『英語は20の動詞で伝わる』のレビュー!簡単な句動詞がマスターできる1冊!
英語がある程度できるようになってから気付いて驚いたことがあります。
それは、
ネイティブとか非ネイティブの英語ができる人は、大体簡単な単語しか使っていない
ということです。
簡単な単語とはもっと詳しく言うと、基礎的な動詞と前置詞。
政治家とかの難しいことをしゃべる人も、実は簡単な動詞と前置詞を使って話しているんだなということに英語ができるようになってから初めて気づき、目からウロコだった記憶があります。
最近読んだ本に、まさにこのことが書いてあったんです。
それが『英語は20の動詞で伝わる』という本。
20の基礎動詞のマスターが大事
この本のコンセプトを簡単に説明してみると、
英語が話せるようにならない大きな理由のひとつは、基礎的な動詞が使えていないから。
単語をとにかくたくさん覚えることに熱心な人は多いが、実は英語は基本的な動詞の使い方をマスターすれば、たいていのことは言えるようになってしまう。
この本を使って、20の基本単語の核となるイメージとその使い方を習得して、英語が話せるようになろう!
という感じ(引用ではなくぼくが書きました)。
みんな難しい単語を覚えることばかりに熱心で、基礎的な動詞が使いこなせていないというのは、ぼくも実感していることです。
なぜそうなってしまうのかというと、基礎的な単語の使い方を覚えるのって、同じような表現を繰り返し訓練しなければいけないので、結構骨の折れる学習になってしまうからなんですよね。
get to
get out
get in
get up
などなど、紛らわしいことをしっかりと区別して覚えなければいけないんです。
まぁ、要するに、句動詞の学習ってめんどくさくてみんな嫌いだよねってことですw
そんなみんなから避けられている動詞フレーズの数々を効果的に学べるのがこの本です。
イメージから攻略!
紛らわしくて覚えにくいこれらの表現が簡単に覚えられるようにいろいろな工夫がされているのがこの本です。
まず、単語のイメージがしっかりとつかめるようになっているところ。
いきなりフレーズがずらっと並んでいてとにかく覚えろ!ということではなく、20の動詞それぞれについて、まずその核となるイメージについての説明が詳しくされています。
たとえば、「turn」という単語の基本イメージは、「場所・状態が変化する」とあります。
turnという単語を辞書で引くと、「向く」とか「回る」と出てきます。
これは確かにその通りなんですが、「向く」という言葉で覚えるというよりは、turnは何かがぐるっと変化するそのイメージで覚えるのが実用面を考えるとベストなんです。
コインみたいなものがくるっと回る、明るかったものがパッと暗くなる、そんなイメージを持っていることが大事なんです。
基本的なイメージを押さえたあとは動詞+前置詞のフレーズを覚えていくことになりますが、前置詞に関しても、それぞれが持つイメージが本の最初の方で詳しく説明されているので、フレーズの特訓もスムーズに進むことでしょう。
また、かわいい動物のイラストがたくさん載っているのもこの本の特徴ですw
表紙を見てみてください。ゾウとかネコとかリスとかのイラストが載っているのがわかると思いますが、こいつらが単調になりがちなフレーズ習得学習を飽きないものにしてくれます。
「turn」ではリスがフライパンで目玉焼きひっくりかえしてます。「have」ではラッコが大事そうに貝を抱えてます。このユルさ・・・。
字も詰め込まれていないのでレイアウトの圧迫感がなく、動物のイラストがたくさん載っているので、なんというか、ストレスがないですねw
使える英語力"も"育てよう
ちょっと最後に大事な補足をしておきたいと思います。
この本では、徹底的に簡単な動詞の習得にフォーカスしていて、「単語を必死にたくさん覚えてる人は多いけど、単語の数は大事じゃないよ」という論調で書かれています。
この本を書いている人はビジネスパーソンを相手に英語のトレーニングをされている方のようなので、これはすごくわかるんです。
忙しい毎日の中で、いかに効率的に"使える英語"の習得をするのか、ということをつきつめれば簡単なフレーズを自在に使えるようになるのが最優先事項になるのかもしれません。
ただ、これを「難しい単語は覚えなくていい」という風に取るのは違うのではないかと思うわけです。
英語力を上げていくためには、程度の高い単語を覚えていくのも絶対に必要です。
ただ、やはり簡単な単語を使えるものにする、という学習を怠っているがために、英語が話せない人が多いのも事実です。
結局はどちらもかなり大事なんじゃないかというのがぼくの意見で、ここがこの本とぼくの意見の違いでした。
とまぁいろいろ書きましたが、getやcome,bring,turn・・・などが使いこなせていないなという人は、この本をこなせばかなり視界が広がることでしょう。
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