【英語】難しめの教材を使って勉強すべき理由。簡単なテキストばかりやっていても伸びません!
英語のテキストを買う際、どのくらいの難易度のものを選択するようにしていますか?
テキストの難易度の選択については、大きく分けて次の2パターンに分かれると思います。
- 今と同じくらいのレベルのテキストを使って穴を無くす
- 現状よりも程度の高いテキストに挑戦する
の2つです。
で、ずばり言いますが、できるようになるのは総じてパターン2です。
つまり、現状のレベルを超えた難易度のテキストを使うのがいちばんなんですよ。
難しい教材はこわい!
アンケートをとったわけではないので正確な数字はわかりませんが、現状とそこまで変わらないレベル、ないし現状よりもちょっとだけ程度の高いテキストを使って勉強している人はかなり多いのではないかと思います。
誰にでも、難しい教材には恐怖心・不安感があるものです。
- 難しい教材はできるようになるわけない
- すぐに挫折するに決まっている
など。
また、今のレベルと同じくらいの教材(=すでに内容が8割わかっている教材)を使えば、簡単に達成感を味わうこともできます。
勉強がサクサク進むので、やっていて気持ちがいいわけです。
でも、難しい教材を使うべき!
このように、特に意識していない限り、簡単な教材を使う方向にモチベーションが生まれてしまいやすいのですが、それをガツンとはねのけて、難しい教材にどんどん挑戦していくべきです。
以下、メリットを挙げていきます。
①効率が良い
内容が8割わかっているテキストを1冊やっても、新しく覚えることは2割しかありません。
それに対して、内容が内容が3割しかわからないテキストを使えば、わからない部分は7割。
レベルの高い教材を使った方が、単純に勉強時間あたりの効率が良いんです。
「わからないことをわかるようにする・できないことをできるようにする」のが勉強の目的。
その目的のためにも、わからないことに多く触れていった方がいいに決まってるんですよ。
②集中力が増す
人間の脳は、慣れたものを目の前にすると、サボりモードに入るようになっています。
たとえば、車の運転で考えてみましょう。
毎日のように使っている近所の道と、初めて運転する全く知らない道を運転する時では、どちらの方が集中状態に入っているでしょうか?
言うまでもなく後者ですよね。
人間の脳は毎日とてつもない量の情報を処理しなくてはいけないので、入ってくる情報すべてに対して高い集中力で処理していたら、パンクしてしまうんです。
なので、慣れたものは次以降はサボリモードで処理するようになっています。
英語のテキストについても同じ現象が起きるんです。
内容が8割わかっているテキストを使うと、脳が
「もうこれはほとんどわかっている情報だ」
と判断し、サボリモードに入ります。
それに対し、内容がほとんどわからないテキストを使うと、それをわかろうと脳が活性化し、高い集中モードに入れるわけです。
③大きく成長できる
別に簡単なテキストを使っても、成長すること自体はできます。
しかしそれは、あくまで"現状の範囲内での成長"でしかありません。
では、現状の範囲を超えて、次のステージへ行くためにはどうすればいいのか。
その方法が、現状を超えた難しめの教材を使うことなのです。
ひとつ前でも述べた通りですが、人間の脳は慣れたものを前にするとサボリモードになり、新しいものに触れると集中モードになります。
現状では無理っぽいレベルのテキストに立ち向かうと、
「どうすればこれができるようになるんだろう?」
という意識が自然と働くことになります。
これは、強烈な集中力を生み出します。
そして、現状を超えて次のステージに行くためには、この強烈な集中力というものが不可欠なわけです。
取り組む際のコツ
「難しい教材をやれやれ言ってるけど、そんな簡単なことじゃないよ。たいていの人はすぐ挫折してしまうよ。」
という反論がありそうですが、コツさえ押さえれば挫折することなく勉強を進めることができます。
で、そのコツですが、一言でいうと、
わかろうとしてもわからないことは放置する
これです。
難しい教材はわからないことが満載。
これらをすべて理解するまでうんうん考えていたら、日が暮れてしまいます。
なので、程度の高いテキストを使って勉強する際は、
- ちょっとでも新しいことが吸収できたらよしとする
- 考えてもわからないことに関しては放置する
という2大方針のもと学習を進めていきましょう。
この「わからないことを放置する」というのが苦手な人がたくさんいます。
わからないことがあるとモヤモヤしてしまって、徹底的に調べて理解しようと努力してしまう人です。
ただ、英語学習において覚えなければいけないことは膨大です。
ひとつのわからないことにずっと時間を使うなら、それはサッと切り捨てて、別の新しい知識をいくつも吸収した方が効率が良いはずです。
それに、考えて考えてどうしてもわからないことでも、いつかある時、ふとした瞬間にわかるようになります。
人間が何かを"理解"する時、いくつもの知識が動員されます。
考えても考えてもわからない時って、それの理解のために不可欠である重要なピースが欠けているときだと思うんです。
なので、わからないことは「今はわかるためのピースが欠けているからこれ以上考えてもムダだ」と思って切り捨てるのが合理的な判断です。
いつかピースが揃ったとき、
「なーんだ、こういうことだったのか」
と難なく理解される瞬間が来るので、どうか安心してわからないことは放置してください。
2つの注意点
2点ほど注意点があります。
①初心者は低めのレベルを
以前、初心者と上級者での勉強法の違いについて解説した記事を書きました。
(参考記事)
この記事でも書いた通り、本当の初心者、具体的に言うと中1とか中2レベルの学習者は、ド丁寧で簡単なテキストを使った方がいいです。
最初の最初の段階に限っては、チャレンジングな教材というよりは、しっかりとした基礎を丁寧に丁寧に作っていきましょう。
②中学レベルに戻ると効果がある場合も
基礎がしっかりとできていない人が難しい教材に挑戦しても、思った効果が得られない場合があります。
基礎とは何かと言うと、それは中学英語です。
「中学校のレベルの英文がしっかりと自分の口でアウトプットできるレベル」
というのは英語の勉強を本格的にスタートさせていく上で最低ラインになります。これがないと本当に何も始まりません。
なので、伸びない人は思い切って、難しい教材とは逆の方向になってしまうのですが、中学レベルまでいったん戻ってみると英語力が伸びることもあります。
ちなみにこれに最もおすすめのテキストは『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』です。
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中学レベルの英語がアウトプットできるレベルまでマスターできる1冊になっています。ぼくも使いましたがおすすめです。
まとめ:上へ上へ。とにかく上へ。
最後ちょっと補足という形で簡単なテキストを使った方がいい場合も紹介しましたが、ぼくがこの記事でとにかく言いたかったのは、
どんどん上のレベルに挑戦して、どんどん上に行こうじゃないですか!
ということです。
大きな成長には、大きな壁が必要です。
大きな壁を前にした瞬間、はじめて人は
「成長するためにはどうすればいいのか?」
ということを本気で考え出すようになります。
そのためにも、上のレベルに挑戦していきましょう。
誰にだって、できないことに挑戦するのはこわいし、不安です。
でも、「できるようになりたい」「次のステージに行きたい」という気持ちも同時にあるはずです。
現状を超えるレベルに挑戦して、次のステージに行こうじゃないですか。
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