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『一流は、なぜシンプルな英単語で話すのか』がTOEIC600点〜700点の人におすすめの良書だった件

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『一流は、なぜシンプルな英単語で話すのか』という本が良書だったので紹介しようと思います。

一流は、なぜシンプルな英単語で話すのか (青春新書インテリジェンス)

一流は、なぜシンプルな英単語で話すのか (青春新書インテリジェンス)

ぼくがこの本を買おうと思った理由のひとつは、著者が柴田真一氏だったことです。

この人はNHKラジオの『入門ビジネス英語』の講師をしていて、『入門ビジネス英語』が好きなぼくとしてはどうしてもはずせなかったんですよね。

 

ビジネス英語表現の宝庫

この本の内容は、ずばり言って「仕事で役に立つ英語表現集」です。

ページを開くと、まず左上に大きくそのページでテーマとなる英単語が載っていて、その下にその単語を使った例文が載っています。

balance

I try to balance work and family as much as I can.

仕事と家庭はできるだけ両立させるよう努力しています。

これに続いて、同じ内容を別の単語を使ってどう表すのか、また、この単語を使った別の例文などが載っています。

一通り読んでみましたが、これらの例文はどれも実際のビジネスシーンで使えそうな英文だらけで、そのまま覚えてすぐに使えるようなものばかりでした。

 

日本語訳だけ引用してみます。

スタッフの中には、週1,2回在宅勤務をしている人がいます。

年に15日、有給休暇を取る権利があります。

質問する前に名乗っていただければと思います。

英語ができる人でも、すぐに英語訳が出てこないという人が多いのではないでしょうか?

この『一流は、なぜシンプルな英単語で話すのか』では、このような「仕事でよく使うんだけれど、多くの人が英語でうまく言えないようなフレーズ」が85のテーマに分けられて載っています。

 

わかりやすい英語をめざす

本書で一貫されているテーマは、「シンプルで伝わる英語で話せるようになることを目指す」ということです。

国際ビジネスの世界で求められる「英語の運用力」とは、状況に的確な単語やフレーズを使って、相手に伝わるように話すことができる発信力ではないかと思います。

(中略)

ノンネイティブ(英語を母語としない人)がネイティブ(英語を母語とする人)よりも多いのが現状です。

このような状況で求められる英語は、plain English(わかりやすい英語)です。

(中略)

シンプルで、曖昧さは残さずに、はっきりと伝わる英語を話すことが大切になります。

(5ページより)

英語は、他の言語と比べると国際標準語であるという違いがあります。

これは、ノンネイティブスピーカーが多く存在することを意味します。特にビジネスの世界ではこの傾向は強いでしょう。

さまざまな言語を母語とする人達の間でのコミュニケーションでは、複雑で高度な英語表現は必要なく、かえって邪魔なんです。

本書の例文はその点に徹底的にこだわっていて、ぼくも通読しましたが、どれもシンプルで、かつ大人のビジネスパーソンにふさわしい表現だなという印象を受けました。

 

TOEIC対策にもなる

この本はビジネス英語の宝庫なので、TOEICテストの対策にもなります。

ビジネスシーンで使われる英語に慣れていないのが理由でTOEICの問題に抵抗があるという人には特におすすめで、新書サイズですぐに読めるこの本を1回とりあえず読んでみることをおすすめします。

かなり視界が開けるのではないでしょうか。

ただ、本書のレベルを考えるとだいたい600~700点くらいの人にとって学習効率が最大になるのではないかと思います。

英文のレベルだけを考えると800点を超えている人にとってはちょっともの足りないかもしれません。

とは言ったものの、じゃあ800点を超えている人はこの本は読まない方がいいのかというと全くそうではありません。

この本には毎ページごとにコラムがついていて、ここでは海外勤務を20年間続けた筆者の経験をもとに、仕事で英語を使う際に役立つ話が盛り込まれています。

正直、ここを読むためだけに買ってもいいというくらいのクオリティー。TOEICで高得点を持っているという人にもおすすめなんです。

 

注意点

2つほど注意点があります。

まず、音声はついていません。

なので、発音がわからない単語があったら音声再生機能付きの電子辞書などを使って各自で調べるしかありません。

さきほどTOEIC600点~としたのはこのためで、TOEICが400点~500点台くらいの人は、発音を調べる時間ばかり取られてしまう可能性があるので注意です。

もう1点ですが、タイトルと中身にかなりギャップがあるかもしれないので注意です。

ぼくはタイトルと著者の名前だけでAmazonで買ったのですが、注文したときに期待していたのは「グローバル化の中で浮き彫りになってきたシンプル英語の重要性」について書かれたエッセイのようなものでした。

ところが届いてびっくり。「ビジネス英語表現集」だったんですよ。

やられた、と思いましたが笑、とりあえずちょっと読んでみるかと思って読んでいるうちに良書だと気づいた次第です。

 

まとめ

良質なビジネス英語表現集である『一流は、なぜシンプルな英単語で話すのか』の紹介でした。

マークピーターセン氏の『日本人の英語』シリーズなどもそうなんですが、このような新書サイズの英語学習本は、普通の英語参考書と違ってサクッと通読して英語力が底上げできるのでいいですね。

英語学習で煮詰まってきている人などは、気分を変えてこの本を1回読んでみると視界が開けてくるのではないでしょうか。

一流は、なぜシンプルな英単語で話すのか (青春新書インテリジェンス)

一流は、なぜシンプルな英単語で話すのか (青春新書インテリジェンス)

 

この本の著者が講師の『入門ビジネス英語』についてもレビューしました。

kazuuiword.hatenablog.com