英単語集を使った単語の勉強法!おすすめの覚え方はこれだ!
英語学習の半分は単語暗記である
語学学習において語彙というのは言うまでもなく大きなウェイトを占めています。
ぼくは、英語学習の50%くらいは単語を覚えることだと言ってもいいのではないかと思うくらい語彙が重要だと考えています。
単語を覚えようと思った場合、勉強の仕方はいろいろあると思います。たとえば知らない単語に出会ったときに辞書で調べ、その度に覚えるなど。
しかし、多くの人は市販の英単語集を買ってそれを使って勉強するのではないでしょうか。
今回は、英単語集を使った単語学習法を紹介していこうと思います。
適切なものを選ぶ
まず、いちばん大切なのは、自分のレベルに合った単語集を選ぶことです。
ここで自分の単語力がどのくらいなのかを測る簡単な方法を紹介しましょう。
使うのはアルクという出版社から出ている『究極の英単語』という単語集です。
- 作者: アルク英語出版編集部,阿川イチロヲ,小石裕子
- 出版社/メーカー: アルク
- 発売日: 2006/05/31
- メディア: 単行本
- 購入: 7人 クリック: 52回
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- 作者: アルク英語出版編集部
- 出版社/メーカー: アルク
- 発売日: 2006/12/17
- メディア: 単行本
- 購入: 3人 クリック: 41回
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この『究極の英単語』という本は、全部で4巻あり、それぞれ3000語の英単語が載っているものです。
これの1と2を適当に本屋でパラパラめくってみて・・・いや立ち読みをすすめるのは何かあれなので一応これらを買って、どこらへんまでわかるのか確かめてみてください。
このシリーズのすごいところは、全くの初心者、それこそ中1で習うような英単語から始まり、英検1級レベルまで、合計12000語の単語がレベル順に載っているところです。
自分のレベルを知るにはうってつけだというわけです。
さて、ここで3つのレベルを示しますので、どこが自分の語彙レベルなのかを確認してください。
レベル1(初心者):第1巻の単語がもうかなりアヤシイ
一冊目を開いて「なんだこの意味不明なアルファベットの羅列・・・?」となってしまったあなたはレベル1です。
このレベルの人は、中学校で習う英単語から覚えていく必要があります。
具体的には、素直に中学生向け、つまり高校入試用の英単語集を選びましょう。
たとえば有名なところでいくとこれもアルクですが『キクタン』。
CD付 改訂版 キクタン【中学英単語】高校入試レベル (英語の超人になる!アルク学参シリーズ)
- 作者: アルク
- 出版社/メーカー: アルク
- 発売日: 2015/11/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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安さ重視でいくならば『中学英単語1850』もおすすめです。
中学英単語1850: 音声&アプリをダウンロードできる! (高校入試ランク順 1)
- 作者: 学研教育出版
- 出版社/メーカー: 学研教育出版
- 発売日: 2014/10/14
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大学入試用の英単語集として有名な『ターゲット』の高校入試版も出ているようです。売上No1らしいです。
レベル2(中級者):第1巻の単語はほとんどわかるが、第2巻はなかなかアヤシイ
中学レベルの単語はほとんどわかるが、高校で習うレベルくらいの単語がわからないという方はレベル2の中級者。
TOEICを受けてみたことのある方で、知ってる単語はあったけど、わからない単語ばかりだったという人もこのレベルになります。
このレベルの方は、収録単語数が2000くらいの大学入試によく使われる英単語集を使うのが間違いないです。
最もオーソドックスなものでいうと、先ほど中学生版を紹介した『ターゲット』ですね。
- 作者: 宮川幸久,ターゲット編集部
- 出版社/メーカー: 旺文社
- 発売日: 2011/11/23
- メディア: 単行本
- 購入: 3人 クリック: 19回
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これは、ザ・スタンダード。使う人を選びません。
だれでも抵抗なく使うことができるでしょう。
他にもいろいろありますが、おおむねこの『ターゲット』と似ているものが多いです。見出し語があって、日本語訳があって、例文があって・・・という構成です。
一応、ちょっと変化球としてもう一冊選択肢をあげておきます。それがこの『Duo』です。
- 作者: 鈴木陽一
- 出版社/メーカー: アイシーピー
- 発売日: 2000/03
- メディア: 単行本
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変化球と言ったのはなぜかというと、この本はひとつの例文の中にいくつかの英単語を織り交ぜているという特徴があるからです。
だいたいの英単語集って、ひとつの見出し語に対して、例文はひとつじゃないですか。
そういう意味でこの単語集は革新的でした。
今でも使っている人はものすごく多いです。TOEIC対策の英単語集としてもよくおすすめされていますね。にしても売れてる。アマゾンの評価数の多さが物語っています。
レベル3(すごい人):第1巻、第2巻とも楽勝。なんなら3巻もちょいちょいわかる
1巻も2巻も楽勝だ!という人はレベル3。
大学入試レベルの単語まで知っていることになります。
総単語数でいうと5000~7000くらい。このレベルの人はどの単語集を使って勉強すればいいのかというと・・・ありません(!?)
このレベルの人は英単語集を使って勉強をしてはいけないんですよ。
まず、理由のひとつとして、効率が非常に悪いこと。
実用上必要な単語って、『究極の英単語』でいう2巻まででほとんどすべてを網羅しているんです。
なので、ここから上のレベルの単語は言ってしまえば「たまにしか出てこない単語」。
まとめて英単語集で覚えるのは学習効率が悪すぎるんです。
また、このレベルの人にはそもそも適切な英単語集がほとんどないんですね。あまり需要がないからかもしれません。
これらの理由からまとめて英単語集で勉強するのはやめた方がいいと思います。
ただし、例外もあります。それは資格試験のために英単語集を勉強するときです。
たとえばTOEICではビジネス関連の英単語が多く出てきます。このような専門性のある単語は普通に勉強していたのでは効率よく学習することができないので、TOEICに特化した英単語集を使うのは大いにアリです。
また、語彙がめちゃくちゃむずかしいことで知られる英検1級の語彙問題対策も、英検用の英単語集や、語彙セクションの問題集を使って英単語を勉強するのがベストです。
いちばん有名なのは『パス単』ですが、やはり英検によく出るものがまとめられていて、対策にはかなり有効といえます。
このように、目的と用途に合わせて単語を覚えていくというのがこのレベル3以降なんです。
洋書を読めるようになりたい人は、洋書が読めるようになるために難しい単語がたくさん載った英単語集を勉強するのではなく、実際に洋書を読んでみて、出てきたわからない単語を辞書で調べ、ノートに書くなりして覚えた方が、より洋書に出てきやすい単語を覚えることができ、学習効率がよくなるのです。
選び方の目安
いくつか具体的に単語集を紹介しましたが、もちろんその他にも英単語集というのは膨大な数出ていて、選択肢は本当に多いです。
なので、一応選ぶときの目安だけ示しておきます。
まず大事なのが、収録単語数。
その英単語集に入っている単語の数が2500を超えるものはやめましょう。理由は挫折する可能性が高いからです。
ぼくの経験をもとにいうと少なくとも1000単語、1600~2000くらいが分量としてベストですね。『究極の英単語』を使って勉強するのをおすすめしなかったのもこれが理由です。3000語は多すぎます。
続いて、カタカナで単語の読み方が書いてあるのもやめましょう。
このブログでもさんざん主張してきましたが、英語の発音をカタカナで表すのは不可能です。
カタカナで英語の読み方を学習しているようでは一生あなたの英語は相手に伝わらないでしょう。
発音記号が載っている単語集か、読み方が吹き込まれたCD付きのものを選ぶのが良いと思います。
ちなみに、発音記号および発音の習得に関しては『英語耳』という参考書がおすすめです。詳しく書いたエントリーを載せておきます。
カタカナ表記はNGと言いましたが、その他にも全体としてのレイアウトが自分好みかというのも基準に入れましょう。
ぼくは小さい字で書いてある単語集が嫌いなので、大きめの字で印刷された単語集を使うようにしています。バッと開いたときに小さい字がずら~と並んでいるとやる気がなくなるんですよね。
1冊まるまる覚えよ
さて、どの単語集を使うのか決まったところでここから具体的にどのように覚えるのかの説明に入ります。
まず、ここでひとつの原則を確認しておきます。
それは、単語集を1冊最後までまるまる覚えきるということです。
その本に重要と書いてあるものだけ覚える、難しそうなのや覚えにくいものはスルーする・・・そのような中途半端な妥協は一切ゆるしてはいけないのです。
先ほども説明しましたが、レベル3以降になれば単語集とは基本的におさらばです。レベル1のひとは2冊、レベル2の人は1冊覚えきればあとはもう覚えなくてよいのです。いま買ったその1冊をボロボロになるまでやり尽くしましょう。その覚悟が大事です。
覚えるコツ①:どこからやってもよい
1ページ目から真面目にやるとたいてい挫折します。
特にレベル1の段階では「父、母、兄、姉、甥、姪・・・」などという果てしなくつまらない始まり方をする単語集がほとんどですので注意です。
適当に「えい!」と開いたページから覚えはじめましょう。
まぁ、どこからやってもいいんですよ。結局最終的にはまるまる1冊覚えきるわけですからね。
余談ですが、この「適当に開いた好きなページをやる」というのはどの参考書をやるときにも当てはまります。
ぼくは、真面目に参考書を1ページ目からやる人が信じられません。
教科書の1ページ目から順番にやる学校の授業に影響されているのでしょうか。
ぼくたちはもう大人です。学校で勉強しているのではないんですよ。仮に参考書自体に使い方が書いてあったとしてもそれには従いません。
その参考書をどのように使えばいちばん効率がよく、自分のためになるのかを考えて学習の仕方をカスタマイズします。もっと発想を柔軟に。
覚えるコツ②:覚えた単語にマークをつける
さて、いちばん今回の記事でぼくが強調したいのがこれです。
よく、わからない単語にマーカーを塗るなり付箋をはるなりして英単語集を勉強する人がいますが、全く逆です。覚えた単語にマーカーしましょう。
「よし、この単語はもう覚えたぞ」そう思ったらその単語にマーカーを塗るなりペンで囲むなりして印をつけていきます。
そして印がついている単語の数をじわりじわりと広げていき、最終的にはすべての単語に印がついた、というのが覚えきるまでのイメージです。
覚えにくい単語やまだ覚えていない単語に印をつけるのは、脳にとってよくないんです。
自分でははっきり意識していないかもしれませんが、印をつける度に、 「あ、また知らない単語に自分は印をつけた」と自分の無意識に言い聞かせることになります。
それにくらべて覚えられた単語をマークしていく場合、マークするたびに、マークするたびにですよ、自分は覚えた!よし、覚えられたぞ!という喜びを脳に与えていくことになるんです。この差は大きいです。
覚えるコツ③:単語ひとつにつき日本語ひとつ
英単語ひとつにつきいくつか意味が載っている場合、いちばん最初に書いてあるものひとつだけを覚えるようにしましょう。これについては以前詳しく書きましたのでそちらを参考にしていただければ幸いです。
覚えるコツ④:五感を総動員させよ
まず、その単語の発音を確認して、はっきりと自分の口で言えるようにしましょう。
単語の持つ音を、自分になじませていくのです。
その過程が終わってから日本語の意味を自分になじませていきます。この過程では、紙に書いたり、大きな声で口に出したり、CDで音を確認したり、とにかく五感をフルに使って覚えると記憶に定着しやすくなります。
ただし、気持ちはリラックスした状態で。覚えられなくてもまた次の日覚えればいいわけですから。
覚えるコツ⑤:復習に時間を割く
単語学習にとっていちばん大切なのは覚えることではなく復習です。
新しく単語を覚えていくのは、一日30分とか、10単語、とか、とにかく決めてあとは復習に時間を使いましょう。覚えるコツ②でも紹介した通り、ぼくの勉強法では覚えた単語に印をつけるので、復習はしやすいですね。
単語集をパラパラとめくり、マークがついた単語だけを復習していきましょう。
ちなみに、ぼくの方法では適当に開いたページの単語を覚えるので、どのページをやったのかわかるように、学習したページの端を折っておくといいと思います。
まとめ
英単語集は、真面目に1ページ目からはやらずに、適当に開いたところからやりましょう。覚えるのは、英単語ひとつにつき日本語ひとつ。覚えたら、覚えた単語に印をつけていく。印をつけた単語は、必ず復習を忘れずに。
何点か補足しておくと、印をつけるタイミングですが、とにかく英単語をみて、結構時間がかかったとしても日本語の意味が言えれば単語に印をつけていってOKです。
復習については、まず、英単語をみてから日本語の意味が出てくるまでの時間を短縮できるようにすることを考えてやっていきます。
そして、最終的な"完全に覚えた"というゴールは、英単語を見た瞬間その単語が意味するイメージが一瞬にして頭に広がり、日本語の意味が頭に浮かぶのより速くその単語を理解できる、というレベルです。
このレベルまで覚えておくとリスニングやリーディングにおいて絶大な効果を発揮するでしょう。
英単語集を使った学習というのは、99パーセントの人が全て覚えきれずに挫折します。
そういう意味では、とにかく最後まで、1冊まるまる覚えてやるぞ!という覚悟とそれを実行することが大切なのです。
完全に覚えて、ボロボロになった単語集は勉強中見えるところに置いておきましょう。
それはまさに努力の結晶。見るたびに自信を思い出すことのできるものになるのです。
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