合格者が語る!中検2級の勉強法とおすすめ参考書まとめ!
今回は、中検2級(中国語検定試験2級)の勉強方法とおすすめの参考書・テキストについて詳しく書いていこうと思います。
これから紹介していく対策は、約1年の試行錯誤の末にやっと中検2級に合格したぼくが、合格後のいま、
「ここはこうした方がよかったのでは?」
などと更なる考察を経て完成したノウハウです。
これから受験される方の参考になれば幸いです。
ちなみに、「中検2級ってどのくらいの難易度なの?」という疑問をお持ちの方は、こちらの記事に中検2級のレベルについてはかなり詳しく書いたので、ぜひ合わせてお読みください。
3級程度の実力があるか?
まず、中検2級の対策を始める前に、前提として
中検3級の実力があるのか
を確認してください。
3級に合格した上で「よし、次は2級だ!」という人はもちろん全く問題ありません。
しかし、3級を飛ばしていきなり2級の対策を始める人は、3級の過去問を確認した上で、7割程度の得点が可能かどうかを試してみてください。
3級の過去問については市販されていますし、
解説がなくてもいいという人なら中国語検定の公式HPにも掲載されているのでチェックしてみてください。サッと見て確認できる人は書店で立ち読みでもOKです。
3級レベルまでの基礎がない状態で2級の対策を始めてしまうと、基礎がないまま応用的な問題を解くことになり、勉強の効果はかなり低くなってしまうので注意しましょう。
もしも「3級の過去問見たけどキツイわ・・・」という人がいたら半年~1年程度かけて基礎レベルを埋める必要があります。
基礎レベルの勉強法については『本気で学ぶ中国語』などがおすすめですが
詳しくは下記の記事で別でまとめてありますのでぜひ参考にしてみてください。
⇒中国語をゼロからはじめる初心者におすすめの参考書と勉強法をまとめてみた
メインのテキストはこの2冊で決まり!
さて、前提を確認したところで専用の対策に進みます。
まず、2級の対策をしていく上でぜひ持っておきたい2冊のテキストがあります。
アスク出版から出ている『中国語検定2級 トレーニングブック』という本です。
CD3枚付 合格奪取! 中国語検定2級 トレーニングブック リスニング問題編
- 作者: 戴暁旬
- 出版社/メーカー: アスク出版
- 発売日: 2008/08/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 3人 クリック: 8回
- この商品を含むブログ (3件) を見る
『筆記問題編』と『リスニング問題編』の2冊が出ていますが、必ず2冊用意し、これらを2級対策のメインテキストとして試験日までやり込みましょう。
マンモス資格である英検などと違い、中検はマイナーな資格。
参考書も種類が乏しく、クオリティーが低いものも多いんです。
しかし、この『トレーニングブック』だけはクオリティがずば抜けて高く、
「2級の専門対策ができる質の良いテキストはこれしかない」
と言ってもいいくらいです。
実際、2級の試験会場では、試験開始前にこのテキストをパラパラめくっている人が何人もいたのを覚えています。
問題を解いて復習
『トレーニングブック』の使い方ですが、
問題を解く
↓
答え合わせをする
↓
復習する
というオーソドックスなやり方で最初からやっていけば基本的に大丈夫です。
注意点としては、解説を見て重要だと思った点については、ボールペンを使って線を引いておいてください。何もマークしないと復習の際に効率が悪くなります。
ちなみに、マークする際は青色のボールペンを使うのがおすすめです。
(こんな感じで)
理由は、このテキストは黒と赤の2色刷りで、赤ペンでマークしてしまうとめちゃくちゃ見にくくなってしまうからです。
CD付きの長文テキストを1冊やろう
『トレーニングブック』は問題集なので、これだけだとどうしても文章をドンドン読んでいく・ガンガン聞いていくという練習が不足してしまいます。
そこで、ある程度の量の文章が詰まった中級レベルのテキストを1冊同時進行で消化することにより、中国語レベル自体の底上げを図っていきましょう。
大事なことなのでもう一度言いますが、問題集だけだと準備不足になります。
中検2級を突破するためには問題を解く以外にもより多く読み、より多く聞くいわゆる「多読多聴」の特訓が必要だと覚悟してください。
長文テキストのおすすめは2冊あります。
『聴読中国語』と『HSK公認 長文テキスト5級』です。
中国語検定 HSK 公認 長文テキスト 5級(データCD付き)
- 作者: 株式会社スプリックス中国語教育事業部
- 出版社/メーカー: 株式会社スプリックス
- 発売日: 2015/01/31
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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どちらも100個程度の中国語の文章が載っています。CD付きなので、リスニングのトレーニングも可能です。
この2冊のうちから1冊を選び、長文用テキストとして読みまくり・聞きまくりの特訓をしてください。
個人的には『聴読中国語』の方がおすすめですが、この本にはピンインが単語の上に付いていないので、どうしてもピンインが必要だと言う人は『HSK公認 長文テキスト5級』を使いましょう。
こちらも良いテキストです。本のタイトルに"HSK"と入っていますが、レベル的には2級ドンピシャなので安心してください。
ちなみに、できるだけ音読し、できるだけ聴くのが基本的な使い方ですが、もっと詳しい使い方については下記の記事も参考にしてみてください。
単語は文章から覚えていく!
中検2級に合格するには、目安として2500~4000個程度の単語を習得している必要があります。
単語帳としてはアルクから出ている『キクタン』の"中検2級レベル"というのが一応おすすめではありますが、
必ずしも単語帳を用意して単語暗記を進める必要はありません。
3級レベルまでの基本単語が習得できているのであれば、あとは問題集や長文テキストを通してわからない単語に遭遇したらその都度覚えていく方が、
- 文脈の中で覚えられるので記憶に残りやすい
- 長文対策と単語暗記を同時に進められるので効率が良い
という理由で効果的だからです。
先ほど紹介した『聴読中国語』と『HSK公認 長文テキスト』は、どちらも文章中の基礎レベルを超えた単語が色分けされ、リストも載っているので、これらを使えば単語帳を使わなくとも単語学習をカバーできます。
また、『トレーニングブック』や過去問で演習をしているときに知らない単語に遭遇したら、専用のノートを作りそれにまとめてもいいでしょう。
(ぼくの単語ノート。雑にまとめるのがコツだ。)
過去問をやろう
ここまでをいったんまとめます。
- 3級レベルに到達しているのが前提
- 『トレーニングブック』2冊をメインテキストにする
- 『聴読中国語』か『HSK公認 長文テキスト』のうち1冊を長文テキストとして多読多聴
- 単語は『キクタン』のような専門のものを使うか、長文テキストでカバーしてもよい
この4点がポイントでした。
この方法で対策を続け、いよいよ試験まであと1週間・・・となったら、過去問を3回分ほど消化しましょう。
おすすめは、白帝社から出ているものです。解説が良く、レイアウトもシンプルで見やすいんです。
中国語検定は、年に3回しかありません。
問題形式の勘違いや、時間配分のミスなど、つまらないことで試験を棒に振ってしまったら悲劇でしかないので、必ず過去問を使って本番を想定したトレーニングを行っておいてください。
その他合格に近づく2つのコツ
①受け続けよう
ぼくは3回連続で2級を受け続けてやっと合格しました。
1回目は全く力及ばず、こてんぱんにされましたが、
実力的に全く話にならないレベルから受験を続けて本当によかったと感じています。
というのも、結果がさんざんでも、本番から得られる反省点は普段の勉強からは絶対に得ることができないものだからです。
「いつか2級に合格できる実力に達したら受けよう」
そう思って勉強している人も、もしかしたらいるかもしれませんが、
そういう日はまず来ないと思って間違いありません笑。
とにかく受けてみる、で、それを元に反省、また挑戦・・・このループが最も効率が良いのです。
それに、中検は回によって難易度に結構差があります。毎回受けていれば、いずれは簡単な回に当たるので、究極そこで合格すればいいわけです。
②書けない漢字をなくそう
筆記試験の最後には中国語作文が出題されます。配点は20点。
100点満点中70点を取れば合格のテストで20点の配点はめちゃくちゃ大きいですよね?
ここでしっかり点が取れるのかがキーになってくるわけですが、
漢字が書けないと減点されてしまう
ので注意してください。
「答えはわかるのに漢字が書けない・・・」
ぼくも実際に試験場でこの状態に陥ったことがあるので痛いほどわかるのですが、これかなりキツいです。悲しくなります。
なので、普段の勉強の中で、"書けそうにない漢字"に遭遇したら、3回紙に書いてみる癖をつけましょう。それだけでもかなり書けるようになりますよ。
まとめ
というわけで中検2級の勉強法でした。
1年の試行錯誤の結果得られたものを全て書いたつもりです。
特に、テキストの選定については厳選に厳選を重ねた最高クオリティなので、ぜひ使ってみてください。
受験される方の合格を祈っています。合格したら教えてくださいね。
それでは!
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