通訳学校の体験レッスンを受けたら完膚無きまでに打ちのめされて英語もうやりたくない
以前から通訳という仕事に興味がありまして、4月になって何か新しいこと始めてもいいかなくらいの軽い思いつきで、通訳スクールに行くことにしました。
ぼくは今まで英語の勉強をほぼ完全に独学でやってきて、自分で勉強方法を調べたり、考えたりしてやってきたんですが(留学経験もゼロです)、通訳のトレーニングに関しては、どうやらそのようにはいかないようです。
いや、もちろんトレーニング自体は独学でも十分できて、実際に独学で勉強をして通訳の仕事をしたことのある人もたくさんいます。
しかし、通訳の業界自体がちょっと特殊な構造になっていて、スクールにいくのがいちばんかなぁという結論に今回ばかりは達したんです。
で、この"ちょっと特殊な状況"なんですが。。
『通訳の技術』という本から引用してみます。
- 作者: 小松達也
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ヨーロッパではパリ大学のESITやジュネーブ大学のETIのような伝統ある大学院レベルの機関が会議通訳者の登竜門の役割を果たしている。そしてこれらの機関は、通訳技術の習得をほとんど唯一の目的とする専門大学院である。
(中略)
現時点では、日本で通訳者養成面で主要な役割を果たしているのは、サイマル・アカデミー、ISS、インタースクール、コングレのようなエージェンシー系通訳者養成機関である。
この"エージェンシー系通訳者養成機関"とは、要するに派遣会社ということです。
通訳者養成スクールとは、派遣会社が始めた学校なんです。古くからある通訳者・翻訳者の派遣会社がやっているわけですから、当然仕事の斡旋も多いです。これが通訳者を志す人が通訳者養成学校に行くのがいちばん手っ取り早い理由です。なんだか芸能事務所に似てますね。
身の程を知る
ただ、民間のスクールですし、通うとなるとそこそこの学費がかかります。なので、とりあえずよさそうなスクールを選び、体験でレッスンを受けてみることにしました。
体験で受けたのはいちばん下くらいのクラスで、あまり難しくはない文章を1行か2行くらい逐次通訳するものでしたが、
全っ然できないんですよね。
一応、ぼくはTOEIC900とか、英検1級とか、持っていると"英語ができる人"だと思われる資格は持っています。
が、全くついていけない。全然訳せないですし、聞いたことが記憶にも全然残らないんですよ。
これには本当に絶望しましたね。正直な話、体験レッスンを受けるまでは、なんならちょっと人よりできるのではないかくらいの気持ちだったんですよ。それがこのザマ。10人以上体験クラスを受けている人がいましたが、その中でいちばんできなかったのは明白でした。
もう授業の後半くらいからあまり記憶がありません笑
自分の英語力はゴミだった
これだけやってきたのになにもしゃべれないじゃないか
もうおれはだめなんだ、才能もないんだ、もうやめよう。英語をやめよう。
なぜこうなったのか
というわけで完膚なきまでに打ちのめされたわけですが、これにはいくつか思い当たる節があります。
英検1級に合格することは、自分のなかでひとつの大きな目標だったんですが、大きな目標だったからこそ、合格することで目標がなくなってしまい、ふっと気が緩んでしまったんですよね。
でも、やめない
体験クラスを受けてから何日か経って、冷静になって思うのが、
これはチャンスかもしれない
ということです。というのは、以前でいうTOEIC900点取得、英検1級合格、といったような自分の実力より上にある目標が見えたからです。
語学学習において、目標を高くもつというのは、すごく大事なんです。目標が高いところに設定されていると、その目標と現時点での自分の実力との落差がそのままモチベーションになり、勉強しようという原動力になるからです。
一カ国語を勉強するブログ
ちなみに現時点では、通訳の勉強に関しては先程も引用した『通訳の技術』という本を2回ほど通読しただけですが、通訳を目指す人必読の良書でした。
全くなにも知識がない人でもわかるように書かれていて、トレーニング方法や、業界の事情などについても過不足なくまとめられています。
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