堀江貴文著『本音で生きる』は後悔しない人生を送りたい人の必読書である!【レビュー】
堀江貴文著『本音で生きる 一秒も後悔しない強い生き方』という本がおすすめなので紹介していこうと思います。
- 作者: 堀江貴文
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2015/12/05
- メディア: 新書
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どうやら世間には、言いたいことを言えない、やりたいことをやれないでいる人が山のようにいるらしい。だが、僕はこういう人達のことがどうにも理解できずにいる。
どうして思ったことを言えないのか、さっぱりわからないのだ。
僕にとって本音を言わずにいるのは、とても気持ちが悪い。実のところ、本音を言わずにいる人を見るのも、とても気持ちが悪い。
これが、ホリエモンが今回この本を書いたモチベーションです。
本音を言いたいんだけれど言えない?
いや、言えばいいじゃん。
この考えからこの本はスタートしています。
そして「本音で生きるためにはどうすればよいのか」ということについて、
- 言い訳しないこと
- バランスをとろうとしないこと
- 「自意識」と「プライド」を捨てること
の3つのポイントを挙げながらそれぞれ解説しています。
具体的にポイントに絞られて詳細に書かれているんですが、全体として、ぼくがこの本を読んで思ったのは、これは「合理的に生きる方法」について書かれた本だなということです。
以前、脳科学者の茂木健一郎とホリエモンが対談した音声を聞いたんですが、この中でも茂木健一郎氏は
「やっぱり堀江さんの話って、ロジカルで、すごくクリアに見てますよね。世の中のことをね。」
と言っています。
とにかくホリエモンは合理的で、ロジカル(論理的)に物事を考える人なんですが、そういう人って、「本音で生きたい」と思ってるに決まってるんです。
「本音」という言葉を聞いたときに「建前」という言葉を連想する人は多いと思います。
「本音」で生きることができない理由って、だいたいこの「建前」が邪魔しているからだと思うんです。
そしてその「建前」の壁を壊してくれるのが「合理的・論理的に考えること」で、そのためのヒントが満載なのがこの本でした。
日本人は議論が下手
それにしても、日本人の議論を避ける傾向、いや全員が同じ意見でなければならないという強迫観念はいったい何なんだろうか。
僕は、意見が一致しないからという理由でその人のことを嫌いになったりはしない。意見が一致しないことと、相手のことを嫌うということは、そもそも、まったく別のことだ。
だから僕は、対談だけでなく、ソーシャルメディアでも積極的に人とぶつかり合おうとしている。それは、その人が嫌いだからだとか、人格を否定するためではない。
違う意見を持った者同士がぶつかることで、新しい発見があるからだ。
それなのに、「議論は一致しなければ意味がない」「意見が一致しない=相手のことを嫌いなんじゃないか」と思う人がいかに多いか。
もし意見が異なる人間がいたら、自分達の輪の中から全力ではじき出そうとする。意見が違うだけで、人格から人間性、生き方まで、全否定しようと躍起になる。
この部分が個人的ハイライトです。
ここで書かれていることは、ぼくも日頃から感じていることだったので、本当に共感しました。書いてくれてありがとう・・・!
日本人って、本当に議論が下手ですよね。
「うんうんうんうん。わかるわかるー。そうだよねー。」
普通の会話ではもちろんOKなんですが、「議論」でこれを持ち込むのはNGなんです。
それは、「議論」は何か有益な結論を得たり、自分が持っていない新たな視点を得るためにするもので、意見をすり合わせるためにやるものではないからです。
これについては、人気有料メルマガ『金融日記』で有名な藤沢数希氏も言っていました。
最近わかったことは、日本人は会議とか話し合いみたいなものを、共感したり価値観を合わせる場だと思っていることだ。違った意見をぶつけ合い、より良いアイディアを生み出すためにある、とは考えていないようだ。
— Kazuki Fujisawa (@kazu_fujisawa) 2015年7月15日
まずは、みんな意見が違うのは当たり前なんだという認識を持つことがぼくは大事だと思うんですよ。
たとえばアメリカ人と話しているときは、彼らはちゃんと議論ができるように小さい頃から学校や家庭で鍛えられているので、話していてすごく楽です。
たとえカジュアルな会話であっても「それには反対だな」と言えるので、まさに「本音で」話せます。
これって、まさに「みんな意見が違うのが当たり前だ」という認識が共有されているからなんです。
他の人に意見を合わせていくのってつらくないですか?
「本音で生きる」ためには、「議論できるようになる」のがまず第一歩なんです。
ゼロイチ思考をやめる
・・・「ゼロイチ思考」にとらわれすぎているのではないだろうか。
物事を「あり」or「なし」、「勝つ」or「負ける」のように、両極端にしか見られない。
しかし今は、社会も人間関係も多彩だ。やりたいことがあるから仕事は派遣やパートでいいという人もいるし、途中で独立・起業する人もいる。それなのに、なぜ、ゼロとイチのモノクロの世界にこだわる必要があるのか。
論証の世界において、やってはいけないことの一つとして、「誤った二分法」というものがあります。
これは、「実際はいくつも選択肢があるのに、あたかも2つしかないかのようにみせかけること」で、まったくをもって非論理的な思考の一種です。
- この不況を生き抜くには残業するしかないんだよ
- 結婚できなかったら孤独な人生を歩むことになる
などが典型例ですが、ホリエモンもこの本で、この誤った二分法(この本では「ゼロイチ思考」と呼んでいる)に陥ってしまうことの危うさを説いています。ここでも徹底して論理的ですね。
世界は、そんな「どちらかを選べ」みたいなものではまったくない。
人間関係はゼロイチで測れるものではなくて、グラデーションになっている。
世界は白と黒だけの単純な構造じゃないというわけです。
これは、ホリエモンが自身のYoutubeチャンネルで紹介していた『レイヤー化する世界』という本でも書かれていたことです。
レイヤー化する世界―テクノロジーとの共犯関係が始まる (NHK出版新書 410)
- 作者: 佐々木俊尚
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2013/06/05
- メディア: 新書
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世界は複雑化していて、さまざまな側面(レイヤー)の串刺しとしてしか物事は判断できないという内容が書かれていましたが、本当にその通り。
たくさんの選択肢があるというのを知るのが、「本音で生きる」ためには必要なんですね。
時間を最適化する
自分のやりたいことを片っ端からやろうとすると、最初のうちはまったく時間が足りなくなってしまうはずだ。だが、それでやりたいことを諦めてしまっては意味がない。時間という希少資源をどう使えばよいのかを常に考えることによって、自分のできる物事の範囲は広がっていく。
そんなことで僕は常に「最適化」を考えている。
いわゆる「できる人」って、時間の使い方がとにかくうまいですよね。
時間は誰にとっても平等に与えられているんですが、使い方次第で質がまったく変わってしまうんです。
ホリエモンは時間を有効に使うために、やることを「最適化」するのを推奨しています。
ホリエモンの場合はそれが徹底されており、夜のライブを控えるということから、買い物をするときになるべくカードを使って小銭を取り出す時間を短縮するという細かいことまでさまざまです。
「本音で生きる」ことは「やりたいことをやって生きる」ということでもあります。
「やりたいことをやって生きていく」ためには、時間をうまく使って日々の密度を上げていく必要があるというわけですね。
まとめ
ここで紹介した内容はほんの一部であり、その他にもホリエモン流、情報のインプットとアウトプットの仕方や、最後になる第5章「本音で生きるために必要なこと」では、この時代を本音で生きていくために必要なヒントが7つのコラムの形で載っています。
この値段でこの豊富な内容なら、かなりお得感がありますね。
ぼくはホリエモンの本は出るとだいたい読むんですが、読むたびにまさに「本音で生きる」ことの重要性に気づきます。
普通に普段生活していると、知らないうちにどんどん建前人間になっていってしまうんですよ。
「失敗が嫌だから、やらない」
「あとで何か言われそうだから言わない」
「嫌われたくないから、突っ込まない」
本音で生きてないなと思う方には特にこの本はおすすめです。
ぜひ読んでみてください!
- 作者: 堀江貴文
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2015/12/05
- メディア: 新書
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