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独検5級に合格するための勉強法とおすすめの参考書をまとめてみた

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独検、正確にはドイツ語技能検定試験はドイツ語の能力を測るためのテストです。

日本では外国語と言ったら英語で、英語についての検定試験はものすごい数あるのですが、あまり人気があるとは言えないドイツ語に関しては、クオリティーが保証されている検定試験はこの独検くらいしかなく、貴重な存在といえます。

なので、ドイツ語を勉強している日本人にとって、この独検は、学習を進める上での有効なペースメーカー、またモチベーションにもなることが非常に多いです。

今回は、ドイツ語の学習を始めて間もない人が受けることの多い独検5級について、

  • 問題のレベルを含めた試験の概要
  • 各問題の分析&攻略法
  • おすすめの勉強方法と参考書

についてまとめてみようと思います。

この記事を読めば独検5級対策法についてはすべてわかるようになり、勉強計画がすぐに立てられるようになっています。ぜひ今後の学習に役立ててください!

 

問題のレベル&試験の概要

試験を受ける上でいちばん気になるのは、問題の難易度ですよね。

公式HPによると、

対象は,ドイツ語の授業を約30時間(90分授業で20回)以上受講しているか,これと同じ程度の学習経験のある人。

必要な単語数に関しては、

語彙550語

とあります。

この数字は妥当だと言えますね。たとえば、大学の第二外国語として週1回学習してきた人が前期授業を終えて受けると比較的楽に合格できるイメージ。

独学で勉強している人は、1日2時間程度の集中的な勉強で1ヶ月勉強すれば突破できるというくらいのレベルです。

必要な単語数550語を1ヶ月で覚えるとなると、1日に18語も覚えなければいけないのでなかなかチャレンジングですが、仕事などで忙しいという人も、1日1時間の勉強で1ヶ月半~2ヶ月みれば十分でしょう。

 

試験自体は、年に2回、夏と冬に実施されています。具体的な日程は年度によって変わるのですが、2016年は夏期試験は6月末、冬期試験は12月の頭です。

申し込みが試験日の1ヶ月以上前に締め切られてしまうので注意です。早めの出願をこころがげましょう。

www.dokken.or.jp

 

どんな問題が出るの?

※この分析は2015年度の独検過去問を元に作っています。この形式が今後も100%続くわけではないのでご了承ください。

大問1・・・動詞の変化

ドイツ語の勉強を始めて最初にやるのがおそらくこの動詞の現在人称変化でしょう。独検5級もこれが理解できているのかが最初に試されます。

ドイツ語は主語によって、動詞の形が変わります。

英語でも、たとえば

I am Taro.  (私は太郎です。)

という文の主語を彼(=he)にすると、

He is Taro. (彼は太郎です。)

のように、動詞が違いますね。

ドイツ語では、この動詞の変化が英語に比べてかなり多く覚えるのが結構大変なのですが、これが今後ドイツ語をやっていく上での基礎中の基礎となり、最も大切な文法事項といえます。

問題の形式としては、文の穴埋め問題で、虫食い部分に正しい形の動詞を入れていくという形式です。

大問2・・・疑問詞、代名詞、冠詞

再び文の穴埋め問題が出題されます。

ここで試されるのは、疑問詞と代名詞、冠詞についての知識です。

疑問視については、「いつ」「どこで」「何が」といった種類の単語で、比較的楽なんですが、代名詞と冠詞はなかなか難しいです。

冠詞は英語でいうところの「the」のようなもので、名詞の前につけて使います。

ドイツ語ではこの冠詞がちょっと複雑で、さきほどの大問1の動詞の変化と合わせて挫折しやすいポイントとなっています。

大問3・・・単語力

いきなり問題ですが、次の4つのうち、仲間はずれの言葉はなんでしょう?

  1. ライオン
  2. ゴリラ
  3. コアラ

大問3ではこのような単語の力を測る問題が出題されます。

単語を知っていれば確実に正解できるので、大問1、2と比べると楽ですね。

大問4・・・発音とアクセント

単語の正しい発音とアクセントが問われます。後ほど単語を覚える際のおすすめの単語集を紹介しますが、単語を覚える際に、必ずCDを使って、正しい発音とアクセントで覚えるようにしてください。

以前、このブログでも書いたのですが、

kazuuiword.hatenablog.com

日本人学習者にとって、ドイツ語の発音は比較的簡単です。

なので、CDを聞いて、全く真似できない、全く聞き取れないという単語は基本的にはないはずです。CDを使って音を通して学習すればこのパートも得点源になるでしょう。

大問5、6・・・会話

いよいよ会話文が出てきます。問題の形式としては、大問5は3文程度の会話文があり、その会話がどんな場面(空港、ホテル・・・など)で話されているのかを選択する形式で、大問6は会話文自体の穴埋めです。

後ほど紹介する単語集に出てくる例文と全く同じような文が出てくるので、単語集を勉強する際に、例文も一緒に音読すれば対策は完璧です。

大問6については会話文自体の穴埋め、と難易度が高そうに聞こえるかもしれませんが、日本語の文があるので、そんなに難しく考える必要はないでしょう。

大問7、8・・・短いテキスト理解、状況理解

大問7は短いテキストを読み、また大問8は絵と吹き出しを見て、それを説明している正しい日本語の文を選ぶ形式です。

テキストを読む、といってもそこまで難しいものは出ません。5級レベルの単語帳の例文に出てくるような易しい文で構成されています。たまに読みにくい表現が出てくることもあることはあるんですが、単語の知識と、文の内容を細かくではなく、必要な情報をピックアップして、とにかく設問に正解するように努力する意識を持ってやれば、こわくありません。

聞き取り第1部

独検5級には、聞き取り問題、つまりリスニング問題も出題されます。

第1部は、ドイツ語の放送を聞き、それに最も合ったイラストを選ぶ問題です。放送の話すスピードは比較的ゆっくりで、放送は2回流れるので、筆記の対策がしっかりしていれば、あとは問題に慣れていけば対策は完璧でしょう。

ただし、数字の聞き取りには注意です。数字を聞いたら、すぐにそれが書きとれるように訓練しておきましょう。

ちなみに数字の聞き取りに関しては、4級や3級のリスニング問題でも絶対に出るので重要です。今後4級以上を受けたいと思っている人はここで頑張って数字のリスニング力を鍛えておくと良いでしょう。

第2部

第2部は聞き取り問題の中でも少し難しいです。文章を聞き、それに関する質問に3つ答えるというものです。

ここで大事なのはズバリ名詞の聞き取りです。出身地を言ったらそれがどこなのか、時間を言ったらそれは何時なのか、とにかく名詞の情報を落とさないようにするのがコツです。幸いメモをとってよいことになっているので、ドイツ語でも日本語でも、やりやすい方でメモを取りながら聞きましょう。

第3部

短い会話を聞き、その状況に合った日本語の文を選ぶものです。第2部では正確に名詞を聞き取ることが大切だったのですが、ここでは全体の流れ、つまりざっくりとした会話の内容を取れるのかが試されています。

 

おすすめの参考書と勉強法

ここからは具体的におすすめの参考書を紹介しながら勉強法について書いていきます。

独検5級に合格するまでにこなす参考書は2冊です。

まずは、単語集です。これについては『クラウンドイツ語単語1600』がベスト。

独検対応 クラウンドイツ語単語1600

独検対応 クラウンドイツ語単語1600

 

この単語帳では、独検5~3級レベルに相当する約1600語が収録されています。この本の前半に収録されている独検5級レベルの単語470語を覚えましょう。

その際に注意することは、CDを使って発音をアクセントも必ず確認することと、例文を何回も音読することです。

発音、アクセントについては、筆記パートの大問4で出題されます。

また、例文については、この単語集に載っている例文は、どれもそっくりそのまま独検5級に出てきそうなものばかりなので、単語を覚える際に例文を何回も音読することで、独検5級全体の対策になります。

ただし、無理に全部例文を覚える必要はありません。例文を見てみて、意味がわかりそうなものだけ音読し、読んだらマーカーか何かで印をつけ、後日復習するようにしましょう。

 

続いて、独検5級にフォーカスしたテキストです。いちばんおすすめなのは、『独検5級合格テクニック』です。

CD付・独検5級合格テクニック

CD付・独検5級合格テクニック

 

独検5級とタイトルにありますが、ドイツ語をこれからはじめる人が最初に買って取り組んでも十分わかるくらい詳しく、また基礎の基礎から解説がされています。

本も100ページちょっとくらいですぐに1冊こなせます。

練習問題も豊富なので、これを対策のメインのテキストにし、それと並行して『クラウン単語』で単語暗記をしていきましょう。

基本的にはこの『独検5級合格テクニック』をおすすめしますが、カタカナで単語の読み方が書いてあった方が良いという人は、『独検合格4週間 5級』もアリです。

独検合格4週間《5級》

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独検5級の対策はこれだけで大丈夫です。

この単語集と対策本の2冊をやれば、合格点は取れるでしょう。

対策本として紹介したテキスト2冊には、どちらも模擬試験がついていますが、これに掲載されている分だけでは物足りないという人は、過去問を受験直前に2回分こなしておくと、満点近い点数が取れると思います。

独検過去問題集2016年版<5級・4級・3級>

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  • 作者: 公益財団法人ドイツ語学文学振興会
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過去問は少し値段が高めですが、不安な人は、本番前のシミュレーションという意味でもやっておくと心理的負担が少なくなるはずです。

 

まとめ

ということで今回は独検5級に合格するための情報をまとめてみました。

独検5級は合格率が8割を毎回超えるので、難しいテストだとは言えませんが、ドイツ語の学習を始めてみた人が、基礎の基礎が身についているのかを確認するためには、5級受験は良い機会になるのではないかと思います。

見事5級に合格された方は、ひとつ上の4級を受験することをおすすめします!

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