洋画限定でオススメのタイムトラベル映画を10本紹介してみるよ
※全開ではないですがネタバレを含みます
タイムトラベルをテーマとする映画は数多く存在します。今までに本当に多くのタイムトラベル映画が作られてきましたが、時間を移動するというテーマが共通していても、その他の要素の違いによって、どの映画にもそれぞれの特徴があり見ていて飽きないテーマです。
ぼく自身色々なタイムトラベル映画を見てきましたが、今回はその中でもおすすめの映画を紹介しながらいろいろ考えてみようと思います。
何回も戻る系
いちばん最近見たタイムトラベル映画として記憶に残っているのは、『オール・ユー・ニード・イズ・キル』ですね。
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近未来の地球。侵略者の激しい攻撃に、人類の軍事力ではもはや太刀打ちできなくなっていた。対侵略者の任務に就いたウィリアム・ケイジ少佐(トム・クルー ズ)は、戦闘によって亡くなる。しかし、タイムループの世界にとらわれ、戦闘と死を繰り返す。そんな中、特殊部隊の軍人リタ・ヴラタスキ(エミリー・ブラ ント)と出会ったケイジは、彼女と一緒に何度も戦闘と死を繰り返しながら戦闘技術を向上させ……。
地球を侵略してきたエイリアンとの戦闘にトム・クルーズが駆り出されるんですが、死んだ後に何回も生き返ってまた戦闘の前に戻されるんです。ゲームみたいに。
ドカーンと殺されて一日の最初に戻る。またドカンとやられて最初に戻る。次も。またその次も。その度に同僚の全く同じ会話を聞き、全く同じ光景を見るわけです。
これが見ているこっちもキツイ。
何回も死んでいるうちにちょっとずつちょっとずつ前に進めるようになっていくんですが、死ぬたびに全く同じことをまた最初からやらなくてはいけないのが精神的にくるんですよ。
このような"何回も戻る系"タイムトラベル映画としては、『ミッション:8ミニッツ』も有名です。
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シカゴで乗客が全員死亡する列車爆破事故が起こり、事件を解明すべく政府の極秘ミッションが始動。爆破犠牲者が死亡する8分前の意識に入り込み、犯人を見 つけ出すという任務遂行のため、軍のエリート、スティーヴンス(ジェイク・ギレンホール)が選ばれる。事件の真相に迫るため何度も8分間の任務を繰り返す たび、彼の中である疑惑が膨らんでいく。
ジェイクギレンホール扮する主人公のスティーヴンスは、列車爆破事故の原因を突き止めるため、爆発の前8分間の記憶の中に入り込みます。この映画でも、失敗するとまた8分間を最初からやり直すんですが、ループの3回目くらいから「もうやめてくれー」って感じなんですよ笑。
そんな見ている人の精神を攻撃してくるループ系のタイムトラベル映画ですが、自分だけが何回も世界をループしている中で、主人公がどうやって解決の糸口を見つけていくのかがやはり見所で、主人公が一歩前進するたびにこっちも「やった!」という気持ちになります。
『オールユーニードイズキル』では、トムクルーズはエミリーブラントに恋をするんですが、せっかくいい感じになっても、死んで戻るとまたエミリーブラントはトムクルーズのことを何も知らない状態に戻るわけです。これはキツイ!
過去に戻って今を変える
タイムトラベル映画ではよく、「過去に行って何かすることによって現在を変える」というのがテーマになります。一番有名なのは『ターミネーター』でしょう。2015年にリブート作品としてまた始まったのが話題になりましたね。
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また、この『ターミネーター』に似ている作品として記憶に新しいのは、『X-MEN フューチャー&パスト』です。これは面白かった。
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2023年、バイオメカニカルロボットのセンチネルの攻撃により、X-MENと地球は危機的状況に陥る。プロフェッサーX(パトリック・スチュワート)は 宿敵マグニートー(イアン・マッケラン)と共闘し、1973年にウルヴァリン(ヒュー・ジャックマン)の魂を送る。しかし、1973年の地球でセンチネ ル・プログラムの開発を阻止しようとする間も、2023年では地球滅亡の危機が迫っており……。
X-MENの世界では人間と、特殊な能力を持ったミュータントと呼ばれる新しい人類が存在しており、人間とミュータントがどうやって共存していくのかが大きなテーマとなっています。この『フューチャー&パスト』では、人間がミュータントを殲滅するために作り出しためちゃめちゃ強いロボットによってミュータントがほとんど殺されてしまった未来世界から話が始まります。
で、このままではミュータントが絶滅してしまうということで、魂を過去に送る能力のあるミュータントがウルヴァリン(ヒュー・ジャックマン)を過去に送り、ロボットをそもそも開発した科学者を殺してしまおうという話です。ターミネーターっぽいですね。
うまくいかない系
上で挙げた2つの作品では、過去を変えることで現在が変わり、おおむねハッピーエンドになりますが、そうならないタイムトラベル映画もあります。有名なのは『バタフライ・エフェクト』でしょう。
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時折、短時間の記憶を 喪失することがあった少年エヴァンは、医師の勧めで治療の一環として日記を書き始める。大学生になり、記憶喪失の症状が丸7年起こらなかったことに喜び、 日記を読み返すと、その日記に書かれている過去の時点に戻れる能力がある事に気づく。自分のせいで幼馴染のケイリーの人生を狂わせてしまった事を知ったエ ヴァンは、過去に戻り運命を変える事を決意する。しかし、過去に戻り、選択肢を変えることによって変化した現在では、必ずエヴァン本人もしくは彼が救おう とした誰かが不幸になっていた。
これは、最初に紹介した"何回も戻る系"のタイムトラベル映画でもあります。過去に戻って選択肢を変えることで、現在を主人公の思う"良い方向"へもっていこうとするのですが、絶対に誰かは不幸になってしまっているんです。最後に主人公はどのような選択をするのか・・・?というのが見所。
このような「過去に戻って頑張るんだけどうまくいかない系」としては『12モンキーズ』もおすすめです。
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ジェームズ・コールは、ウィルスによって全人類の99%が死滅し、生き残った人類も暗闇の地下に住むことを余儀なくされている2035年の未来からやってきた。犯罪者として服役中の彼が特赦を条件に与えられた任務は、ウィルスを散布したとされる「12モンキーズ」と名乗る団体を探り、ワクチンを作るために必要となる純粋なウィルスのありかを突き止め、それを入手することだった。
個人的には、このような"うまくいかない系"のタイムトラベル映画が好きです。というのも、今が気に入らないから過去に行って、過去の選択を変えて今が変わってハッピー!・・・ってマジかよ!?って思ってしまうんです。
昔こうしていたらなぁ・・・というのは人間なら誰しもが経験したことのある感情だと思うんですが、だからって別の選択をしたから全て良くなる・・・ってそんな単純な話じゃないでしょ、と思うのです。『バタフライエフェクト』のような、過去に行って選択を変えても全てうまくはいかないという設定の映画を見ていると、そのような深いことを考えさせられます。
よく練られた脚本
タイムトラベル映画と聞くと、複雑にストーリーが絡み合った映画を想像する人も多いのではないでしょうか。実際、タイムトラベル映画にはよく話が練られている作品も多いです。たとえば『LOOPER/ルーパー』。
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未来からタイムマシンで送られてきた標的を消す、“ルーパー”と呼ばれる殺し屋のジョー(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)。ある日、ジョーのもとへ送ら れてきたのは、何と30年後の自分(ブルース・ウィリス)だった。ジョーは、未来の自分の殺害をためらい逃がしてしまうが、その後未来の自分から、やって 来た理由を明かされ……。
この映画はぼく個人としてはタイムトラベル映画では一押しです。ストーリーが絡み合い、すべてが繋がる最後のシーンではとてつもない快感があります。
また、『デジャヴ』もおすすめです。
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乗客の543名が死亡する悲惨なフェリー爆発事故が発生し、現場でひとりの女性の死体が発見されるが、捜査官のダグ・カーリン(デンゼル・ワシントン) は、どこか見覚えのある顔に思えてならなかった。ダグはクレアというその女性と会うのは初めてだったが、彼女の部屋を調べるとダグの指紋をはじめ、さまざ まな彼の痕跡が残されていた。
これらは脚本が作り込まれているところが面白いと思うのですが、悪く言えば"複雑でわかりにくい"と言えるかもしれません。
実はこれはタイムトラベルもの全般でよくあることですね。話が複雑になったり、矛盾(に見えること)が生じたりして、それについて考え始めてワケがわからなくなってしまい、ストーリーが楽しめなくなってしまうパターンです。
しかし、タイムトラベルを題材としている以上、これは仕方ないことなんだと思います。矛盾点を含めて、タイムトラベル映画の醍醐味なんです。
ただ、ひとつタイムトラベル映画がわかるようになるためのヒントとして、時間軸を意識するといいかもしれないということに最近気付きはじめました。
さきほど紹介した『ターミネーター』や『X-MEN フューチャー&パスト』などは、時間の流れは下の図のような感じです。
つまり、時間の流れが1本であり、これ以外に時間軸は存在しないという設定なんです。なので、過去に戻って状況を変えれば単純にそれに従って現在も変わるわけです。
それに対して『デジャヴ』では時間軸は下のようになっているらしいです。
過去が変わると、そこから新しい未来が分岐し、元の現在から続いていく世界はやがて消えてしまうという設定です。
なるほど、わからん。
という感じですが笑、この時間軸だけざっくり理解すると結構ストーリーがスッと頭に入ってきたりします。
注意しなければいけないのは、こういう大事な説明を、主人公じゃないちょいキャラがサクっと説明したりすることなんですよね。セリフに注意を受けていないと聞き逃してしまったりするので注意です。
ちなみに、どんどん選択肢によって世界が分岐していって、どれも消えずに存在しているといういわゆるパラレルワールドの設定の映画も多くあります。
こういうことを考えると、結構話が複雑なのにもかかわらず、大人から子供まで楽しめる『バックトゥザフューチャー』は偉大ですね。
変化球
タイムトラベル映画は、もちろんすべてが過去に戻って現在を救うみたいな話ではありません。いままで紹介してきたものと少し違うんですがおすすめのものに、『ミッドナイト・イン・パリ』があります。
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『アニー・ホール』『ハンナとその姉妹』などのウディ・アレン監督が、パリを舞台に撮り上げた幻想的なラブコメディー。1920年代のパリを敬愛する主人公がタイムスリップし、自分が心酔してやまないアーティストたちと巡り合う奇跡の日々をつづる。社交性に欠ける主人公を、『ダージリン急行』のオーウェ ン・ウィルソンが熱演。彼の婚約者を、『きみに読む物語』のレイチェル・マクアダムスが好演する。第84回アカデミー賞作品賞ノミネートのしゃれた物語に 酔いしれる。
昔のパリがとにかく好きな主人公が、1920年代のパリにタイムスリップしてしまうという話です。
この映画ではパリのきれいな町並みが特徴的で、映像を楽しむことができます。また、コメディ要素も多々あり、1920年代にタイムスリップした主人公がヘミングウェイに会った時の
「え、ヘミングウェイってあのヘミングウェイ!?マジすか?」
みたいな反応が笑えます。
今まで紹介した映画と異なり、タイムトラベルして世界を救ったりしませんし、タイムトラベルする理屈も何もありません。
このようなちょっと変わったタイムトラベル映画も面白いです。
まとめ
というわけで今回はおすすめのタイムトラベル映画を10本選んで紹介してみました。
実際の世界ではタイムトラベルなんかなく、過去をいくら悔やんでも変えることはできないので、ただタイムトラベルをしましたみたいな映画は「で、それが何?」で終わってしまうのですが、ここで今回挙げた映画は他の要素と絡み合ってすばらしい作品になっています。
GWにDVDでも見ようかなという人はぜひ選択肢に入れてみてください。
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