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TOEICで時間が足りない人がやるべき4つの対策

TOEICテストを受けた直後に多くの人が

 

「全然時間が足りなかった!」

 

と言います。

実際、TOEICのリーディングはかなりの分量で、900点や960点以上を取る上級者でさえ、時間以内に終わらないときがあるくらいなんです。

TOEICの英文の量が多すぎて全く時間内に解き終わらないというのは、受験者の中で何年もずっと言われていたことですが、2016年の5月から形式が変わり、それによってさらに重量が増しました。

 

そしてそしてそれにさらなる追い打ちをかけるように、最近、TOEICで読ませる英文の量がどんどん増えていってるなと感じます。

 

今後、受験者はこの点を考慮に入れて対策をしてく必要があると言えます。

 

というわけで今回は、TOEICで時間が足りない人がやるべき対策を4つ紹介していこうと思います! 

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①単語・熟語を覚える

TOEICのリーディング問題を解いているときに、わからない単語があると、英文をスラスラと流れるように読むことができなくなるので時間が多くかかってしまいます。

また、そのわからない単語が解答に絡みそうな単語だったときが最悪で、

 

「あれ!?この単語の意味なんだっけ!?」

 

とパニックになってどんどん時間を消費してしまいます。

 

単語や熟語の知識を増やし、見た瞬間に意味がわかるような状態に持っていくことができれば、ストレスなくすらすら読むことができるようになるので、かなり問題を解くスピードが上がるんです。

 

大学入試レベルまでの英単語をマスターしておけば、TOEICで出てくる単語のほとんどはわかるようになるので、このレベルに達していない人はまずここまでを重点的に覚えていきましょう。

大学入試英単語集はたくさんありますが、例文の中で覚えられる『DUO』はおすすめです。

DUO 3.0

DUO 3.0

 

 

また、このレベルに達している人でも、TOEICに特有のビジネスシーンで使われる英単語に抜けがある可能性があります。

そういう人は『金のフレーズ』などのTOEICによく出てくる単語が収録された単語集を覚えるとかなり英文を読むスピードが上がります。

TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ (TOEIC TEST 特急シリーズ)

TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ (TOEIC TEST 特急シリーズ)

 

 

(詳しいレビューはこちらから)

TOEIC単語帳で迷ったらまずこれ!『新TOEIC TEST 出る単特急 金のフレーズ』のレビュー&使い方!

 

有名大学の入試を突破した経験がある人は特になんですが、TOEICに出やすい単語を覚えていないためにスラスラと読めない人が多いんです。

なので、ある程度英語に自信がある人でも、いま紹介した『金のフレーズ』などのTOEICに特化した単語集を丁寧にこなしておきましょう。

 

②問題を解きまくる

単純にTOEICの問題を解きまくることでも解くスピードは上がります。

これには2つの理由があります。

 

ひとつは、シチュエーションのストックが増えることです。

TOEICでは、「その文章がどんな種類の文章なのか」がわかるかどうかが非常に大切です。

  • レストランの広告
  • 苦情のメール
  • 宿泊施設のレビュー
  • インターン先からの連絡

などなど、TOEICの文章にはさまざまな種類がありますが、大量に問題に触れていくうちに、これらのストックがどんどんたまっていくので、似たようなシチュエーションの問題が出たときに、解くスピードがかなり変わります。

 

全く馴染みのない文章を読むのと、すでに知っている流れの文章を読むのとでは、読むスピードは全然違ってきますよね。

 

ふたつめの理由は、緩急をつけて読めるようになることです。

 

TOEICリーディングの問題を大量に解くと、文章のどこに答えの根拠となる部分があるのかが、なんとなくですがわかるようになってきます。

これによって、文章の中で大事"ではない"部分がわかるので、そこをサラッと読むことで、時間を短縮できるようになるというわけです。

 

③時間配分を意識する

各問題の時間配分を意識しながら解くのもTOEICを時間内に終わらせるためには重要です。

時間配分を意識することで、仮にどこかの問題でいつもより時間をロスしたとしても途中で気付いて、修正をすることができます。

時間配分を意識しないと、どこかでロスしていたときに、最後の方になってはじめてそれに気付き、焦ってめちゃくちゃになってしまう可能性があるんです。

 

また、時間配分をしっかりと設定することで、テスト中の心理的負担が減ります。

各パートが終わったごとに予定通りの時間配分で進んでいるかチェックすることで、

 

「よし、間に合いそうだ」

「ちょっとスピードアップしないとヤバいな」

 

という判断ができるので、冷静さを保つことができます。

時間を全く気にしないと、

「ちゃんと時間内に終わるだろうか・・・?」

という不安感と常に戦わなければいけなくなってしまいます。

焦ると正答率は下がるので、時間配分をしっかりと設定すべきなんです。

 

ちなみに詳しい時間配分は下の記事で紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

新形式TOEICリーディングの時間配分をシミュレーションしてみた

 

④洋書を大量に読む(多読)

洋書を読み、多くの文章に触れることでもリーディングのスピードを上げることができます。

TOEICで時間が足りなくなるという人は、問題を解くうんぬんというよりは、そもそも英文を読むこと自体に慣れていない人が多いんです。

 

そこでおすすめなのが洋書。

最初は1ページ読むだけでもヘロヘロになってしまうと思いますが、食らいついて読んでいくうちに、だんだんと英文を読むための基礎体力が付き、長い時間英文を読めるようになってきます。

 

「洋書なんて難しくて読めるわけない」

 

と思った人もいるかもしれませんが、英語学習者向けに語彙が制限された『ラダーシリーズ』を使えば、洋書を使った英語学習を始めることができます。

(参考記事)

初めての洋書にはラダーシリーズのレベル1とレベル2がおすすめ!

 

TOEICのリーディングでは、75分という長い時間ずっと集中して英文を読まなければいけません。

大量の英文に触れられる洋書というツールを使って、英語の文章自体に慣れ、英文を読むための基礎体力をつけていけば、どんどん楽になっていくはずです。

 

まとめ

というわけで今回は、TOEICで時間が足りなくなってしまう人におすすめの対策方法を4つ紹介しました。

整理すると、

  1. 単語・熟語を覚える
  2. 問題を解きまくる
  3. 時間配分を意識する
  4. 洋書を読む

の4つです。

繰り返しになりますが、最近のTOEICは分量が増えてきています。

時間内に終わらせるための対策は重点的にやるべきことだと思います。

ぜひこの記事で紹介した内容を参考にしてみてください!

 

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英語を勉強しているのに成長してる実感がないという人が知っておくべきこと

『ラジオ英会話』の効果と勉強の仕方まとめ!NHKテキストで一番の使いやすさ!

「英会話ができるようになりたいんだけど、どうすればいいの?」

 

という質問を受けたときに、いつも真っ先におすすめするのが『ラジオ英会話』です。

 

NHKラジオラジオ英会話 2018年 11 月号 [雑誌]

NHKラジオラジオ英会話 2018年 11 月号 [雑誌]

 

 

『ラジオ英会話』は、NHKラジオの英語講座の中のひとつです。

ラジオ講座ではありますが、1ヶ月分がまとまったテキストとCDが毎月出ているので、ラジオを聞かなくても勉強ができるようになっています。

内容についてはさまざまですが、主に日常生活にフォーカスした会話テキストが収録されています。

 

今回は、英会話を学ぶのにおすすめなこのテキストについて、

  • おすすめポイント&効果
  • 勉強の仕方

を紹介していこうと思います。

 

「英会話ができるようになりたい」

「英語ペラペラになりたい」

と思っている方はぜひ参考にしてみてください。

 

おすすめポイント&効果

日常表現が身につく

ぼくは「英会話」には、

  1. 軽い日常会話
  2. 日常会話
  3. 議論

の3つの種類があると考えています。

 

ひとつめの「軽い日常会話」は、「こんにちは」「お元気ですか」「今日は雨ですね」などの、あいさつフレーズや、難しくても「これはいくらですか?」程度の"旅行に行くときにちょっと覚えておくと便利な会話"くらいを指します。

 

これに対して二つ目の「日常会話」は、もう少し込み入った内容が含まれます。

いわゆる「世間話」くらいのレベルだと思っていただければ大丈夫です。

 

三つ目の「議論」は、社会問題や政治について意見を交わし合ったりするときの会話で、当然最も難易度は高くなります。

 

普通、「英会話」と言うとき、多くの場合はひとつめの「軽い日常会話」を指すことが多いです。

しかし、このレベルでは、ちょっとでも込み入った話になると全く太刀打ちできなくなってしまうので、実は勉強する"うまみ"があまりありません。

どうせ英会話を学ぶなら、もうちょっと上の、「日常会話」、つまり世間話ができるくらいのレベルにフォーカスするのが一番です。

 

で、ちょうどそのレベルの英語表現が詰まっているのがこの『ラジオ英会話』なんです。

 

『ラジオ英会話』のテキストの表紙には、

ナチュラルな日常表現が身につく

とあります。

 

これは、このテキストを使って勉強することで得られる効果を的確に表しています。

 

My husband is on a strict diet. He's got a sweet tooth, you know. I have to keep my eye on him.

わたしの旦那、ダイエット中なの。大の甘党なのよ。私が目を光らせていないといけないの。

 

といった、まさに"ナチュラル"な英語表現が詰まっているんです。

『ラジオ英会話』では、これらの表現を大量に吸収することができるので、どんどん英語表現の幅が広がり、ネイティブでも「お!?」と思うような英語が話せるようになれるというわけです。

 

使いやすい

NHKラジオ講座は数にして10種類もありますが、その中で『ラジオ英会話』はいちばん使いやすいです。

 

まず本のサイズがA5サイズと比較的小さく、そして厚さが1センチ以下なので、持ち運びにとても便利。

 

通勤、通学の電車やバスの中で使ったとしても周りの人に迷惑がかからないでしょう。

 

本の中身も完璧です。

赤と黒のみを使った3色刷りで色的に見やすいです。

英語参考書をあさっていると、いくつも色を使ったカラフルな参考書をたまに見かけますが、色がうるさすぎて正直見にくいと思ってしまいます。

その点、このテキストは使う人のことをちゃんと考えてるなと思います。

 

紙面のレイアウトも、左側に英語、右側に日本語訳、その下に単語リスト、という理想的な配置。

日本語訳を確認するためにいちいち他のページにいく手間がかからないので効率的です。

 

『ラジオ英会話』の勉強法

 音読が中心!

『ラジオ英会話』を使う目的は、英語が使えるようになることなので、黙ってテキストを読むだけではダメです。

 

勉強中は、常に声を出しているという状態にしてください。

 

このテキストを使った勉強の中心は音読です。

テキストを声に出して読みながら、わからないところは日本語訳を確認していきましょう。

『ラジオ英会話』では、日本語で言うところの「早起きは三文の得」のような、ちょっとひねった言い回しも紹介されているので、たまにむずかしいと感じるかもしれません。

が、そういった表現にはテキストの次のページに解説が付いているので、ここも逐次参照していきましょう。

 

シャドーイング

音声を使ってシャドーイングをすれば、リスニング力のアップも期待できます。

シャドーイングとは、英語音声を聞きながら、1語~3語くらい遅れたタイミングで自分でも口に出していく訓練法です。

(関連記事)

シャドーイングの効果を何倍にも上げるやり方!大事なのは"注意の切り替え"だ!

 

音声を入手する方法は

  1. ラジオを受信して録音する
  2. ストリーミングで聞く
  3. CDを買う

の3通りがありますが、ラジオを受信して録音するのは機器がないとできませんし、ネットでストリーミングを聞くのも録音がむずかしいという難点があります。

そうなると、いちばん確実で現実的なのは3の「CDを買う」でしょう。

NHK CD ラジオ ラジオ英会話 2018年11月号

NHK CD ラジオ ラジオ英会話 2018年11月号

 

 

ちなみに、ぼくはNHKのラジオ講座で勉強をする際、実際にラジオを聞くのは非効率的なので聞くなと普段はブログに書いてるんですが、この『ラジオ英会話』だけに関しては実際にラジオ番組を聞くのもアリだと思っています。

というのも、『ラジオ英会話』は番組のテンポが良く、サクサク進んでいくので効率的で、また、単純に番組がよくできていてわかりやすいからです。

 

和文英訳

和文英訳、つまり日本語訳を見てそれを英語に直していくトレーニングも非常に有効です。

このトレーニングをすることで、英語を瞬発的に話すことができるようになります。

元同時通訳者の鳥飼玖美子氏の著書『本物の英語力』でも、日本語を英語に直すトレーニングが話すための英語力を鍛える上で効果的だと書いてありました。

(関連記事)

『本物の英語力』(鳥飼玖美子)は真っ当な英語勉強法を示してくれる良書である!

 

少し難易度が高いトレーニング方法になってしまいますが、初心者でも何回も音読した後なら問題なくできるでしょう。

それでもむずかしいと感じたら、短くて簡単なフレーズからはじめてみてください。

 

まとめ

というわけで今回はいちばんおすすめの英会話テキスト『ラジオ英会話』を紹介してみました。

 

最後にこれまで書いたことを整理しておきます。

効果的なトレーニングは、

  1. 音読
  2. シャドーイング
  3. 和文英訳

の3つ。

これらのトレーニングをこなすことで、英語のスピーキング力とリスニング力、つまり英会話に必要な能力を伸ばすことができます。

英会話ができるようになりたいと思っている人はぜひ試してみてください。

NHKラジオラジオ英会話 2018年 11 月号 [雑誌]

NHKラジオラジオ英会話 2018年 11 月号 [雑誌]

 

 

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英語ライティング初心者がまず取り組むべきおすすめ参考書3冊と勉強法

2016年から英検2級にライティング問題が追加されたことや、TOEIC SW(スピーキング・ライティング)テストの受験者が毎年増加しているのを見ると、

 

英語を勉強する上で「話す・書く」力を伸ばす必要性がどんどん高まっている

 

のがわかります。

これは、グローバル化する社会でさまざまな国出身の人と対等にやり合うためには、従来日本で重視されてきた「読む・聴く」力以外にも、「話す・書く」力が大事だから、というのが大きな理由でしょう。

簡単に言うと「自分から英語を発信する力」を高める必要が出てきているということですね。

 

「自分から発信する力」というと、「話す力」、つまりスピーキングを想像する人がほとんどです。

しかし、「書く力」、つまりライティングも実はかなり重要なんです。

仕事のやり取りをすべて人と実際に会ったり、電話で話して進める人はいないと思います。だいたいLINEなどのチャットアプリや、メールを使ってやり取りしますよね。

それに、個人や企業単位で世界に向けて何かを発信するときも、データ量の少なく、いつでも見れる活字メディアを使うことが多いと思います。

このように、見落とされがちですが、実はライティング力ってすごく大事なんです。

 

ただ、「ライティングって、どうやって勉強したらいいかわからない」という人も多いと思います。

今回は、そのような初心者を対象に、

  • まずは絶対に取り組むべき3冊のテキスト
  • 具体的な勉強方法

をまとめてみました。 

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文法を"正確に使える"ようにする

ライティングについて書かれた参考書を本屋で見てみると、

「いかに上手く英語の文章を書くか」

について書かれた本が多いです。

ところがここに落とし穴があるんです。ライティングの勉強をしたいな、と思って本屋に行って適当にこのような本を選んで取り組んでも、ほとんどの人はライティング力が上がらずに挫折してしまいます。

こうなってしまう理由は単純。

まだこのレベルに達していないからです。

 

上手い英語の文章の書き方を学ぶ前に、基礎となる文法をしっかりと固めなければいけないんです。

 

"文法"と聞くとTOEICや英検などの4択穴埋め問題を想像する人が多いかもしれませんが、ライティングにおける文法学習はそれとは全く違うものです。

当然ですが、実際に英文を書くときは4択の選択肢から単語を選ぶわけではありません。

自分の中から正確な文法で英文をひねり出さなければいけないんです。

4択問題なら"some"と"any"のうちから正解を選択できるかもしれません。では、"some"と"any”を正確に使い分けて英文を作れますか?

急に難易度が高くなったのではないかと思います。

 

ライティングにおける文法学習では、このように4択問題とライティングの際に要求される文法力に大きな差があるのを意識して取り組む必要があります。

 

さて、具体的にどの参考書を使っていくのかですが、これには『英作文ハイパートレーニング 和文英訳編』がベストです。

大学入試英作文ハイパートレーニング和文英訳編

大学入試英作文ハイパートレーニング和文英訳編

 

 

「え、大学入試の参考書??」

 

と思ったかもしれませんが、これがベストなんです。

実は、ライティングの参考書は、大学入試用の参考書が一番充実しています。

一般向け(社会人向け)の英語参考書は、いままでライティングやスピーキングを軽視してきた英検やTOEICで高得点を取ることに照準が合わされているので(最近は変わってきましたが)、大学入試のライティング教材だけが異常に充実しているという事態になっているんです。

そしてこの『ハイパートレーニング 和文英訳編』は、その中でもトップクラスに使えるテキストです。

 

全部で66のレッスンに分かれており、それぞれのレッスンは

和文英訳問題2題

文法の解説

練習問題

という構成になっています。

 

使い方としては、筆者のレールにそのまま乗っかって、1ページ目から順番に読み進めればOKです。

レッスン1は「疑問文の作り方」で、例題は

あなたは朝食に何を食べますか?

(What do you eat for breakfast?)

から始まりますが、このレベルをばかにしてはいけません。

さきほども言いましたが、「文法的にミスのない英文を自分で作り出す」ためにはしっかりとした文法の基礎が必要です。

それに、疑問文の作り方から始まるものの、関係代名詞や分詞の使い方など、ライティングにおいて絶対に押さえておかなければいけない項目もわかりやすく解説されています。到達点は意外と高いですよ。

 

ぼくがどうしてここまで基礎文法の重要性を強調しているのかというと、ライティングではスピーキングと違って、文法をミスると取り返しのつかないことになってしまう場合が多いからです。

スピーキングでは、ちょっと文法的にミスがあったり、あいまいな箇所があったりしても、

 

「ちょっと待って、それって〇〇ってこと?」

 

といった具合に、すぐにお互いの認識の違いを軌道修正しながら話を進めることができます。

それに対し、ライティングでは目の前に人がいないのでリアルタイムで認識の違いを解消できず、勘違いが起きやすいんです。

当たり前のことですが、

 

自分の書いた英文を見た相手は、字面だけを頼りに意図を理解しようとする

 

のを念頭に置いておく必要があります。

 

"伝わる英語"の書き方を学ぶ

英文ライティング資格の最高峰として、工業英検という試験があります。

論文や特許、説明書などの技術系ライティング力を測る試験です。

この工業英検において、最も良いとされる英文は、次の3つを満たしている英文だとされています。

Correct (正確)

Clear (明確)

Concise (簡潔)

これらをまとめて"3つのC"と呼んだりします。

要するに、誤りがなく、言いたいことがわかりやすく、そしてスリムな英文が最も良い英文だということです。

これは技術系ライティングだけではなく、ライティング全般に言えることでしょう。

Correct(正確)については、文法的な誤りをなくすことで、もう説明しました。

ここではClear(明確)でConcise(簡潔)な英文を書くためのトレーニングについて書きます。

このトレーニングには、『会話もメールも 英語は3語で伝わります』を使うのがおすすめです。

会話もメールも 英語は3語で伝わります

会話もメールも 英語は3語で伝わります

 

この本の筆者は一流の技術翻訳者。

明確で簡潔な英文を作るための具体的なアドバイスが多く紹介されています。

 

ひとつ紹介すると、「受け身を捨てる」のが大事だと筆者は言います。

受動態は、「それをだれがやったのか」をあいまいにし、弱い印象を与えてしまいます。日本人が頻繁に使ってしまいがちな表現です。

ちょっと本書の203ページに載っている例から引用してみます。

 

旅行の行程はパンフレットに記載されている

 

という意味の英語を作るとします。

受動態で書くと、

 

The tour schedule is written on the brochure.

 

となりますね。

これを能動態で書くとこうなります。

 

The brochure shows the tour schedule.

 

こっちの方が語数が少なく簡潔で、力強く、言いたいことが明確に伝わるのがわかると思います。

この本ではこのようなコツを多く学ぶことができます。

「英語ではこう表現する」というルールを頭に叩き込むことで、"英語の発想"そのものを考え方として一度自分の中にインストールしないと、あいまいで何が言いたいのかわからない日本語をそのまま英語にしたようなライティングから抜け出せません。

絶対にこの本には取り組んでください。

 

ちなみに、一冊目で紹介した『ハイパートレーニング 和文英訳編』とこの本は同時進行で進めていってOKです。

ただし、この本は読もうと思ったら1日で読めてしまうのに対し、『ハイパートレーニング』は1ヶ月程度は集中して取り組む必要があるので、勉強時間としては8:2くらいの割合で進めていくのがベストです。

(このテキストについては別の記事で詳しく書いたのでこちらも参考にしてみてください)

『会話もメールも 英語は3語で伝わります』のレビュー!英語学習者は絶対に読むべき良書!

 

 英語で文章を作るトレーニングをする

さて、ライティングのための文法トレーニングをやり、簡潔でわかりやすい文を作るために気をつけるべきルールも学んだ、という段階になったらいよいよ英語で文章を作るためのトレーニングへ移行します。

これには『英作文ハイパートレーニング 自由英作文編』を使います。

大学入試英作文ハイパートレーニング 自由英作文編

大学入試英作文ハイパートレーニング 自由英作文編

 

いちばん最初に紹介した『ハイパートレーニング 和文英訳編』の続編にあたります。

 

エッセイにしても、Eメールにしても、英語のライティングにおいては文章の構成がしっかりとしていなければいけません。

しっかりとした文章の構成とは何かというと、これは論理明快で説得力のある文章の構成を指します。

 

TOEIC SW(スピーキング&ライティング)テストのEメール作成問題において、最高点の4点を取るためのポイントとして、

 

筋の通った文章にするために一貫した論理構成で文章を構築する

 

というのがあります(公式が発表しています)。

このように、良い英語の文章とは論理構成が一貫している文章です。

小学校の時に書いた作文のように、ただ思いついたことを漫然と書き散らしただけでは全然ダメなんです。

 

『ハイパートレーニング 自由英作文編』を買ったら、第1章の「エッセイライティングの書き方編」を熟読してください。本書の最初から65ページくらいまでの部分です。

ここを読めば、基本的なエッセイの書き方がわかります。

詳しくは本書を読んでいただくしかないのですが、簡単にエッセンスだけ紹介すると、

 

主張→サポート

 

の流れを徹底させるのが英語ライティング力を上げるためにまず意識すべきことです。

 

サポートとしていちばんよくあるのは「理由」でしょう。

たとえば、

学校の英語の授業はスピーキングにもっと力を入れるべきだ。

というのが主張だとしたら、

なぜなら、スピーキングは実用的だからだ。

のような理由をつけることで、主張の説得力を上げることができます。

 

また、この本では「譲歩&打ち消し」も紹介されています。

これは、一度反対として予想される主張を認めた上で、それに改めて反論することです。

学校の授業はスピーキングよりリーディングにもっと力を入れるべきだ。

たしかに、スピーキングは実用的かもしれない。

しかし、日本という国において英語を話す機会は少ない。実際には、英語でEメールを読んだり、といったリーディング力が必要とされる機会の方が多い。

このような流れが「譲歩&打ち消し」です。

 

ちょっと難しく説明してしまいましたが、大事なのは主張だけじゃダメだということです。

日本語のコミュニケーションでは、何かを主張して理由を言わないのが認められます。

しかし、英語でのコミュニケーションでは主張をサポートしないと説得力がないものと判断されます。

アメリカのニュース局のCNNなどを見ているとわかりますが、街の人のインタビューでも、答える人は何か言ったあとに「Because・・・(なぜなら~)」と補足します。子供でもです。

 

日本人は自分から発信するのが苦手な人が多いんです。

このテキストを使うことで、主張とサポートなど含めた、英語で発信するときに気をつけなければいけないルールを学んでいきましょう。

 

ちなみに、第2章からは具体的に問題を使っての演習になりますが、大学入試の参考書ということもあって、

「社会人になっても家族と暮らしたいか、一人暮らししたいか」

といったテーマも出てきます。

こういうのはスルーしていただいて大丈夫です。

 

最初に紹介した2冊とは違い、この本は徹底的にやる必要はありません。大事なのは第1章のエッセイの書き方の部分です。ここだけは熟読してください。

 

まとめ

というわけで今回は英語ライティング初心者がまず取り組むべき3冊の参考書と勉強方法についてまとめてみました。

これら3冊のテキストは、英文ライティング初心者がまずは身に付けるべきである、

 

  1. ミスをしない文法力
  2. 簡潔でわかりやすい英文を書く力
  3. 論理明快な英語の文章を構成する力

 

の3つの力を上げることにそれぞれ対応しています。

ここまでやれば、英語ライティングのための基礎は身に付きます。

さらにライティング力を上げていきたいという人は、TOEICのスピーキング&ライティングテストや、英検2級に挑戦してみるといいかもしれません。 

大学入試英作文ハイパートレーニング和文英訳編

大学入試英作文ハイパートレーニング和文英訳編

 

 

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『TOEIC TEST サラリーマン特急 新形式リスニング』というテキストです。

TOEIC TEST サラリーマン特急 新形式リスニング

TOEIC TEST サラリーマン特急 新形式リスニング

 

 

テキストの内容と難易度

タイトルからもわかるように、新形式に対応したリスニング問題集です。

Partごとの問題数としては、

Part1・・・8問

Part2・・・25問

Part3・・・33問 (11の会話)

Part4・・・27問 (9のスピーチ)

となっています。合計で93問なので、だいたいTOEICのリスニング問題1回分が収録されているくらいのボリュームだと考えてください。

 

難易度としては、本番と同じくらいだと感じました。

音声のスピード、選択肢の作り(ひっかけ方)、使われている語彙、問題文の長さなど、さまざまな面でかなり再現度が高いです。

 

スマホアプリが便利すぎる!

ぼくはずっと、英語の教材はすべてCDではなくPCでの音声ダウンロードになればいいなと思っています。

CDをいちいちPCに取り込むのがめんどうだし、CDがどんどんたまっていって、邪魔になるからです。

今回のこの問題集のリスニング音声は、PCでダウンロードすることができるのでその点便利です。

また、PCでのダウンロード以外にも、スマホの専用アプリをダウンロードすると、音声が聞けるようになっています。

 

これが革命的に便利でした。

 

スマホでアプリ(『abceed analytics』というアプリです)をダウンロードすればいいだけなので、PCでのダウンロードよりも便利です。

 

しかも、ただ音声が聞けるだけではなく、アプリ内で、再生速度を変更することができます。

0.5~2.0倍速まで7段階で速度を変えられるようになっているので、結構細かく速度を変えることができるんです。

 

おすすめなのが、復習のときに1.2倍速か1.5倍速にすることです。

 

速いスピードの音声を聴き込むことによって、普段のスピードが遅く感じるようになりますし、何より短い時間でサクッと2回目、3回目の復習ができるようになります。

 

ちなみに、つい最近発売された『TOEIC LISTENING AND READING TEST 標準模試1』という模試問題集も同じアプリで音声が聞ける参考書で、合わせて使うのにおすすめです。

TOEIC LISTENING AND READING TEST 標準模試1

TOEIC LISTENING AND READING TEST 標準模試1

  • 作者: 神崎正哉,Daniel Warriner,ダニエル・ワーリナ
  • 出版社/メーカー: IBCパブリッシング
  • 発売日: 2016/11/11
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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英語教材の音声をアプリでダウンロードするのが今後スタンダード化するのに期待します。

 

軽いテキストなのに濃い内容

ポケットサイズで軽いテキストにもかかわらず、内容はとても濃く、多くのことが学べるようになっています。

 

まず、TOEICのリスニング問題を解く際に気を付けなければいけないことについて、かなり詳しく書かれています。

たとえば、文脈理解をこころがけることや、正解の根拠となる部分を予測することなどです。

これらは、リスニングで高得点を取る人が問題を解く際に考えていることです。高得点をとるためのコツがもれなく紹介されています。

 

また、問題の解説も、類書と比べると丁寧でわかりやすいと感じました。どこがポイントなのか、この問題が何を聞いているのかが明示されています。

 

さらに、問題を解いた後、教材を使ってどのようにトレーニングを積んでいけばいいのか、そのトレーニング方法についても書いてあります。

 

このように、このテキストは説明が丁寧なので、初心者でも安心して取り組むことができるでしょう。

 

中級者以上にもおすすめ!

説明が丁寧なので初心者でも取り組めると言いましたが、このテキストはもちろん中級者以上(650点~900点)の人にもおすすめです。

TOEICのリスニングはある程度慣れたら、あとはいかに多くの良問に触れられるのかが勝負になります。

このテキストは問題のクオリティが高いので、取り組むことで良問のストックを増やすことができるのでその意味でもおすすめだと言えます。

 

まとめ

というわけで『TOEIC TEST サラリーマン特急 新形式リスニング』のレビューでした。

TOEICのリスニングは、資格試験の中でも難しい部類に入る試験です。

聞いた情報を正確に把握するのはかなりの集中力を使い、それを試験時間中維持しなければいけないのが特に難しいポイント。

上級者でも、問題を解くトレーニングをさぼっていると、正解率は下がっていってしまいます。

このような良問が詰まった問題集でどんどん問題演習を積んでいくことが、得点アップのカギです。

1000円もしない低価格なのもおすすめポイントです。ぜひ使ってみてください。

TOEIC TEST サラリーマン特急 新形式リスニング

TOEIC TEST サラリーマン特急 新形式リスニング

 

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「あらゆる英語教材の中で、いちばん良いと思うのは?」

 

と聞かれたら、ぼくは『実践ビジネス英語』だと即答します。

NHKラジオ実践ビジネス英語 2018年 11 月号 [雑誌]

NHKラジオ実践ビジネス英語 2018年 11 月号 [雑誌]

 

 

今回は、英語テキストの中でナンバーワンだと思うこの超おすすめテキストについて、

  • 『実践ビジネス英語』って?
  • おすすめポイントと効果
  • おすすめの勉強方法は?

という3点を書いていきたいと思います。

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『実践ビジネス英語』とは?

『実践ビジネス英語』は、NHKラジオ英語講座の中のひとつです。

テキストは毎月出ていて、1ヵ月分の内容がまとまっています。

収録されているのは2レッスン分で、ひとつのレッスンごとに6個程度の会話テキストが載っています。

内容としては、社会・経済・カルチャーなど、幅広いジャンルを扱っています。

タイトルに『ビジネス英語』とあるので勘違いしがちですが、このテキストでは

 

会社で役立つビジネス表現、みたいな類は一切入っていませんw

 

一応とある会社でのワンシーンを想定して会話テキストが作られていますが、登場人物はみんななぜか頭がよく、現在を取り巻く社会問題についてキレッキレの英語で議論しています。

 

おすすめポイントと効果

極上の英文の宝庫

『実践ビジネス英語』に載っている英文は、とにかくクオリティが高いです。

普通の英語教材に載っている英文は、たいてい

  • リーディングでしか出会わないような難しい英文
  • 日常会話フレーズなどの簡単な表現

のどちらかにあたりますが、このテキストの英文は、

 

簡単なあいさつフレーズよりは複雑だが、リーディングほどは難しくない

 

というちょうど良いところを絶妙に突いています。

具体的に日本語の例で説明してみると、

 

私は都会で育ちました。

 

というのは簡単な日常会話レベルの文ですよね。

これがもし、たとえば日本語を勉強している外国人が、

 

根っからの都会育ちなんですよ。

 

って言ったら「お!?」と思いませんか?

「このガイジン、日本語すげぇ・・・」

そう思うのではないでしょうか。

『実践ビジネス英語』では、このような日常フレーズよりはちょっと上を言った、要するにキレッキレの、ネイティブの前で使ったら一目置かれるような英文の宝庫なんです。

このテキストを使うことで、斬れる、簡単に言うと「かっこいい英語表現」を身に着けることができるんです。

 

頭が良くなる

『実践ビジネス英語』で扱われている英文は、現代の国際社会において重要な話題を扱っているので、それらについての知識が身につきます。

たとえば、

  • 学歴は重要なのか?
  • 若者世代の消費はどう変わっているのか?
  • エコに対する意識は高まっている?

などの話題について、意見が言えるようになります。

 

要するに、頭が良くなるんですw

 

これらの社会性の高いトピックは、英検1級のライティング・スピーキング問題や、TOEFLのスピーキング問題でかなり役立ちます。

実際、英検1級の二次試験対策にこのテキストを使っている人も多いようです。

正直、これをちゃんと使えば楽勝で受かると思いますw

『実践ビジネス英語』は、難関の資格試験対策にも効果を発揮するんです。

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使いやすい

とにかくこのテキスト、使いやすいです。

A5サイズで、厚さは1センチ以下なので、通勤カバンに入れても全く邪魔になりません。

 

レイアウトも理想的。

会話テキストは、小さすぎない字で、左側ページに英語、右側ページにその日本語訳が載っています。

英語の参考書を使っていて、日本語訳のページが別なので、ページを行ったり来たりしてめんどくさくなった経験はありませんか?

 

このテキストでは右側に日本語が載っているので、すぐに訳を確認できるんです。

 

ある程度程度の高い単語も出てきますが、それらについてもちゃんと単語リストがついているので、辞書を引く手間を省くことができます。

 

また、使いやすさの面で言えば、月刊誌であるというのも大きなメリットです。

「もうテキストをやり込んでしまってやることがない!」

と思ったとしても、次の月には同じクオリティのものがまた発行されます。

逆に、「今月は全然できなかった。中途半端になってしまった。」という時でも月刊誌なのはメリットです。

どういうことかというと、中途半端にやってしまったら、もうその号はやめて、次の月からまた気持ちを新たに新しいテキストから始めればいい話だからです。

英語の参考書にも名著は多くありますが、この特徴はありません。

(関連記事)

英検1級・TOEIC900点の人がおすすめの英語参考書を10冊厳選してみた

 

 『実践ビジネス英語』の活用法

音読が中心!

『実践ビジネス英語』は、英語で"発信する力"を養うためのテキストです。

なので、どんどん自分の口で英語を唱えること、つまり音読が大事です。

黙読は一切しないでください。勉強中は常に何かしゃべっている状態というのが理想です。

もちろん、スピーキングしか鍛えられないというわけではありません。

発信する力を鍛えることで、リスニングやリーディングの力も上がっていくので心配しないでください。

『実践ビジネス英語』のテキストを買ったら、とにかく何回も音読してください。

その際、ただ漫然と英語を口にするのでは効果が下がってしまいます。

コツは、登場人物になりきること。

いま目の前に本当に相手がいて、その人に向かって話しているんだ、というイメージを持つことで、発信する力がどんどん付いてきます。

 

日本語を英語に直す

ちょっと人に教えたくないレベルで効果的なのがこの勉強法です。

テキストをひたすら音読する以外に、日本語を英語に訳していくトレーニングをするとかなり効果あります。

具体的なやり方としては、まず、日本語を一文、長い文の時は句読点まで黙読します。

そうしたら、間髪入れずに、それを英語に直してください。

テキスト通りを目指す必要はありません。あくまで自分の中から出てくる英語表現から文を作ってください。

それが終わったら左側ページの英語を確認して、音読します。

これを会話テキスト全体でやると、びっくりするくらいスピーキング力が付きます。

 

音声は聞くのか?

音声を使った勉強はどうするのかについて。

音声を使った学習ですが、これはどちらでもいいと思います。

リスニングもやりたいという人は音声も使って学習すればいいですし、リスニング教材が別にあるという人は、無理して聞く必要はありません。このテキストを使った勉強で大事なのは音読することです。

 

音声を聞きたい人はどうすればいいのか。

ラジオ講座なので、ラジオ番組を毎回聞くというのが一応スタンダードなやり方ですが、ラジオを毎回聞くのはおすすめしません。

続かないし、自分のペースで勉強できないというのが理由です。

直近の放送を無料でネットで聞ける「らじる★らじる」というサービスもありますが、使い勝手を考えると、少し出費にはなりますが、別売りのCDを購入して、スマホに入れて聞くのがベストですね。

NHK CD ラジオ 実践ビジネス英語 2018年11月号

NHK CD ラジオ 実践ビジネス英語 2018年11月号

 

 

まとめ

というわけで今回は、超おすすめテキスト『実践ビジネス英語』について、効果と勉強方法をまとめてみました。

最後にちょっと補足をしておこうと思います。

まず、このテキスト、難易度は結構高いので注意してください。

一応の目安ですが、このテキストをこなしていくためには、TOEICテストで730点以上取れるくらいの実力は必要だと考えてください。

そのレベルに達していないという人は、一段階難易度の低い『入門ビジネス英語』というのもあるので使ってみてください。

(関連記事)

NHKラジオテキスト『入門ビジネス英語』はTOEIC対策に最適!

 

また、『実践ビジネス英語』を使えば発信力がかなり上がりますが、同時に「実際に人と英語で話す」というトレーニングをすると、相乗効果でさらに効果的です。

近くに英語が話せる人がいれば問題ないですが、話す機会がないという人はオンライン英会話を使いましょう。

どこでもそんなに変わらないとは思いますが、ぼくは『DMM英会話』を使っています。

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おすすめポイントで言い忘れましたが、『実践ビジネス英語』のテキストは500円以下で買えるので、コスパ最強です。CD使わなければ毎月500円しかかかりません。

NHKラジオ実践ビジネス英語 2018年 11 月号 [雑誌]

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このテキストを使って、英語の発信力をどんどん上げていきましょう!

 

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英検1級の語彙は難易度が高い!

英検1級に合格したいと思ったときに、避けて通れないのが語彙強化です。

読解、リスニングにおいても難易度の高い語彙が含まれますが、語彙の面で最も難しいのは、大問1の空欄穴埋め問題です。

 

この記事では、

 

そもそも英検1級の語彙問題とは?

 

という説明からはじまり、

 

  • おすすめの単語テキスト
  • 英検1級合格にフォーカスした、単語の覚え方

 

まで丁寧に解説しました。

この記事に書いてある通りに勉強すれば英検1級の語彙問題で楽に高得点が取れます。

ぜひ参考にしてみてください。

 

 

英検1級の語彙問題とは?

英検1級筆記試験のいちばん最初の大問で出題されるのが、25問の空欄穴埋め問題です。

空欄穴埋め問題といったら、文法問題を想像する人が多いかもしれませんが、英検1級の大問1は単語の知識を問う語彙問題です。

最初の20問は単語問題で、残りの5問は熟語が出題されます。

試験全体で見ると総単語数8000~9000程度のレベルで合格できるのが英検1級ですが、この大問1の語彙問題だけは、総単語数で8000~15000語レベルの、かなり難易度の高い単語が出題されるのが特徴です。

これは、TOEICでわからない単語がほとんどないというレベルや、英検準1級合格直後では全く太刀打ちできないレベルなので、かなり気合いを入れて取り組む必要があるセクションだと言えます。

ただ、ここで一気に10000語レベルまでの英単語を記憶すれば、英字新聞やニュースなどで使われる語彙の多くをカバーできることになるので、

 

"生の英語"を将来的に楽しめるようになりたい!

 

という人には英検1級の語彙対策はかなりおすすめです。

 

英検1級おすすめ単語帳

対策としては、単語帳を使ってゴリゴリ単語を暗記していくのが中心です。

ここでは、おすすめの単語集を紹介していこうと思いますが、単語集の選び方としては2種類のパターンがあります。

なぜ、2パターンあるのかというと、

 

準1級レベルに達しているのかどうか

 

で使うべき単語帳が変わってくるからです。

もっと詳しく言うと、「ガッツリ勉強して準1級を取ったのかどうか」で変わります。

 

英検準1級をすでに持っている人

英検準1級レベルまでしっかりと勉強していれば、総単語数7000語程度まですでに単語を知っていることになります。

そういう人は、英検1級に特化した単語帳を使っての単語暗記にいきなり入って大丈夫です。

おすすめの単語帳は2冊あります。どちらか1冊を選んでください。

 

まず、『英検1級 でる順パス単』です。

英検1級でる順パス単 (旺文社英検書)

英検1級でる順パス単 (旺文社英検書)

 

英検1級の語彙問題で頻出の単語2100語と、熟語300語が収録されています。

中身はオーソドックスな「ザ・単語帳」という感じで、英単語、意味、そして例文が載っています。

 

もう1冊おすすめなのが『英検1級 英単語大特訓』です。

MP3CD-ROM 英検1級英単語大特訓

MP3CD-ROM 英検1級英単語大特訓

 

英検指導歴30年以上、英語の超人こと植田一三の著作です。

パス単と違い、単語が意味ごとにまとめられて載っているのが特徴です。

また、コロケーションが多く収録されています。

コロケーションとは、例文よりも短いフレーズのことで、たとえば

scathing 容赦のない

という単語では、

scathing criticism

痛烈な批判

という形が載っています。これがコロケーションです。

 

後ほど詳しく書きますが、英検1級対策においてはコロケーションで覚えると効果絶大です。

『パス単』が人気で使っている人が多いですが、ぼく個人としてはこっちの方が好きです。

 

英検準1級レベルの単語がわからない人

準1級レベル、つまり5000~7000語程度のレベルの単語があやしいという人は、まずはこのレベルの単語から覚えていく必要があります。

 

『英検1級 でる順パス単』などの単語帳を使ってちゃんと勉強しているにもかかわらず、なかなか合格できない人がいますが、そういう人はたいていこの準1級レベルの単語をおろそかにしています。

 

このレベルの単語は直接解答にからむことはあまりありませんが、短文自体の理解度が下がるので、結局正解率が落ちてしまいます。

 

そして何より、読解パートでわからない単語が多くなるので、全体としての点数も合格点に達しないわけです。

 

準1級レベルが定着していないという人は、

『英検準1級 でる順パス単』を使ってしっかりと土台を固めましょう。

 

英検準1級 でる順パス単 (旺文社英検書)

英検準1級 でる順パス単 (旺文社英検書)

 

 

タイトルからもわかるとおり英検準1級に特化した単語集になっています。

 

基本的にこの単語帳を使うのがおすすめなんですが、ぼく自身が使った単語帳も一応紹介しておきます。

 

『究極の英単語 Vol.3』という単語集です。

 

究極の英単語 Standard Vocabulary List [上級の3000語] Vol.3

究極の英単語 Standard Vocabulary List [上級の3000語] Vol.3

 

 

ちょうど6000~9000語レベルまでの単語3000語が収録されています。

 

実は、ぼく自身準1級の受験はすっとばしていきなり1級を受けました。

 

その時に、1級より少し下のレベルまでの単語の抜けをなくそうと思って使ったのがこの単語集でした。

この単語集も1級対策に移る前に消化する単語帳としておすすめです。

例文がついている単語と例文がついていない単語の2種類がありますが、覚えるのは例文がついている単語だけで大丈夫です。

 

ひとつの例文の中に複数の見出し語がちりばめられているというスタイルなので、例文を何回も読むことで効率良く単語を覚えていくことができます。

 

8割以上覚えたという段階になったら、ひとつ前の「英検準1級をすでに持っている人」で紹介した2冊の本の中から1冊選んで1級対策に移行してOKです。

準1級レベルの残りの2割を消化しつつ、1級単語の暗記を進めていきましょう。

 

繰り返しにはなりますが、準1級レベルの単語をしっかりと覚えておかないと合格できないので注意してください。

 

穴埋め問題に直接出題される単語ではないのでモチベーションが上がらないかもしれませんが、このレベルの単語を覚えないと読解やリスニングのセクションでわからない単語だらけになってしまいます。

 

単語の覚え方

それでは具体的にどう覚えていくのかについて説明していきます。

ざっくり概要を言うと、

 

2回覚えてあとでまとめて復習

 

です。

 

詳しい手順ですが、まず、覚える単語の音声を聞いて、正しい発音とアクセントを確認して、自分の口でも唱えてください。

 

筆記試験だからといって発音をおろそかにしてはいけません。

 

10000語レベルの英単語を覚えるのは、2000語レベルの英単語と覚えるのとは全く違います。

 

何が大きく違うのかというと、たくさんすでに英単語を知っている分、似ている単語のストックがすでに大量にあるんです。

 

もう7000語も覚えてるわけですから、どれかに似てるんですよ。

 

それを正確に区別するひとつの助けになるのが発音とアクセントです。正しい発音で覚えることで紛らわしい単語と区別されるようになります。

それに、発音をしっかり覚えたほうがより記憶に定着します。

 

発音を確認して唱えたら、やっと日本語の意味を確認します。

覚える際は、五感を総動員させてください。単語を唱えつつ、紙に書きましょう。日本語の意味は書かなくてOKなので、英単語を2回は書いてください。

 

1日で覚える単語数は、その人の記憶力によって変わります。だいたい8~20単語くらいの間で、その日の忙しさも考えて決めてください。

 

覚えた単語は、次の日に必ずもう1回同じ手順で覚えるようにしてください。

ぼく自身いろいろな間隔を試しましたが、次の日に復習するのが最も記憶に定着しました。

前の日に1回覚えているので、かりに忘れていたとしてもより短い時間で覚えられるでしょう。

復習が終わったらその日の分の暗記をします。

 

この手順で進めていって、だいたい100単語くらい、2回覚えた単語がたまったら、一気に100単語復習します。忘れている単語も多いと思いますが、ここでまた覚えればたいていそのあとは定着します。

 

整理しておきます。

 

  1. まずは正しい発音とアクセントの確認
  2. 覚える際は紙に書きつつ、口でも唱える
  3. 次の日に、必ず前日覚えた分を復習する
  4. 2回覚えた単語が100単語程度たまったら一気に復習する

 

毎日覚える

絶対に毎日単語学習に取り組むようにしてください。

忙しい日は3単語でもかまいません。とにかく毎日欠かさず覚えましょう。

1単語も覚える気力がない日は、最低限復習だけはやってください。覚えた次の日に必ず復習する。これだけは絶対に守ってください。本当に定着度が変わりますよ。

 

例文・コロケーションを活用する

名詞については、熟語的表現がない限りは例文を見る必要はありません。

 

しかし、動詞や形容詞については、例文やコロケーションを絶対に確認しましょう。

 

その単語が

  • 他のどのような単語と一緒に使われているのか
  • どのような文脈で使われるのか

 

の2点を意識しながら例文を読んでください。

 

なぜこんなに例文・コロケーションの重要性を強調しているのかというと、語彙問題では、全文読まなくても語のつながりや文脈だけで解ける問題が非常に多いからです。

 

「この単語と1番相性がいいのはこれ」という知識でかなり解けます。

 

また逆に「この単語はこの形でしか使われないから」という理由で選択肢を消去するのは英検1級語彙問題の基本戦略です。

かなり熟練すると、選択肢と空欄の前後だけで得点できるようになってしまいます。

 

もちろん合格を目指す段階ではそこを目指す必要はありませんが、どういった文脈で使われるのかを知っておくだけで、ぐっと正答率がアップしてしまうのが英検1級の語彙問題なんです。

 

これは本当に大事なことなので何回でも言いますよ。

いいですか、英検1級の単語は、他の単語を覚える時よりも、

 

どういう単語との組み合わせでよく使われるのかを覚えるのが大事

 

です。常にこれは意識するようにしてください。

 

仕上げに問題を解きまくる

以上の方法で英検1級に特化した単語集の内容を7割以上覚えたら、実際の英検の形式の問題演習を通じて、

 

  • 単語の補充
  • 問題に対する慣れ

 

を強化していきましょう。

具体的にはまず英検の過去問を使います。

 

2016年度版 英検1級 過去6回全問題集 (旺文社英検書)

2016年度版 英検1級 過去6回全問題集 (旺文社英検書)

 

 

6回分入っているので、全部解いてください。

時間としては、25問を13分以内に解くのを目標にしてください。

25問中、18問以上解ければ合格レベルです。

 

過去問だけでは足りず、もっと語彙問題演習をしたいという人は、穴埋め問題だけが載った問題集も出ています。ぼくはこれも使いました。

 

英検1級語彙・イディオム問題500 (英検分野別ターゲット)

英検1級語彙・イディオム問題500 (英検分野別ターゲット)

 

 

単語帳を7割以上覚え、問題演習もやれば合格ラインはまず超えるでしょう。

 

あとは受験までの日数や他の読解、リスニング、ライティング対策の進行具合とも相談しながら、残りの3割弱とさらなる問題演習を積んでいく、というのが戦略になります。

 

まとめ

というわけで今回は英検1級の語彙問題にフォーカスし、おすすめの単語帳と勉強方法をまとめてみました。

英検1級の単語問題対策をすることで、語彙力をひとつ上のステージにレベルアップさせることができます。

ぜひ、ここで紹介した学習法を参考にして勉強してみてください!

 

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英語と中国語ではどっちが難しいのか?3つの角度から考えてみた!

中国語学習に興味を持つ人がどんどん増えています。

これは、中国がものすごいスピードで経済成長をしていく中で、

 

ビジネスでの中国語の需要が日本でも高くなっているから

 

というのが大きな理由でしょう。

 

しかし、英語と違い、中国語学習については情報が少なく、そもそも中国語がどんな言語なのか、についてさえ何も知らないという人がほとんどなのではないでしょうか。

特に多くの人が気になるのが、

 

中国語と英語ってどっちが難しいの?

 

ということでしょう。

今回は、英語も中国語もどちらも勉強しているぼくが、

  1. 文法
  2. 語彙
  3. 発音・リスニング

の3つのポイントから、英語と中国語の難易度を徹底的に比較し、この疑問に答えを出したいと思います!

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①文法

まずは文法から見ていきましょう。

結論から言うと、文法は英語の方が難しいです。

日本人にとって英文法が難しいと感じられる理由は大きく2つあります。

まずひとつ目は「冠詞」です。

冠詞とは、

This is a pen.

これはペンです。

における"a"のことですね。

"ザ・ブルーハーツ"の"ザ"も冠詞です。

This is the pen.

だとさっきとは意味が変わってしまいます。「ザ」は特定のものを指すときに使うので、

「これはペンです」というよりは、

これはぼくも君も知っている、あのペンなんですよ。

という意味になります。

 

冠詞の難しいところは、それが日本語には存在しないところです。

冠詞という考え方自体を身に付けるまでにかなり苦労するわけですね。

 

英文法の難しいポイントその2は「動詞の変化」

英語では、動詞が意味に合わせて色々な形に変化します。

たとえば、

I jog.

は「ジョギングやってます」という意味ですが、これはジョギングを日常的にやっているという意味。

これをたとえば皇居の周りをまさに走っているときに電話がかかってきて、「今ジョギング中!!」と相手に言いたい時は、

I am jogging.

と言います。

"jog(=ジョギングする)"という動詞が、"jogging"に変わっているところに注目してください。現在進行形というやつですね。

また、「昨日ジョギングしました」のように過去形のときは、「jogged」になります。

 

このように英語では動詞がさまざまな形にフォームチェンジしていきます。で、これがまた難しい。

時間をかけて考えれば正しい形に変化させることができても、会話のときにとっさに動詞を変化させて話すためには、文法を感覚レベルにまで落とし込むためのしっかりとしたトレーニングが必要になります。

 

では中国語ではどうでしょうか。

中国語ではまず、英語学習において難しい「冠詞」がありません。

冠詞というもの自体がないんです。

これは大きいですよ。

英語を話すときは正しい冠詞を選べているか、ということに大きな神経を使いますが、中国語ではこの負担がないんです。

ただ、強いて言えば、中国語にはある、名詞にかかわる文法事項として「量詞」というのがあります。

たとえば英語では「(ひとりの)人」のことを

a person

と言います。

中国語では

一口人

です。この「口」が量詞にあたります。

日本語で「一冊の本」と言ったときの「冊」ですね。

中国語では「1人の人」ではなく「1口の人」と言うわけです。

名詞の前にこの量詞をつけることがあるので中国語は厄介だという人がいます。確かにそれはその通りですが、英語の冠詞と比べたら量詞の方が楽です。

日本語でも量詞と同じ概念があるというのが理由です。

中国語の量詞はすでに日本人は概念として知っているんです。冠詞はそもそも概念として頭の中にないので、それを感覚レベルで習得しなければいけません。

 

動詞の変化についても、中国語にはありません。

たとえば「写」は「書く」という意味の中国語単語ですが、「写」は「写」のままで、英語の動詞のようにさまざまな形に変化するということはないんです。

「写」に別の漢字が付いて進行形や過去のことを表すことはありますが、この動詞自体が変化するということはありません。

 

もっと言ってしまうと、動詞に限らず、中国語には単語の変化というのがないんです。

文法学習というと、変化形をたくさん覚えなければいけないというイメージがある人も多いかもしれません。しかし、それは英語などのヨーロッパ言語での話です。

 

では、中国語における文法学習は何なのかというと、それは漢字の並び方です。

単語が変化しないのですから、意味を表すためにはあとは漢字の順番しかないですよね。

 

つまり、中国語の文法学習とは、

「こういう順番で漢字が並んだらそれはこういう意味ですよ」

という知識の積み重ねなんです。

 

文法の論理的な部分がわかっていないと習得が厳しい英語と比べると、こっちの方が簡単ですね。乱暴な言い方をしてしまうと、中国語は"覚えるだけでなんとかなる外国語"なんです。

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②語彙

外国語学習といえば単語暗記。

そもそも単語を知らないと何も始まりません。

ぼくは、単語を含めた語彙学習は、外国語学習の半分以上を占めるのではないかと思っています。

とにかく単語学習は重要。ここが簡単かどうかは大きいです。

 

まず、英単語の学習しやすいポイントとして、

 

勉強をはじめる前から日本人は多くの英単語を知っている

 

というのが挙げられます。

「りんご」「本」「インターネット」

この3つの単語を英語で言えますか?

答えは「アップル」「ブック」「インターネット」。

「こんなの答えられるに決まってるじゃないか」

と思った人もいるかもしれませんが、じゃあこれらを中国語で言えますか?

おそらくほとんどの日本人は答えることができないでしょう。それだけ英語は日本語の中に浸透しているということです。中国語の単語学習では、ほぼ何も知らない状態から覚えていかなければいけません。

 

続いて、中国語単語の学習しやすいポイントですが、これはズバリ漢字です。

 

日本語ネイティブであるわたしたちは、中国語の学習をはじめる前からすでに何千もの漢字を知っています。

 

もちろん、中国語の単語と日本語の単語が、同じ漢字で同じ意味であるというわけではありません。

しかし、漢字それぞれの意味から推測できるものが非常に多いので、中国語単語を見て意味がわかる、というレベルまでなら単語学習はサクサク進んでいきます。

読み方は違うのでそこは覚えなければいけませんが、漢字を1ミリも知らない人よりははるかに単語学習はスムーズでしょう。

 

このように、単語学習については、英語も中国語も覚えやすいポイントがあり、どっちが簡単かは一概には言えません。

ただ、中国語は単語を覚えれば覚えるほど、それまでに覚えた単語からの類推がきくようになり、学習が進むほど単語学習の負担が減っていくので、そこを考慮すると中国語の方が語彙学習は多少楽かな、という気がします。

 

③発音・リスニング

英語といったら、発音が難しいというイメージを連想する人が多いのではないでしょうか。

これはその通りで、英語で使われる音は日本語で使われる音と90%以上違うので、正しい英語の発音で話せるようになるためには、英語で使われる発音をひとつひとつトレーニングしていかなければいけません。

(関連記事)

英語の発音ができるようになりたいなら『英語耳』!ネイティブばりの発音を身につけよう!

 

個々の音の難しさの他にも、英語では単語の音がすべて発音されるとは限らず、音の消失や、次の単語との連結がしばしば起こります。

このように英語の発音はかなり難しいんですが、中国語の発音はこれの2倍難しいと考えてください。

 

中国語は"声調言語"です。声調言語とは、音が同じでもイントネーションによって意味が変わってしまう言語のことです。

中国語には4つの声調があり、これを正確に使い分けないと、相手に全く伝わらないんです。

さらに、中国語では単純に使われている音の数が多いんです。母音で36個、子音で21個も音があります。日本語では母音5個ですよ。多すぎ・・・。

 

『紹文周の中国語発音完全マスター』などの、最短距離で中国語発音を学習できるテキストを使ったとしても、よっぽど発音が得意じゃない人でもない限り習得には1ヶ月はかかるでしょう。もちろん、集中的に1ヶ月勉強して、の話です。

改訂新版 紹文周の中国語発音完全マスター

改訂新版 紹文周の中国語発音完全マスター

 

 

発音が難しい、これはリスニングが難しいことも意味します。

これは当然ですね。使われている音が難しいのなら、それを聴くのは難しいはずです。

中国語をちゃんと聞き取るためには、中国語で使われている50種類以上の音をひとつひとつ正確に区別して判別する必要があるんです。

 

結局どっちが難しいの?

さて、というわけで

  1. 文法
  2. 語彙
  3. 発音・リスニング

の3つの観点から、英語と中国語の難易度について比べてみました。

整理すると、

 

(1)文法学習は英語の方が難しい。

英語には日本人が感覚として理解しにくい冠詞、また、覚えるのが厄介な動詞の変化があるが、中国語には冠詞がそもそもなく、単語も語形変化しない。

 

(2)語彙についてはどちらも学習しやすい。

日本語として浸透している英単語は多いので、英語学習をはじめる前からかなりの単語を日本人は知っている。中国語については日本語として浸透しているものは少ないが、日本人は漢字を知っているので語彙学習は楽。

 

(3)発音は中国語の方が圧倒的に難しい。

 

というような感じです。

 

全体として考えると、

 

日本人にとっては中国語よりも英語の方が難しい

 

というのがぼくの結論です。

 

確かに中国語の発音は難しいんですが、さきほど紹介したようなちゃんとしたテキストを使ってトレーニングすれば1ヶ月程度で誰でもできるようになります。

それに比べて英語の文法については、文法を概念として、つまりすべてが繋がったひとつのシステムとして感覚レベルで覚える必要があり、これは短期集中で習得できるものではありません。

日本語の概念をきれいさっぱり捨て去って、英語という概念を新しく作っていく必要があるので、難しいと言えます。

中国語では日本語の概念の助けを借りて学習できるポイントが多く、発音さえ集中的にまずトレーニングしてしまえば、勉強していく中で大きな壁にぶち当たることもないでしょう。

 

さいごに

というわけで今回は英語と中国語の難易度を比較してみました。

徹底的に比較してみた結果、中国語の方が簡単だという結論になりましたね。

ドイツ語やフランス語など、日本で人気のある他の外国語と比べても中国語は学習しやすいと思います。

中国語は、漢字がわかるという日本語ネイティブの力を発揮してどんどん学習を進められる言語です。

 

ちなみに、英語との比較関係なく、単純に中国語がどのくらい難しいのかについては、

日本人にとって中国語は簡単?それとも難しい?

という記事にまとめたのでぜひ合わせてお読みください!

 

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接客で役立つ中国語が学べる本と勉強法をまとめてみた!

日本に旅行に来る中国人の数がどんどん増えています。

そんな中で、中国語に対するニーズもどんどん高まっていますが、今いちばん中国語を必要とされている人は、おそらく接客の仕事をしている人でしょう。

ヨーロッパからの観光客と比べ、中国や台湾からの観光客はあまり英語が得意ではないので、接客の現場では、中国語ができる人がいないとコミュニケーションが全くできないという状況も生まれています。

 

「中国語ができたらどんなにいいことか」

 

そう思ったことのある人も多いはず。

ぼく自身、中国人観光客が多く来店する場所で接客の仕事をしていたことがありますが、実際、ちょっとでも中国語ができるとかなり仕事がスムーズになります。

今回は、接客業に従事している人向けに、接客中国語の勉強方法を紹介していこうと思います。

 

中国の習慣・マナーを知ろう

中国語での接客は、ただ単に中国語が話せればいいというわけではありません。

接客フレーズを覚えるのより大切なことがあります。

 

それは、中国の習慣・マナーを知ることです。

 

中国人は、日本人と外見が似ているので、考え方まで同じなのではないかと思ってしまいがちです。

しかし、それが落とし穴なのです。

中国と日本では常識とされていることが全く違います。

接客の仕事をしていて、その文化の違いから戸惑った経験のある人も多いことでしょう。

まずは、そこの違いとしっかりと理解する必要があります。

 

これには、『中国人観光客の心をつかむ接客フレーズ500』という本を使うのがベストです。

中国人観光客の心をつかむ接客フレーズ500  現場で役立つ中国語対応術

中国人観光客の心をつかむ接客フレーズ500 現場で役立つ中国語対応術

 

タイトルの通り接客フレーズ集ですが、中国の習慣についてもかなりわかりやすく、そして詳しく解説されています。

この本を買ったら、第一章「中国を知ろう」、第二章「中国人を知ろう」、そして各章の最後に載っているミニコラムをとりあえず全部熟読してください。

そんなに量はないので30分くらいで読めてしまうと思います。

これを読むことでかなり知識が付きます。

 

中国の祝日について書かれているので「いつ店が混むのか」が予想できるようになったり、また、

中国人の性格

金銭感覚

中国人が好きなものとタブー

中国のマナー

中国人は来日の際に何を求めて来るのか?

などについての知識を得ることができます。

 

これらは、これだけ日本に中国人が旅行に来ているにも関わらず意外とみんな知らないことです。

この本を読むだけで同僚とも差をつけられること間違いなしです。

(関連記事)

『中国人観光客の心をつかむ接客フレーズ500』がおすすめ!接客を仕事にしている人は絶対に読むべき!

 

接客中国語フレーズを覚えよう

中国の文化について知識を得ることができたら、接客フレーズを覚えていきましょう。

これには先ほどの『中国人観光客の心をつかむ接客フレーズ』と、もう1冊、『すぐに使える接客中国語会話 大特訓』の2冊を使います。

すぐに使える接客中国語会話 大特訓

すぐに使える接客中国語会話 大特訓

 

 

「いきなり接客フレーズを覚えるって言われても、中国語っぽく発音できる気がしない」

 

と思う人もいるかもしれませんが、『接客フレーズ500』の方に発音の説明が書かれていて、練習もできるようになっています。『接客フレーズ500』の第3章で発音のトレーニングをしてから、フレーズをどんどん覚えていきましょう。

 

『接客フレーズ500』と『接客中国語 大特訓』の2冊で、合計約800の接客中国語フレーズが学べるようになっています。

さらに『大特訓』の方には接客において役立つ中国語単語が500語載っています。

800の接客フレーズと500の接客単語をマスターするのが目標です。

 

接客フレーズを覚える際の勉強のコツを2つここで紹介しようと思います。

 

①発音は大げさに!

中国語は日本語と比べて、抑揚があり、音域も高く、ダイナミックです。

誤解をおそれずに言うと、「うるさい」んですw

これを頑張ってマネしてみましょう。

声を出していて、「やりすぎかな?」と自分で感じるくらいダイナミックに発音してちょうどいいくらいです。接客フレーズは大きな声でトレーニングするようにしてください。

 

②名詞だけをひろう

接客フレーズを覚えるときは、フレーズごとそのまま口から出てくるように練習するのが基本です。

つまり、

乗車券はお持ちですか?

您有车票吗?

(『接客フレーズ500』136ページより)

だったら、「您有车票吗?」というフレーズ自体が口をついて出てくるようになるのが目標です。

しかし、フレーズ単位でそのまま覚えるというのはかなり大変です。

 

そこで、なかなか覚えられないときは文の中で名詞だけを拾ってまずは覚えてしまいましょう。

つまり、上の例文だったら、まずは

乗車券=车票

で覚えてしまうわけです。

 

フレーズでまるまる言うことができなくても、単語が言えるだけで接客の仕事はかなりスムーズになります。

「エスカレーター」などもフレーズ集には入っています。

「エスカレーター」という単語を中国語で覚えておくだけでかなり便利だと思いませんか?

このように、いきなり完璧を目指すのではなく、まずは単語単位で言えるようになるのを意識すると、勉強したことがすぐに仕事に活かせるようになります。即効性が増すわけです。

 

あとは現場で使うだけ!

勉強方法としてはこれだけです。

まとめると、

  1. 『中国人観光客の心をつかむ接客フレーズ500』を使い、中国の習慣・マナーについての知識を得る
  2. 『接客フレーズ』と『中国人観光客の心をつかむ接客フレーズ』を使い、接客フレーズの暗記と必須単語500を覚える。その際は、大げさに発音することと、フレーズの中の名詞をひろって覚えていくのがコツ。

のようになります。

ここで紹介した勉強方法は、有効な知識をどんどん吸収していく方法なので、とにかく即効性があります。

どんどん中国語での接客ができるようになっていくことでしょう。

 

ただし、ひとつ注意点があります。

それは、とにかく現場で使ってみることです。

いくらテキスト上でフレーズを覚えたとしても、実際に仕事の現場で使っていかないと、上達していませんし、せっかく覚えたのに使わないのはもったいないです。

中国語は発音が独特なので、恥ずかしくてなかなか使うことができないかもしれません。

しかしそこは自信をもって、大きな声で中国語で話してみてください。

お客さんも、日本人が頑張って中国語を話してくれたと思って、それだけで喜んでくれるはずです。

中国人観光客の心をつかむ接客フレーズ500  現場で役立つ中国語対応術

中国人観光客の心をつかむ接客フレーズ500 現場で役立つ中国語対応術

 
すぐに使える接客中国語会話 大特訓

すぐに使える接客中国語会話 大特訓

 

 

もっと勉強したくなった人は・・・

ここで紹介した方法は、接客フレーズを覚えるというシンプル極まりないものです。

もしかしたら、というか確実に、接客中国語を勉強していく中で中国語にハマってしまう人がいると思います。

そうしたらもう中国語を本格的にはじめてしまいましょう。

初心者向けのもっとも効率の良い勉強方法については↓の記事にわかりやすくまとめたので、中国語に興味を持ち、もっと勉強してみたいなと思った人はぜひ参考にしてみてください。

kazuuiword.hatenablog.com

 

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『中国人観光客の心をつかむ接客フレーズ500』がおすすめ!接客を仕事にしている人は絶対に読むべき!

中国や台湾からの観光客は今どんどん増えています。

観光客が増えること自体は、ビジネスにとって、そして日本の経済にとって良いことです。

しかしその一方で、異なる国から大量の人が流れ込んでくることによる"摩擦"も生じています。

この"摩擦"は、

  1. 言葉の壁
  2. 文化の壁

の2つが原因です。

一般の人もそうですが、これらの壁は、接客を仕事にしている人が特に感じているのではないでしょうか。

今回は、中国人観光客に接客をする機会のある人が、言葉と文化による摩擦を少なくするためにおすすめの本をレビューしたいと思います。

『中国人観光客の心をつかむ接客フレーズ500』という本です。

中国人観光客の心をつかむ接客フレーズ500  現場で役立つ中国語対応術

中国人観光客の心をつかむ接客フレーズ500 現場で役立つ中国語対応術

 

 

中国語接客のすべてがわかる一冊!

中国語での接客について書かれた本は何冊も出ていますが、この『中国人観光客の心をつかむ接客フレーズ500』は、間違いなくいま出ている中国語接客本の中でベストです。

なぜかというと、中国語での接客において必要とされる知識がまんべんなく収録されているので、これ一冊で必要なことがすべて学べるからです。

この本の内容は主に、

  1. 中国について知ろう!
  2. 中国語の発音を学ぼう!
  3. 接客中国語フレーズを覚えよう!

の3つに分けることができます。

従来の本では、ほとんどの本がこの3つのうち1つか2つしか扱っていませんでした。

つまり、中国の文化やマナーについて書かれている本には具体的なフレーズ集がなく、接客フレーズ集には中国の文化についての記述がなかったんです。

しかしこの本では、

  1. まずは中国の文化を知り、
  2. 発音を勉強して音の出し方を学んだ後に、
  3. 具体的な接客フレーズを覚える

という、接客中国語を学ぶ上で必要な3つの事項をすべて学ぶことができるんです。

 

中国人の習慣、マナーを知ろう

本のタイトルに『接客フレーズ500』とありますが、この本では接客フレーズだけではなく、中国の習慣・文化についても学べるようになっています。

中国語での接客は、単に接客フレーズを覚えただけではうまくいきません。

接客業に日々従事されている人ならわかると思いますが、中国と日本では習慣が全く違います。

中でも、マナーの面は大きな課題だと思います。

中国人観光客の行動の中には、日本人から見ると「マナーが悪いな」と思うものがあります。

公共の場で大声で話したり、列に並んで順番を守らなかったりするのがよくある例でしょう。

これらは、「何が常識なのか」の違いから来ています。

この本では、中国人の性格やコミュニケーションなど、文化面について非常に詳しく、そしてわかりやすく書かれているので、中国人について知ることができます。

 

タバコのマナーも中国人観光客に周知徹底する必要があります。中国では、喫煙はおもに成年男性の習慣であり、男性の喫煙率は52.9%にも上ります。男性同士で煙草を勧め合うのは、一種のコミュニケーションでもあります。一方、「喫煙女性は不良」というイメージが定着しているため、女性の喫煙者はほんの一部にすぎません。

(31ページより引用)

 

タバコの他にも「食べ歩き」についてや、「備品持ち帰り」「鉄道マナー」などについて取り上げられており、対策法も書かれています。

まずは接客する相手を"知る"。そしてどうすればいいのか対策を取る。これはすごく大事です。

 

接客フレーズが学べる

中国の習慣・文化についての説明も充実しているのですが、やはりこの本のメインは中国語の接客フレーズ集です。

厳選された接客フレーズが500個収録されています。

基本フレーズ140、ショップ、宿泊施設、飲食店、交通機関、観光地、医療・美容、トラブル発生時に役立つフレーズ

というようにそれぞれの場面ごとにフレーズがまとめられています。

 

こんにちは。

案内所はそちらです。

お値引きはできません。

禁煙です。

エスカレーターで3階にお上がりください。

 

などなど、実際の場面で便利なフレーズばかり。

これらを単純に丸暗記するだけで、かなり役に立つでしょう。

 

「ちゃんとした発音で話せるか心配」

 

と思う人もいるかもしれませんが、大丈夫です。

発音に関する説明があり、音声も聞けるようになっているので、それをマネすれば最低限伝わる中国語が発音できるはずです。

 

とにかく、覚えたフレーズを実際に使ってみるのが大切だと思います。

どんなにたどたどしい中国語でも、頑張って話そうとすればお客さんも聞いてくれるでしょうし、中国語でコミュニケーションを取ろうと努力してくれていること自体がうれしいと思ってくれます。

訪日中国人観光客は、中国人店員よりも、日本人店員接客を受け、日本に来たという実感を覚えたいのです。

(187ページより)

 

ビジネスに役立つ情報も

このように、『中国人観光客の心をつかむ接客フレーズ500』は、接客の際に知っておくと役に立つ中国の習慣・マナー面での知識と、具体的な接客フレーズが学べる一冊になっています。

そのほかにも、

プラス思考でポジティブな中国人は、印象がよいものや縁起がよいものを好みます。

(略)

数字の好き嫌いもはっきりしているため、例えば「88円」「888円」「8686円」といった中国人に好まれる数字を入れて価格を設定したり、まとめ売りをする商品は「6つ」「8つ」にしたりするとよいでしょう。

(33ページより引用)

といった、売上を伸ばすために知っておくとよい知識も数多く紹介されているので、実際に現場で接客をしていなくても、中国人観光客を相手にしたビジネスに関わっている人なら、どんな人でも読んでためになる本だと言えます。

この1冊を読むだけで日々の仕事のクオリティがかなり上がることでしょう。おすすめです。

中国人観光客の心をつかむ接客フレーズ500  現場で役立つ中国語対応術

中国人観光客の心をつかむ接客フレーズ500 現場で役立つ中国語対応術

 

 

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ロシア語の発音は難しい?それとも簡単?発音記号を書き出して徹底考察してみた!

ロシア語の発音って本当にきれいですよね。

ロシア語の美しい発音に魅力を感じて勉強したくなったという人は多いのではないでしょうか。

ただ、勉強をはじめるにあたって、

 

「ロシア語の発音は簡単なのか、それとも難しいのか」

 

ということは気になりますよね。

簡単にロシア語のあの美しい発音をマネできるならそれに越したことはないですし、難しいのなら気合いを入れて、学習方法もしっかりと考えて取り組まなければいけないでしょう。

この記事では、発音記号をすべて書き出し、

 

ロシア語の発音は簡単なのか、難しいのか

 

ということに答えを出し、さらに記事の最後では

 

発音トレーニングができるおすすめテキスト

 

についても紹介しています。

今後の学習に役立てていただければうれしいです。

※発音の分類については諸説ありますが、ここでは学習に役立つヒントを得るということに集中して考えていこうと思います。

 

母音

まずは母音から。

母音は日本語でいえば「あいうえお」のことですね。

 

ロシア語の母音を発音記号で挙げてみます。

 

[ a ]  [ o ]  [ u ]  [ ə ]  [ i ]  [ e ]  [ ɨ ]

 

この7個がロシア語で使われる母音です。

発音記号をいきなりバッと出されてもなにもわからないという人が大半だと思いますが、大丈夫です。

 

日本語の母音が5個なので、個数でいうと、ロシア語の方が少し多いですが、そこまで変わりないですね。

フランス語だと母音は17個、中国語なんかだと母音の数は30は超えるので、個数で考えるとロシア語の母音は外国語の中ではとっかかりやすいと言えるでしょう。

 

では、肝心な音はどうなっているのでしょうか。

上に挙げた7個の母音のうち、日本語と同じように発音しても発音が許容範囲に収まる母音、つまり荒っぽくいうと「日本語と同じノリでOKな音」赤字で示してみます。

 

[ a ] [ o ]  [ u ]  [ ə ]  [ i ]  [ e ]  [ ɨ ] 

 

さらに、「練習がある程度必要だけれども、そこまで苦労せずに出せるようになる音」青字で示してみます。

 

[ a ] [ o ]  [ u ]  [ ə ]  [ i ]  [ e ]  [ ɨ ] 

 

このような感じになりました。

7個中、6個はある程度練習すれば誰でもすぐに出せるようになるんです。

ただ、厄介なのが [ ɨ ] の音です。ロシア語の文字だと「Ы」をこの音で発音します。

この音は、無理やり日本語にすれば「ウィ」のような音になります。

『初級ロシア語文法』という説明がかなりわかりやすいロシア語テキストがありますが、

初級ロシア語文法

初級ロシア語文法

 

この本では、「Ы」の発音について、

「ウィ」と書くしかないんだけど、そうすると「ウ」と「イ」の2つをつなげて「ウイ~」って感じになってしまい、それは違うんだな。発音のコツは、これは知り合いのロシア人が教えてくれたんですけど、エンピツとか割り箸を横にくわえて「イ」を発音しようとすると意外と簡単に出せます。日本語にはない、不思議な音です。

(16-17ページより引用)

と説明してありました。

長いものを横にくわえて「イ」を発音するイメージ。なるほどという感じですね。

確かにかなり近い音が出ます。

 

ロシア語の発音というと、なんといってもあの巻き舌の発音が難しいのではないかと思う人が多いと思いますが、実はいちばん難しいのはこの音です。

ただ、母音の中では難しい音はこの音1つだけなので、母音はそこまで難しくはないですね。

 

子音

続いて子音です。これについてもとりあえず発音記号をすべて書き出してみます。

 

[ p ]  [ b ]  [ m ]  [ f ]  [ v ]  [ t ]  [ d ]  [ n ]  [ s ]  [ z ]  [ k ]  [ g ]  [ x ]  [ j ]  [ ʃ ]  [ ʒ ]  [ ts ]  [ l ]  [ r ]  [ tʃ' ]

 

分類の方法によってはもっと書けますが、難しさのみを考える場合はこの20個で十分でしょう。

日本語の子音は16個なので、数でいうとちょっと多いですね。

 

では再び、「日本語と同じノリでも許容範囲な音」を赤字、「練習は必要だけれども比較的楽に出せるようになる音」を青字にしてみます。

 

[ p ]  [ b ]  [ m ]  [ f ]  [ v ]  [ t ]  [ d ]  [ n ]  [ s ]  [ z ]  [ k ]  [ g ]  [ x ]  [ j ]  [ ʃ ]  [ ʒ ]  [ ts ]  [ l ]  [ r ]  [ tʃ' ]

 

20個中13個は大きな苦労なしに出せる音なのですが、残りの7個は発音するのがかなり難しいです。

たとえば [ f ] の音は、日本語の「フ」とは全く違い、下唇と前歯の間から空気を出して発音する音です。英語の「f」とほぼ同じですが、この音は日本人にとって非常に難しいです。

そしてやはり [ r ] の音。これは巻き舌です。

「ルルルルル」という巻き舌の音は、日本語を話す上では全く必要ないんですが、ロシア語においては必須です。

巻き舌ができない人は「さっぽろらーめんとろろいも」「プル、プラ、プル、プラ」と毎日言い続けて習得するしかないです。

 

子音に関しては、他の外国語と比べてもロシア語の発音は難しいと言えますね。

 

 

イントネーション

ロシア語の発音が難しいのか考える上で、イントネーションの存在も忘れてはいけません。

ロシア語においてイントネーションはとても大切です。

というのも、ロシア語では、文の意味によってイントネーションを変えて発音するからです。

ロシア語の疑問文は、語順は入れ替えずに、イントネーションを変化させることで作ります。語順を入れ替えたり助動詞を付け足して疑問文を作る英語とは大きく違いますね。

個々の音が発音できたとしても、ちゃんととしたイントネーションで話さないと、言いたいことがうまく伝わらないんです。

 

で、このイントネーションですが、率直に言って難しいです。

 

そもそも正しいイントネーションで話すのが難しいというのもありますし、初心者の段階では特に、イントネーションを意識すると個々の発音がおろそかになり、発音を意識しすぎるとイントネーションがおろそかになる、という現象が起きます。

 

これを克服するのにはかなりのトレーニングが必要です。

 

で、結局どうなの?

さて、というわけでロシア語において使われる個々の発音とイントネーションについて考えてみましたが、

 

結論、ロシア語の発音は難しい!

 

です。

母音は数も少なく、音も簡単なのですが、子音がやたらむずかしいです。

当然の話ですが、実際には個別で音を出すということはほぼなく、母音と子音を組み合わせて単語を作ります。

母音が簡単だったところで、結局は子音と組み合わせて発音するので、難しくなるんです。

そしてイントネーション。ロシア語の流れるようなイントネーションは、すぐに身につけられるものではありません。

 

発音がトレーニングできるおすすめテキスト

このように、ロシア語の発音は難しいです。

なので、ロシア語を勉強したい人はしっかりとトレーニングする必要があります。

どのように勉強すればいいのか、ですが、これはずばり『基礎から学ぶ ロシア語発音』という本を1冊やり込むのがベストです。

基礎から学ぶロシア語発音

基礎から学ぶロシア語発音

  • 作者: リュボーフィ・ゴルボフスカヤ,安岡治子
  • 出版社/メーカー: 研究社
  • 発売日: 2016/05/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログを見る
 

 

ロシア語の発音が勉強できる本は、ずっと存在すらしていませんでした。

あってもやたら難しいものばかりだったんです。

そんな中今年やっと発売されたのがこの『基礎から学ぶ ロシア語発音』です。

 

この本では、ロシア語の個々の発音を、音の出し方から丁寧に解説し、それが音声でトレーニングできるようになっています。

 

イントネーションについても詳しく説明されています。

まさに1冊でロシア語発音のすべてがわかるテキストなんです。

 

しかも、全部で120ページほどで、字も大きいので、すぐに1周を終えることができます。その上学習できる内容は濃いものになっています。

とにかくこの本はロシア語学習の世界の救世主的存在です。ぜひ活用すべきです。

 

まとめ

というわけで今回は、ロシア語の発音が難しいのか、簡単なのかという問いに答えを出すべく、発音記号をすべて書き出して検証してみました。

結論、やはりロシア語の発音は難しいということがわかりましたね。

やはりロシア語の美しい音は簡単には出せるようになるものではないようです。

ただ、『基礎から学ぶ ロシア語発音』をやり込めば、発音は習得できます。

発音というのは、間違った音が定着してしまうとその後なかなか修正できなくなってしまいます。なので、初心者の段階から絶対にトレーニングする必要があります。

それに、発音ができるとリスニング力が上がりますし、何より日々の学習が楽しくなります。

このテキストを使い、ロシア語の難しい発音を攻略してしまいましょう。

基礎から学ぶロシア語発音

基礎から学ぶロシア語発音

  • 作者: リュボーフィ・ゴルボフスカヤ,安岡治子
  • 出版社/メーカー: 研究社
  • 発売日: 2016/05/20
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