糖質制限を試したら健康を害して大失敗した体験談。糖質制限は危険!?
"糖質制限"という言葉を耳にする機会がかなり増えたと感じます。
実際、具体的にそれが何なのか知らなくても、ほとんどの人は名前くらいは聞いたことがあるのではないでしょうか。
糖質制限食とは、炭水化物とその他糖分を取らない食事法、まぁ簡単に言うと
ごはん・パン・麺類などの主食と砂糖の入った食べ物を制限する食事
のことです。
最近は、これがダイエット法として優秀だと注目を集めています。
で、ダイエット目的ではないのですが、色々あってぼくも試してみた結果、結論から言うと
健康を害してやめました。
はい。
というわけで今回は糖質制限を試してみてひどい目にあってしまったぼくの体験談を書いていこうと思います。
きっかけは本
最初に糖質制限に興味を持ったきっかけは、本屋の棚でたまたま見つけて気になって読んだ『炭水化物が人類を滅ぼす 糖質制限からみた生命の科学』という本でした。
炭水化物が人類を滅ぼす 糖質制限からみた生命の科学 (光文社新書)
- 作者: 夏井睦
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2013/10/17
- メディア: 新書
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この本は昨今の糖質制限ブームの火付け役として大きな役割を果たした1冊で、簡単に言うと
糖質制限がいかにすばらしいか
を書いた本です。
特に、ダイエット効果については絶対の自信を持って書いており、
この方法なら、誰でも簡単に、短期間で努力なしに、ほぼ確実に痩せられるからだ。痩せないわけがない、という究極のダイエット法だからだ。
(3ページより一部引用)
とまで言っているんです。
ぼくはこの本を読んでいるうちに、内容にすごく引き込まれていきました。
正直ダイエット効果についてはどうでもよかったんですが、糖質が身体に悪く、糖質制限をすることで生活習慣病の予防になり、その他の体の不調も改善するという部分に魅かれ、これをきっかけに糖質制限についての本を他にも何冊も読みました。
糖質制限を自分もやってみようと思い立ったのは『糖質制限で頭がいい子になる 三島塾のすごい子育て』という本を読んだ後です。
この本は、子どもに糖質制限食を実践させて高い実績を出している学習塾の塾長が書いた本で、糖質制限によって学習の集中力がアップし、勉強の効率がアップすることが主に紹介されています。
語学の勉強が好きなぼくはこの本を読んで
「勉強の効率が上がるならやってみよう」
と思ったわけです。
学習効果を実感!
先ほど紹介した『炭水化物が人類を滅ぼす』によると、糖質制限にも程度によっていくつか種類があります。
糖尿病の糖質制限治療の提唱者、高雄病院の江部康二先生は、糖質制限を次の3パターンに分けている。
・プチ糖質制限・・・夕食のみ主食抜き
・スタンダード糖質制限・・・朝食と夕食のみ主食抜き
・スーパー糖質制限・・・三食ともに主食抜き
(41ページより一部引用)
ぼくが実践したのは、三食主食を抜くのでその意味ではスーパー糖質制限だが、ソースや唐揚げの衣など主食以外で糖質が含まれるもの、また糖質が少ない果物は食べてもOK、という「ほぼスーパー」くらいの糖質制限でした。
いま考えるとここで一番軽いタイプを選んでいれば健康を害することはなかったのかなと思います(遠い目)。
で、ぼくが期待していた学習面での効果ですが、始めて3日程度ですぐに実感できました。
糖質制限をすると、日中眠くならなくなり、仕事や勉強にすごく集中できるようになります。これはぼくが実際に体験したことです。
「あれ、失敗談じゃなかったの?」
と思ったかもしれませんが、糖質制限をやってみて大きなメリットとして自分が感じたのはこの1点だけです。。。
体重が病的に減っていく
糖質制限はダイエット法として今注目を集めています。
これには懐疑的な人も多いですが、 実際にやってみた結果、
体重はみるみる落ちていきました。
1週間で1.5キロペース、2週間で3キロ減、そのごも3.1キロ、3.2キロと減っていったんです。
「じゃあよかったじゃん」
と思うかもしれませんが、ぼくは身長164cm、体重は元々59kgと、BMI的に言えば普通体重で、むしろちょっとやせているくらいだったので、体重が落ちていくにつれ、周りからは「病気なのでは?」と心配されるほど病的な見た目に変わっていったんです。
そして実際、3.2キロ減った時点で、
いつものように元気が出ない
と感じるようになりたまに立ちくらみ・軽いめまいを覚えるようにまでなってしまったんです。
疾患を発症
糖質制限を1ヵ月弱くらい続けた時でしょうか、風呂に入っている時、
胸と背中にニキビのような湿疹ができている
のを発見しました。
最初はただのニキビだと思ったのですが、数日後にかゆみが発生したので、おかしいと思い、皮膚科を受診しました。
で、湿疹を見て皮膚科医が最初に言った一言が、
「最近、急なダイエットとかしましたか?」
でした。
その瞬間すべてを悟りました。
つまり、糖質制限食が原因で皮膚の疾患にかかってしまったんです。
実際、その皮膚科医によると、湿疹は色素性痒疹という疾患で、急なダイエットなどが原因で起こりやすい症状とのことでした。
この疾患、詳しいメカニズムはわかっていないそうです。
これが恐怖感を煽りました。だって、よくわかっていない皮膚の疾患ですよ?めちゃくちゃこわくないですか?
糖質制限はやめた!
そんなわけで糖質制限が原因でよくわからない皮膚の疾患にかかってしまったぼくですが、これをきっかけに糖質制限はやめました。
健康を害してまで続ける健康法・・・もう意味不明ですからね。
徐々に回復
その後は徐々にご飯やパンなど、糖質の量を増やしていきながら、医師から処方されたミノサイクリン塩酸塩という錠剤を飲み、リンデロンDPという軟膏を塗って様子を見ていました。
(実際に処方された錠剤)
幸い、湿疹は徐々に引いていき、2週間後には全く跡が残らないくらいにきれいになりました。
治ってよかった・・・。
ちなみに、元々59kgで、55.7kgまで減った体重も、58kgまで戻りました。
病的な様子やめまい、立ちくらみも消え、見た目も元通りです。
糖質制限は難しい
以上がぼくが体験した糖質制限失敗談です。
ここからは、これを通して思ったことをちょっと書いておこうと思います。
糖質制限は、ご飯やパンなどの主食を制限し、その代わりに肉や魚、野菜、卵、乳製品を十分摂取する食事法ですが、この"十分摂取する"という部分が非常に難しいところだと思いました。
糖質制限実践中は、家で肉を焼いたり、ファミレスで肉料理を食べることが多かったです。
(よく食べていたガストの『若鶏のグリル』。うまいぞ。)
他には、コンビニで買ったゆで卵も毎日のように食べていました。
(塩加減が絶妙)
ただ、毎日肉と卵ばかりだと結構すぐに飽きます。
それに、肉と卵で十分な量を摂取しようとすると、食費がめちゃくちゃ高くなるんです。
この2つが原因で、糖質を摂取しない分を補えるだけの十分な食事量を確保できなかったというのが、ぼくの体重が病的に減っていった理由だったのでしょう。
糖質制限を急に厳格にやるのはよくない
もうひとつ、糖質制限にぼくが失敗した原因として、厳格な糖質制限を急に課してしまったことがあります。
今まで26年間、ずっとご飯を食べてきたのに、急に1ヵ月もの間ぱったり食べるのをやめたら、当然身体はびっくりしますよね。
まとめ:専門家の判断の元でやるべき
最後に言っておきたいのですが、ぼくは、この記事を通して「糖質制限は健康を害してしまうからやめた方がいい!」と主張したいわけではありません。
糖質制限食が、多くの人の健康に貢献してきたのはれっきとした事実です。
糖尿病患者の食事法として高い成果を挙げてきていますし、肥満で健康を害している人を救ってきた歴史はあるんです。
ただ、糖質制限を実践する場合は、
- できれば医師などの専門家の判断・指示の元で行う
- 自分で行う場合は、急に厳格な糖質制限を始めてはいけない
という2点を心に留めた上でやるべきです。
もう一度言いますが、糖質制限自体を真っ向から否定する気はぼくにはありません。
確かに、現代人の食生活は糖質過剰になっていると思います。
朝食はトースト、昼は会社の近くの定食屋でご飯大盛り、甘いお菓子を食べながら午後の業務を乗り切り、夜はカレーライス、夜食にカップラーメンを食べて寝る・・・。
ここまでいかないにしても、糖質多寡な生活を送っている人は多いでしょう。
そういう人は、生活習慣病にならないために糖質を制限した食事法を実践した方が健康のためになると思います。
ただ、今回のぼくのように、激しい糖質制限を急に課してしまうのは危険なので、十分注意した方がいいです。
糖質制限をこれから実践してみようかなという人は、他にもネットで失敗談を読んでからやるかやらないかを判断した方がいいと思います。
ちなみにぼくは、もうこりごりです笑。
糖質制限関係の本は数冊読みましたが、今から全て売ってこようと思います。
(安定のBOOK・OFFで売るのだ)
というわけで糖質制限失敗談でした。
それでは!
(※この記事の内容は、専門家ではないただの素人が、自分の判断で糖質制限を始め、挫折した体験談です。記事の内容には専門家的見地からは不適切だと思われる内容が含まれているかもしれませんが、あくまで一個人が体験した記録程度だと受け取ってください。
繰り返しますが、この記事では糖質制限を批判しているわけではありません。
今回失敗したのは、正しい知識なしに急に始めたぼくの責任、それが全てであります。)