教科書では教えてくれない!日本人が外国人と英語で会話をするときに気を付けるべき3つのこと。
"英語が話せる"だけでは"会話"はできない!?
文法!単語!リスニング!英会話フレーズ!
英会話ができるようになるために必要な要素は数多くありますが、その中で多くの人が見落としていることがあります。
それは
「英会話自体のスタイルを知ること」
です。
これは、「文化を知ること」と言ってもいいかもしれません。
英会話が一種のコミュニケーションである以上、教科書で学べる知識以外にも知っておかなければいけないことがあるんです。
今回は、文法や単語の勉強はいったん置いておいて、それら以外のことで英会話の際に知っておくと便利なことを3つ紹介していきたいと思います。
"空気"なんてない
「日本語はあいまいな言語だ」
というのはよく言われることです。
言いたいことをはっきりと口に出して言わないので、何を言っているのかわからないことがよくあります。
また、日本語での会話では、
「言わなくてもわかるだろ?」
を前提としたコミュニケーションが非常に多く、日本語のみを話してずっと育ってきたわたしたちにとっては、それが普通のこととなってしまっています。
そして、このお互いが"空気を読む"ことを前提としたコミュニケーションを英語で話しているときにも持ち込んでしまうと、うまく会話が成り立たないので注意です。
英語でのコミュニケーションでは、自分が言いたいことをはっきりと述べる、ということを意識するようにしましょう。
相づちを打ちすぎない
『日本語教育能力検定試験に合格するための基礎知識50』という本があります。
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その中の「日本人の言語行動の特徴」という章に、英会話上達のために役立ちそうなことが書いてあったので、ちょっと引用してみます。
日本語のコミュニケーションの教育では、相づちが非常に重要な問題になります。学習者の中には、母語の習慣で相づちになかなか慣れることができなかったり、自分で使わないだけでなく、会話の相手の相づちをいやがったりする場合もあります。英語の場合、一人が話しはじめたらそれが終わってから相手が話すという構造なのに対し、日本語では、絶えず相手の相づちで反応を確かめながら話し、さらに、一人の話を未完成で相手が引き取るという形を取ります。
日本人の英語学習者が、実際に英語を話すときにいちばんやってしまうのがこの「相づち」なんです。
完全に習慣になってしまっているので、ふだんあまり意識をしていないかもしれませんが、日本語での会話では、かなり頻繁に相づちを打っています。
引用した中から繰り返しますが、ぼくたちは普段日本語で話す際、「絶えず相手の相づちで反応を確かめながら話し」ているんです。
それに対し、英語では相づちは最小限に抑え、相手が完全に話し終わってからこっちが話し始めるという形を取ります。
問題なのは、この日本語での会話ではいたって普通な「相づちを頻繁に打つ」という行為が、英語での会話では相手をイラつかせる要因になってしまうということです。
英語話者は、自分が話している最中に、「うん、うん、うん。へぇー。そうなんだ。うん。へぇー。あ、そうなんだー。」と言われると、自分の話がさえぎられているように感じ、最悪の場合、ただ相づちを打っていたつもりが、
「あ、そう。で?で?何?は?何?」
と挑発しているように取られてしまいます。
これをやってしまっている人は本当に多いです。本っっっ当に多い。ぼくはこれを見るたびにつらいです。
日本人はただ普段日本語をしゃべっているときと同じようにうんうん相づちを打っているだけなのに、話している英語話者がどんどんイライラしていく。そして、それを言いたいんだけれども日本人に気を使って言わない。。
普段空気を読むことを第一に考えているのにそれに気づかない日本人・・・。そんな場面を何回も見てきました。
とにかく、相づちは最小限に抑えましょう。
フォーマルな場での会話では特に。英語を話す時だけ、自分の中での相づちを使うハードルを上げるのです。本当に心の底から驚いたときだけ使うというルールを作るのです。
もうひとつだけ補足しておきます。英語でのコミュニケーションでは相づちを打ちすぎないのが普通だと述べましたが、これは当然、逆に自分が話す際も相手は相づちを打ってくれないということです。
これが英語で話すことに慣れていない人には結構きついんですよね。
というのも、日本語での会話で、相手が常に自分の言っていることに相づちを打つのに慣れているので、英会話の際、相手が全く相づちを打たずにじっとこちらの顔を凝視しているのを見ると不安で不安で仕方なくなってしまうんです。
ただし、もうお分かりの通り、これは英語の会話においてはいたって普通のことです。間違っても
「こいつ俺の話ちゃんと聞いてんのか?」
とか思わないようにw
地雷を踏まないように
最後3つ目のポイントです。
全く知らない初対面の外国人と話をするときは、なんとかして話を膨らませていこうと思って、話が広がるような糸口をいろいろと探っていくことになると思います。
ただしその際、地雷は踏まないように気をつけるべきです。
自分が全く普通だと思って、いやむしろ会話を盛り上げようと思って言ったことでも、相手の気分を害してしまったり、最悪のケースでは仲良くなれたはずが最初の会話のせいでもう一生友達になれないという可能性すらあります。
何の話をしているのかというと、歴史的なことや、文化的な地雷です。
具体的な例を出すのはなんか気が引けるのでめちゃくちゃ極端な例を出しますが、たとえば初対面の外国人にあたなが「わたしは日本出身なんです」と言ったときに、
「日本出身?日本人って生の魚を食べるらしいね。火を通してない魚を食べるって、本当に野蛮だよね。」
と言われたらちょっとその人とは友達になれないかもしれませんね。
いや、ちょっと例が下手すぎたので(笑)、やっぱり具体的な例を出してしまうことにします。
たとえば、スコットランド出身の人とはじめて話すとします。スコットランドといえば、イギリスからの独立の是非が話題になったのを覚えている人も多いと思います。
スコットランド出身の人が、「わたしはスコットランド出身です。」と仮に言ったとして、
「へぇ。イギリス出身なんですね。」
と軽く言ってしまうのはやめたほうがいいですよ、ということです。
一応言っておきますが、別にそう言ったらいつも相手を怒らせてしまうかもしれませんよと言っているわけではないですからね。
初対面ではそのような話題は避けていくのがベターなのではないかというくらいの意味に取って下さい。
ただ、このような失敗は実は結構よくあることなんですよ。
コツとしては、自分が持っているその国に対するイメージは、実はかなり間違っているのかもしれないという意識を持つことだと思います。
日本を紹介する内容の外国のテレビ番組やニュースで、全く日本の実情とはかけ離れたものがあったりしてよくネタになったりしますが、あのようなことを自分もやってしまうかもしれないんですよ。
まとめ
というわけで今回は実際に英語で話す際に気を付けなければいけないことを紹介してみました。
ポイントを3つに絞って紹介しましたが、2つ目の「相づちを打ちすぎない」ということは今回の記事でぼくが一番強調したかったことです。
というのも、この相づちを打たない、というのは、ぼく自身始めて英語を使って外国人と話をしたときにいちばん驚いたことなんです。
正直、「なんで俺の顔をじっと見て何も言わないんだろう・・・」と思った記憶があります。
ちなみにぼくは一か月間英語のみを使って生活した後、日本に戻って仕事の面接を受けた際、
「きみ、全然相づち打たないけど、コミュニケーション能力大丈夫?」
と言われたことがあります。
オチたのかオチてないのかわかりませんが今日はこの辺で。
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