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英検1級・TOEIC900点の人がおすすめの英語参考書を10冊厳選してみた

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英語参考書の99%は使いものにならない!?

英検1級、TOEIC980点レベルに到達するまで独学でずっと英語の勉強をやってきましたが、これは勉強法との戦いでもありました。

いろいろな参考書を試して、いい参考書に出会ったり、もちろん時には失敗もしてきました。

今回はその経験から、本当に使える、間違いない、ためになる参考書を10冊厳選して紹介しようと思います。

順番に紹介していきますが、ランキングにはなっていません。順位がつけられないくらいのすべて同率1位です。

また、いわゆる英語学習参考書だけではなく、語学学習法の本など、英語学習に使えそうな本という少し広めの範囲から選んでいますのでそこもご了承ください。

 

本の難易度もバラバラになっています

「難しく見える参考書でも、初心者だからといって手を出さないのはもったいない!レベルがそこまで達していないときからでもどんどんチャレンジすればいいのではないか」

というのがぼくの考えですが、これはちょっとチャレンジングだなと思うものについては一応「これは難しいですよ」という説明を付けました。そこも参考にしていただければ幸いです。

それでは紹介していきたいと思います。 

 

(1)『英語耳 発音ができるとリスニングができる』

英語耳[改訂・新CD版] 発音ができるとリスニングができる

英語耳[改訂・新CD版] 発音ができるとリスニングができる

  • 作者: 松澤喜好
  • 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
  • 発売日: 2010/08/12
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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まずは『英語耳』。

これがなかったら自分は全く英語できなかったでしょうね・・・。「これができなかったら自分は全く英語できなかったと思う」というのはこれから紹介する10冊すべてに当てはまることなのでこれを言っていたらキリがないのですがw

さて、この本は発音のトレーニングができる本です。

ぼくは英語の勉強をはじめたら一番最初にやるべきことはこの『英語耳』を使った発音練習だと考えています。

理由は単純で、発音が身につくと、そのあとの勉強の効率が劇的にアップするからです

ぼく自身、これを40日間、毎日欠かさずやったおかげで英語の発音の基礎を身に付けることができました。

自分としてはまだまだだとは思いますが、英検1級の二次試験でアメリカ人の面接官に

 

「君はアメリカに留学してたでしょ?」

 

と言われるくらいの発音はできます(ぼくはアメリカ含め英語圏には一度も行ったことがありません)。

この本の詳しい使い方などは↓の記事で紹介しているので興味がある方は参考にしてみてください。

kazuuiword.hatenablog.com

 

(2)『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』

どんどん話すための瞬間英作文トレーニング (CD BOOK)

どんどん話すための瞬間英作文トレーニング (CD BOOK)

これも有名な本ですね。この本には本当に助けられました。ぼくの英語の基礎力を一気に上げてくれた1冊です。

この瞬間英作文というのは、その名のとおり、瞬間的に、短い時間で日本語を英語に変えるトレーニングです。

 

わたしは学生です → I am a sudent.

 

といった具合ですね。

 

瞬間英作文の一番の効果は、文法を体で覚えられることです。

瞬時に英語を作るためには、文法が体に染み付いていなければいけません。日本語を一度通すことで日本語と英語の発想の違いも身を通じてわかり、確かな文法力を身に付けることができます。

この本が出たあと、これを真似した瞬間英作文の本が大量に出ました

それらのほうが改良されていて、ためになるという人もいますが、ぼくはこの『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』が一番だと思っています。原点にして頂点。

この本を批判する人たちがこぞって言うのは、「例文が実用的ではない」ということ。いかにも中学校の教科書に出てきそうな「わたしの弟はグラウンドで野球をしています」といった例文が役に立たないというわけですね。

その主張もわからなくはないんですが、この本を語る上ではナンセンス。

なぜなら、先程も言ったとおり、この本の目的は「文法を体に染み込ませること」にあり、実用的な口語表現などはこの本が終わったあとにいくらでもできるからです。

瞬間英作文は日本語を見てそれをすぐに正しい英語に変換するトレーニングを通じて文法の基礎を習得するということにあり、実用性などを重視することはその原則から離れていくことを意味するのです。

なお、こちらの本についても以前記事を書きました。

kazuuiword.hatenablog.com

 

(3)『わたしの外国語学習法』

わたしの外国語学習法 (ちくま学芸文庫)

わたしの外国語学習法 (ちくま学芸文庫)

ここでいったん変化球を。

この『わたしの外国語学習法』を書いたロンブ・カトー(1909 - 2003)という人は、ハンガリー出身の世界的に有名なポリグロット(多言語話者)です。

5ヵ国語の同時通訳、10ヵ国語の通訳、16ヵ国語の翻訳ができたという、すごすぎる人。

この本では、そんなすごすぎる語学超人のロンブカトーが、外国語学習方法について詳しく書いた本です。

この本のすごいところは、テクノロジーの発達によって外国語学習の方法が日々変わってきているというのに、20世紀前半に活躍した著者の学習法がや当時のエピソードが、今読んでもためになるところです。

辞書アプリ・オンライン学習ツール・・・いくら便利なものが出てきても外国語学習のエッセンスは変わらないということなのかもしれません。

 

この本は、そんなに分厚くない普通の文庫本サイズなのですが、その内容は

  • ことばとは何か
  • 外国語を学習する目的、最も適した時期
  • 単語暗記法
  • 辞書について
  • 参考書について
  • われわれが外国語で話すときのメカニズムはどのようになっているのか
  • しゃべるときのコツは?
  • 外国語を用いる職業について

と、盛りだくさんです。

 

この本はぼくが複数の外国語を学ぼうと思ったきっかけでもあります。

ことあるごとに読み返しているのですが、読むたびに新しい発見があるくらい中身は濃いです。これをしっかり読めば外国語学習法についての疑問はほとんど解決してしまうでしょう。

英語学習においてはもちろん単語を覚えたり、文法を勉強したり、会話をしたりするのが一番大事ですが、勉強方法について研究するのも大切です

この『わたしの外国語学習法』は勉強方法に迷ったときのためにぜひ手元に置いておきましょう。

 

(4)『日本人の英語』

日本人の英語 (岩波新書)

日本人の英語 (岩波新書)

次に紹介するのも参考書というよりはどちらかというと読み物に近いのですが、とてもおすすめの本です。マーク・ピーターセンの『日本人の英語』

1988年に出た比較的古い本ですが、今でも多くの英語学習者に人気がある本です。

著者のM・ピーターセン先生は、日本語に堪能なアメリカ人。こんなクオリティの高い本をかけるくらいですから、相当な日本語力です。

この本はそんな日本語と英語という2ヵ国語について長年考え続けてきた筆者が、日本人が英語を勉強する際にやりがちなミス、言い換えれば"弱点"について書いた本です。

たとえば、

  • aとtheの違い
  • 前置詞の使い方
  • 時制

など。

これらは中級者以上でもなんとなくでしか理解していない人が多いテーマではないでしょうか。

この『日本人の英語』を読めばそれらの疑問が解決します。

岩波新書なので少しハードルが高いな、と思う人もいるかもしれませんが、この本は20くらいの短いエッセイがまとめられた形式になっているのですごく読みやすいです

今までもやもやしていた概念がすっとクリアになる、そんな体験ができる本です。

ちなみにマークピーターセン氏の最新刊もまた名著でした。

『なぜ、その英語では通じないのか?』(マーク・ピーターセン)の感想&レビュー

 

 (5)『CNN English Express』

 

次はこのブログではもう何回も紹介してきた『CNN English Express』です。

アメリカのケーブルテレビ最大手のCNNニュースをまとめて、単語の注と日本語訳をつけたものです。もちろん英語のスクリプトもついてますよ。

アメリカで放送されたニュースをそのまま収録しているので、難易度はかなり高いですが、その分やればかなり力がつきます。詳しい使い方などについては下にまとめました。

kazuuiword.hatenablog.com

 

(6)『実践ビジネス英語』

NHKラジオ実践ビジネス英語 2018年 11 月号 [雑誌]

NHKラジオ実践ビジネス英語 2018年 11 月号 [雑誌]

 

 

続いてはNHKラジオテキストの『実践ビジネス英語』

これはいい教材ですよ。ぼくはこの教材以上の英語参考書を知りません。超おすすめ。

とある会社内での会話という設定で、毎月2つのテーマで英会話が収録されています。

 

まずその内容がいいですね。

「ビジネス」とタイトルに入ってはいますが、中身は全然ビジネス関係なしです笑。どちらかというと英検1級に出てきそうな社会・文化・経済・科学技術などに関する内容が多いです。

英文のクオリティも本当に高い。

毎月これだけのものを作っているなんて、ほんとうに製作者にお礼を言いたいレベル。これに載っている英文そのまま覚えれば教養あるネイティブと中身のある会話ができるようになるでしょう。

 

また、レイアウト含めた本の作りが良い。

ページを開くと、左に英文、右に日本文が載っていて非常に見やすいです。

これ、意外と他の参考書では少ないレイアウトなんですよ。

英語参考書を使っていて、日本語訳が英文と離れたページにあって学習しにくかった経験はありませんか?この本ではそういうところに対する配慮がありますね。字が大きめで見やすいのもプラスポイントですね。

 

月刊誌というのも大きいんですよね。

というのも、毎月毎月新しいのが同じクオリティで出るので、たとえばやる気がなくなったらその月は途中で中途半端に投げちゃう、ということができるからです。

新しいのが出たらまた買って気持ちを新たに取り組めるというのは月刊誌の大きなメリットです

 

ひとつ前に紹介した『CNN Express』とこの本の2冊をぼくは普段の英語学習のメイン教材としています。

CNNでリスニング力と背景知識力を上げ、それでカバーできないスピーキング力をこの『実践ビジネス英語』で上げるというイメージです。正直言って、この2冊は結構難易度は難しいです。

しかし、むずかしいこれらの教材をうなりながらでもやりつづければ、確実に、効率よく英語力を上げられると思います。

(詳しい活用法については下記の記事にまとめました)

kazuuiword.hatenablog.com

 

(7)『ビジュアル英文解釈』

ビジュアル英文解釈 (Part1) (駿台レクチャーシリーズ)

ビジュアル英文解釈 (Part1) (駿台レクチャーシリーズ)

ビジュアル英文解釈 (Part2) (駿台レクチャーシリーズ)

ビジュアル英文解釈 (Part2) (駿台レクチャーシリーズ)

 

続いて伊藤和夫先生の『ビジュアル英文解釈』。大学受験を経験したことのある人だったら知っている人が多いかもしれません。

内容はその名の通り英文解釈。この本を学習することで"体系的に"英文を読む技術を学習することができます。

この『ビジュアル英文解釈』はPart1と2で61課あり、それぞれの課が

 

 新しく学ぶことに関する説明

短い英語の文章

解説

筆者と生徒の会話

 

という流れになっています。

特徴的なのが最後の会話部分ですね。その課のまとめとして、伊藤先生(筆者)と生徒の会話が入っていて、これが面白く、また次の課に進む前のちょっとした息抜きになります。もちろん、読んでいてためになる内容ですよ。

大学入試向けの参考書になりますが、英語で新聞を読みたい人など、少し程度の高い文章を英語で読みたい人は取り組んでみるとかなり効果があると思います。

 

(8)『英文解釈教室』

英文解釈教室 改訂版

英文解釈教室 改訂版

こちらもひとつ前に紹介した『ビジュアル英文解釈』の著者である伊藤和夫先生の本で、時系列的には『ビジュアル』よりも前に出された本になります。

内容はこっちの方が難しいです。この本の内容を取り組みやすくしたのが『ビジュアル英文解釈』というイメージ。

 

「はしがき」からちょっと引用してみます。

筆者が本書で試みたのは、英語を形から考える練習、つまり、英語を読んでいるかぎり決してそこから離れることができない基本的な約束を明らかにすることから出発し、その原則に基づいて英語の構造を分析し、読者とともに考えることを通して、英語を読む際に具体的には頭はどのように働くのか、また働くべきなのかを解明することである。

 

注目したいのは「英語を読む際に具体的に頭はどのように働くのか」の部分。

この本では、「実際に頭をどのように働かせて英文を読むのか」が具体的に解説されています。

まるで英語を読んでいる人の頭の中を実況中継しているかのようで、これを最初に読んだ時は本当に驚きました。

ただし、この本、難易度が非常〜に高いです。難しすぎるなと感じた人は、『ビジュアル英文解釈』にざっと目を通したあとに取り組むといいでしょう。

 

(9)『英語リーディング教本』

基本からわかる英語リーディング教本

基本からわかる英語リーディング教本

これもいい本。知っている方も多いのではないでしょうか。内容は英文解釈なので、上で紹介した伊藤和夫先生の本と勉強することはかぶるかもしれません。

 

しかし、この本の一番のおすすめポイントである、289ページ~291ページの「Frame of Referenceの要点」は英語学習者は必見です。

この"Frame of Reference"とはなんなのでしょうか?

本文3ページから始まる"はじめに"より少し引用してみます。

最近私の勤める予備校でも社会人の方が受験生にまじっていわゆる「受験英語」を勉強するという例が増えています。そういう方にお話を聞くと、シュリーマン流の音読、暗唱、さらにシャワーのように英語を浴びるといったやりかたを実践しているのに、思うように効果をあげられないで困っている方が多いようです。

(中略)

しかし、これは決してやり方が悪いのではないのです、これらのやり方で効果をあげるためには「前提条件」があって、その前提条件をみたしていないので効果があがらないのです。その前提条件とは「単語の集合を英語たらしめているframeを理解する」ということです。言うまでもないことですが、英単語をただ羅列しただけでは英語になりません。英単語を配列するにはその基盤となるframeがあり、そのframeの上に単語を並べたときはじめて正しい英文になるのです。

 

つまり、英文を読む際に注意しなければいけないルールが"Frame"なんですね。

なんかすごく難しそうですが、これを短くまとめたものが"Frame of Reference"として巻末にまとめられており、これがすごくためになります。

たとえばひとつ紹介すると、

 

Q.形容詞の働きは? A.名詞修飾・補語

 

・・・このような短いルールが50個書いてあります。『ビジュアル英文解釈』の冒頭に書いてある「List of rules」に似ていますね。

嘘だと思うかもしれませんが、この"Frame of Referenceの要点"を丸暗記するだけでもかなり英文が読めるようになります。

その他の本の内容は結構難しいので、使い方としては

①"Frame of Referenceの要点"を丸暗記する

②練習用例文を読み、わからなかったら本文の該当箇所を参照

の2ステップが1番だと思います。

 

(10)『英文翻訳術』

英文翻訳術 (ちくま学芸文庫)

英文翻訳術 (ちくま学芸文庫)

最後、10冊目に選んだのは『英文翻訳術』。

タイトルを見て、翻訳家になりたい人が読む本だと思う方が多いかもしれませんが、この本は英語を勉強する人全員におすすめできる本です。

なぜかというと、翻訳を英語学習に取り入れることで、日本語と英語の違いについて実感できるからなんです

たとえば、この本の関係代名詞の項目は目からうろこでしたね。

ひとつ紹介すると、

She solved in five minutes a problem that I had struggled with for two hours.

という文は、「私が2時間苦しんだ問題を、彼女は5分で解いた」という意味ですが、

この文を

She solved the problem in five minutes, although I had struggled with it for two hours.

という風に読み解き、

問題を解くのに私は2時間も苦しんだが、彼女は5分で片付けてしまった。

というように、接続詞を補って訳すとうまくいくというパターン。ぼくは接続詞と代名詞を兼ねた関係代名詞というものに対する理解がこれによって深まりました。

このような翻訳のコツがまとめられたものが『英文翻訳術』です。この他にも英語の発想を学ぶ助けになるような知識が満載です。

この『英文翻訳術』は翻訳をしたことのない人でも読むことができ、また、すごくためになります。文庫本サイズで厚みもそんなにないのですが、内容は濃いです。

普段あまり翻訳を学習に取り入れていない人は、この本を使ってみることで新しい視点を得ることができるでしょう。

 

まとめ

以上、おすすめ英語参考書10冊でした。

今回、僕自身のいままでの英語との格闘の歴史を振り返りながら真剣に10冊を選んでみて、ひとつ気づいたことがあります。

それは、ロングセラー・ベストセラーの安定感

つまり、選んだ10冊の本のほとんどが英語学習者から長い間人気を得ているものになってしまったのです。

これは、ぼくがただ単に「売れているものなら間違いないだろう」と思って参考書を買ってきたからではありません。

書店の英語学習書コーナーによく行き、参考書を片っ端から見ていくというおかしな趣味があるぼくでも、どの参考書を使うのが一番いいのかをいろいろな面を考慮すると、やはりこれらベストセラーを使うのが一番だという結論に達してしまうのです。

これはなぜなのか。

ひとつ理由として思いつくのが、毎日どんどん出てくる英語参考書のほとんどは、今までの有名な参考書をもとにして(悪い言い方をすると真似して)作られているからです

そして、それらのほぼすべてが、改良と称して変なレイアウトにしたり、無駄な情報を加えてかえって効率を悪くしてしまったりして、ただのベストセラー劣化版になってしまっているんです。

今回選んだ参考書の多くは言ってみればそれらの"元ネタ"のようなもの。

絶対に間違いないので、ぜひ一度目を通してみてください!

 

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