TOEIC単語帳で迷ったらまずこれ!『TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ』のレビュー&使い方!
※1/6新形式対応版発売を受けて内容を修正しました
今回はTOEICに特化した単語集である『出る単特急 金のフレーズ』という本を紹介したいと思います。
TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ (TOEIC TEST 特急シリーズ)
- 作者: TEX加藤
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2017/01/06
- メディア: 新書
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著者はTOEIC対策講師として有名なTEX加藤さんです。
その著書のクオリティの高さから、TOEIC学習者には不動の人気を誇っています。
本書は朝日新聞出版から出ている有名な『特急シリーズ』のうちの一冊。
『特急シリーズ』はコンパクトで内容も優れたものが多いので人気ですが、この『出る単特急 金のフレーズ(以下「金フレ」)』はそのなかでもいちばんの売れ筋です。
ぼくも実際に買って使ってみたんですが、TOEIC単語集としては類書と比べ格段に優れていて、特にTOEICの単語帳をまだなにも使ったことがなく、これから何か使おうと思っている人におすすめだと思ったので、レビューしてみることにします。
"TOEICフレーズ"を採用
まず、収録されている単語数は1000語で、これに加えて巻末に"定形表現"として120語の熟語が入っています。
さらに、その他にも分野別の重要単語や、多義語のコーナーが各章の間に収録されています。これはかなりお得感がありますね。
紙面はとてもシンプルで見やすいです。
左側に日本語とその下にその訳。右側に答えとその単語に関する解説が載せてあります。
また、多くの単語集とは違い、この単語集では"TOEICフレーズ"と筆者が呼ぶ、数語のフレーズという形式で単語が掲載されています。
本書では「効率性」を重視し、すべての見出し語を、人間の短期記憶の一つの限界ともされる7語以下の「TOEICフレーズ」にまとめてあります。
(6ページより)
たとえば「出席する、参加する」という意味の「attend」という単語がこの本に載っていますが、「出席する=attend」ではなく、
会議に出席する
attend a meeting
という、文よりは短いけれども単語よりは長いフレーズで掲載しています。
この形式の単語集では、大学受験ではおなじみの『システム英単語』の「ミニマルフレーズ」が一番有名ですね(ここからインスパイアを受けてる?)。
- 作者: 刀祢雅彦,霜康司
- 出版社/メーカー: 駿台文庫
- 発売日: 2011/11
- メディア: 単行本
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このTOEICフレーズによって、長い例文を使ってひとつの単語を覚える場合と比べ、格段に時間を短縮することができます。
単語学習においては、言うまでもなく何回も復習することが大切なわけですが、この参考書は短いフレーズを採用していることにより復習にかかる時間が減り、その点で非常に優れているといえるでしょう。
TOEICに特化している
すべての公式教材に加え、80回以上の受験直後に書き留めた「TEXファイル」をデータベースに使用しています。
(4ページより)
この単語集を使っていて本当に驚きました。
というのも、出てくる単語・フレーズが、TOEICにそのまま出てきそうなものばかりだったからです。
TOEICに出てくる単語って、もちろんほとんどが基本語~重要語で構成されているんですが、ちょっとくせのあるというか、TOEICっぽい単語や表現というのがたくさんあるんです。
「trade fair=見本市」や「bulk order=大口発注」などがその例ですが、『金フレ』では、これらの単語を含めたTOEICにで出来そうなフレーズが満載となっています。
そりゃあこれ使ったら当然スコア上がりますよね・・・。
手軽に・気軽に使える
これは『特急シリーズ』すべてに言えることですが、手軽かつ気軽に使えます。
まず、値段が1000円を切っています。
たいていのTOEIC参考書って、1000円は超えますよね。これはうれしい。
また、本自体がコンパクトで使いやすいです。
ちょうど手のひらくらいのサイズしかないので、毎日の通勤・通学の電車やバスの中でも、他の人に迷惑をかけることなく使えるでしょう。
さらに、気軽さという点からいえば、1000語という限られた単語数というのもいいですね。
よく3000語くらいの単語が載った、これは辞書かとつっこみたくなるような英単語帳を見かけますが、単語数が多いとまず挫折します。
『金フレ』では、収録されている単語が少数精鋭なので、挫折することなく最後まで学習を進められます。
また、2回目、3回目の復習も、数時間程度あればできるので、忘れないようにするためのメンテナンスのしやすさ、という面でも優れていますね。
使い方
この本には赤シートがついているので、右側ページを赤シートで隠して順番に覚えていく、という方法が基本的なやり方になります。
その際、日本語とTOEICフレーズはできるだけ声に出して唱えることをおすすめします。
先程も書きましたが、このTOEICフレーズは、TOEICにそのまま出てきそうなものばかりなので、日本語含めてできるだけ体に染み込ませるようにするのがベストです。
体に覚えこませるためには、やはり何回も音読するのが一番です。
この方法で2~3周こなすことができたら、ちょっとずつ一番右端の"語句に関する解説"を読んでいくとさらに学習効果アップです。
この解説は、語句に関する説明にとどまらず、この単語がTOEICのどのパートにどのように出てくるのかまで書いてあったりします。
TOEICフレーズを体に覚えさせるというのが目下の目標にはなりますが、この解説も慣れてきたら読み込んでいきましょう。
注意点
ここまで絶賛してきた『金フレ』ですが、2点ほど注意しなければいけないことがあります。
まず、単語の読み方についてです。各単語の読み方は一応発音記号で示されていますが、紙面の端の方に薄く小さく書いてある程度でちょっと見にくいです。
紙面の関係上仕方が無かったのだろうと思いますが、英語を読むのに慣れていない人にとってはちょっとやりにくいかもしれませんね。
たまにどう読めばいいのかわからない単語が出てくる、という程度の人でしたら、音声機能付きの電子辞書を使いましょう。
ほとんど読み方がわからないという人は、音声をHPから無料でダウンロードできるようになっていますので、これを活用しましょう。
また、『abceed』というスマホアプリをダウンロードすることでも音声が聞けます。このアプリでは再生速度の変更ができるのでかなりおすすめです。
「慣れてきたから今回は1.5倍速で効率よく復習!」
というようなことも可能なんです。
続いて2つ目の注意点ですが、この参考書はTOEIC500点以上の学習者を対象としているので、それ以前の単語がアヤしい人は、まずはそっちを固めましょう。
個人的なおすすめとしては、『キクタン』の高校入試レベルです。
CD付 改訂版 キクタン【中学英単語】高校入試レベル (英語の超人になる!アルク学参シリーズ)
- 作者: アルク
- 出版社/メーカー: アルク
- 発売日: 2015/11/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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この単語集は中学レベルの必須単語を網羅しています。
『金フレ』の前に基礎の基礎を固めたいという人はまずはこのレベルから始めましょう。
まとめ
というわけで『出る単特急 金のフレーズ』を紹介してみました。
この本は非常に優れていて、TOEIC受験者ならまず持っておいて損はない単語帳だと思います。
TOEIC用の単語帳を買おうと思っているが何を買えばわからないという初心者の方はもちろんですし、ある程度TOEICではスコアが取れていて、さらなるスコアアップを図りたいという人でも、"TOEICに出やすい単語"を短時間でざっと復習できるという意味で本書は使えるのではないかと思います。
TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ (TOEIC TEST 特急シリーズ)
- 作者: TEX加藤
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2017/01/06
- メディア: 新書
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