日本人にとって中国語は簡単?それとも難しい?
中国語をこれから勉強しようと思っている人が気になることのひとつとして、
中国語の難易度ってどのくらいなの?
というのがあると思います。
中国語は簡単だというウワサもあれば、難しいという人もいて、
「結局どっちなの?」
という感じですよね。
今回は、いろいろな要素を考えて、この問題に結論を出したいと思います。
中国語はここが簡単!
①漢字が使われている
みなさんご存知の通り、中国語では漢字が使われています。
なので、多少乱暴に言ってしまうと、
日本人学習者は、勉強をする前からすでに中国語の文字を知っている
ということになります。
もちろん、中国語で使われる漢字が、日本語で使われる漢字と全く同じかと言えばそうではありません。
中国語の漢字には伝統的な繁体字と、政府が文字の普及のために開発した簡体字という二種類の文字があります。繁体字は多少日本人にとってはなじみがあるものの、どちらも日本語における漢字とは結構違うんです。
でも、漢字を全く知らない、たとえばヨーロッパ人が中国語を勉強する場合を考えてみてください。
多少違うとはいえども、すでに大量の漢字を知っているというアドバンテージはかなり大きいんです。
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②文法学習が楽!
ぼくは英語、ドイツ語、ロシア語、オランダ語などいろいろな言語を勉強していますが、文法だけを考えると中国語が一番楽です。
英語などのヨーロッパ言語は、"活用"という現象が起きます。
たとえば、"食べる"は英語で"eat"ですが、"食べている"というときは"eating"と、ingを動詞の最後につけます。
日本語でも活用はあります。
たとえば「書く」という動詞は五段活用。
書かない、書きます、書く、書けば
など、様々な形に変化します。
しかし、中国語ではこのような変化はありません。
漢字があって、それに(基本的には)一通りの読み方が付いているだけで、いろいろな形に変化するということはないんです。
では、中国語における文法学習とは何なのかというと、ずばりそれは"漢字の並び方"を覚えることです。
中国語の文法学習は、「こういう風に漢字が並んだらそれはこういう意味です」という知識の積み重ねだと言えます。
さまざまな形に変化していく活用を覚えるのと、並び方を覚えるのではどっちが楽か。
考えるまでもなく、並び方を覚える方が圧倒的に簡単ですよね。
中学や高校の英語の授業で、文法がちんぷんかんぷんでトラウマになったという人でも、中国語ならストレスなく文法が学習できるので心配は要りません。
③留学のハードルが低い
ヨーロッパの言語、中東の言語、アフリカの言語・・・。
だいたいどんな言語を勉強している場合であっても、留学に対するハードルってすごく高いんです。
高い費用を払って10何時間とか飛行機に乗らなければいけません。
その点、日本在住の日本人にとって、中国語留学はかなりしやすいと言えます。
中国語の勉強のための留学の場合、行き先はほとんどの場合中国か台湾になると思いますが、いずれにしても日本から近いので行きやすいです。
台湾ならバニアエアなどのLCCを使えば、往復で2万円あれば楽勝で行けます。
しかも、航空券以外の費用を考えても、コスト的にはかなり安いと言えます。
そもそも生活費が安いですし、留学先の大学によっては、月あたり数万円以下の授業料で済むところもあります。
このように、中国語は言語自体の特徴以外にも、学習環境的にも勉強しやすいと言えるんです。
④参考書が充実している
言語自体ではなく、学習環境の面でもうひとつ。
中国語は、最近ビジネスパーソンを中心に人気が出てきたこともあり、それによって独学でもかなり高い学習効果が期待できるような参考書がバンバン出版されています。
「そんなの当たり前じゃ・・・」
と思ったあなた!英語学習者ですね!
英語以外の言語って、びっくりするくらい参考書が少ないんですよ。。
最近の中国語参考書の充実度は、これから勉強する人にとってかなりのアドバンテージですね。
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中国語、ここが難しい!
①発音が難しい
いろいろな言語を勉強してきて、文法では中国語が一番楽だったと書きましたが、発音に関しては中国語が間違いなくいちばん難しいです。
個々の音の出し方が難しいというのもあるんですが、そもそも中国語で使われている音が多いというのが大きな理由です。
日本語では母音が5個、子音が16個ありますが、中国語はなんと母音の数が36個、子音も21個あります。
中国語を話すためには、これらの音を正確に使い分ける必要があるんです。
外国語学習において発音は基礎の基礎なので、最初に勉強すべき項目です。
しかし、中国語においては、その基礎の基礎がめちゃくちゃ難しいんです。
最初に超えるべきハードルがあまりにも高すぎるというわけですね。
ちなみに、発音が難しいということは、それはリスニングが難しいということを意味します。
発音の種類が多いだけに、それだけ多い種類の音を聞き分けて、それが何の言葉なのかを瞬時に判断しなければいけないからです。
日本人は漢字がわかるので、書かれた中国語を理解する力は上がりやすいんですが、リスニングになると、一気に難易度が高くなってしまうんです。
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②単語数が多い
他の外国語と比べると、中国語では、日常会話レベルで使われる語彙が豊富だなと感じます。
実際、そういうデータがあるみたいで、中国語は、他の日本で比較的人気のある言語と比べると、日常会話のほとんどをカバーするために必要な単語の数が多いらしいんです。
これは正直キツイですよ。
漢字の助けを借りられるとはいえ、ひとつひとつの文字の発音が短く、また、豊富な種類の発音のオンパレードである中国語の単語を、2000、3000、4000と覚えていくのはかなり骨の折れる作業です。
結論
さて、というわけで思いつく限りの簡単・難しいポイントを一通り挙げたので、結論を出したいと思います。
結論、
中国語は発音という関門さえ突破すればあとは楽
と言えるでしょう。
要するに、学習の前半は難易度が高く、それを超えればあとは簡単ということです。
漢字をすでに知っている、文法が楽・・・。これらを考えると、「中国語は簡単だ!」と結論付けたくなってしまうんですが、やっぱり発音が難しすぎるので、はっきり簡単だと決めつけることはできないです。
とにかく、中国語で難しいのは発音で、これを攻略できるのかにすべてがかかっています。
中国語初心者の方は、ぜひ発音を最優先して勉強してみてください。
それさえ終わればあとは楽です。
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