速い英語が聞き取れるようになるためのリスニング勉強法を4つ紹介します!
「スピードが速すぎて英語が聞き取れない!」
このような悩みを抱えている英語学習者は多いのではないでしょうか?
実際、ネイティブが話す英語のスピードは、普通にそこらで売ってるテキストを使って普段勉強している人にとっては"異次元のスピード"に感じるくらい速いです。現地のニュースなどももちろんそう。
しかもそれだけではなく、最近はTOEICなどの資格試験のリスニング速度もかなり速くなってきています。TOEICを受けたことのある人なら、一度は「リスニングが速すぎる!」という感想を持ったことがあるのではないでしょうか。
そこで今回は、速い英語を聞き取れるようになるためのトレーニング方法・コツを4つのポイントに分けて詳しく紹介していきます。
もちろん、速い英語が聞き取れるようになるためにはかなりの努力、また時間が必要になり、一瞬でできるようになる魔法はありませんが、かなり効果的な方法というのは確かに存在します。
ご参考にしていただければ幸いです。
①速いスピードの音源を使う
まず、大原則として、できるだけ速いスピードで英語が収録されたテキストを選ぶようにしましょう。
中~上級者なら、現地のニュースがそのまま収録された『CNNエクスプレス』などがおすすめです。
CNN ENGLISH EXPRESS (イングリッシュ・エクスプレス) 2018年 11月号【インタビュー】ケイト・ウィンスレット【特集】副詞で覚える「句動詞」
- 作者: CNN English Express編
- 出版社/メーカー: 朝日出版社
- 発売日: 2018/10/06
- メディア: 雑誌
- この商品を含むブログを見る
初心者の場合は、なかなか教材が見つからないかもしれませんが、そういう場合は、速度を変えられるアプリを使って普段使っているテキストの音源のスピードを上げて聞きましょう。
アプリストアで「音楽 倍速」などと調べると無料でも『Audipo』などの、優秀なアプリを見つけることができます。
これらを使って、リスニング音源を1.3~1.5倍くらいにして聞いてください。
「速い英語を聞き取るための方法が"速い英語聞け!"って何それ・・・」
と思った人もいるかもしれませんが、これ、実はかなり重要なポイントなんです。
多くの人がしている勘違い
速い英語が聞き取れない人に多くの場合共通しているのが、
「だんだんと教材のスピードを速くしていくことによって、聞き取れる英語のスピードを上げていく」
という認識を持っていることです。
しかし、これは最適な方法ではありません。
正解は、
「一気に教材の音源のスピードを上げて、一気に聞き取れるスピードを上げる」
という方向性です。
たとえば「ネイティブの会話が速くて聞き取れない」という人は、もういきなりネイティブのスピードの英語を聞くのが最も効率的だということです。
速い・遅いはただの感覚でしかない
もう一度言いますが、聞き取れる英語のスピードを上げるためには、徐々に、ではなく、一気に速いものに触れるのが一番です。
リスニングできるスピードは、
- 勉強しているうちにだんだん聞き取れるスピードが上がっていった
というよりは、
- 速い英語に触れていたら、いつの間にかそれが普通になり、それ以下はすべて遅く感じるようになった
という成長の仕方をします。
速い・遅いなんてそもそもその人の頭がそう思っているだけで、決して絶対的なものではないんです。
だから、頭をうまく騙してあげればいいんですよ。
たとえば、車の運転で考えてみましょう。
普通の道路を40キロで走っている時に、近くに70キロで走っている車がいたら、かなり速く感じますよね。危ないなぁ・・・と思うのではないでしょうか。
でも、高速道路を80キロで数時間走った後に普通の道路を走った場合はどうでしょうか?
周りの車が軒並み遅く感じますよね。
リスニングもこれと同じです。
「練習を続けてればいつか聞き取れるスピードは上がっていく」と信じて普通のスピードの音源を聞くのではなく、
いきなり速いスピードの音源を聞き出してしまうのです。
高速道路にとりあえず行ってみて、感覚を鈍らせてしまおう、というわけです。
②音読のスピードを上げる
テキストの音源のスピードを上げること以外に、「自分が話す英語のスピード」も上げると効果的です。
聞いているだけではなく、自分でも速いスピードで発話することで、"速いスピード感覚"の習得が容易になるんです。
これも車の運転で例えればわかりやすいかと思います。
助手席に座って周りを眺めているよりも、自分でハンドルを握って運転した方が、よりスピード感を味わうことができますよね。
で、具体的な方法ですが、
自分の口が回るか回らないかギリギリのところを攻めたスピードで音読する
これです。
ちなみに、音読をする時は以下に紹介する2ステップを守ってやるとさらに効果的です、
(1)頭を作る
音読をはじめる前に、速いスピードの音源を数分ほど聞きましょう。
自分が目指す最速のものを聞いてください。
これによって"速いスピード感覚"が頭の中に出来上がります。
(2)音読する
"速いスピード感覚"が頭に出来上がったら、そのスピードを目指して爆速で音読してください。
噛んでしまったら数語戻ってやり直し。
そのスピードでスムーズに読めるようになるまで(たいてい数回でできるようになります)繰り返してください。
慣れてない人は中学レベルで
この高速音読トレーニング、慣れていない人はかなり負担が大きいです。
なので、普段使っている教材でキツい、という場合は、中学レベルの短文を使って高速音読トレーニングをしてみてください。
おすすめなのは『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』という参考書です。
どんどん話すための瞬間英作文トレーニング (CD BOOK)
- 作者: 森沢洋介
- 出版社/メーカー: ベレ出版
- 発売日: 2006/10/25
- メディア: 単行本
- 購入: 80人 クリック: 383回
- この商品を含むブログ (173件) を見る
このテキストを使い、
- 倍速で聞く
- 高速音読
- また倍速で聞く
- 高速音読
とひたすら繰り返してみてください。
今までこういったトレーニングをしてこなかった人は、1週間くらいですぐに効果を実感し始めると思います。
③リピーティングをする
リピーティングというのは、
ある程度の長さの英語を聞いたらそこでいったん音をストップし、その後すぐさま聞いた英語を自分の口で繰り返す
というトレーニング方法です。
このリピーティングが、速い英語を聞き取る力をアップさせるのに非常~~~に効果的です。
ぼくも、アメリカの政治討論番組をひたすらリピーティングすることで、内容がほぼすべてわかるようになりました。
リピーティングの最大の効果は、英語がカタマリで理解できるようになることです。
速い英語を聞き取る場合は、単語ひとつひとつにこだわっている暇はなく、ペラペラッと話された内容をそのままカタマリで理解する必要があります。
リピーティングをすることで、この力がどんどん付いてくるんです。
また、リピーティングをすることで、話された内容の中での「重要な部分・重要ではない部分」の区別ができるようになってきます。
これは、そうしないとリピーティングはできないからです。
これによって、英語を聞いているときに集中して聞くべきところと手を抜いて聞くべきところがわかるので、集中できる時間が増していきます。
結果、リスニング力が上がっていくわけです。
ちなみに、リピーティングについては下記の記事で詳しく説明しているので、ぜひ合わせてお読みください。
④単語の復習をする
ひとつ前で「英語をカタマリで理解することが大切だ」と書きましたが、それと同時に、個別の単語単位での理解も重要です。
特に注意して取り組むべきなのが、
すでに知っている単語の復習
です。
多くの人は、単語を覚える際、単語帳の英語を見て日本語の意味が思い浮かべればOK、という基準で単語学習を進めていると思います。
しかし、それができても、実際にその単語が聞き取れるのかというと話は別です。
「字面を見て、時間をかければ意味を思い出せる」
程度の定着度では、リスニングでは使い物になりません。
まして速いスピードの英語となるとなおさらですよね。
なので、すでにわかっている単語に対する反応スピードを上げるトレーニングもしていきましょう。
やり方は、単語帳のCD音声を使って、音声のみを聞いて自分の口ですぐさま日本語の意味を言う、という方法がおすすめです。
教材については、CDがついている単語帳なら何でもいいですが、アルクから出ている『キクタン』シリーズは、CD音声がリズムよく収録されていて特におすすめです。
改訂版キクタンAdvanced6000 (アルク学参シリーズ)
- 作者: 一杉武史
- 出版社/メーカー: アルク
- 発売日: 2012/07/07
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 1回
- この商品を含むブログを見る
また、この「英単語を聞いてすぐさまそれを口頭で訳す」というのは通訳訓練の世界で"クイックレスポンス"と呼ばれている正当なトレーニング方法です。
クイックレスポンスの効果やコツについては下記の記事でくわしくまとめたのでぜひ読んでみてください。
(関連記事)
まとめ:リスニングは全ての基本!
というわけで今回は、速いスピードの英語を聞き取れるようになるためには何をすればいいのか?ということについて考えてみました。
簡単にまとめると、まずやらなければいけないのはスピードの速い英語にどんどん触れること。
そしてその上で、
- 口が回るかギリギリのスピードで音読
- リピーティング
- クイックレスポンスで単語復習
を行うことで、速い英語に対応できるようになってきます。
リスニングは英語学習の基本です。
会話にしても、仮に話すのがうまくなくても、相手が何を言っているのかがわかれば何とかなります。
ぜひ、今回紹介した勉強法を実践し、速い英語にも対応できる高いリスニング力を習得してください!
(こちらの記事もおすすめ)