『スーツに効く筋トレ』(著者:Testosterone)のレビュー!ビジネスマン必読!【書評】
『スーツに効く筋トレ』という本がかなりおすすめなのでレビューしていきたいと思います。
この本は、なんとなく入った本屋の"話題の本コーナー"で見つけて購入しました。
なぜこの本が目に止まったのかというと、著者名の"Testosterone"という名前に見覚えがあったからです。
普段Twitterを見ていると、このTestosterone氏のツイートが、かなりの頻度でリツイートで流れてくるんです。
人生と筋トレは同じだ。同じ重量を同じ回数やり続けても筋肉は成長しない様に、毎日が平凡で楽勝なら人として成長しない。筋トレならベンチプレス60kgで何年も停滞してるのにヘラヘラしてんのと同じ状況だからな。焦れ。筋トレも人生も常に刺激を変え負荷を上げ続けろ。ぬるま湯から抜け出すんだ。
— Testosterone (@badassceo) 2017年1月9日
なんとこのツイートはリツイート500以上、いいね1700以上。
その他のツイートもほとんどが1000いいねを超えています。
この人はTwitterから話題になった人のようで、このような、人を鼓舞し、やる気にさせるようなツイートが人気を呼んでいるみたいですね。
本書5ページ~の部分に筆者についての情報が書かれていたのでちょっと引用してみます。
Testosteroneとは「テストステロン」と読む。筋トレで体内分泌されるホルモンの名前で、その効能は「支配欲を司り、ネガティブな気持ちを打ち消してくれる」である。どんな苦境に陥っても自信に満ちあふれさせてくれる、筆者が大好きなホルモンだ。好きすぎてTestosteroneをそのまま活動名にしてしまった(笑)。
1998年生まれの日本人である私は現在、アジアのとある大都市でジョイントベンチャー企業の社長を務めている。
(略)
また、社長業の傍ら、「日本を筋トレで変える」事を目標に自ら立ち上げた完全無料のボディメイク情報サイト「DIET GENIUS」の代表も務めている。
『スーツに効く筋トレ』は、そんな世界を股にかけてバリバリ働く筆者の人生を変えた「筋トレ」について詳しく書かれた本です。
本の内容
この本の内容は大きく3つの部分に分けることができます。
まず前半では、「筋トレがいかに素晴らしいのか」について語られています。
アメリカ留学の際に筋トレに出会い、衝撃を受けた筆者が、
マッチョ後進国・日本⇔筋トレ先進国・アメリカ
という構図で話を進めていきます。
とにかく、日本ではマッチョな男をバカ扱いする風潮が色濃い。
「勉強しないで運動しかやってなかったに決まっている」という決め付けだ。
(略)
私はアメリカの高校で筋トレに出会ったわけだが、実際マッチョな者ほど優等生だった。
なぜなら、筋トレとは「現状把握」→「プラン作成」→「評価(アセスメント)」→「さらなる成長に向けたプラン作成」というサイクルを通して、自身を高めていくものだからだ。これは、ビジネスシーンにおける、いわゆる「PDCAサイクル」に近い。
(16~17ページ)
また、筋トレをすることで仕事の面で良い影響が出ることを筆者は特に強調しています。
スーツから透けて見えるマッチョな身体は、それだけで多くのことを証明する。高い自己管理能力と行動力、闘争心、うつ病にならない強靭な精神など。
(34ページ)
この本を読むとよくわかりますが、筋肉隆々のマッチョになるにはしっかりと練られたプランの元、自分を律して継続的にトレーニングに取り組まなければいけないんです。
仕事でいちばん大切なのは信頼。
筋トレに励み筋肉隆々の体を手に入れることで、それ自体が自己を律することができ、行動力もあることの証明になるので、仕事上の信頼も得られるというわけですね。
続いて、中盤では具体的な筋トレの方法が解説されています。
ガリガリ野郎
標準体型
ぽっちゃり野郎
のように体型で分けた上で筋トレ方法を解説したり、また、筋トレの際の注意点なども詳しく書かれています。
さらに、それぞれの筋トレについて、写真付きでやり方が解説されているので非常にわかりやすいです。
本の後半では、食事について解説されています。
筋肉を大きくするのには、食事も重要な要素なんです。
筋肥大を促すために重要なのは、食事、睡眠、筋トレの3つであり、筋トレは筋肥大に必要な要素のひとつにすぎない。筋トレをいかに完璧にやっていても、食事がとれていなかったり生活が乱れていて睡眠がとれていなかったりするようでは理想的な結果は望めないのだ。
(98ページ)
食事についての説明は徹底的に科学的・論理的。
最新の栄養学に基づいた説明がされています。
専門的な用語がたまに使われることもありますが、それが何で、何のために摂取するのかがしっかりと説明されているので、素人でもストレスなく読んで理解することができます。
巷の筋トレ本との2つの違い
「イケてるビジネスマンは筋トレをしている!」
ということを引き合いに出した上で、筋トレの方法について解説していく本は実はそれ自体新しいものではありません。
それどころか、内容だけで考えるとこのような本は巷に溢れています。
たとえば、この本を読んだ時に最初に思い出したのが2008年に幻冬舎新書から出版された『仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか』です。
めちゃくちゃ売れた本です。
この本は、
第一章 筋肉はビジネススキル
で筋トレによる肉体面・メンタル面での効果について述べたあと、トレーニングの方法について述べていくという、『スーツに効く筋トレ』と非常に似た内容の本です。
売れに売れた本なのでこの本を例に出しましたが、そのほかにも同じような本はごまんとあります。
では、なぜ今回この『スーツに効く筋トレ』が話題になっているのでしょうか?
ぼくはこれには2つの理由があると思っています。
まず、筆者であるTestosterone氏のキャラクターです。
記事の最初で紹介したツイートを見ていただければわかると思いますが、Testosterone氏の言葉はひとつひとつが力強く、自信に満ち溢れており、啓発的です。
この本も常に断定口調で意識の高い言葉が連発されているので、読んでいてグイグイ引き込まれていきます。
本の中でも「自信がつく」というのが筋トレの大きなメリットのひとつとして何度も強調されていますが、何よりも文章から伝わってくるこの筆者の自信たっぷりな感じが、その説得力を増すんです。
氏の文章を読んでいるうちに、
「筋トレをすれば自分もTestosteroneみたいな自信を手に入れられるかもしれない・・・」
と思うようになってくるんです。
そして、本を読み終わったころには
「Testosterone兄貴!どこまでもついて行きます!」
という気持ちになります笑。
Testosterone氏のこの強烈なまでの"頼れる兄貴感"は、この本を巷の筋トレ本と差別化している大きな要素だと言えます。
続いて、徹底的に科学的・論理的なのもこの本が人気の理由のひとつだと思います。
今述べたように、Testosterone氏の言葉は非常に啓発的で、人の心を揺さぶるパワーを持っています。
しかし、その強烈な精神面でのアプローチにもかかわらず、筋トレの方法についての説明は驚く程科学的です。
どんな方法にも必ずそれを行う理由が科学的・論理的に書かれています。
読んでいて笑ってしまったのが、121ページの、
寝る前の最後の食事は、余分な脂質の蓄積を抑えるため炭水化物はとらず、その代わりに脂質を少し食べること。
の部分。
「脂質を取ること」とか「脂質を含んだ食べ物を取ること」が普通だと思うんですが、「脂質を"食べる"」という表現になっているのが笑えました。
筋トレ野郎になると、食べ物=栄養素なんですね笑。
まとめ
というわけで今回はTestosterone著『スーツに効く筋トレ』をレビューしてみました。
書き忘れてましたが、軽くて読みやすいのもこの本のおすすめポイントです。
新書でページ数も全部で175ページ程度と少ないので、サクッと読むことができます。
「自信を付けたい!」
と思っている人に特におすすめです。
ぜひ読んでみてください!
おまけ:Testosterone氏の別の本もおすすめ!
Testosterone氏の別の著書『人生の99.9%の問題は、筋トレで解決できる!』もめちゃくちゃおすすめです!
「毎日がつまらない」
「自分に甘くしてしまう」
などの悩みに答える形で、筋トレのメリットや詳しいやり方について書かれています。
コミカルな挿絵が多く載っていて、かなり読みやすいです。
Testosterone氏のイケイケ感が全開で、とにかく読むだけでやる気が出てきます。
今回紹介した『スーツに効く筋トレ』を読んで面白かったと思った人は、ぜひ読んでみましょう!
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