『英語は3語で伝わります【どんどん話せる練習英文100】』のレビュー!発信力をつけたい人におすすめ。
睡眠も勉強のうち!かずーい(@kazuui81) です。
いきなりですが問題。
「京都には多くの素敵な場所があります。」
これを英語で言うとどうなりますか?
There are many nice places in Kyoto.
はい、もちろんオッケーです。正解です。
正解なんですが、この訳はどうでしょうか?
Kyoto has many nice places.
こっちの方がシンプルでムダがなく、それになんだかカッコイイ・・・そんな気がしませんか?
実際、後者の方が相手に伝わりやすく、しかもネイティブっぽい表現です。
今回は、こんな風に、
- シンプルで
- ズバッと言いたいことが伝わる
そんな英語表現が学べるテキストをレビューしていこうと思います。
『英語は3語で伝わります【どんどん話せる練習英文100】』という本です。
ベストセラーの続編!
2016年に発売され、今もなお売れ続けているベストセラーの『会話もメールも 英語は3語で伝わります』という本があるのですが、今回発売された『英語は3語で伝わります【どんどん話せる練習英文100】』は、この本の続編になります。
(売れに売れた英語テキスト。)
発売当初から評判が良かったんですが、『世界一受けたい授業』というテレビ番組に著者の中山裕木子さんが出演されたのをきっかけにさらに人気に火が付いたんですよね。
第1弾については下記のレビュー記事でも詳しく書きましたが、
⇒『会話もメールも 英語は3語で伝わります』のレビュー!英語学習者は絶対に読むべき良書!
冒頭でも引用した
Kyoto has many nice places.
のような、シンプルで結論が伝わりやすい英文(「3語の英語」と本の中では呼ばれている)についてのわかりやすい説明がされている良書でした。
「3語の英語」の練習ができる!
説明部分が多かった前作に比べ、今回は「とにかく英文に触れてトレーニングする」ということに重点が置かれています。
実践編・・・ということですね。
ページ左側には、お題となる日本語が載っていて、その下には、
伝わるという意味では別に間違いではないけれど、わかりにくくてビミョーな英文
が載っています。
そして、ページ右側には、「こっちの方がいいよ」という英文が載っているわけです。
「老舗のお店です。」は、
This shop has a long history.
「老舗ってどうやって日本語にすればいいんだろう…?」
↓
「"long-established"とかでいいのかな。。。」
みたいな思考に陥るとうまくいかないというわけですね。
「あぁそうか、have a long history って言えばいいのか!こっちの方がシンプルでわかりやすい。」
こんな感じで、この本を使って勉強していると「あぁ、そうか」と思う瞬間が何度もあります。
英文は全部で100個収録されているので、「あぁ、そうか」を何度も何度も体感することになり、1冊終わるころにはシンプル英語が体に染みついているハズですよ^^
専門スクール並みの解説
このテキストを読んでいて思ったんですが、
専門スクールで講義を受けているような感覚になります。
ぼくは今まで翻訳のセミナーに行ったり、通訳者の養成スクールに通っていたことがあるんですが、そういう講座をそのまま文字にしたような本だなと思ったんです。
(特にページ左下の解説は何度も読むべき。)
まぁそれもそのはずで、著者の中山さんは、大学やセミナーで講師をされているんです。
講師として場数を踏んだ著者だからこそできる、かゆいところに手がどとくわかりやすい説明だと感じましたし、また、学習者が間違えるポイントも挙げられていてとてもためになりますね。
英語の専門スクールに行くと何十万というお金がかかるので、本1冊でそれと同等レベルの解説が読めるのはマジでお得ですよ。
他のテキストとの比較
「100個の英文を通して発信力をつけよう!」みたいなコンセプトの本は、実は今までもありました。
たとえは『ドラゴン・イングリッシュ』とかはまさにそうで、
“100の英作文を通して理解を深めましょう”的な本です。
で、こういう本は他にもあるんですが、今回の『英語は3語で伝わります【どんどん話せる練習英文100】』には、それらとは一線を画す明確な違いがあります。
それは、丸暗記ではなく、考え方を突き詰めるという姿勢です。
この本では、「3語の英語」のメリットとして3つの要素を挙げています。
そのうちの2つ、
①結論が伝わりやすい
②組み立てやすい(文がシンプルになる)
(22ページより一部引用)
を徹底的に突き詰めた結果が書かれているわけです。
類書によくみられるのが「これら丸暗記して英作文に使っちゃいなよ!英作文は英借文!」みたいな姿勢なのですが、この本では
そこに至るまでの考え方
に重点が置かれており、これを読むことで、
良い英文が作れる人の頭の動かし方がわかる
ようになっているわけです。
英文の丸暗記では応用がききませんが、頭の使い方がわかればいくらでも応用ができるんです。
「日本人にありがちな英語」は間違っているわけではありません。しかし、「3語の英語」の発想を持つことで、もっと英語がラクになり、話すことが楽しくなります。
(4ページより一部引用)
おすすめの使い方
まずは通してざっと全て読んでしまいましょう。
分量は多くなく、スラスラ読めちゃうので、数時間で読破可能です。
2回目以降はじっくり取り組みます。
おすすめなのが、日本語を見て英語を自分で作ってみるトレーニングです。
英文を隠して、日本語を見て自分で英訳
↓
答え合わせ
↓
解説を読む
この流れです。
テキストの英文と全く一緒になる必要はありません。
大事なのは、「解説に書かれているようなポイントを押さえられているのか」です。
繰り返しになりますが、この本を通して習得したいのは英文のストックではなく、”良い英文を作るための頭の動かし方”なのです。
こんな人におすすめ
このテキストを使う前提として、中学校レベルの英文法が最低でも身に付いている必要があります。
英語学習歴1年未満の人にはちょっとキツいので、下記の記事で紹介したような方法を使って中学レベルをまずは学習してください。
⇒中学レベルの英語を復習するのにおすすめの参考書と勉強法を徹底解説してみた
難しい文法用語や語彙は使われていないので、ほとんどの学習者にとって使いこなせるとは思います。
あ、前作を読んでいる人は全く問題ないでしょう。
今回出た第2弾『英語は3語で伝わります【どんどん話せる練習英文100】』を使うと、ライティング力やスピーキング力がアップします。
なので、英検や、その他ライティング問題が課される資格試験(TOEIC SWなど)を受けたい人はまず試してみるべきです。
参考:TOEIC SWテストを受験するメリットを3つまとめてみた!【スピーキング&ライティング】
また、試験を受けなくても、「仕事で英語のメールを書く必要がある」とか「カッコイイ英語が話せるようになりたい」という人にはおすすめです。
まとめ
というわけで『英語は3語で伝わります【どんどん話せる練習英文100】』をレビューしてみました。
前作も良かったですが、今作もかなりいい感じですね。
記事中でも言いましたが、翻訳のプロの講義を圧倒的に安く聞ける・・・そんなおトク感があります。
ぜひ使ってみてください!
その他、使える英語書籍についてはこちらから記事の一覧をチェックできます。