イギリス英語のリスニングが勉強できる参考書と勉強法をまとめてみた
日本で英語を勉強していると、どうしてもイギリス英語のリスニングが苦手になってしまいがちです。
というのも、日本で売られている英語の教材は、表記も表現もリスニング音声も、アメリカ英語を基本にしているものがほとんどだからです。
文化的な面でもそうで、ハリウッド映画や海外ドラマ、音楽など、普段日本で生活していて耳にする英語はアメリカのものが多く、必然的にアメリカ英語アクセントを聞く機会が多くなるんです。
アメリカ英語に偏ったアクセントのみで勉強していると、リスニング力も偏ったものになってしまいます。
もちろん、初級者~中級者くらいまでなら意識しなくても大丈夫ですが、学習が進んできたら、どこかで必ず意識的にイギリス英語のリスニングをトレーニングすべきです。
これは、英語学習全体にも結果的に良い影響を及ぼします。
意識的にトレーニングすることで、イギリス英語のリスニングが楽になるのはもちろんのこと、英語のリスニングに新たな側面が加わることで、他のアクセント、たとえばインド英語やオーストラリア英語などのリスニングも、聞くのが不思議と楽になるんです。
というわけで今回は、イギリス英語のアクセントが勉強できる参考書を紹介していこうと思います。
勉強法としては3ステップです。
- UK英語で使われる個々の発音を知る
- 文全体としてのリズムとイントネーションの練習
- UK英語のリスニング教材を使ってひたすら聞きまくる
それでは最初のステップ、「個別の発音のトレーニング」から解説していきます。
個別の発音を知る
イギリス英語のリスニングを攻略するための第一歩としては、
「イギリス英語でそもそも使われている発音を知る」
ことが大事です。
これには、『UK発音パーフェクトガイド』というテキストを使うのがおすすめです。
イギリス英語でしゃべりたい! UK発音パーフェクトガイド (CD付) (CD BOOK)
- 作者: 小川直樹
- 出版社/メーカー: 研究社
- 発売日: 2009/04/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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単語単位、分単位のテキストは何冊かありますが、個別の発音まで分解して詳しく解説しているイギリス英語の参考書はこれしかありません。
それぞれの発音について、音の出し方の説明がわかりやすく書いてあります。
この部分を読んでから、付属のCDの音声に続いて、自分でも声に出してトレーニングしてみましょう。
CDの音声では、いくつかの単語について、
アメリカ英語→イギリス英語
の順番に音声が流れます。
自分でも2通りの方法で真似してみて、
「あ、ここが違うんだな」
というのを実感しながら進めていきましょう。
薄い本で、1冊すぐに終わらせることができると思います。早い人なら3日程度で1周できるでしょう。
ここで大事なのは、UK発音で使われる音を個別に知ることです。
これだけで完璧にUKアクセントが話せるようになるわけではないので、「へぇ。イギリス英語のアクセントって、こういう風に音を出すんだな。」ということがわかれば次のステップへ進んで大丈夫です。
リズムとイントネーションを鍛える
個々の発音のトレーニングが終わったら、続いてリズムとイントネーションの訓練に移りましょう。
言うまでもなく、イギリス英語のアクセントは、個別の音を学んだだけではトレーニングとしては不十分です。
今度は文単位で、全体としてのリズムがどうなっているのかを知り、慣れていく必要があります。
これには『UKイントネーション・パーフェクトガイド』を使います。
もっとイギリス英語でしゃべりたい! UKイントネーション・パーフェクトガイド(CD BOOK) (CD BOOK)
- 作者: 小川直樹,ナディア・マケックニー
- 出版社/メーカー: 研究社
- 発売日: 2015/06/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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さきほど紹介した『UK発音パーフェクトガイド』の続編にあたるテキストで、今度は具体的な会話文などを使って、UKアクセントのリズムとイントネーションが練習できるようになっています。
画期的なのが、表記方法です。
弱く発音する単語は実際に小さく書かれ、また、上がり調子で読むところ、下がり調子げ読むところには矢印がついています。
これはかなり便利です。イントネーションが目で見てわかるようになっているテキストは見たことがありません。
イントネーションを確認してから付属のCDの音声を聞く、CDを聞いたらまたイントネーションを確認して自分で真似してみる・・・。
この繰り返しがこの本の使い方の基本です。
この本も比較的薄い本ですが、内容は濃密です。というか著者の分析力がすごすぎますね。UKアクセントを話す・聞き取るためのコツがわかりやすく、もれなく整理されています。
ひたすら聞きまくる
発音とイントネーションがわかったら、あとはひたすらイギリス英語を聴きまくって慣れていくだけです。
イギリス英語の練習に特化したリスニング教材が何冊か出ているので、おすすめのものを紹介してみようと思います。
まず、初級レベルの人におすすめなのが『究極のイギリス英語リスニング』です。
CD付 究極のイギリス英語リスニング Standard―3000語レベルでUK英語入門 (究極シリーズ)
- 作者: 英語出版編集部
- 出版社/メーカー: アルク
- 発売日: 2009/09/01
- メディア: 単行本
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日常生活からビジネス、文化など、バラエティに富んだテーマの英文が収録されています。
使われている語彙が総語彙数3000語レベルまでで、CDもプロのナレーターによってクリアな音声で録音されているので、初心者でも使うことができます。
イギリス英語の参考書ではありますが、一般的なリスニング教材としても普通に優秀です。これを聴き込むことで、UK発音に慣れるのはもちろんのこと、英語力自体のアップも期待できるでしょう。
初心者向けの教材では物足りない、という中級以上の人には『イギリス英語を聞く THE BLUE BOOK』がおすすめです。
プロのナレーターによる録音ではなく、現地の人の録音なので音声が非常にリアルです。
テーマについてはカルチャー、歴史、元プロサッカー選手のインタビューなどさまざまです。
まとまった量の生のイギリス英語を聞けるのはこのテキストだけです。
ぜひリアルな、現地で実際に話されるイギリス英語に触れて、本場の発音、イントネーションを実感してみてください。
まとめ
というわけで今回はイギリス英語のリスニング力を上げる方法について、具体的な参考書を挙げながら解説してみました。
ぼく自身の話で言うと、TOEICのリスニングで満点近い点数を取って、アメリカのドラマも結構わかるようになってきたときに、マンチェスター出身の人としゃべって全く聞き取れなかったという経験から、イギリス英語を集中的にトレーニングする必要があるなと思い、特訓しました。
UK発音に特化したテキストである時期に集中的にトレーニングすることで、いままで"なんとなく"でやっていた部分が、はっきりと整理されます。
ぜひ、この記事で紹介したテキストを使い、集中的に練習してみてください。イギリスが好きで英語の勉強をしている人はもちろんですが、そうではない人も、学習に必ず良い影響が出ますよ!
CD付 究極のイギリス英語リスニング Standard―3000語レベルでUK英語入門 (究極シリーズ)
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