レベル別に学習可能!『耳が喜ぶ中国語 リスニング体得トレーニング』のレビュー
中国語学習者がぜひ持っておきたいおすすめの参考書を見つけたので紹介していきたいと思います。
『耳が喜ぶ中国語 リスニング体得トレーニング』という本です。
タイトルからもわかるように、これはリスニングの練習に特化した本です。
中国語は漢字を使っていることから、日本人にとってリーディングは他の外国語と比べるとかなり楽。文法もヨーロッパ言語のように複雑ではありません。
しかし、中国語はなんといっても発音が難しく、その発音の難しさゆえに、聞き取り、つまりリスニングも非常に難しいです。
そんな中国語学習者にとって大きな壁である聞き取りがみっちり練習できるのがこの本です。
レベルはどのくらい?
この本で勉強しようかなと思っている人にとって、気になるのはやはり対象とするレベルでしょう。
これについては、本書3ページ"はじめに"では次のように書かれています。
まず、Step1では、中国語検定3級のリスニング問題と同程度の100~150字の文章50編を紹介します。内容の幅が広いという点で、試験問題よりは多少難しいかもしれません。
次に、Step2では40編で、150~300字程度の文章を取り上げます。Step1に比べ、語彙や表現など、徐々にレベルアップしています。
Step3では、中検2級や準1級レベルの20編で、500字前後の文章を紹介します。音声はかなり速いスピードで収録していますので、Step3をマスターすれば、中検2級のリスニング問題を簡単にクリアできるでしょう。
本書の内容はStep1~3の3つに分かれていますが、それぞれが中国語検定の3級、2級、2級~準1級程度に対応しています。
Step3は文章の数が少ないので、この本は概ね中検3級に合格するかしないかレベル~中検2級合格レベルくらいの学習者に適しているといえます。
語彙レベル、また、中国語にピンインがついていないことから、中検4級レベルまでの学習者は、も1段階レベルアップしてからこの本に挑戦すると良いでしょう。
テーマが豊富!
話題は、中国人の日常生活から社会、中国事情まで多岐にわたっています。想像を絶するスピードで変わる中国社会や、等身大の中国理解にも、役立つでしょう。
この本は、テーマが豊富でしかもためになる、というのが大きな特徴です。いくつか本書からテーマを紹介してみます。
中国人の名前
中日の漢字の意味の違い
外国人の目から見た北京
上海のおやつ
あり得ないと簡単に言うべきじゃない
北京の自転車
などなど。
中国は信じられないくらい深い文化を持っています。その奥深さについてもっと知りたい、という動機で中国語を勉強している人も多いのではないでしょうか。
この本ではそのような中国の文化や、社会に関わるテーマがわかりやすく書かれています。中国語のリスニング力を上げることができ、しかも文化について学ぶこともできるので一石二鳥ですね。
また、このような話題に触れておくことで、実際に中国語を母国語とする人と話をしたときのネタが大量にストックされることになります。
なので、リスニングはもちろんのこと、スピーキングの時も思わぬ効果を発揮するかもしれません。
CDのスピードは容赦なし
なお、付属CDの音声は、ネイティブの自然なスピードやリズムに慣れるようにという意図で、一般的な教科書の音声に比べると、かなり速いスピードで収録しています。最初は聞き取れないと思われるかもしれませんが、あきらめずに慣れるまで、何度も繰り返し聴いてみましょう。
CDに入っている音声ですが、かなり速いです。ただ実際は、普通の教科書のCDの音声の方が遅いんです。
この本の表紙に、
中国語を読むのは、もうつらくはない。
でもネイティブに突然話しかけられると、逃げ出したくなるあなたに。
とありますが、このような境遇の人は多いのではないでしょうか。
徹底的に自然のスピードにこだわったこの音声でトレーニングすることで、本当に使える中国語の習得を目指しましょう。
この教材を使ってリスニングのトレーニングをすることで、ネイティブスピードに慣れることができれば、検定試験などでかなり楽になると思います。なので、検定試験を目標に勉強しているという人にもこの本はおすすめなんです。
まとめ
ということで今回は『耳が喜ぶ中国語 リスニング体得トレーニング』という本を紹介しました。
中検3級レベル以上の人は、必携の本だと思います。おすすめです。
(こちらの記事もおすすめ)