのはほとんど現代のことについて書かれたノンフィクションです。小説も読むのですが、割合としては30冊に1冊小説を読み、あとはすべてノンフィクションというくらいです。なので洋書もほとんどノンフィクションを読んでいます。

ちなみに、日本語で普段本を読まないという人は向いてないのでやめましょう。

やはり洋書多読が効果を発揮する最低条件は「楽しむこと」で、読書が好きじゃない人はうまくいきません。

kazuuiword.hatenablog.com

ちなみにその他にも

  • 自分の理解力にあった本を選ぶ
  • 辞書を使い過ぎない

などの、洋書を読んでいく上でのコツや、さらには

  • 単語の意味を推測する手がかりは?
  • 洋書を読む上で絶対に覚えるべき単語リスト

なども載っていて非常にためになる内容です。

 

洋書に出てくる語彙が満載

この本の最大の特徴なんですが、とにかく大量の英語表現が載っています。

ここまでで紹介してきたような"洋書の読み方"についての情報も多いのですが、具体的な単語や熟語を紹介しているページが半分以上を占めています。

こう言うと、「ただの単語集なら興味ないや・・・」と思う人もいるかもしれませんが、"普通の単語集には載っていないんだけれども洋書を読む上では必要な単語"が載っているので、かなりためになるんです。

たとえばキリスト教関係の単語ですね。

英語は2000年間このキリスト教文化に浸されて、現在の姿に至っています。そのため、日常生活で使われる表現や慣用句の多くには、背景となるこの文化がしみわたっています。

英語のネイティブスピーカーは、一般に幼いころからキリスト教の教育を受けるため、このような表現や慣用句を無意識のうちに使いますし、作家たちも読者がきちんと理解してくれることを前提にして、本の中でそれらを使っています。

たとえば、

in heaven

という言葉がありますが、これは「天国で」つまり、死んでいることを意味しますが、その他に「最高に幸せな状態で」という意味も表します。

こういう表現って、単語単位では意味がわかってしまうので、辞書を引こうと思うことが少なく、なかなか浸透していかないんですよね。

この本はそういった表現が大量に集められているのでとても貴重な存在です。

 

第3章では、ジャンル別に英語表現や読み方、おすすめの本が紹介されています。

これが結構使えそうです。

たとえば、ミステリーやサスペンスを読むとしたら、犯罪捜査に関する語彙が必要になります。SFなら難しい科学用語が多く出てきます。

それら小説の主要なジャンルについての語彙、また読む際のコツについてまとめられていました。

 

難易度は高め

本書は、英語をすでに何年か学んできた人、英語の読解力がある程度身についている学習者を対象としています。したがって、英語の本をどうやって実際に読むかというアドバイスだけでなく、英語の読書力を磨くためのアドバイスを提供しています。

本書にこのようにある通り、この本に書いてある内容のレベルは高めです。

英語表現が多く載っていますが、専門性が少し高いものや、ことわざも多くレベルが高いです。なので、中~上級者で洋書を使った学習を進めていきたいと考えている人にとっては最適です。

しかし、ぼくは初心者でもこの本はためになるのではないかと思います。レベルの高い英語表現が多く載っていますが、それについての解説が詳しく、興味深い内容になっています。とりあえず1回読んでみて、あとはちょっとずつ読み返してこの本に載っている語彙を習得していく、という方法でやるのがおすすめです。

楽しく習得! 英語多読法 (ちくまプリマー新書)

楽しく習得! 英語多読法 (ちくまプリマー新書)

  • 作者: クリストファーベルトン,Christopher Belton,渡辺順子
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2016/07/05
  • メディア: 新書
  • この商品を含むブログを見る
 

(関連記事)

kazuuiword.hatenablog.com

茂木健一郎著『最強英語脳を作る』が英語学習者必読の良書だったのでレビューしてみる

つい最近発売された『最強英語脳を作る』という本を読んだのでレビューしてみます。

著者は脳科学者として有名な茂木健一郎氏です。

最強英語脳を作る (ベスト新書)

最強英語脳を作る (ベスト新書)

 

「茂木健一郎」と「英語」。この2つの言葉を聞いて思い出したのは、TOEIC論争です。

 

茂木健一郎氏のTOEIC批判を批判する - Togetterまとめ

 

詳しく知りたい方は上のリンクにツイートがまとめられているので見てください。

超ざっくり説明すると、茂木健一郎氏がTOEIC批判をし、ツイッター上で炎上したんです。

 

この事件もあって、ぼくの中で茂木健一郎はそれまでの認識だった「テレビによく出てる脳科学者」から「英語学習に関して発信してる人のうちの一人」というものに変わりました。

 

この『最強英語脳を作る』はそんな茂木さんが、自身の英語学習に関する思想、哲学をまとめた初めての本です。

 

読んでみた感想ですが、予想通りの良書でした。

 

ぼくがよかったなと思ったのは、英語学習に関する正論、つまり合理的に考えたらこうなるよね、という内容が詰め込まれていたことです。

 

こう言うと「そんなの取り立てて言うほどのことでもないじゃないか」と思う人がいるかもしれませんが、英語関係の本というのは、この「正論を言う」ということがほとんどされていないのです。

 

理由は単純で、日本において英語学習市場というのが巨大なマーケットになっていて、そこに参入しようとする人や会社の多くは、日本における英語の在り方を真剣に考え、社会を良くしようと思っているというよりは、単純に儲かりそうだからやってみようという考えのもと参入しているからです。

 

だから「聞き流すだけで英語ペラペラ」のような商品が飛ぶように売れて、本質的なことは議論されないというのが今の日本における英語の現状なんです。

 

そんな腐りきった英語業界に一石を投じる可能性を秘めているのがこの『最強英語脳を作る』でした。

とは言いましたがまぁ実際、茂木健一郎氏もちょっとよくわからない英語教材を出したりしているんですよ笑。たとえばこんな。

モギケンの英語シャワーBOX 実践版

モギケンの英語シャワーBOX 実践版

 

「英語シャワー」というフレーズがもうどこかで聞いたことあるぞこれ!

 

前述したTOEIC論争で、大勢のアンチを相手に一歩も引かずに持論を展開していたのに深い感銘を受けたぼくとしてはこの教材を見たときは正直に言って「茂木さん、マジか・・・。」という感じだったんですよね。

 

しかし!今回のこの『最強英語脳を作る』では、最初から最後まで自身の英語教材の宣伝などは一切出てきません。

単純に茂木健一郎がいままでの数十年にわたる英語学習で積み上げてきた哲学の集大成だったんです。

 

「正しい英語」なんて存在しない!

この本で論じられているのは、「英単語を効率よく覚える方法」だとか、「英会話上達法」みたいな話ではなく、「英語におけるマインドセットとは?」といったような本質的な話です。

よくバイリンガルと言いますが、単に英語の単語を知っていたり、表現を知っていたり、文法を正しく使えるという問題ではなくて、いわゆるマインド・セットというか(日本語には日本語のマインド・セットがあるけれども)、英語のマインド・セットをどのくらい理解して、それを駆使できるようになるかという、深いレベルでの英語の理解というのがあります。

具体的な話で言うと、英語は「実質を大事にする」、つまり合理的に考え、実際はどうなのか?ということだけにフォーカスするというマインド・セットがあります。

 

ぼくは英語以外にもドイツ語や中国語、オランダ語などを勉強していますが、いちばん楽しいと思うのは、この各言語の背景にある「マインドセット」を垣間見ることができたときなんです。

結局、道具箱の中の道具が増えるということなのですよ。僕は残念ながら、フランス語はあまりよくわからなくて、ロシア語もわからない。でも、ドイツ語はある程度わかるから、ドイツ語的な発想というのは自分の道具箱の中に少し入っている。中国語ができたり、アラビア語ができたりすると、また道具箱の中に道具が入ると思いますが、そういうところが、言語習得の一番の魅力だと思います。

 

また、英語には「多様性を含んでいる」という特徴もあります。

 

英語は国際標準語であり、本当にいろいろなバックグラウンドを持った人々が話しています。

さまざまな人が話しているということは、英語と一言で言っても様々で、「これこそが正しい英語なんだ」といえるようなものは存在しないということなんです。

僕がツイッターでよく英語の文章を書いたり、動画で英語を話したりすると、揚げ足取りをしたがる人が非常に多いですね。「この表現は変だ」とか、「この発音は変だ」とか。

ところが、ネイティブと話していてそういう経験はまずしたことがありません。今年(2016年)のバンクーバーのテッドにも行って、オーディエンスとしていろんな人のトークを聞いてきました。そこでもつくづく感じたのは、英語はもはやグローバルな言語なので、「正しい英語」というのはないのだということです。

これもごくごく当たり前のことで、この考え方がグローバル・スタンダードなわけです。しかし、この考え方すら日本ではまだまだ定着していないんです。

たとえば、こんな本があります。

その英語、ネイティブはカチンときます (青春新書INTELLIGENCE)

その英語、ネイティブはカチンときます (青春新書INTELLIGENCE)

 

 『その英語、ネイティブはカチンときます』。このタイトルを見てもうダメだなと思いました。

日本では「ネイティブの英語を真似して話さなければいけない」というような考え方があって、こういう本が売れている現状がそれを物語っています。

 

実際は、この英語が良いみたいなものはなくて、英語はそれ自体ものすごい多様性を持ったものなので、ノンネイティブとして、自分の英語というのを模索していけばいいんですよ。

 

英語のもつ多様性に気づけず、"正解"があった学生時代の英語のテストのように、英語学習に正解があると思い込むと、「こうじゃなきゃいけない」という実際はありもしない何かに縛られてしまいます。

 

この考え方から自由になると、間違えることを恐れなくなるので、実際英語の上達も早くなるんですよ。「正解」などないので、「間違い」という概念がなくなるというのが正しいかもしれませんね。

「人前で間違えることを恥じる」という、非常に根深い文化的原因に起因していると思うのです。これは言語習得だけではありません。実にありとあらゆる場面で、人前で恥をかくのを非常に怖がる文化がこの国には存在します。それが必然的に外国語習得の邪魔にもなってしまっていると思います。

 

基本はやっぱり「多読多聴」

さて、英語学習に関する本質的なことがまとめられている良書だと紹介してきましたが、実際にどうやって英語を学習していくのがいいのか、ということについてもこの本では書かれています。

 

面白いなと思ったのは、人工知能の学習過程を引き合いにだして外国語学習について論じていたところです。

 

人工知能がコンピューターと違うところは、それ自身が学習するところです。

 

たとえばついこの前話題になったアルファ碁は、自分自身との対局をひたすら重ねていくことで膨大な量のデータを蓄積していき、成長しているのだそうです。

これを英語学習に当てはめると、ポリシー・ネットワークに相当するところは、結局、ひたすら良い英語を読む、聞くということにあたります。アルファ碁は何百万局もそれを読み込むことでパターンを覚えました。

とにかくひたすら聞く。ひたすら良い英文を読む。それを繰り返して、英語のパターンを覚えていく。これに当たります。これは必須ですが、必ずしもみんながやっているわけではありません。

いわゆる「多読多聴」をすすめていますが、ぼくもこれには完全に同意です。

 

よく「英語が読めない」とか「リスニングができません」と言っている英語学習者を見ますが、結局のところ、そもそも英語を読んでいない、聞いていないので当たり前なんですよね。

 

"良い"英文を読むというのもポイントです。

 

ツイートまとめを見るとわかりますが、茂木さんがTOEICをディスってたのもここに大きな理由があるんです。

TOEICに出てくる英文は仕事のメールや、会社が出している広告ですよね。

 

こんなのを読むよりは、優れた書き手の書いた良い英文を読んだ方がためになるし、何より楽しいだろう、ということです。

 

ちなみにぼく自身の立場としては、TOEICは好きだし、実際それによって英語力が上がった人が多くいるので、役に立っていると思います。

 

ただし、それが究極の目的になってしまうのはちょっと違うかな、とは思います。

 

にしても、大量に読んで聴くという、これもやはり正論。正論なんですが、日本の英語市場が大きすぎるだけにいろいろなことをいう人が多すぎて、みんな見落としがちなんです。

日本人が英語ができないのは至極当然です。つまり、大量の英文を読んで、大量の英語を聞いて、大量に話して、書いて、それのどこが悪かったかを修正して、会話であれば通じたか、通じなかったとか、ウケたか、ウケなかったかとか、そういうことがフィードバックされ、それによって自分の言うことが少しずつ変わってくる。日本人場合、単純にその経験がないから、英語ができないというだけの話で、僕に言わせると、日本人は英語ができないということを、何か神秘化してしてしまっています。

 

この本の内容が未来のスタンダードになる!

ここで紹介したのはほんの一部で、そのほかにも英語学習のヒントになるようなことがまとめられていた1冊でした。

 

今回、本屋でこの本を見つけて勢いで買って、勢いで読んで勢いでレビューしましたが、普段自分が語学学習を通じて考えていたことをうまくまとめて言語化されたような感覚になってすごくエキサイトしてしまったんですよね。

 

さっきも書きましたが、この本はいま巷で話題になるような

  • 聞くだけでペラペラ!
  • 英語を勉強すると年収~万円アップ!

といったようなことは一切含まれておらず、本質的なことだけが書かれているんです。

 

ただ、今の英語教育業界の現状や、多くの英語学習者のマインドセットをみる限り、この本に書かれている内容が日本でもスタンダードになるにはあと5年はかかるのではないかと思いました。

 

ぼくのように深く共感する人もいるとは思いますが、やはり

「英語脳の作り方とかいうから手っ取り早く英語ができるようになる方法が書いてあると思ったんだけれど買って損したわ」

というような、お前英語向いてないからやめたほうがいいよ、と言いたくなるような残念な感想をもつ人も多いのではと思ってしまいましたね。

 

そういう意味ではこの本は5年後をいってる本です。この本がより多くの人に読まれ、一人でも多くの人の意識が変わり、それによって日本における英語事情が少しでも早く変わっていくことを願っています。

最強英語脳を作る (ベスト新書)

最強英語脳を作る (ベスト新書)

 

(関連記事)

『本物の英語力』(鳥飼玖美子)は真っ当な英語勉強法を示してくれる良書である

「英語学習では4技能をバランスよく身に付けるべき」って言ってる人なんなん?

語彙力を鍛えると、世界の見え方が変わる!

独検5級に合格するための勉強法とおすすめの参考書をまとめてみた

独検、正確にはドイツ語技能検定試験はドイツ語の能力を測るためのテストです。

日本では外国語と言ったら英語で、英語についての検定試験はものすごい数あるのですが、あまり人気があるとは言えないドイツ語に関しては、クオリティーが保証されている検定試験はこの独検くらいしかなく、貴重な存在といえます。

なので、ドイツ語を勉強している日本人にとって、この独検は、学習を進める上での有効なペースメーカー、またモチベーションにもなることが非常に多いです。

今回は、ドイツ語の学習を始めて間もない人が受けることの多い独検5級について、

  • 問題のレベルを含めた試験の概要
  • 各問題の分析&攻略法
  • おすすめの勉強方法と参考書

についてまとめてみようと思います。

この記事を読めば独検5級対策法についてはすべてわかるようになり、勉強計画がすぐに立てられるようになっています。ぜひ今後の学習に役立ててください!

 

問題のレベル&試験の概要

試験を受ける上でいちばん気になるのは、問題の難易度ですよね。

公式HPによると、

対象は,ドイツ語の授業を約30時間(90分授業で20回)以上受講しているか,これと同じ程度の学習経験のある人。

必要な単語数に関しては、

語彙550語

とあります。

この数字は妥当だと言えますね。たとえば、大学の第二外国語として週1回学習してきた人が前期授業を終えて受けると比較的楽に合格できるイメージ。

独学で勉強している人は、1日2時間程度の集中的な勉強で1ヶ月勉強すれば突破できるというくらいのレベルです。

必要な単語数550語を1ヶ月で覚えるとなると、1日に18語も覚えなければいけないのでなかなかチャレンジングですが、仕事などで忙しいという人も、1日1時間の勉強で1ヶ月半~2ヶ月みれば十分でしょう。

 

試験自体は、年に2回、夏と冬に実施されています。具体的な日程は年度によって変わるのですが、2016年は夏期試験は6月末、冬期試験は12月の頭です。

申し込みが試験日の1ヶ月以上前に締め切られてしまうので注意です。早めの出願をこころがげましょう。

www.dokken.or.jp

 

どんな問題が出るの?

※この分析は2015年度の独検過去問を元に作っています。この形式が今後も100%続くわけではないのでご了承ください。

大問1・・・動詞の変化

ドイツ語の勉強を始めて最初にやるのがおそらくこの動詞の現在人称変化でしょう。独検5級もこれが理解できているのかが最初に試されます。

ドイツ語は主語によって、動詞の形が変わります。

英語でも、たとえば

I am Taro.  (私は太郎です。)

という文の主語を彼(=he)にすると、

He is Taro. (彼は太郎です。)

のように、動詞が違いますね。

ドイツ語では、この動詞の変化が英語に比べてかなり多く覚えるのが結構大変なのですが、これが今後ドイツ語をやっていく上での基礎中の基礎となり、最も大切な文法事項といえます。

問題の形式としては、文の穴埋め問題で、虫食い部分に正しい形の動詞を入れていくという形式です。

大問2・・・疑問詞、代名詞、冠詞

再び文の穴埋め問題が出題されます。

ここで試されるのは、疑問詞と代名詞、冠詞についての知識です。

疑問視については、「いつ」「どこで」「何が」といった種類の単語で、比較的楽なんですが、代名詞と冠詞はなかなか難しいです。

冠詞は英語でいうところの「the」のようなもので、名詞の前につけて使います。

ドイツ語ではこの冠詞がちょっと複雑で、さきほどの大問1の動詞の変化と合わせて挫折しやすいポイントとなっています。

大問3・・・単語力

いきなり問題ですが、次の4つのうち、仲間はずれの言葉はなんでしょう?

  1. ライオン
  2. ゴリラ
  3. コアラ

大問3ではこのような単語の力を測る問題が出題されます。

単語を知っていれば確実に正解できるので、大問1、2と比べると楽ですね。

大問4・・・発音とアクセント

単語の正しい発音とアクセントが問われます。後ほど単語を覚える際のおすすめの単語集を紹介しますが、単語を覚える際に、必ずCDを使って、正しい発音とアクセントで覚えるようにしてください。

以前、このブログでも書いたのですが、

kazuuiword.hatenablog.com

日本人学習者にとって、ドイツ語の発音は比較的簡単です。

なので、CDを聞いて、全く真似できない、全く聞き取れないという単語は基本的にはないはずです。CDを使って音を通して学習すればこのパートも得点源になるでしょう。

大問5、6・・・会話

いよいよ会話文が出てきます。問題の形式としては、大問5は3文程度の会話文があり、その会話がどんな場面(空港、ホテル・・・など)で話されているのかを選択する形式で、大問6は会話文自体の穴埋めです。

後ほど紹介する単語集に出てくる例文と全く同じような文が出てくるので、単語集を勉強する際に、例文も一緒に音読すれば対策は完璧です。

大問6については会話文自体の穴埋め、と難易度が高そうに聞こえるかもしれませんが、日本語の文があるので、そんなに難しく考える必要はないでしょう。

大問7、8・・・短いテキスト理解、状況理解

大問7は短いテキストを読み、また大問8は絵と吹き出しを見て、それを説明している正しい日本語の文を選ぶ形式です。

テキストを読む、といってもそこまで難しいものは出ません。5級レベルの単語帳の例文に出てくるような易しい文で構成されています。たまに読みにくい表現が出てくることもあることはあるんですが、単語の知識と、文の内容を細かくではなく、必要な情報をピックアップして、とにかく設問に正解するように努力する意識を持ってやれば、こわくありません。

聞き取り第1部

独検5級には、聞き取り問題、つまりリスニング問題も出題されます。

第1部は、ドイツ語の放送を聞き、それに最も合ったイラストを選ぶ問題です。放送の話すスピードは比較的ゆっくりで、放送は2回流れるので、筆記の対策がしっかりしていれば、あとは問題に慣れていけば対策は完璧でしょう。

ただし、数字の聞き取りには注意です。数字を聞いたら、すぐにそれが書きとれるように訓練しておきましょう。

ちなみに数字の聞き取りに関しては、4級や3級のリスニング問題でも絶対に出るので重要です。今後4級以上を受けたいと思っている人はここで頑張って数字のリスニング力を鍛えておくと良いでしょう。

第2部

第2部は聞き取り問題の中でも少し難しいです。文章を聞き、それに関する質問に3つ答えるというものです。

ここで大事なのはズバリ名詞の聞き取りです。出身地を言ったらそれがどこなのか、時間を言ったらそれは何時なのか、とにかく名詞の情報を落とさないようにするのがコツです。幸いメモをとってよいことになっているので、ドイツ語でも日本語でも、やりやすい方でメモを取りながら聞きましょう。

第3部

短い会話を聞き、その状況に合った日本語の文を選ぶものです。第2部では正確に名詞を聞き取ることが大切だったのですが、ここでは全体の流れ、つまりざっくりとした会話の内容を取れるのかが試されています。

 

おすすめの参考書と勉強法

ここからは具体的におすすめの参考書を紹介しながら勉強法について書いていきます。

独検5級に合格するまでにこなす参考書は2冊です。

まずは、単語集です。これについては『クラウンドイツ語単語1600』がベスト。

独検対応 クラウンドイツ語単語1600

独検対応 クラウンドイツ語単語1600

 

この単語帳では、独検5~3級レベルに相当する約1600語が収録されています。この本の前半に収録されている独検5級レベルの単語470語を覚えましょう。

その際に注意することは、CDを使って発音をアクセントも必ず確認することと、例文を何回も音読することです。

発音、アクセントについては、筆記パートの大問4で出題されます。

また、例文については、この単語集に載っている例文は、どれもそっくりそのまま独検5級に出てきそうなものばかりなので、単語を覚える際に例文を何回も音読することで、独検5級全体の対策になります。

ただし、無理に全部例文を覚える必要はありません。例文を見てみて、意味がわかりそうなものだけ音読し、読んだらマーカーか何かで印をつけ、後日復習するようにしましょう。

 

続いて、独検5級にフォーカスしたテキストです。いちばんおすすめなのは、『独検5級合格テクニック』です。

CD付・独検5級合格テクニック

CD付・独検5級合格テクニック

 

独検5級とタイトルにありますが、ドイツ語をこれからはじめる人が最初に買って取り組んでも十分わかるくらい詳しく、また基礎の基礎から解説がされています。

本も100ページちょっとくらいですぐに1冊こなせます。

練習問題も豊富なので、これを対策のメインのテキストにし、それと並行して『クラウン単語』で単語暗記をしていきましょう。

基本的にはこの『独検5級合格テクニック』をおすすめしますが、カタカナで単語の読み方が書いてあった方が良いという人は、『独検合格4週間 5級』もアリです。

独検合格4週間《5級》

独検合格4週間《5級》

  • 作者: 在間進,亀ヶ谷昌秀
  • 出版社/メーカー: 第三書房
  • 発売日: 2011/03/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • 購入: 1人 クリック: 10回
  • この商品を含むブログを見る
 

独検5級の対策はこれだけで大丈夫です。

この単語集と対策本の2冊をやれば、合格点は取れるでしょう。

対策本として紹介したテキスト2冊には、どちらも模擬試験がついていますが、これに掲載されている分だけでは物足りないという人は、過去問を受験直前に2回分こなしておくと、満点近い点数が取れると思います。

独検過去問題集2016年版<5級・4級・3級>

独検過去問題集2016年版<5級・4級・3級>

  • 作者: 公益財団法人ドイツ語学文学振興会
  • 出版社/メーカー: 郁文堂
  • 発売日: 2016/04/15
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログを見る
 

過去問は少し値段が高めですが、不安な人は、本番前のシミュレーションという意味でもやっておくと心理的負担が少なくなるはずです。

 

まとめ

ということで今回は独検5級に合格するための情報をまとめてみました。

独検5級は合格率が8割を毎回超えるので、難しいテストだとは言えませんが、ドイツ語の学習を始めてみた人が、基礎の基礎が身についているのかを確認するためには、5級受験は良い機会になるのではないかと思います。

見事5級に合格された方は、ひとつ上の4級を受験することをおすすめします!

kazuuiword.hatenablog.com

(関連記事)

kazuuiword.hatenablog.com

Z会らしい詳しい解説付き!『分析!解決!TOEICテスト模試』をレビューしてみた。

新形式TOEICの模試問題集のレビュー強化中。またおすすめなのが見つかったのでレビューしてみます!

今回は、『分析!解決!TOEICテスト模試』の紹介です。

分析! 解決! TOEIC® テスト模試

分析! 解決! TOEIC® テスト模試

 

受験用の参考書や通信教育で有名なZ会から出版された新形式TOEIC用の問題集です。

本の内容

この問題集には、TOEICテストの問題が本番と同じ形式で1回分(200問)収録されています。

本自体のサイズとしては、実際のTOEICとほぼ同じサイズなのですが、印刷されている文字が少し小さいです。ただ、これくらいなら全くの許容範囲で、サイズ的には本番を想定したトレーニングができるでしょう。

また、問題用紙が本体から取り外せるようになっています。

f:id:yusuke-to-yondekudasai:20160624144846j:plain

 

f:id:yusuke-to-yondekudasai:20160624145119j:plain

もうこれは良い模試問題集であるための必須条件な気がします。問題と解答が一体化していると、解きにくくて仕方ないんですよね。

ただ、問題が取り外せるのはよかったんですが、マークシートが切り取りやすいあのパリパリのあれ(語彙力不足)付きではなかったのは残念でした。はさみで切り取るにも切り取り線ないし、ギリッギリで印刷してあるしで苦労しました。

f:id:yusuke-to-yondekudasai:20160624145415j:plain

こういう事態があるので、もうぼくのように模試をTOEIC学習の中心にしている人は、マークシートを何枚か印刷しておくといいかもしれないですね。

なお、値段については現在Amazonで¥1296です。以前レビューした『TOEIC TEST スコア激伸び模試3回分 新形式問題対応編』などのようにこれよりもコスパ面で優れているものはありますが、類書と比較しても安いか普通程度といえるのではないかと。

難易度

続いて問題の難易度ですが、全体的に見ると、公式問題集と同程度かほんのちょっとだけ難しかったです。

ちょっと難しい部分ですが、リスニング、リーディング含め、後半に問題になっている英文がちょっと理解しにくいものがありました。

TOEICで間違えるパターンは大きく分けて、

  1. そもそも英文が読めて(聞けて)いない
  2. 英文は理解できたけど設問に答える段階で間違える

の2つがありますが、この問題集ではひっかけ問題はほとんどなかったので、(1)の段階を主に鍛えるための問題集だなと感じました。

逆にいうと、ひっかけ問題をミスってしまうという人は、『模試特急』『はじめての挑戦』といった、設問レベルでも難しいものが含まれる問題集を選んだ方が良いでしょう。

TOEIC TEST 模試特急 新形式対策

TOEIC TEST 模試特急 新形式対策

 
TOEIC TEST 新形式模試 はじめての挑戦

TOEIC TEST 新形式模試 はじめての挑戦

  • 作者: 神崎正哉,Daniel Warriner,ダニエル・ワーリナ
  • 出版社/メーカー: IBCパブリッシング
  • 発売日: 2016/05/28
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログを見る
 

とまぁ、難しい英文が含まれるとはいったものの、難易度的にはほぼ公式と同じと考えて大丈夫そうです。

なので、ETSが出している『公式問題集』を解き終わった人で、本番前に初見で1回分模試をやりたいなという人はおすすめです。

解説が詳しい

この問題集は、大学入試用の参考書や通信教育を通して、主に高校生に対して問題集を提供してきたZ会らしい特徴がいくつかあります。

最大の特徴は、解説が詳しいことです。

もうめちゃめちゃ詳しい。しかもすごい親切です。

解説が詳しいからといって、説明が冗長になっているというわけではなく、ちゃんとポイントを示した上で解説してくれています。

この意味では、500点台~の学習者でもストレスなく復習を進められそうです。

また、復習がしやすいという意味では、問題1問ごとに難易度が示されていたのはかなり良い点だなと思いました。

この問題は500点レベル、これは800点レベルというように点数で示されています。

500点レベルの問題を間違えたらかなりヤバいっていうのがわかりますし、また、800点レベルの問題は"差がつく問題"だということがわかります。答え合わせが終わったら、まず500点レベルで間違えてしまった問題を速攻で徹底的に復習したあと、800点レベルの問題の復習に取り掛かるのが最も効果的でしょう。

まとめ

というわけで今回紹介したのはZ会から出版された『分析!解決!TOEICテスト模試』でした。

当ブログでは、『公式問題集』が終わったあとの模試問題集としては、圧倒的クオリティの『非公式問題集 至高の400問』をおすすめしていますが、とりあえず1回分だけ模試をやりたいという人はこの『分析!解決!TOEICテスト模試』が難易度などを考慮するといちばんおすすめです。

Z会はTOEIC問題集では有名ではないので、今回買って解いてみるまでは正直少し不安なところもあったのですが、解いてみて、むしろ長年問題集を世に大量に生み出してきたZ会らしい配慮が満載な良問題集でした。

分析! 解決! TOEIC® テスト模試

分析! 解決! TOEIC® テスト模試

 

(関連記事)

英検1級・TOEIC900点の人がおすすめの英語参考書を10冊厳選してみた

TOEIC900点が『文法問題 でる1000問』を全問解いてみた結果、見事に間違えまくった件について

(今日も元気につぶやき中)

語彙力を鍛えると、世界の見え方が変わる!

いきなり難しいこと聞きますが、

 

人間って、何をもとに周りの世界を認識していると思いますか?

 

視覚、聴覚、あるいは"常識"など、この質問には複数の答えがあると思います。

しかし、ぼくは"どのくらい言葉を知っているのか"、つまり"語彙力"が、人間が周りの世界を見るときのいちばん大きな要素ではないかと思うんです。

 

つい最近、『語彙力こそが教養である』という本を読みました。

語彙力こそが教養である (角川新書)

語彙力こそが教養である (角川新書)

 

 

多くのテレビ番組などへの出演でもおなじみの齋藤孝氏の新刊です。

 

この本は「語彙」というひとつのトピックを、そもそも語彙とは何かという考察から始まり、日本人の語彙力事情、また語彙力の具体的なトレーニング方法まで掘り下げて書かれた名著でした。

このようにさまざまな角度から語彙について切り込んだ本だったのですが、ずばりこの本におけるいちばん大きな主張は、

 

語彙が豊かになれば、見える世界が変わる!

 

ということだなと感じたんです。

これは、ぼくが最近考えていたこととピンポイントにかぶることでした。

 

世界の"色"が増える!

「語彙が豊かになれば、見える世界が変わる」ということ。人生そのものが楽しくなるということです。

思考は、頭の中で言葉を駆使して行われます。つまり、何かについてじっくり考えて意見を持つためには、先にたくさんの言葉をインプットすることが必要不可欠です。英語が苦手な人は、英語で深く思考することはできないでしょう。それと同じように、乏しい語彙力では、それをとおした狭い世界しか見ることができません。

 

たとえば今ぼくの目の前に紙が1枚あります。

これは何かと聞かれたら、ぼくにとっては紛れもない、ただの「紙」です。

 

しかし、人によってはこれを「コピー用紙」と答えるでしょう。「印刷用紙」と答える人もいるかもしれません。

ぼくは紙についてはほとんど知識がないんですが、ググってみると、世の中にはいろいろな紙があるようです。インディアペーパー、ノーカーボン原紙、クリーンカーボンペーパー、キャストコート紙・・・。

 

ところが、これらの紙、どれを目の前に置かれても、ぼくはそれを「紙」だと認識するだけで、細かい違いはわかりません。

"わかろうとする"ことすらないんです。 紙それぞれに厚さの違いがあったり、形が違ったり、そういうことは目で見て確かにわかってはいるんですが、ぼくにとってはどれもすべてただの「紙」。

 

これはなぜか?それは単純にそれぞれの紙の名前を知らないからなんです。

これがもし、ぼくがいろいろな紙の名前を覚えたとしたらどうなるでしょうか。

いろいろな紙の名前を覚えることで、そもそも世の中には多くの種類の紙が存在していたんだな、という風にまず認識が変わり、その日から紙の見え方が変わってきてしまうでしょう。

 

より多くの語彙を身につけることは、手持ちの絵の具が増えるようなものです。8色の絵の具で描かれた絵画と、200色の絵の具で描かれた絵画。どちらの絵が色彩豊かで美しいか?いわずもがな、200色のほうでしょう。語彙力を身につけることは、いままで8色でしか表現できなかった世界が、200色で表現できるようになるということなのです。

 

とにかく、人間は頭の中にある言葉を使って、世の中を認識しているんです。

なので、言葉の数が増えれば、当然世の中をより多くの"色"で認識できるようになりますし、また、言葉を話す際も、幅広い表現を駆使して話すことができるようになるんです。

 

語彙力を増やすトレーニング

『語彙力こそが教養である』には、本の半分以上のページを割いて、語彙力を増やすトレーニング方法について、インプットとアウトプット面に分けて詳しく解説されています。

 

ぼくが齋藤孝氏のファンになったきっかけは、岩波新書から出ている『読書力』という本で、読書についてとんでもない深さで考察された名著でしたが、

 

読書力 (岩波新書)

読書力 (岩波新書)

 

 

そんな『読書力』を書いた齋藤孝氏らしい、読書を中心とした語彙インプットの仕方や、また、ネットやテレビを使った語彙増強方法まで書かれていました。

 

具体的な方法としては、「オウム返し」する方法が紹介されていましたが、これはすごく有効なトレーニング法だと思いました。

 

 使い慣れていない言葉を使うのは、不安なものです。

(略)

どう読めばいいのか確信が持てないと、なるべく会話に出したくない。どうしても会話の流れで口にしなければならないときは、口の中でごにょごにょ言ってごまかしてしまう。「定着しない」スパイラルに入っていくのです。しかも、そういう単語に限って何回調べても忘れてしまうんですよね。

これらの「怪しい」単語に出会ったら、まずは先輩や上司などの先人をまねするのがベストです。会話の中でなじみのない単語が出てきたら、とにかくオウム返し。インプットした瞬間、アウトプットまで同時に済ませてしまうのです。

 

ぼくは現在、通訳スクールに通いながら勉強しています。

スクールでは大量の専門用語を覚えさせられます。

「政府予算案」「利益確定売り」「個人消費支出」など、まったく馴染みのなかった単語なので、最初は正しく発音することも怪しいんですが、何回も繰り返して唱えていくうちに、不思議とスラスラと言えるようになり、体に馴染むようになるんです。

 

語彙力を増やしていく方法は、このように「怪しい単語」、つまり自分にとっていままでまったく馴染みがなかったような言葉に出会ったら、それを自分の口で真似してみるのが一番です。

 

具体的な方法としては、ニュースを聞いているときに、馴染みのない言葉をフレーズごと繰り返すのがかなり効果があります。

 


経団連会長 社会保障制度の改革など政府へ要望(17/01/01)

 

「経団連は、春闘に向けた経営側の方針に、賃上げだけでは消費を喚起できないとして・・・」

 

これをそっくり繰り返すことで、「経団連」「春闘」「喚起」などの、普段の会話でほとんど口にしないような語彙を体に染み込ませることができます。

 

これをやってみると、普段ニュースで聞いて意味がわかる言葉でも、口で繰り返すのは難しいことがわかると思います。

しかし、それはその語彙が本当の意味で自分のものになっていないということ。何回も口に出して繰り返すことで"自分の語彙"になり、その分どんどん"世界の色"も増えていくんです。

 

ある分野の用語を新しくインプットすれば、それをとおして今まで知らなかった世の中を理解できるようになります。「IT用語」「経営用語」「心理学用語」「音楽用語」など、興味がある分野からトライしてみてください。知らなかった新しい世界が見えてくるはずです。

 

まとめ

というわけで今回は「語彙力を鍛えると、見える世界が変わってきてしまう」という話でした。

語彙力を増やすことで、今まで見えていなかった世界が見えるようになり、話すときもより幅広い表現を駆使して喋ることができるようになります。

 

大事なのは、今までまったく興味のなかったような分野の言葉を口に出してみることです。世界が広がり、新たな発見もでき、人生がより色彩豊かなものになっていくはずです。

語彙力こそが教養である (角川新書)

語彙力こそが教養である (角川新書)

 

 

(こちらの記事もおすすめ)

アウトプットの質を最大まで高める方法は、"アウトプットしないこと"だった!

ツイッターで有名人にリツイートされてわかった3つのこと。

ツイッターで有名人にリツイートされてわかった3つのこと。

先日、堀江貴文氏の『本音で生きる』という本のレビュー記事を投稿し、その記事をツイッターで告知したときのことです。

記事をアップしてからわずか1分後くらいでしょうか。

f:id:yusuke-to-yondekudasai:20160621131819j:plain

 

「・・・ホ、ホリエモンにリツイートされてる!」

 

これにはさすがに驚きました。

ホリエモンはフォロワーが多い有名人の中でも、普通の人のツイートを拾ってリツイートしたりリプライを飛ばす頻度の高い人ですが、まさか自分のツイートがリツイートされるとは思っていませんでした。

 

結局、このリツイートによって、

インプレッション(見られた回数):49331

詳細のクリック数:145

リンクのクリック数:62

プロフィールのクリック数:25

リツイート:3

いいね:13

増えたフォロワー:1

のような結果となりました。

 

有名な人にリツイートされるのは実はこれが初めてではなく、以前にもヒロ前田さんという、英語資格のTOEICにおける、日本でも最も有名な講師にリツイートしてもらったことがあります。

 

これは、『TOEICテスト 非公式問題集 至高の400問』という問題集をレビューしたときのことでした。ヒロ前田さんは、この問題集の著者です。

ヒロ前田氏は、フォロー数8人、フォロワー2996人。

インプレッション:1139

リンクのクリック:250

プロフィールのクリック:36

リツイート:1

いいね:14

という結果に。

 

また、この記事は最終的にフェイスブックでのシェア数が267にまでなりました。

これは、間違いなく、著者本人によるリツイートが引き金になって起こったことだと言えるでしょう。

 

さらにさらに、つい最近、映画評論家の町山智浩氏のアカウントで、これはリツイートではないんですが、ぼくが書いたブログの記事が言及されました。

町山さんは、フォロー数が46人なのに対して、フォロワー数が186959人。言及されているのを見たときは正直震えました・・・。

 

はい。というわけで今回は有名人にリツイートされた話でした!

ではさようなら!

 

と言って終わってしまったらただの自慢記事なので笑、今回は、これら有名人に言及されたことから得られたデータ、経験をもとに、わかったことやぼくが感じたことを書いていこうと思います。

 

有名人も意外とリツイートしてくれる!

プロブロガーのイケダハヤト氏が以前、ラジオ番組でブログアクセスアップの方法についてこんなことを話していました。

 

比較的簡単なものでいうと、ツイッターを使ったものです。

たとえば、起業家の家入一真さんです。彼はツイッターを使って自分の名前の検索をしているんですね。なので、彼のツイッターを見てみると、家入一真という名前の入ったブログ記事なんかを宣伝してくれているんですね。

なので、キーワードをタイトルに入れることで、言及してもらえることがあり、これがわりと簡単にできるアクセスアップの方法ですね。

(内容を要約してあります)

 

これを聞いたとき、正直ほとんどインチキだなと思いました笑。

 

「有名人にリツイートされるなんて、本当に運が良くないと起こらないことでしょ?」

 

と思ったんです。少なくとも自分の身には一生起こらないことだなと感じました。

しかし、今回3人の有名人にリツイートされて、実は結構有名人もネット普通に見てて、それを自分のツイッターで言及してくれるんだなということがわかりました。

(ただし、有名人でもそうでない人も含めて、ツイートがリツイートされやすいコツというのも実はあるので、それについては後述します。)

 

企業アカウントより個人の影響の方が大きい

有名人リツイートの他に、何回か企業の公式アカウントによるリツイートも経験しました。

ぼくはよく書評を書くので、その記事が出版社の人の目に止まり、公式アカウントで言及してもらえるパターンです。

ただ、これら企業アカウントのリツイートによるインプレッションやクリック数を見る限り、また、その他見聞きする状況を考えても、企業はツイッターをはじめとするSNSの活用には苦戦しているようです。

 

それに比べて、影響力のある個人のリツイートは、文字通りケタ違いの威力があることがわかりました。

 

ぼく自身の経験で言えば、いちばんすごかったのは映画評論家の町山智浩さんにツイッターで言及してもらったときですね。

アメリカのニュース番組を見ているときに、ピクサーの映画『ファインディング・ドリー』にレズビアンカップルが出てくるのが話題になっているというニュースがやっていたんです。

で、そのことを日本語でググってみると、ほとんど日本では話題になっていなかったので、それについて記事を書きました。

ちなみにその記事がこちら。

ピクサー映画『ファインディング・ドリー』にレズビアンカップルが登場すると話題になっているらしい

 

ただ、この記事は全然読まれなかったんです笑!

1週間で3アクセスくらいでした。

 

ところがある日突然、この記事のアクセスが800アクセスくらいドカンと上がったんです。

 

おかしいと思ってアクセス解析を見たりして調べていると、"町山砲"だったことがわかりました。

結局、1週間で3アクセスだった記事が、"町山砲"によって1000+アクセス、そのツイートはなんと32リツイート、52いいねを獲得していました。

これは、やはり、町山智浩という人物に対する信頼感が生んでいるものなのだと思います。

 

「町山さんが紹介している記事ならおもしろいんだろう。 」

 

そう思っている人がフォロワーに多くいるので、反応も大きいわけです。

企業がたとえ莫大なお金を投入したとしても得られるとは限らないのがこの「信頼感」です。

信頼感を得るにはある程度の時間が必要になってきますし、時にはお金にならないようなこともやらないといけない場合もあるでしょう。

そのような段階を経て人からの信頼を得た"個人"が影響力を持つ時代なんだなということを実感しましたね。

 

 

ブログがリツイートされるコツ

ブログ記事限定になってしまいますが、最後に、リツイートされるコツというのを紹介しようと思います。

 

これは、ずばり言って、「愛」です笑。

 

いやマジで。これに尽きる。

 

よく、ブログにおけるツイッター活用術みたいなのをネットで見かけますが、あんなの全部ゴミだと思います。

 

そんな小手先のことをごちゃごちゃやる時間があるなら、とにかく「愛」にあふれた記事、ツイートをしましょう!

映画が好きなら、映画愛にあふれた記事を書く。それだけです。

ヒロ前田氏にリツイートしてもらった記事は『非公式問題集』という参考書のレビューでしたが、あれを書いたときも、とくに出版社に媚びていこうとか、ましてや本人にリツイートしてもらおうという意図はまったくありませんでした。

とにかく、「この問題集マジでやばい!」という気持ちだけを燃料に書きなぐったものでした。

そういうものって、小手先のテクニックを使わんでも伝わっていくものなんです。

 

町山さんに関しても、ぼくはずっと町山氏のファンで、『映画ムダ話』というポッドキャストもラジオもずっと聞いていますが、特に公開した時に誰にも注目されなかった、閲覧すらされなかった記事が、町山さんという日本を代表する映画評論家に拾われたのも、ぼくの町山愛とは無関係ではないと思っています(いや無関係かも)。

 

それに、そもそも、リツイートされることを狙ったツイートって、それ自体投稿するのが辛いってのもありますね。

 

バズを狙ったブログ記事投稿もそうですが、狙って狙って反応がなかったときって、つらくないですか?

そんなのを狙うよりは、とにかく自分が納得できる記事、ツイート、自分がこれがツイートしたいんだ!書きたいんだ!ということを投稿して、反応はあったら嬉しいなくらいがちょうど良いのではないかと思っています。

 

まとめ

というわけで今回の記事のまとめです。

最近企業の公式アカウントや有名人にブログ記事をリツイートしてもらえることが何回かあってわかったことは、

  1. 有名人にツイッターで言及されることは決して夢物語ではなく、意外と起こり得る
  2. ツイッターにおいては企業よりも個人の力が圧倒的に強い
  3. リツイートされるコツは無い!強いて言えば、愛のある記事を書くこと!

の3つでした。

それではまた!

 

(こちらの記事もおすすめ)

はてなブログで月収1万円を超えたので、これを節目にいろいろ書いてみる

アウトプットの質を最大まで高める方法は、"アウトプットしないこと"だった!

アニメを使って英語を勉強するのが超おすすめな件について。

アニメが英語学習におすすめ!

最近は、アメリカなどの海外ドラマを使って英語を勉強することが有効な学習法のひとつとして、英語学習者の中で定着してきた感があります。

しかし、あまり多くの人は注目していませんが、実は日本のアニメの英語版を使って英語を勉強するのもかなりおすすめな勉強方法なんです。

 

「日本のアニメを英語で見て本当に勉強になるの?アニメを見ることに時間を割くくらいなら、やっぱり海外ドラマで生の英語に触れるのがいちばんなんじゃないの?」

 

と思う人もいるかもしれませんが、アメリカ製ドラマや映画を使った勉強では得られない効果もあり、人によってはアニメで英語力が大きく伸びることもあるんです。 

今回は、アニメを使った英語学習のおすすめポイントと勉強の仕方を紹介したいと思います。

スポンサーリンク

 

アニメのセリフは聞き取りやすい

アニメの音声は、比較的1語1語はっきり発音されているので、聞き取りがしやすいです。

海外ドラマや洋画の場合、いろいろな地域のアクセント、方言などが多く含まれているので、そういった部分の理解に時間がかかってしまい、学習が効率的にできないんです。

もちろん、洋画などを使った学習では、だからこそためになるという側面もあるんですが、特に中級者くらいまでの人にとってはオーバーワークであるといえます。

 

その点を考慮するとアニメはちょうど良いんです。

 

しかも、比較的はっきり発音されているからといって、スピードは元の日本語と同じくらいかそれより早い(同じことを表現しようとすると日本語より英語の方が多少語数が増える)ので、簡単すぎるということもありません。

 

また、シチュエーションが理解しやすいというのも、学習の効率を上げてくれる要因です。

ぼくは最近『涼宮ハルヒの憂鬱』というアニメを見ています。このアニメは日本の高校が舞台になっていますが、すでに日本の高校についての文化的な背景知識があるので、セリフがスッと頭の中に入ってくるんです。

 

これは、理解がしやすくなることによって学習の効率が上がるだけではなく、実はスピーキングの力も上げてくれます。

 

たとえば、『ドラえもん』を英語で見ていたとしましょう。

のび太が町を歩きながら、

I hope I don't run into Gian.

と言ったとします。

 

この英語を、教科書のように

私は、ジャイアンに出会わないことを願います。

という風に解釈する人は、日本人ならいないでしょう。

 

これは明らかに、

あぁ~、どうかジャイアンにあいませんように・・・。

とか、

ジャイアンに見つかったらどうしよう・・・?

という解釈になるはずです。

 

このように普段の生活で使うような表現で英語を解釈していくことで、「こういう場面ではこの英語表現が使えるんだな」ということがわかるので、スピーキング力がどんどん上がっていくんです。

 

勉強の仕方

中級者くらいまでの人は最初から英語字幕付きで、上級者でディクテーション・リテンションがほぼ完璧にできるという人は字幕なしで見ていきます。

 

ポイントは2つで、まず、わからない単語や表現があったらその都度調べるようにしましょう。

 

これには手持ちの辞書と、アルクの『英辞郎』というネット上の辞書がおすすめです。

www.alc.co.jp

 

『英辞郎』は、単語単位でもフレーズ単位でも一気に検索でき、常に編集され続けているので、最新の語彙にもほとんど対応していて非常に便利です。

 

さて、もうひとつのポイントですが、「これは使いたいな」と思った表現があったら一時停止して自分の口で繰り返しましょう。

これがいちばん大事なポイントで、これをやるのとやらないのでは学習効果に大きな差が生まれてしまいます。

 

先程も書いたように、アニメを使った学習ではスピーキングの力が上がりやすいという特徴があります。

「これは日常生活では使わないな」という表現は別ですが、いい表現があったらいったん止めて、どんどん自分の口から発話していきましょう。

 

その他回数などについてです。たとえばTOEICの文法問題集などは、何回も繰り返し学習して身につけていくのが学習方法としては定石ですが、アニメを使った学習に関しては、何回も何回もやって極めるというのはおすすめしません。

 

この前『海外ドラマDVD英語学習法』という本を読みました。

海外ドラマDVD英語学習法 日本で、自宅で、一人で、ここまでできる!

海外ドラマDVD英語学習法 日本で、自宅で、一人で、ここまでできる!

 

タイトルの通り、海外ドラマを使って英語を習得していく方法がまとめられていて、英語学習全体に関するTIpsなども豊富でなかなかためになったんですが、この本では同じエピソードを字幕あり・なしとかで何回も何回も見るという方法が推奨されていて、これには同意できませんでした。

 

理由としては、ずばり「つまんないから」です笑。

 

なんでアニメを使って勉強するのかって、やっぱりいちばんのモチベーションは「それが楽しいから」なんですよ。

 

本当にそのアニメが大好きで、何回も見たいという人はいいかもしれませんが、そうではない人が勉強のためだと思って修行のように何回も見てやろうとすると、まず挫折するでしょう。

 

なので、ぼくは何回も見て徹底的に極める必要はないと思います。

むしろ、アニメの勉強は普段の英語学習の息抜き的なポジションにして、まずは1日5分か10分くらいやってみる、というゆるい感じで始めるのがいいのではないかと。

 

英語版アニメはどこでゲットすればいいの?

ここが最大の問題なのではないかと思います。英語音声が入ったアニメはレンタルとかでもほとんど見かけません。

 

一応、ぼくが調べた限りでは、ジブリ映画の英語版がアマゾンで比較的リーズナブルな価格で手に入るようです。

 

翻訳の精度も高いようです。とりあえずこれらジブリ作品からひとつ選んで始めてみるのもいいでしょう。

 

あとは、米国版Amazonから個人で輸入したり、ヤフオクなんかにも英語版アニメは結構出品されているので、そちらをチェックしてみるのもいいと思います。

もうひとつの手段として、ぼくは見たことがないのでわかりませんが、ネットで検索すると英語版アニメがアップロードされているようです。

ただし、これらについては法的にグレーというかアウトなので、視聴する人は自己責任でお願いします。

 

まとめ

というわけで今回は日本のアニメを英語で見ると幸せになれるよという話でした。

今でこそこの学習方法を取り入れていますが、ぼくは前まで、日本の小説やアニメ、映画を英語で見る学習法に関してはかなり懐疑的でした。

そもそも日本語で楽しめるのにわざわざなんで英語で見る必要があるんだ、と思って敬遠していたんです。

 

しかし、この記事でも書いたとおり、アニメで英語を勉強するのには実はいろいろなメリットがあり、特にスピーキングを伸ばす有効な手段だということがわかったんです。

 

まだこの方法を試したことがない人は、ぜひ日々の学習に取り入れてみてください。

それではまた!

『涼宮ハルヒの憂鬱』で英単語が面白いほど身につく本[上巻]

『涼宮ハルヒの憂鬱』で英単語が面白いほど身につく本[上巻]

  • 作者: 谷川流[原作テキスト],出雲博樹[単語解説],いとうのいぢ
  • 出版社/メーカー: 中経出版
  • 発売日: 2011/04/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • 購入: 14人 クリック: 703回
  • この商品を含むブログ (26件) を見る
 

 

(こちらの記事もおすすめ)

英検1級・TOEIC900点の人がおすすめの英語参考書を10冊厳選してみた

NHKラジオでおすすめの英語講座をレベル別にまとめてみた

TOEIC用のシス単が登場!『システム英単語 TOEICテスト』をレビューしてみる。

大学入試用の英単語集のうち、定番中の定番として、『システム英単語』という神英単語帳があるんですが、最近"TOEIC用のシス単"なるものが発売されました。

システム英単語TOEICテスト

システム英単語TOEICテスト

 

自分自身、受験時代は『システム英単語』の大ファンでした。センター試験~国立大学の試験まで効率よくカバーされている良書で、周りでも使っている人は多かったですね。

ぼくが大学受験をしたのは6年くらい前で、そのときはなかったんですが、その後シス単は姉妹篇の単語集が続々と登場しました。『システム英単語 中学版』とか、『システム英単語 チェック問題集』とか、『システム英単語 Pocket』などです。

よく英語関連の本は本屋でもチェックするのでこれらの存在は知っていたのですが、正直見るたびに「やめてくれー!」って感じでした笑。

やはりシス単はぼくの知っているあのシス単だけなのであって、それだけが至高なので、ごちゃごちゃ変なの出して欲しくなかったんですよね。

そんな中、今回たまたま見つけたのが"TOEIC用のシス単"。

正直最初に見たときは「また変なの出したな」と思ったんですが、中身見たらこれがすごく良かったんです。

普通にTOEIC用の単語帳としてメインで全然使えちゃうなーという感じでした。

 

単語の選出がずば抜けている

『システム英単語 TOEICテスト』には、合計で1320語の英単語が収録されています。

これらは、すべてTOEICによく出る単語です。この単語帳にはいろいろ良いところがあるんですが、いちばんの良さは、厳選された"TOEICで遭遇する可能性が高い"単語だけが載っていることです。

本書によると、公式問題集はもちろんのこと、日本や韓国でベストセラーとなっている対策本や、その他英字新聞・雑誌などから1億語を超えるデータを抽出し、それらが頻度順に並べられています。

ちなみに掲載されている意味の順番まで出る順という徹底っぷり。この単語帳を1ページ目からやることで効率よく"出やすい単語"を吸収できるんです。

本家『システム英単語』の"はしがき"より、ちょっと引用してみます。

システム英単語 (駿台受験シリーズ)

システム英単語 (駿台受験シリーズ)

 

ただ単語の頻度を調べるだけなら、コンピュータがあっという間にやってくれる。しかし、ある単語のどの意味、用法が多いのか、少ないのか、それがどんな設問になっているか、などということまで分析してくれるコンピュータはまだない。人間が一つ一つの実例を、丹念に目で読んで確かめる以外にないのだ。本書が構成から完成まで実に5年以上を費やしたのは、この作業を一切手抜きなしにやったからだ。

この気合い。シス単シリーズは駿台文庫から出版されていますが、やはり予備校の出版社というだけあって、データ収集・分析力は果てしないものなんでしょう。今回の『システム英単語 TOEICテスト』にも、このデータ力が引き継がれ、厳選に厳選を重ねた上で決定された単語のみが掲載されています。

 

使い方

この本のページ構成としては、上に"KEY PHRASE"が4つか5つくらい、下にそれぞれの単語についての意味やイディオムが載っています。

この"KEY PHRASE"って何?という話ですが、これは本家シス単ではミニマル・フレーズと呼ばれていたもので、単語数語のフレーズのことです。

たとえば、"apply"という単語の項には、

apply for the position

その仕事に応募する

という4語のフレーズが載っています。これがこの単語帳が言うところのキーフレーズというものです。

つまり、文よりは短いけれども単語よりは長いフレーズがキーフレーズというわけですね。

本家『システム英単語』が多くの受験生のファンを獲得してきた大きな理由はこの短いフレーズ単位で学習できることでした。

これによって例文をまるまる練習しなくてもよいので効率が飛躍的に上がり、また、単語を実際に英文の中で出る形、英文の中で出る意味で覚えることができるというわけです。

なので、本書の使い方としては、まずはこのキーフレーズを見て日本語の意味がわかるという状態を作ることです。

その際、意味がわかりにくければ、下に載っている単語についての詳細な意味を確認しながらやれば理解できるでしょう。

そして、キーフレーズの学習が一通り終わったら、下の方の単語の詳細の方に、その単語を使ったさまざまなイディオムが載っているので、それもちょっとずつ覚えていきましょう。

たとえばさきほどの"apply"という単語の場合、

apply the rule to this case

このケースにその規則を適用する

というイディオムが載っていました。

キーフレーズの学習が終わり、その他イディオムの学習まで終わったら全体の復習を何回も回しつつ、細かい単語の別の意味なども追加して覚えていく、というイメージでやるのがベストでしょう。

 

類書との比較

TOEIC単語帳、約1000単語収録、キーフレーズでの暗記・・・これらの特徴すべてかぶっている単語集があります。それがおなじみ『出る単特急 金のフレーズ』です。

新TOEIC TEST 出る単特急 金のフレーズ

新TOEIC TEST 出る単特急 金のフレーズ

 

このブログでも以前レビュー記事を書きましたが、最強。至高です。めちゃめちゃいい単語集です。ラスボス感すごい。。。

もうこの『金フレ』が最強すぎて、後にも先にももうこれに匹敵するTOEIC単語集は出ないだろうと思い、他のTOEIC単語集は見向きもしなかったんですが、『シス単TOEIC』は、実際『金フレ』に負けてないと思います!

違うところといえば、『金フレ』のほうがよりサクッと気軽にできるというイメージです。単語数もシス単よりも少ないし、サイズもコンパクトです。

ただ、『シス単TOEIC』は『金フレ』よりもやりこみ要素が多いので、あまり単語学習をいままでやってこなかった人が、何か1冊徹底的に極めたいという目的で買うとしたら絶対にシス単ですね。

 

まとめ

ということで今回は『システム英単語 TOEICテスト』を紹介してみました。

発売されたばかり&大学入試の出版社からの刺客ということで、まだあまり注目されてはいないようですが、これかなり使えそうですよ。

ところどころ、単語学習に関するTipsや、TOEIC形式の練習問題もあったりして、単調になりがちな語彙暗記に飽きがこないようにする工夫などもされていてよかったですね。

あと、大事なことを書き忘れていました。値段です。単語集でこの値段はちょっと高いと感じる人も多いかもしれませんね。これで値段が半額くらいだったら完璧でした。

システム英単語TOEICテスト

システム英単語TOEICテスト

 

 (TOEIC関連記事)

『TOEICテスト 新形式だけ でる200問』がおすすめなのでレビューしてみた

『一流は、なぜシンプルな英単語で話すのか』がTOEIC600点〜700点の人におすすめの良書だった件

『TOEICテスト 新形式だけ でる200問』がおすすめなのでレビューしてみた

まぁ、誰か絶対やるとは思ってたんですよ!

でも、誰もやってなかった!

なので、これを見つけたときは、とうとう出たな!という感じでした笑。

CD付 TOEICテスト 新形式だけ でる200問

CD付 TOEICテスト 新形式だけ でる200問

  • 作者: 濱崎潤之輔,大里秀介,ロス・タロック
  • 出版社/メーカー: アスク
  • 発売日: 2016/06/04
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログを見る

『TOEICテスト 新形式だけ でる200問』という問題集。

新形式TOEICでの変更点についてはこのブログでもまとめたんですが、新形式にTOEICが変わるにあたって、変更点としては大きく分けて

  1. 問題の数が変わる
  2. 問題自体の中身が(一部)変わる

の2つがあります。

(1)についてですが、たとえば文法・語彙問題のPart5では、問題数だけが変わるので、従来の参考書を使って何も問題なく勉強できます。

しかし、(2)の問題自体の中身が(一部)変わるパターンでは、従来の参考書では不十分で、新しい問題に触れることが必要なんです。

これは、具体的にはPart3,4,6,7の4つのパートになります。

で、タイトルからもう予想できるんですが、この『新形式だけ でる200問』には、それら中身が変わる問題"だけ"が収録されています。

問題集の内容

  • Part3 15セット
  • Part4 15セット
  • Part6 10セット
  • Part7 29セット

が収録されています。総問題数にすると240問になります。

さらに細かい構成としては、Part3,4において今回大きな変更となった、図を見て答える問題がたっぷり16セット、Part7におけるトリプルパッセージ問題が10セットと、変更がある問題の種類の中でもさらに手ごわい問題の割合が多くなっています。

初心者も上級者も使える!

この問題集には2通りの使い方ができます。

初心者~中級者の人は、まず本書8ページ~の新形式問題の概要と解き方を読み込んだ上で、本書の苦手なページからやっていきましょう。

上級者の人に関してはこの方法ではちょっと効率が悪くなってしまうかもしれませんが、別冊の「新形式だけ 200本ノック」を使えば効率よく学習できます。

この「200本ノック」という言葉を聞いて何か思い出す人がいるかもしれません。

そう、TEX加藤氏の『文法問題 でる1000問』の「文法問題1000本ノック」です。

新TOEICテスト 文法問題 でる1000問

新TOEICテスト 文法問題 でる1000問

 

この参考書はPart5の文法問題が1000問収録された問題集ですが、別冊の冊子に本書に収録されている1000問の問題がランダムに収録されており、それを一気に解くという学習法が可能でした。

同出版社から出た今回の『新形式だけ でる200問』についても、同じテクノロジーが採用されています。

なかなか厚みのある本ですが

f:id:yusuke-to-yondekudasai:20160607135319j:plain

このような薄い冊子が切り離せるようになっています。

f:id:yusuke-to-yondekudasai:20160607135411j:plain

この冊子に全問題が載っています。

これを使えば、上級者の人がすべて一気に解いて、間違えた問題だけを本書に戻って解説を読むという方法で勉強できます。

また、初心者~中級者の人でも、「1回解いて解説も読んだので、次はランダムの順番で復習したい」という場合や、「外出先で使いたい」といった場合にもこの冊子は役立ちそうです。

ちなみに、こちらの冊子に収録されている順番に編集されたリスニング音声はこちらのホームページからダウンロードできます。

TOEIC®テスト 新形式だけでる200問 音声ダウンロード – アスク出版のTOEIC対策

こんな人に特におすすめ

新形式になる前からすでにTOEICの対策をしていた人は、これやらないのはありえないと思います。

旧版のTOEIC対策を積んできた人にとっては、現時点で対策できている範囲にかなり偏りが生じています。なので、この『新形式だけ でる200問』を使うことでその偏りを修正し、その上で模試形式の問題集を使って本番のシュミレーションをしていく、というのが良い戦略だと言えるでしょう。

おすすめTOEIC模試問題集はこちらから 

ただ、これから初めてTOEICを受けるという人でも、新形式問題に対する心理的負担を減らせるという意味では、取り組む価値がありますね。

新形式問題は、率直に言って他の問題よりも難しいです。たとえば、Part3,4における図を見て答えるリスニングの問題なんて明らかに難しいです。

PART3とか4では、図の問題は最後の2,3問しか出ないので、最後の方になると

「うわぁ、図の問題だ。嫌だなぁ。。」

となりがちなんですが、この問題集を使って新形式の問題だけを集中的にやっていくと、自然に慣れが生じて、単純に自信がつきます。

ぼくも図の問題をバンバン解いていくうちに、英語の能力もまぁそうなんですが、特に心理的負担が取れ、余裕が生まれることによる実力アップを実感しました。

まとめ

というわけで今回紹介したのは『TOEICテスト 新形式だけ でる200問』でした。

冒頭でも言いましたが、とうとう出ましたね。こういう種類の問題集。

この問題集を作ったのは濱崎潤之輔氏と大里秀介氏ですが、新形式を完全対策してしまおうという執念を感じます。TOEIC色々変わるらしいけど俺たちからは逃げられねぇぞ的な笑。

あ、書き忘れましたが、この著者2人による「パワーアップトーク」ということで本書には新形式問題に対する2人の会話が載っています。最近のTOEICの傾向に対する分析なども載っていてためになるので、問題を解きつつこっちにも目を通すと効果倍増だと思います。

CD付 TOEICテスト 新形式だけ でる200問

CD付 TOEICテスト 新形式だけ でる200問

  • 作者: 濱崎潤之輔,大里秀介,ロス・タロック
  • 出版社/メーカー: アスク
  • 発売日: 2016/06/04
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログを見る
 

(関連記事)

新形式TOEICリーディングの時間配分をシミュレーションしてみた

中学レベルの英語を復習するのにおすすめの参考書と勉強法を徹底解説してみた