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『総合英語 Forest』(桐原書店)が販売終了!大ベストセラーの英語テキストが姿を消すその理由とは?

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先日、なんとなくAmazonで英語テキストをチェックしていたら、『総合英語 Forest』の在庫が切れているのを発見しました。

総合英語Forest 7th Edition

総合英語Forest 7th Edition

 

 

これを見たとき、「ちょっとおかしいな」と感じました。

『Forest』といえば、400万部以上売れている大ベストセラーの総合英語テキストですが、最近発売されたわけではないので、いくら売れているとはいえAmazonで在庫がなくなるわけがないと思ったからです。

 

「え、もしやフォレスト終わった・・・?」

 

いやいやそんなことはありえない。だってあのフォレストだぞ。なくなるわけが・・・。

動揺しながらも出版元の桐原書店公式HPを見てみると、「お知らせ」として、

 

1999年の初版刊行以来、多くの読者の皆さまを「英文法の森」へと誘ってきました『総合英語Forest 7th Edition』ですが、現在庫限りを持ちまして販売終了の運びとなります。
長年のご愛顧に心より感謝申し上げます。
誠にありがとうございました。

(引用元:http://www.kirihara.co.jp/tabid/179/Default.aspx)

 

と載っていたんです。

 

"神"文法テキスト

率直に言ってこれは「めちゃくちゃショック」でしたね。

というのも、『Forest』は中3の時からず~っと使っている英文法テキストだからです。

当時通っていた塾の本棚に『Forest』があって、何気なく手に取って読んでみたのがきっかけでした。

読んでみて、

 

「なんだ、これ読めば全部終わりじゃん」

 

と思ったんですよね。

『Forest』の解説は、学校の先生よりも、塾の先生よりも、何倍もわかりやすかったんです。

 

「こんなにいい本があるならもっと早く教えてくれよ!もう大人は信用しない!」

 

そう思いました(どうしてもう大人を信用しないのかはわかりません。中3だから許して)。

とにかく、そのくらいの衝撃がありました。

そして、当時中3だったぼくは、『Forest』を使って中学レベルどころか、分詞構文や関係副詞などの、高校レベルまで独学で学習してしまいました。

中学終了時にネタで解いてみたセンター試験で7割以上取れたので、実際結構定着していたのだと思います。

 

「自慢かよ!」

 

という感じだと思いますが笑、とにかくぼくが言いたいのは『Forest』がすごいというかマジでヤバすぎるということです。

中学生が読んでもわかっちゃうくらい解説がわかりやすいんですよ。

 

もちろん、思い出補正も大いにあると思いますが、このクオリティのテキストが姿を消してしまうのは本当に残念としか言いようがありません。

 

なぜ販売終了に?

多くの人が気になるのは「どうして販売終わっちゃうの?」という点だと思います。

ここで、先ほども一部引用した公式HPからまた引用します。

 

現在日本の英語教育は大きな変化の時を迎えております。
2020年から小学校5,6年生で英語が正式教科となり、また大学入試に関しても2021年からセンター入試に代わる新たな試験の導入、そして4技能を有する外部試験の利用が始まります。
英語学習者、とりわけ大学進学を目指す中学生、高校生の皆さまにとって真に必要な学習要素、学習項目、また学習方法を見直す時期に来ていると私たちは考えています。
それはつまり英語の学習要素、学習項目、学習方法も新たなステージへ向かわなければならないということです。

 (桐原書店公式HPより引用)

 

はっきりと「これが販売終了の理由です」とは言っていないものの、「お知らせ」を見る限り、これが唯一、販売終了の理由として取れる部分です。

要するに、

 

「時代と共に変わってきている英語教育について再度見直さなければいけないからいったん終わりにします」

 

ということなんですが、ぼくも含め『Forest』ファンにはこの説明はしっくりこないでしょう。

現代における英語教育のニーズは、ずばり言って「スピーキング強化」です。

「難しい文章の読解とかはいいから、英語話せるようになろうよ」という時代の流れですね。

 

ただ、これを考慮したとしても、『Forest』は全然まだまだバリバリ現役で使えるテキストです。これは間違いない。

 

桐原書店さん全体としては知りませんが、少なくとも『Forest』は「新たなステージ」に向かう必要はありません。完成されたすばらしさがあります。英語教育の方針がどうなろうが今後も多くの学習者に愛用されていくことは間違いないです。

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会社に問い合わせてみた

これじゃあ納得がいかない!

ということで桐原書店に実際に問い合わせてみました。

ぼくの疑問点は、

  1. 『Forest』の改訂版が今後出ることはあるのか?
  2. 販売終了の理由は?

の2つでした。

問い合わせてみたところ、担当の方が親切に答えてくださいました。

 

どこの馬の骨かもわからん奴に丁寧に答えてくださって感謝の念しかないですね。

 

以下、実際の問い合わせでわかった内容です。

 

今後改訂版は出る?

公式HPに

『総合英語Forest 7th Edition』ですが、現在庫限りを持ちまして販売終了の運びとなります。

と書いてあったので、

 

「ひょっとして終わるのは第7版で、このあと第8版が出るのでは?」

 

というかすかな望みにかけて聞いたのがこの質問でした。

 

が、やっぱり『Forest』という参考書自体が終わりで、今後改訂版や復活版として『Forest』が出ることはないそうです。

 

販売停止の理由は?

理由は2つとのこと。

ひとつは、HPにもあった通り、変化する英語教育のニーズについて見直す地点にきているという点。

具体的には、スピーキング強化をもっと取り入れたテキストを作っていく方針だそうです。

 

そして、もう一つは、

 

「権利の問題」

 

 とのこと。

 

権利の問題!?

(最初に断っておくと、ぼくが担当の方から聞いたのは「権利の問題」のひとことのみで、詳しい内部事情は一切聞いていません。以下は風のウワサおよび妄想が含まれていることに注意してください。)

 

去年(2016年)の終わりくらいに、『総合英語Evergreen』という参考書が出版されました。

 

総合英語Evergreen

総合英語Evergreen

 

 

わかる人は表紙だけで感じたかもしれませんが、この『Evergreen』は、『Forest』そっくり、というか改訂版かというくらい似ていました。

なんと作者についてもほぼ同じです。

 

出している出版社が「いいずな書店」という『Forest』を出している桐原書店とは全く別の会社なので、実はこれが出た当時、ぼくも「あれ?どういうこと?」と思って色々調べたことがありました。

 

すると、「いいずな書店」が桐原書店と『Forest』の権利についてもめている的なことがわかったんです。

 

繰り返しますが、この部分については問い合わせでわかった内容ではありません。証拠はありません。

 

『Evergreen』発売後は、『Forest』と『Evergreen』がどちらも書店に並んでいる状態で、書店によっては「君はどっちを選ぶ!?」的なコーナーを作っていたりもしました。

 

(写真は新宿紀伊国屋書店語学フロア。許可をいただいて撮影しています。)

f:id:yusuke-to-yondekudasai:20170212234232j:plain

 

以上のことより、

  • 『Forest』をめぐるもめ事に決着がついた。
  • 桐原書店に『Forest』を出版する権利はなくなった

という仮説が立てられます。

 

欲しい人はどうすればいい?

2017年9月19日現在、大手書店を見ると、まだ『Forest』が置いてあります。

なので、『Forest』が欲しい人は今のうちに買うか、Amazonやブックオクで中古のものを探しましょう。

 

ただ、ぼくのように昔学生だった時に使っていて、思い出がある・・・というような人以外は、いいずな書店の『Evergreen』を買うのがいいと思います。

 

総合英語Evergreen

総合英語Evergreen

 

 

イラストや紙面の色合いが少し違いますが、ほぼ『Forest』と同じだと考えてもらって大丈夫です。

ただ、現在(2017/9/19)Amazonで在庫がなく、また、いいずな書店のホームページやTwitterなどを見ても、まだまだ「いいずな書店」という会社自体が発展途上と判断せざるを得ず、『Evergreen』に関しても今後どうなっていくかはわからないな・・・というのがぼくの個人的な考えです。

 

一応、ぼくが確認した限り『Evergreen』は大きめの書店ならどこでも在庫があるので、とにかく、欲しい人は有名な本屋に行ってみるのが良いでしょう。

 

まとめ

というわけで今回はベストセラーの英語テキスト『総合英語 Forest』販売終了についてごちゃごちゃと書いてみました。

最初、販売終了の知らせを見た時はショックを受けましたが、『Evergreen』として今後生き続けていくことがわかり、とりあえずはほっとしました。

ただ、やはり『Forest』としての『Forest』が終わってしまったのは、少し残念ですね・・・。

今後の動向も追いかけていこうと思います。

 

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