NHKラジオ『高校生からはじめる「現代英語」』がおすすめ!対象レベル・使い方をまとめました。
2016年3月に終了した『攻略!英語リスニング』と入れ替わりでスタートしたのが『高校生からはじめる「現代英語」』という講座です。
テキストと音声CDを購入し、一通りこのテキストを使って学習してみたんですが、これがかなりおすすめの講座だったんです。
今回は、この『高校生からはじめる「現代英語」』について、
- 対象とするレベル
- 勉強法・活用法
を紹介していこうと思います。
『高校生からはじめる「現代英語」』のレベル
タイトルに「高校生からはじめる」とあるように、この講座は高校レベル~の内容を扱っています。
中学レベルの英語がすでにわかっているというのを前提とした上で、
中学レベル⇒実際に使われる英語
の架け橋となることを目的とした講座になっています。
英検で言うと2級取得~準1級を目指したいくらい、TOEICで言うと600点~700点後半くらいがドンピシャのレベルになると思います。
(※後述しますが、この範囲に収まらない人も使える内容になっています)
NHKラジオには『基礎英語』という講座があります。
この『基礎英語』は1・2・3の3つのバージョンが出ており、これらをこなすことで中学レベルの英語がマスターできるようになっています。
テキストの内容もかなりクオリティが高く、英語初心者にかなり人気の講座です。
しかし、NHKラジオテキストにはこの『基礎英語』で中学レベルを終えた人をスムーズに次のレベルに繋げるような講座が今まで存在しませんでした。
『基礎英語』より難しい講座はあることはあるんですが、ちょっと難しすぎたり、専門的すぎたりしたんです。
なので、今回のこの『高校生からはじめる「現代英語」』の登場は、その隙間をちょうどよく埋めてくれるという意味でかなり貴重だと言えますね。
こんな人におすすめ!
タイトルに「高校生からはじめる」とありますが、高校生だけを対象にした講座というわけではありません!
というかむしろ、この講座は中学レベルの英語からやり直しで勉強して、そのレベルを終えた大人の学習者が、次のステップに行くために活用すべき講座です。
ここが誤解を招きやすいので、個人的にはタイトルはもうちょっと考えた方がよかったのでは・・・?と思っています。唯一の残念ポイントですね。
もちろん、高校生が使っても効果が出るとは思いますが、高校生は学校での英語の勉強があり、人によっては塾での勉強もあるので、そこにさらにプラスでNHKの講座をこなしていく余裕はないでしょう。
やったら他の科目にも支障が出るでしょうね。。
ちなみに、すでにTOEICで900点を超えているような上級者に関しても、使い方によってはこの講座は効果的だと思っています。
ぼくがこの講座のテキストを読んで最初に思ったのが、
「通訳スクールに行っていたときに扱っていた教材にそっくりだな」
ということでした。
上級者でも、テキストを使って通訳など、負荷の高いトレーニングをすることで、かなりの英語力アップが期待できると思います。
それに、そもそもこのレベルの英文をきっちりと読めない上級者は意外と多いのではないかと思っています。
「ニュースなどのきっちりとした英文の理解が苦手だ」
という人は、上級者であっても取り組んでみると収穫があると思いますよ。
勉強法・活用法
『高校生からはじめる「現代英語」』では、毎月合計4つの文章を扱います。
これらは、NHKワールドで実際に放送された英語ニュースの原稿に、修正を加えたものです。
レベルが修正されているとはいえ、元々がリアルなニュースなので、結構難しいです。
なので、この講座を使って勉強する人は、焦らずに、1週間に1つの文章を消化するペースで進めていきましょう。
準備するものは、テキストと音声です。
音声については、ラジオを毎週聞くのはめんどくさすぎて挫折すると思うので、ラジオ音声が1か月分収録されたCDを使うのがべストでしょう。
シャドーイングする
まずは、テキストを見ずに、音声だけを聞きながら1回シャドーイングをしましょう。
シャドーイングとは、音声を聞きながら、数語程度遅れて自分の口で発話するトレーニング方法です。
これを行うことでアタマをすぐに英語モードに持っていくことができます。
スポーツで言うところの準備運動みたいなものですね。
音声を聞きながらちょっと遅れて自分の口でそっくりそのままものまねをする、これがシャドーイングですが、もっと効果的なやり方については下記で詳しくまとめているので興味のある方はぜひ合わせてどうぞ。
⇒シャドーイングの効果を何倍にも上げるやり方!大事なのは"注意の切り替え"だ!
英文の意味を確認する
シャドーイングが終わったら、英語の音声とテキストを参照しながら、英文の意味を確認していってください。
難しい部分もあるとは思いますが、この講座は解説がかなり詳しいので、それらを読み込むことでたいていの疑問はなくなると思います。もちろん全訳もついています。
何回も音読をする
英文の意味が確認できたら音読をしましょう。
ここが学習の中心であり、最も重要な部分です。
時には音声を参照しながら、自分が納得できるまで何回も音読してみてください。
コツは、そこに誰かがいて、その人に向かって英語を話すんだ、というイメージを持つことです。
このイメージを持つことで、ただ音声をなぞるだけの音読から、「伝えるための」英語力が鍛えられる音読に変貌を遂げます。
日英翻訳にもチャレンジしてみよう
このテキストでは、日本語から英語に翻訳するトレーニングを行うことを推奨しており、テキストの後半では、ページ左に日本語、右側に英語という、日英翻訳トレーニングがしやすい紙面のページがあります。
日本語から英語に訳す、というのはかなりレベルが高く、負荷の大きいトレーニングですが、その分得られる効果は大きいです。
特にスピーキング力が大きく向上するので、「英語の発信力を上げたい!」という人はこのトレーニングもやってみましょう。
まとめ
というわけで今回は、NHKラジオの新講座『高校生からはじめる「現代英語」』を紹介してみました。
正直買う前はあまり期待していなかったんですが、使ってみたらめちゃくちゃ良くて、良い意味で期待を裏切られました。
ここまでのクオリティの英文を毎月毎月講座にしているNHKラジオは本当にすごいなと改めて思いましたね。
英語の勉強って、同じ英文を何回も聴いたり、音読したりするのが基本になるので、質の悪い英文に当たっちゃうのがすごくこわいんです。
でも、英語ができないから勉強してるわけで、英文の質の善し悪しなんてわかるわけないじゃないですか。
その点で「NHKのテキストだから大丈夫だ」という安心感は学習を安定させてくれます。
とにかくおすすめ。テキストだけなら500円しないので、興味のある方はまずはテキストだけでも買ってパラパラめくってみるのはどうでしょうか。
他のNHKラジオ講座については下記の記事でおすすめをまとめたので、ぜひ合わせてお読みください。