中国語は独学で勉強できるの?ほぼ独学で中検2級のぼくが語る。
日本人学習者にとって中国語は独学可能なのでしょうか?
ほぼ独学で、ビジネスで使えるレベルの証明である中国語検定2級に合格したぼくとしては、この問いに対して
「全然独学できます!」
と即答したいのですが、人間には得意不得意、またそれぞれの性格というものがあり、学習者全員にとって中国語が独学可能かと言われれば正直かなり微妙"で、
一概には言えない
です。
一概には言えないのですが、中国語という言語の特徴を考えると、
少なくともこういう人は独学に向いていて、こういう人は人に教わった方がいいのでは?
という条件があることに気付きます。
今回はこれを含め、「中国語は独学できるのか?」ということについていろいろと書いていこうと思います。
モノマネが得意ですか??
このブログでは何回も書いてきたことですが、中国語学習において最も大事なのは発音です。
(参考記事)
中国語をゼロからはじめる初心者におすすめの参考書と勉強法をまとめてみた
「勉強を始めた最初の段階で、発音の基礎を習得できるのかどうか」
中国語学習の成功のカギはほぼこの部分に集中していると言ってもいいくらい発音は大事なんです。
で、この発音学習ですが、率直に言ってかなり難しいです。
中国語って、使われる音の数がそもそもめちゃくちゃ多いんです。それをひとつひとつしっかりとトレーニングして習得していくのはかなり骨の折れる作業ですし、日本語ネイティブからすると「こんな音どうやって出すの?」と戸惑ってしまうような音も多く使われます。
ただ!それでも独学で発音を習得することは十分可能です。
ぼく自身、誰からも教わらずに独学で中国語の発音を学習しましたが、中国語ネイティブから「現地人と大差ない」と"よく言われる"レベルになりました(さすがにお世辞だと思いますが少なくとも発音が上手だと褒められてはいますよね)。
「どうやって勉強したの?」
と気になる方も多いと思いますが、やり方はめちゃくちゃ単純で、『紹文周の中国語発音完全マスター』という本を買って1ヵ月トレーニングしただけです。
もちろん、その他の本を使ってもいいのですが、
(参考記事)
中国語の発音が練習できる本おすすめ3冊!この中から1冊選んでやれば大丈夫!
とにかく、中国語において使われる発音を一通り網羅したこれらテキストを用意して、1ヵ月真剣にトレーニングすればたいていの人は独学可能なんです。
さて、「たいていの人」と言いましたが実はここがポイントです。
発音本を買って独学で習得できるのかどうか・・・
これは、「モノマネが得意なのかどうか」にかかっているとぼくは思っています。
発音学習は、言ってみればモノマネです。
テキストには口の開き方など、音の出し方は細かく載っているのですが、文字での説明にはやはり限界があります。口の動き方を文字だけで完璧に説明するのは不可能です。
そうなると、最終的には音を聞いてそれをそのままマネできるのかどうか、要するにモノマネ力があるのかどうかが発音学習のキーになるわけです。
ぼく自身、モノマネは得意です。人のしゃべり口調をすぐにマネたりするのがすごく得意で、これが独学で発音を習得できた大きな要因だったのではないかと思っています。
他には、カラオケで本物の歌手の声に似せて歌うのが得意な人なども、まぁ容易に独学で発音を習得してしまうでしょうね。
反対に、人の言ったことをマネして口に出すなんて絶対にムリ・・・という人はひとりだと挫折する可能性がかなり高いので、独学は最初からあきらめてプロから教わるのが良い選択でしょう。
日本人講師か経験のあるネイティブを!
ちなみに、発音を誰かから教えてもらう場合は、日本人講師から教わるのがおすすめです。
もっと詳しく言うと、大人になってから中国語の勉強を始めた日本人から教えてもらうのがベストです。
中国語ネイティブ講師の場合、その音の出し方をしっかりと口で、日本語で、わかりやすくていねいに初心者に対して説明できるのかと言ったら多くの場合そうではないと思います。
理由は、中国語は彼らにとっては母語であり、感覚で習得したものだからです。
感覚で習得したものをいざ口で、しかも母語ではない日本語で説明するのはかなり難しいんです。
逆パターンで考えてみればわかります。
「日本語のその音、どうやって出してるの?」
と外国人に聞かれたとして、それを・・・そうですね、たとえば英語でわかりやすく説明できますか?
難しいですよね。
もちろん、中国語ネイティブ講師で、発音の説明がめちゃくちゃわかりやすいという優秀な方も大勢いらっしゃいます。
ただ、そういう方に教えてもらうには、それなりのお金を出してそれなりの場所に行って教えてもらうのが前提だと考えてください。
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市販の教材がかなり豊富!
発音さえ突破できれば、あとはかなり楽です。
地道にコツコツと続けていけば、独学でも十分な実力を付けていくことができるでしょう。
理由のひとつとして、中国語は教材が比較的豊富だから、というのが挙げられます。
外国語の中で最も人気があるのはご存知の通り英語で、本屋の語学コーナーに行くとわかりますが、置いてあるのはほとんどが英語のテキストです。
第二外国語の参考書は本当に少なく、書店によってはそもそも英語以外の外国語のテキストを扱っていない、と言う場合も多くあります。
が、こんな状況の中で、中国語の本はかなり種類が豊富です。
これは、色々な書店の語学コーナーを見てきたぼくの感覚ですが、中国語のテキストは、第二外国語の中でも比較的人気のあるフランス語やスペイン語、ドイツ語などの3~4倍程度の種類が出ています。
(ちなみに、同程度豊富なのが韓国語です。教材の豊富さという意味では韓国語もかなり独学しやすいと言えますね。)
以前、『中国語の単語帳おすすめランキング』という記事を書きました。
この記事ではランキング方式で8種類のおすすめ単語帳を紹介していますが、これでも絞って絞って紹介しています。
単語帳だけで10も20も種類があるのは、第二外国語と考えるとかなり豊富です。
これが他の言語、たとえばロシア語なんかだったらせいぜい2~3冊しかそもそも選択肢がありません。
人によっては留学もアリ
教材が豊富なので独学が容易である、ひとつ前でそう書きましたが、机の上でゴリゴリ勉強するのが元々苦手だという人は、思い切って留学した方が思った効果を早く得られる可能性が高いでしょう。
(まぁこの長い記事をここまで読んでくださっている時点で比較的座学が得意な方が多いのでは・・・と勝手に想像していますが笑)
ぼくは今まで、語学学習を成功させてきた多くの学習者と話したことがありますが、彼らには大きく分けて2種類のパターンがあります。
- 独学で、机に向かってひとりでゴリゴリ勉強していくタイプ
- 現地にとりあえず行ってしまって、感覚や経験を頼りに習得していくタイプ
の2つです。
これは別にどちらが正解というわけではありません。どちらの方法でもできるようになった人が大勢います。
ただ、重要なのは自分がどちらのタイプなのかを判断した上で、より結果の出る方法を採用して実践することです。
幸い、中国語の場合は他の言語と比べて留学に対するハードルは非常に低いです。
(参考記事)
たとえば、台湾に留学する場合、航空券は往復で約3万円、フライト時間も4時間前後です。語学学校の費用も、月あたり10万円以下、5万円以下の場所もあります。滞在費も安く済みます。
これが他の言語だと多くの場合もっと多くのお金と時間がかかるでしょう。
「とりあえず5日の有給休暇を取って弾丸留学してみる。なんか違ったらまた独学に戻ればいいや・・・。」
中国語ならこのくらいの気軽さで留学できるので、そっちの方が向いてそうだと思った人はとりあえず留学しちゃいましょう。
オンライン会話も混ぜていこう
この記事の最初で、ぼくは「ほぼ独学」だと言いました。
いや「ほぼ」ってなんやねん
という話ですが、これはたまにオンライン会話をやってプロの講師とスカイプで会話しているからです。
ぼくは、基本的には独学で勉強していますが、月1回くらいのペースでitalkiというサービスを使ってオンライン会話をしています。
italki: Learn a language online
(italkiは語学教師と生徒をつなげるプラットフォーム。中国語ならネイティブプロ講師でも1時間10~20ドル程度で授業を受けることが可能。)
ただ、プロの講師が相手だと言っても、ほとんどがフリートークであり、本当にたまにアドバイスを受けるくらいです。
たまにぼくがミスをすると丁寧に解説したりしてくれますが、正直なところ
「別に解説してくれなくても、そのうち自然となくなっていくようなミスだな」
と思ってしまうことがほとんどです。
ぼくは中国語を実際に使う機会を無理やりにでも作るためにオンライン会話を利用しているんですよね。
何が言いたかったのかというと、独学を基本としたスタイルでも、オンライン会話を取り入れることで、学習方法に幅を持たせることができるということです。
別に独学なら独学!と決めて徹底的にやる必要はなく、このように自分の好きなように独学と教えてもらう度合はカスタマイズできます。
個人的におすすめなのは独学95%に対して教えてもらうのが5%くらいですね。
まとめ
というわけで今回は「中国語は独学できるのか?」というテーマでいろいろ書いてみました。
結論としては、
独学は十分可能
だが、発音学習が苦手な人は素直に人に教わるのがベター。
その後の学習については教材が豊富なので独学でもスムーズに進められますが、短期留学やオンライン会話で幅を持たせた学習を検討するのもおすすめ。
・・・という感じです。
ではまた!
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