初めての洋書にはラダーシリーズのレベル1とレベル2がおすすめ!
洋書が読めるようになる、というのをひとつの目標にして英語を勉強している人は結構多いと思います。
はっきりと目標として意識していなかったとしても、
洋書が読めたらかっこいいな・・・
と、漠然とでも思っている人は結構多いのではないでしょうか。
ただ、正直に言って、洋書を楽しむというのはかなり高い目標で、英語学習者のほとんどがこのレベルに達していないといってもいいくらい難しいんです。
「洋書が英語学習に効果的」と聞いて洋書を買ってみたはいいけど、全くわからなくて投げてしまった、という経験がある人は多いはず。
そこでおすすめなのが「ラダーシリーズ」です。
美女と野獣 Beauty and the Beast (ラダーシリーズ Level 1)
- 作者: ザンディ・スミス-セラフィン
- 出版社/メーカー: IBCパブリッシング
- 発売日: 2006/08/28
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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「ラダーシリーズ」とは、IBCパプリッシングから出版されている英語の本で、使用されている語彙が学習者向けに制限されていて、本の分量も普通の洋書と比べるとかなり少なくなっています。
この「ラダーシリーズ」が初めての洋書としていちばんおすすめなんです。
なぜ洋書は"難しい"のか?
そもそも、なぜ洋書が難しいのかを考えてみましょう。
これには3つの理由があります。
①使われている単語と文法が難しい
これは当たり前ですね。本屋で売っている英語の参考書や、英検やTOEICの問題集は、すべて英語学習者が勉強のために読む(聞く)ことを想定して作られたものです。
それに対し洋書は、英語ネイティブが楽しむために書かれたものなので、豊富な語彙、絶妙なニュアンスを表現するための文法が盛り込まれているわけです。
『ハリーポッター』シリーズのような児童向けの本をチョイスしたとしても、テキストを使って英語を勉強していた時には出会わないような語彙のオンパレードなんです。
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洋書初心者向けにおすすめされているからといって、『ハリーポッター』に手を出してはいけない!
英語を母語としないぼくらにとって、これを理解し、その上内容を楽しむのは、かなり難しいといえます。
②長い
普段英語を勉強していて、1冊の本に相当するくらいの量の英文を読むというのは、洋書を読まない限りまずないと思います。
英語学習者にとって、洋書はとにかく長いんです。
日本語でも本を1冊読むのって結構大変ですよね。
英語では当然日本語の時よりも読むスピードが下がりますし、何より頭が疲れますよね。
この「長さ」というのが大きな負担になっているんです。
読んでも読んでもなかなか終わらないというのもありますし、
「洋書1冊読むのは大変だからやめとこ」
と、そもそもチャレンジしない人を増やす原因にもなっています。
③洋書自体に慣れるのが難しい
その他にも、文章自体への「慣れ」の問題があります。
フィクションにしろ、ノンフィクションにしろ、英語の文章は日本語の文章と根本的に流れが違います。
たとえばノンフィクションの場合、英語では結論を一番最初に明示したあとに、具体例などを駆使してそれについての説明を行い、再び最後に結論を再提示する、という流れになります。
これに対して日本語の文章では必ずしもそうなるとは限らず、補足事項の説明から始まって最後に結論に到達したり、周辺だけをぐるぐるとまわって結局結論がなかったりするスタイルが許容されるんです。
フィクションでも日本語と英語ではかなり違います。
英語の本の日本語訳を読んだ時に、読みにくいと感じたことはないでしょうか?
それは、もちろん語彙、文法レベルで完全には変換できないこともありますが、最も大きな原因は文章自体のスタイルの違いなんです。
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ラダーシリーズで解決!
しかし、「ラダーシリーズ」を使うことで、これら3つの障害によって挫折することなく、洋書の世界に入っていくことができるんです。
①使われている単語と文法が簡単
ラダーシリーズにはレベル1~5までの5つの種類がありますが、1~4までは、本の中で使用される語彙数が制限されています。
レベル1:中学レベルの1000語
レベル2:1300語
レベル3:1600語
レベル4:2000語
なので、10000語とか20000語まで英単語を覚えていなくても、語彙レベルでつまずくということはないでしょう。仮に分からない単語に遭遇したとしても、巻末に単語リストが付いているので、すぐに調べることができます。
文法についても、難しい構文の類は一切使われておらず、比較的平易な文で書かれています。
②初心者でも読み切れる長さ
「ラダーシリーズ」は、だいたい新書と同じくらいのサイズ・ボリュームで、字も大きいので、洋書初心者でも、1冊読み切ることができるんです。
「ラダーシリーズ」の分量なら、チャレンジしてみようかな、という気が起きやすいですし、1冊読み終えることができれば、
「自分は洋書が1冊読めたんだ!」
という自信を得ることができるので、次への弾みになります。
③洋書自体に慣れるためのトレーニングになる
学習者向けに語彙が制限されてはいますが、文章自体のスタイルは洋書そのものです。
しかし、単語や文法が簡単なので、読み進めていくうちに、洋書自体の流れにも、どんどん慣れていくことでしょう。
ラダーシリーズおすすめリスト
"初めての洋書"として「ラダーシリーズ」に取り組む場合は、やはりレベル1かレベル2から選ぶのがベストです。
(1)イソップ物語
イソップ物語 Aesop's Fables (ラダーシリーズ Level 1)
- 作者: イソップ
- 出版社/メーカー: IBCパブリッシング
- 発売日: 2005/07/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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ご存知『イソップ物語』です。
寓話を読むメリットとして、「教訓が理解できたのかが目安になる」というのがあります。話の流れについていけているのかを意識して読んでいくことをおすすめします。
(2)トム・ソーヤーの冒険
トム・ソーヤーの冒険 The Adventures of Tom Sawyer (ラダーシリーズ Level 1)
- 作者: マーク・トウェイン
- 出版社/メーカー: IBCパブリッシング
- 発売日: 2005/07/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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マーク・トウェインの代表作『トム・ソーヤーの冒険』を、平易な文で書き直したものです。
レベル1の中では多少骨のある内容ですが、ところどころ挿絵があったりして読みやすいです。
(3)アインシュタイン・ストーリー
アインシュタイン・ストーリー The Albert Einstein Story (ラダーシリーズ Level 1)
- 作者: ジェイク・ロナルドソン
- 出版社/メーカー: IBCパブリッシング
- 発売日: 2010/09/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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アインシュタインの伝記です。
フィクションを2冊紹介したので、ノンフィクションもチョイスしてみました。
物理学者の伝記ということで、難しいと思う人も多いかもしれませんが、そこはラダーシリーズ。平易な英語で書かれているので、初心者でも理解できるようになっています。
(4)ローマの休日
ローマの休日 Roman Holiday (ラダーシリーズ Level 2)
- 作者: イアン・マクレラン・ハンター
- 出版社/メーカー: IBCパブリッシング
- 発売日: 2011/01/28
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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オードリー・ヘプバーン主演の映画『ローマの休日』を小説にしたものです。
映画を見たことのある人はもちろんですが、ストーリーがシンプルなので、映画を知らない人にもおすすめです。
(5)オズの魔法使い
The Wizard of OZ オズの魔法使い ラダーシリーズ
- 作者: フランク・ボーム
- 出版社/メーカー: IBCパブリッシング
- 発売日: 2013/09/06
- メディア: Kindle版
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「オズの魔法使い」も読みやすくてストーリーも面白いのでおすすめです。
セリフからキャラクターの心情を考えたり、描写された風景を頭に思い浮かべたりしながら読むと効果的でしょう。
まずは3冊読んでみよう
洋書を読むのが初めてだという人は、ラダーシリーズのレベル1と2から、3冊読むのをまずは目標にしてみましょう。
3冊消化することによって、びっくりするくらい成長すると思います。
単語や文法など、基礎的な英語力が上がるのはもちろんのこと、英文を大量に読んでいく体力もついてきますし、洋書自体に対する慣れも生まれるでしょう。
ラダーシリーズを3冊読み終えることができたらどうするのか、についてですが、そのままレベル3、レベル4と進んでいくのもOKですし、もちろんレベル1や2をもっと消化していくのもアリです。
「ちょっと本格的な洋書に挑戦してみたいな」
と思う人も出てくるかもしれません。
そういう人には、YA小説がおすすめです。
YA小説とは、児童文学と一般書の間のジャンルで、ティーンエイジャーを主な対象とした本のことです。
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YA小説はラダーシリーズよりはもちろん難しいんですが、一般書よりはかなり読みやすいのでおすすめです。
まとめ
というわけで今回は、"初めての洋書"として、ラダーシリーズを紹介してみました。
初級~中級レベルの人で、いつか洋書が読めるようになりたい、と思っている人は絶対に取り組むべきです。
ぼくも今でこそ洋書を楽しめるようになりましたが、初心者レベルのときはラダーシリーズをよく読んでいました。
本当におすすめなのでぜひ読んでみてください!
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