イタリア語をゼロからはじめる初心者におすすめの参考書・本をまとめてみた
外国語を独学でやるときって、悩むのがやはり「どの参考書を使うのか」ということだと思います。
特に初級での教材選びは重要です。
テキスト選びの時点で、その後学習がうまくいくのかに影響が出てしまうのです。
今回は、イタリア語を全くのゼロから勉強する初心者におすすめの参考書・本を紹介していきたいと思います。
文法を学ぶ
しっかり学ぶイタリア語 文法と練習問題
しっかり学ぶイタリア語―文法と練習問題 (CD book―Basic language learning series)
- 作者: 一ノ瀬俊和
- 出版社/メーカー: ベレ出版
- 発売日: 2001/12
- メディア: 単行本
- 購入: 6人 クリック: 18回
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この本はかなりおすすめです。
タイトルの通り、しっかり学べる本。
イタリア語は簡単だという声をよく聞きますが、文法規則は結構複雑です。過去でも近過去と半過去があったりします。文法事項ごとにその形と、動詞の活用を正確に覚えていく必要があるんです。
この本は、課ごとに例文⇒文法の説明⇒練習問題、という流れが徹底されています。
使い方としては、文法の説明を逐次参照しながら、例文を音読することです。付属のCDの音声も絶対に聞きましょう。
事実上必要な文法の基礎をほとんど網羅しているので、これが終わったら実践的な学習でどんどん語彙を増やしつつ、細かい知識を入れていくのが良いでしょう。
ニューエクスプレス イタリア語
第二外国語学習の入門書として有名なニューエクスプレスシリーズからイタリア語のテキストも出ています。
この本の内容は、中学校の英語の教科書を思い浮かべていただければ想像しやすいと思います。
課ごとに分かれていて、最初に会話文のテキスト、ページの右にはその和訳と新出単語リストが載っており、次のページには文法の説明が続きます。
比較的薄い本なので、丁寧に音読していっても2週間~1ヶ月ほどで1周することができるでしょう。
最初に紹介した『しっかり学ぶイタリア語』よりはかなりシンプルで量も少ないテキストになります。そこまで深く勉強するつもりではない人は、これを音読して、あとは『旅の指さし会話帳』などの定評のある旅行会話集で会話フレーズをひたすら練習するという勉強法でも良いと思います。
旅の指さし会話帳 miniイタリア [イタリア語] (旅の指さし会話帳mini)
- 作者: 堀込玲
- 出版社/メーカー: 情報センター出版局
- 発売日: 2009/06/01
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 10回
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一応書いておきますが、シンプルだといっても到達点が低いというわけではないので、ガチでやる予定の人でも最初の一冊として全然アリだと思います。
はじめてのイタリア語
スペシャルCD付き 日常会話から文法まで学べるはじ めてのイタリア語
- 作者: 山内路江,クラウディア・オリヴィエーリ
- 出版社/メーカー: ナツメ社
- 発売日: 2014/01/23
- メディア: 単行本
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ひとつ前の『ニューエクスプレス』のように、会話テキストがあり、文法の説明と練習問題が続くという構成です。『ニューエクスプレス』よりは文法の説明がしっかりしているので、文法の説明が丁寧な方が良いという人はこれを選びましょう。
会話文の量、文法の説明、文化理解、練習問題、どれをとっても満遍なく収録されている優秀なテキストでおすすめです。
学習の初期段階では、あれもこれもと色々なテキストに手を出してしまうとどれも中途半端になってしまい、挫折してしまいやすいです。このようにオールラウンドなテキストを使って、1冊に集中するというのは、学習を継続させるという意味でも効果的だといえます。
これならわかるイタリア語文法
NHK出版 これならわかる イタリア語文法―入門から上級まで
- 作者: 武田好
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2016/02/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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かなり分厚い文法書という感じ。
メインのテキストとして使ってはいけませんが、上に挙げた3冊のテキストのどれかで勉強するときに、わからない文法用語があったときに参照したり、苦手な分野をより強化するのに使えます。
シンプルなのに説明がめちゃくちゃわかりやすく、長年語学講座をやってきたNHKから出版された本だなと思いますね。
とりあえず最初のうちは必要ないかと思いますが、だんだんわからない箇所が増えてきたら購入を検討するのもアリでしょう。
ちなみに現在Amazonの在庫が切れていてプレミア状態なんですが、本屋では普通に売ってるのでこの本はリアル書店でチェックしてみてください。
単語を覚える
これなら覚えられる! イタリア語単語帳
初級のイタリア語単語が約1500語収録されています。
字が大きく、レイアウトが見やすいのでおすすめです。
例文もついているので文脈のなかで単語を覚えていくことができます。
話すイタリア語の単語力
イタリア語の基礎単語が約2100語載っています。
2000単語というと多いと思う人もいるかもしれませんが、イタリア語は日常会話の80パーセントが2000の基礎単語でカバーされてしまうという特徴があり、そういう意味で基礎の2000語をいかに使いこなすかが重要になってきます。
派生語が約800語載っているので、やり込み要素満載です。
この単語集は程度が高いと思う人も多いかもしれませんが、しっかりとやりこむことでかなりの効果が期待できるでしょう。
キクタン イタリア語
上で挙げた2冊は収録単語数が1500、2000と結構多いです。
そういう人はこの『キクタン』がベストでしょう。
入門編と初級編の2冊が出ていますが、それぞれがイタリア語検定(伊検)の5級と4級レベルに相当しています。
収録単語数としてはそれぞれ500語です。
この単語集を使う場合は絶対にCDを使いましょう。リズムに合わせて単語を練習できるようになっています。
日常会話集
日常イタリア語ネイティブ表現
文法テキストの一番最初に挙げた『しっかり学ぶイタリア語』は、かなりおすすめなんですがテキストが会話形式になっていないので、学習に飽きが来てしまう可能性があります。
他の文法テキストも、会話形式ではありますが、文法を意識した会話文なので実際使われるセリフというよりはどちらかというと教科書的です。
なので、学習がある程度、20時間くらいでしょうか、進んだら会話集を使って、覚えたら実践でそのまま使えるような会話フレーズをどんどん覚えていってしまいましょう。
いちばんおすすめな日常会話フレーズ集はこの『日常イタリア語ネイティブ表現』です。
AさんとBさんの一往復の会話が250弱載っています。
ここに書いてある表現を覚えていけば、言いたいことが自然に言えるようになってくるでしょう。
勉強方法のまとめ
ということでイタリア語をゼロからはじめる初心者むけのおすすめテキストを紹介しましたが、ここで勉強方法を整理しておこうと思います。
- 「文法を学ぶ」で最初に挙げた3冊の中から1さつメインのテキストを決める
- 単語集から1冊を選び、語彙を増やしていく
- 学習がある程度進んできたら会話フレーズ集を使って実践的なフレーズのストックを増やす
一点だけ注意ですが、単語集は必ずしも学習を始めた段階で購入する必要はありません。
単語の暗記というのは一番挫折しやすいんです。単語学習が嫌になってイタリア語の勉強自体をやめてしまうというのが最悪のパターンなので、まずは文法テキストに収録されている単語をマスターしようという気持ちで取り組み、語彙をもっと覚えたいというモチベーションが湧いてきたら単語集を使った単語暗記に取り組んでいきましょう。
また、初めてイタリア語を勉強する人は発音が気になるかと思いますが、イタリア語の発音は日本人にとってとても簡単です。
発音用の特別な参考書は買う必要はありません。
上に挙げた文法テキスト3冊にはどれも最初の方に発音が練習できるセクションがあるので、そこを読んで練習すればそれでOKです。
たいていの外国語では最初の段階で発音と文字の習得に苦労するんです。イタリア語の親戚であるフランス語はめちゃくちゃ発音が難しいです。ロシア語や韓国語は文字を覚えないと勉強がそもそも始まらないんです。
それに比べイタリア語は発音が簡単ですし、文字も英語で使われるアルファベットと同じラテン文字。
発音と文字で大きな時間を割く必要がなく、勉強を始めたその日からどんどん文法知識やフレーズの習得に取り掛かることができるのがイタリア語です。
挫折する要素が少なく楽しく勉強できる言語だと思います。ぜひこの記事で紹介した参考書を使い、イタリア語の勉強をスタートしてみてください。
ではまた!
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