【中国語】成語・慣用句を勉強するメリットとおすすめテキストまとめ。勉強法も紹介します!
中国語学習において、初級段階を終えたら少しずつ勉強を始めていきたいのが
成語・慣用句
です。
わかりやすいように日本語と共通したものを挙げると、
弱肉强食
一举两得
こういうやつですね。
「中国や台湾に旅行に行ったときにちょっと話せればいいかな」
くらいのレベルを目指している人の場合は、正直これらの表現は勉強する必要はありませんが、中級以上を目指したい人にとって、成語は避けては通れない道です。
というわけで今回は中国語の成語について、
- 学ぶメリット
- おすすめテキスト
- 勉強法
を紹介していこうと思います。
※この記事では、成語や慣用句など、熟語を全て合わせて「成語」と表記しています。
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成語は意外と使われている
ことわざ、慣用句、四字熟語・・・
これらの言葉を聞いただけで拒否反応を示してしまう人は実際結構いるのではないでしょうか?
普通の単語に比べて、成語は覚えるのに時間がかかります。感覚的に、3倍くらいかかりますね。
なので、多くの中国語学習者は
「めんどくさいから後でいいや」
となってしまいがちなんです。
と言いましたが実はぼくもそうで、中級レベルくらいまでは、全くといっていいほど成語は勉強しませんでした。
しかし、中国語を実際に使うようになってから、
成語ってめちゃくちゃ大事だな
と思うようになったんです。
まず、ニュースや、討論番組などの程度の高い会話では、成語がよく使われます。
成語を要所要所で織り交ぜることで、びしっと引き締まった"かっこいい"文章になるんです。これらの内容を深いレベルで理解するためには、成語の学習は必須だと言えます。
また、職場や友達同士など、普通の会話でも、頻度は少ないですが成語は使われます。
日本語でも、
- 単刀直入に言ってくれない?
- あいつは八方美人だからなぁ・・・
など、普通に言いますよね。
中国語では、もっと多い頻度で日常会話でも成語が使われている・・・というイメージです。
これらを知っていると、表現のバリエーションが増えますし、成語をうまく使うことができれば、ネイティブから
「この日本人すごいな」
と思ってもらえる・・・というボーナスもあるでしょう。
漢字に対する理解が深まる
詳しくは勉強方法のところでも書きますが、成語を勉強すると、漢字そのものに対する理解がぐっと深まります。
たとえば、中国語の成語には「狼」や「虎」を含んだ成語がいくつもあります。
(1)狼吞虎咽
(2)前怕狼,后怕虎
(1)はがつがつ食べること、(2)は心配事がありすぎてためらって進まないことを表します。
これらの成語を勉強すると、中国語において「狼」や「虎」が、単に動物を示すだけではなく、時には野蛮であり、おそろしいものの対象として使われる、という知識も身に付くわけです。
これはひとつの例にすぎません。
このように、成語を勉強すると、漢字1字1字に対する理解がどんどん深くなっていきます。
成語を勉強することは、ただ単にことわざを丸暗記しておしまい、という話ではないということです。中国語学習全体に必ず良い影響があります。
おすすめのテキストはこれだ!
成語・慣用句の勉強ができるテキストを4冊紹介していきます。
①会話で覚える中国語慣用句300
3字の慣用句を中心に、300+αの表現が収録されています。
400ページほどある厚めの本ですが、中は字が大きめで非常に読みやすいです。
特筆すべきは例文で、300の見出し語すべてに会話形式の例文が2つ付いています。
例文も難しいものは一切ないので、初級段階を終えたばかりの人でも難なくこなせるでしょう。
ただ、音声CDが付いていないので、そこは注意してください。
ピンインを見て正確に発音できる・・・というのは前提条件です。
発音が不安だという人は『紹文周の中国語発音完全マスター』などの、短期間で発音が習得できる本をまずはやり込むのをおすすめします。
(関連記事)
中国語の発音が練習できる本おすすめ3冊!この中から1冊選んでやれば大丈夫!
②中国語口語表現 ネイティヴに学ぶ慣用語
ぼく自身かなりやり込んだ1冊で、本当におすすめです。
この本は教科書形式で、全20課の会話文の中に500近い成語・慣用表現がちりばめられています。
実際の会話でもまさに使いそうな表現が詰まった1冊で(ネイティブに見せて確認済)、表現のチョイスが非常に実用的だと感じます。
難易度は初心者には厳しいですが、中国語検定2級にあと少しで合格しそうな人や準1級を目指す人にはおすすめです。
この本については詳しい使い方などを別の記事にまとめたので興味のある方はこちらも合わせてお読みください。
⇒『中国語口語表現―ネイティヴに学ぶ慣用語』は成語・慣用表現が学べておすすめ!難易度や使い方。
③中国語検定準1級・1級トレーニングブック 筆記問題編
合格奪取! 中国語検定準1級・1級トレーニングブック 一次筆記問題編
- 作者: 戴暁旬
- 出版社/メーカー: アスク
- 発売日: 2014/02/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る
中国語検定2級以上の実力がある方におすすめなのがこのテキストです。
初心者は絶対に手を出してはいけない難易度ですが、「一気に成語を詰め込んで上級者に近づきたい!」という中級者にとっては逆に
この本しかありえない
というレベルでおすすめです。
四字熟語を中心に1000以上の成語が収録されているボリューミーな参考書です。
中検準1級・1級の対策本ということで、試験に沿った問題形式になっていますが、中検を受ける人でも受ける予定がない人でも、非常にためになります。
④キクタン中国語 慣用句編
3字の慣用句が約400学習できるのがこの『キクタン』。
中身はオーソドックスな単語帳、という感じで、
- 見出し語
- 意味
- 例文
がシンプルに並んでいます。
今まで紹介したものの中では最も難易度が低く、取り組みやすいので、入門編としてこの本から始めてみるのもおすすめです。
また、②③で紹介した2冊を終えた人が、3字熟語の補充としてこの『キクタン』を使うのも良いでしょう。
おすすめの勉強法
上記で紹介したテキストを使って成語を覚える際のコツを2つ紹介していきます。
①初めから順番にやらなくていい
「よし、1冊完璧に全部覚えるぞ~」
と意気込み、1ページ目からなめるように覚えていくと、途中で必ず挫折します。
継続して学習していくためのコツは、
覚えられそうなものから覚えていく
これです。
ページをパラパラとめくりながら、覚えられそうなものを見つけたらそれから覚えていきます。
覚えられたものに関してはペンでマークしておくと良いでしょう。
(ぼくの『キクタン』。覚えたものは青ペンで丸。)
上の写真でもわかると思いますが、「打○○」という慣用句がずら~~~っと並んでいるのがわかると思います。
こんなのを順番に覚えていたら爆発します。ランダムに覚えていきましょう。
②積極的に辞書を引こう
成語の中に知らない字があった時はすぐさま辞書を引きましょう。
記事の前半で、
「成語を勉強すると漢字に対する理解が深まる」
と書きましたが、ただ丸暗記しただけではこの効果を得ることはできません。
知らない字に出会う度に辞書を引いてこそ、このメリットを得ることができるんです。
たとえば、
凤毛麟角
きわめて珍しい人や物
という成語を覚えるとしたら、この4文字すべての意味を知っている必要があります。
ぼくはこの成語を覚える際、「凤」の意味がわかりませんでした。
辞書で引いたところ、この字は「鳳凰」を意味することがわかり、
「鳳凰の毛と麒麟の角・・・そりゃ珍しいわ」
と納得しました。
この流れをしっかりと踏むことで、丸暗記とは段違いに記憶に残りますし、漢字の知識もどんどん蓄積されていきます。
辞書を引くのはとにかく癖にしましょう。
辞書を引いた回数だけできるようになります。
まとめ
というわけで今回は中国語の成語・慣用句についてメリット、おすすめテキスト、勉強のコツをまとめてみました。
繰り返しにはなりますが、成語の習得は中国語の中級者以上を目指す上で必要不可欠です。
この記事で紹介したようなテキストを使ってぜひ学習してみてください!
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