英語学習相談「CDに合わせて音読すれば発音が習得できますか?」
ブログを読んでいただいた方(Aさんとします)から英語学習法についての質問をいただいたので、答えていこうと思います。
今回いただいた質問はこちら。
はじめまして。Aと申します。ブログ楽しく拝見させていただいています。
学習法についてお聞きしたいことがあります。
私は今まで単語を覚える際、発音は無視して、目視で文字と意味だけを中心に覚えてきました。単語数としては7000語くらいです。
しかし将来的には会話もしっかりできるようになりたいので、発音の習得も目指すことにしました。
単語集を使い、再び中学レベルからひとつひとつ発音を確認していくという方法も考えたのですが、お金と時間の面で気が遠くなるので、NHKの語学講座のテキストなどをCDに合わせて音読する中で今まで覚えてきた個々の発音を確認していこうと思っています。
このやり方は効果的でしょうか?
この質問をもらった時「これに答えたらブログ記事ひとつになっちゃうな・・・」と思ったので、ブログ記事にすることにします。
Aさんの疑問ですが、要するに
「発音を無視して単語を覚えてきた人は、CDに合わせた音読によって発音の習得は可能か?効果的なのか?」
ということですよね。
これについて掘り下げながら、最終的にはぼくが考える最適の学習方法を提案してみようと思います。
こういう人は多い
英語学習者の中には、Aさんのような人は実はかなり多いんです。
理由は、ズバリ受験です。
日本では、高校受験でも大学受験でも、リスニングやスピーキングといった「発音の熟達度が重要な分野」が軽視されています。
筆記試験で発音の知識が問われることもありますが、問題のほんの一部でしかない場合がほとんどで、それに加え、発音が実際にはできなくても予備校で教わったテクニックで合格点が取れてしまうことも多いんです。
こうなると、必然的に
「発音はシカトして、ひたすら目視で意味がわかる単語の数を増やしていく」
という勉強方法が中高生にとって最もコスパの良い勉強方法になります。
そしてその結果として、「見たら意味がわかる単語はいっぱいあるけど、発音がわかっている単語はありえないほど少ない日本人」が量産されていくわけです。
実はぼくもこのような日本人のうちのひとりでした。
高校生の時『システム英単語』という単語帳を使って目視のみで単語をひたすら覚えまくり、発音がほとんどわからないにも関わらず、単語数の暴力によって、半ばゴリ押しで難関大学の英語試験を撃破したんです。
しかし、大人になって英語をやり直そうとした時に、その偏った語彙知識がかなり障害になりました。
もちろん細かい境遇は違うと思いますが、状況としては今のAさんに近いと思います。
音読で何とかなった
そこで発音をしっかりと覚えていくために取り組んだのが
- CDを聞く
- 音読する
の2つを通して発音を体に染み込ませていくという勉強でした。
まさに今回Aさんが取り組もうとされている勉強法です。
ぼくが使ったテキストは『みるみる英語力がアップする音読パッケージトレーニング』という本でした。
みるみる英語力がアップする音読パッケージトレーニング(CD BOOK)
- 作者: 森沢洋介
- 出版社/メーカー: ベレ出版
- 発売日: 2009/11/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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選んだ理由についてですが、作者の森沢洋介さんのファンだったのと、この本が中学レベルでストレスなく取り組めそうだと思ったから選んだだけで、そこまで深い理由はありません。
で、この本を使ってCDを聞きながら音読も繰り返し繰り返しやったところ、どうなったのか。ここが一番大事なところですよね。
単刀直入に言うと、この勉強法は大成功しました。
最初はうまく発音できなくてかなりストレスを感じていたんですが、だんだんスムーズに口が動くようになり、数か月程度で、
- 知っている英単語については発音がすぐさま言える
- 知らない英単語でも正しい英単語を推測できる(そしてたいてい当たってる)
という状態になりました。
なので、Aさんの質問に対する答えとしては、
「その勉強法で全く問題がないです。単語帳を使ってまたやり直す必要はありません。」
ということになります。
ところが、ひとつだけ注意点があります。
発音が学べるテキストにも取り組むべし!
ぼくが『音読パッケージ』に取り組む前に、1ヵ月強の期間を使い徹底的に取り組んだテキストがあります。
『英語耳』という本です。
- 作者: 松澤喜好
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2010/08/12
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 6人 クリック: 41回
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(参考記事)
英語の発音ができるようになりたいなら『英語耳』!ネイティブばりの発音を身につけよう!
『英語耳』では、英語の発音ひとつひとつの音の出し方についての詳しい説明が載っています。
ぼくがCDを聞くことと音読で発音が習得できたのは、この『英語耳』に徹底的に取り組むことで「英語の発音ってこうなってるのね」という原則、ルールがベースとして頭の中に出来上がったからだと思うんですよね。
もしも『英語耳』にしっかりと取り組んでいなかったら、音読をしても、発音という観点からは無意味だったでしょう。
なので、Aさんも『英語耳』に取り組んでから、発音を意識した音読を進めていくのがおすすめです。
テキストについては、NHKのテキストの中から好きなものを選んで取り組めば大丈夫です。
ビジネス系なら『入門ビジネス英語』、ニュース系なら『高校生からはじめる「現代英語」』あたりですかね。
(参考記事)
NHKラジオ『高校生からはじめる「現代英語」』がおすすめ!対象レベル・使い方をまとめました。
挫折しそうになったら・・・
『英語耳』 に取り組んでから音読をスタートさせるのがおすすめ、と言いましたが、『英語耳』というテキストはなかなか継続が難しく、途中で挫折してしまう人も多いので、そこだけは注意しなければいけません。
1ヵ月前後の期間をとってみっちりやるのが理想ではありますが、まずは1週間必死に頑張ってみて、1週間経ったら、『英語耳』を使った学習はあくまでサブとして考え、1日20~30分程度だけ取り組む、というのが現実的な戦略かなと思います。
ぼくは英語耳にガッチリはまってしまってそればっかりやっていたのですが、今考えるとバランスを取ったほうが良かったのかなとも思ってるんですよね。
とにかく挫折しないことを念頭に置いて、良い感じの配分を見つけてみてください。
まとめると、
- NHKテキストのリスニングと音読で発音を確認していく勉強法はかなり有効
- ただし、発音に特化したテキストを消化してから(or消化しつつ)やるのがおすすめ
- 挫折しないように注意
というのが返答になります。
以上、無料英語相談でした。
頑張ってください!
英語学習に関するご質問はツイッターからお願いします
(第2弾を投稿しました!)
飛行機で使う耳栓はどれがおすすめなのか?実際に使って比較してみた。
飛行機に乗っている際、
「気圧の変化で耳が痛い!」
「エンジンの音がうるさい!」
などの不快感を感じる人は多いと思います。
そこで便利なのが耳栓です。
耳栓を使えば、これらの不快感をかなり軽減することができます。
ただ、耳栓と一言で言っても多くの種類があるので、
「実際どれがおすすめなの?」
と思っている人もいるのではないでしょうか。
というわけで今回は、何種類か耳栓を購入し、実際に飛行機で使ってみて比較した結果を書いていこうと思います。
①気圧調整機能付きのもの
飛行機での使用に特化した耳栓が出ています。
普通の耳栓との違いは、気圧の変化による不快感を軽減する機能が付いていることです。
今回ぼくが購入して使ってみたのは『イヤープレーン』という耳栓です。
ぼくは耐えられないほど耳が痛くなる体質ではないのですが、飛行機に乗るときは毎回離陸時に耳に軽い痛みと不快感を感じていました。
しかし今回この『イヤープレーン』を使った結果、その不快感がかなり軽減されたんです。
「またまた~」と思った人もいるかもしれませんが、本当ですよ笑。
もちろん人によって効果は違うとは思いますが、Amazonのレビューなどを見る限り、効果があったと言っている人がかなりいます。
飛行機が大きく高度を変えるときの「ぐぅーーーー」という激しい感じを「スゥーーーー」と軽減してくれる感じです。わかりにくいですね(汗)。
とにかく、気圧の変化で毎回耳が痛くなるという人はこの耳栓を使うのがおすすめです。
ただ、3点ほど注意点があります。
まず、この『イヤープレーン』は使い捨てで、基本的に1回きりの使用しかできません。
ぼくの場合は空港の薬局でこれしか売ってなかったのでこれを買いましたが、調べたところ、同じ価格帯の気圧調整機能付き耳栓で、『サイレンシア フライト エアー』というものは繰り返し使えるようです。
頻繁に飛行機に乗る人はこっちのほうがオススメですね。
2点目の注意点は、長時間つけていると耳が痛くなることです。
ポリウレタンなどのフワフワの素材でできた耳栓とは違い、気圧調整タイプはシリコン製なので、ずっとつけたままだとだんだん耳が痛くなってきます。
海外など遠くに行く人はたまに取った方がいいですね。
3点目は消音性についてです。
『イヤープレーン』のパッケージには
耳障りな騒音はカット!
と書いてあるんですが、消音については実際そこまで大きな効果はありませんでした。
確かに多少騒音はカットされますが、飛行機の「ゴー」という音が2~3割程度(ぼくの感覚調べ)減るくらいです。
②普通の耳栓
潰してから耳に入れて、フワァーッとふくらませていくタイプの"普通の耳栓"も試してみました。
こういうやつです。
「耳栓」と言ったらまず思い浮かぶのはこれですよね。
ぼくが今回の検証で使ったのは『サイレンシア レギュラー』というものです。
飛行機専用ではないので気圧調整機能はありませんが、気圧調整機能付き耳栓のデメリットとして挙げた
- 長時間の使用で耳が痛くなる
- 消音性がイマイチ
という点を考えると、普通の耳栓の方が数段優秀です。
フワフワの素材なので耳が痛くなりませんし、消音性についても文句なしです。
フライト中、寝たり、本を読んだりするのに集中したい人は普通の耳栓を使うのがおすすめですね。
このタイプはどこにでも売ってるのもメリットです。
Amazonで買うなら関係ないんですが、リアル店舗で買いたいという人でも、有名な薬局に行けばたいていありますし、空港でも売っている店があるでしょう(成田空港内の薬局に関しては売ってるのを確認済み)。
デメリットとしては、気圧調整機能はないことと、密閉間が強いので、人によってはつけていること自体に違和感を感じるかもしれないことです。
あとこちらも数回使ったらあまりふくらまなくなるので、基本使い捨てだと考えてください。
③ロケットタイプ
「形は気圧調整タイプと同じだけれど、調節機能は付いていない耳栓」も試してみました。
今回使ったのは『MOLDEX 高性能耳栓 ロケッツ』です。
ぼくは紫色を買ってみました。
コンパクトでかわいらしいケースも付いています。
仮に"ロケットタイプ"とでも呼びましょう。
ロケットタイプのメリットは、まず価格が安いことです。
どこで買うのかにもよりますが、気圧調整付きと比べると約半額ほどで買えます。
消音性については、気圧タイプと普通タイプの中間くらいで「エンジンの音はかなり軽減されるけど、アナウンスはばっちり聞こえ、隣の人とも会話可能」レベルだと考えてください。
普通タイプの方が消音性が高いのは事実ですが、ロケットタイプは何回も使えて経済的なので、騒音対策をしたい人は検討の価値がありますね。
④カナル型イヤホン
耳栓のように耳に押し込む形のイヤホン「カナル型イヤホン」も試してみました。
こういうやつです。
ソニー SONY イヤホン MDR-EX150 : カナル型 ホワイト MDR-EX150 W
- 出版社/メーカー: ソニー
- 発売日: 2015/07/15
- メディア: エレクトロニクス
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当然これはイヤホンなので耳栓ではありません。
「最後にネタぶちこんできたな」
と思った人もいるかもしれませんが笑、大真面目です。
耳を密閉するタイプのイヤホンなら、消音効果が期待できるのではないかと思ったんですよね。
試してみた結果としては、
エンジン音の2~3割程度は消してくれる効果があるなと感じました!
もちろん耳栓ほどの効果はありませんが、
- 荷物を少しでも減らしたい人
- 耳栓に500円1000円出すのが嫌な人
などは、カナル型イヤホンを持っていれば「ちょっとエンジン音うるさいな」と思った時の緊急対応策としてイヤホンが耳栓代わりになることを覚えておくといいかもしれません。
で、いちばんおすすめは?
最強なのは、
離陸時と着陸時は気圧調整タイプをつけ、高度が安定したら普通タイプの耳栓をつける
これです。
これでほとんどの不快感が霧散するでしょう。
ただ「そこまでするのはいいや」と思う人は、
- 飛行機に乗るたびに耳が痛くなる人⇒①気圧調節タイプ
- とにかく消音性を重視したい人⇒②普通タイプ
という基準で選べばバッチリです。
以上、飛行機で使う耳栓にはどれがおすすめなのか検証してみた結果でした。
(こちらの記事もおすすめ)
中検2級の不合格体験記!落ちたので原因など色々考えてみます。
中国語検定の2級というのを受けたんですが、結果不合格になったので、
- 当日の感触
- 落ちた原因の分析
- 反省点
などいろいろ書いていきたいと思います。
この記事がこれから中検2級を受験しようと思っている方のご参考になれば幸いです。
ぼくの中国語学習歴と中検受験のきっかけ
「中国語を勉強しよう」
とはっきりと意識して勉強をはじめたのは今からちょうど2年くらい前です。
当時は、英語の勉強にかなり入れ込んでいたんですが、勉強が進むにつれて英語以外の外国語にも興味を持ち、その時たまたま台湾にバックパック旅行に行って台湾が好きになったのもきっかけとなり、中国語を勉強し始めました。
ところがそんなフワッとした理由で濃密な勉強を続けられるはずもなく、英語の勉強に疲れたら単語を数個覚えるくらいの勉強をずっとダラダラとやっていたんです。
で、本格的に中国語やろうと思ったのは半年ほど前。
理由は、仕事で中国語を使うことになったからです。
具体的には、メールで価格交渉や顧客対応などをするようになりました。
仕事を発注してもらっている人に
「かずーい君、中国語いける?」
と聞かれて反射的に
「いけます」
と答えたのがすべての始まりだったと記憶しています。
そこからそのウソを本当にすべくがむしゃらにやり始めて今に至ります。
中国語検定は、勉強のペースメーカーとして&仕事をする上での箔付けとして有効なのではないかという目論見から受験を決めました。
中でも2級は公式HPに
実務能力の基礎づくり完成の保証
とあるように、
「実際に中国語を使える能力があることの証明」
となる級なので、仕事で中国語を使う人にはマストだなと思ったわけです。
受験までにやったこと
中国語ド初心者レベルの勉強法について、以前下記の記事で詳しく解説しましたが、
この記事で紹介した方法で、受験2か月前の時点で初心者レベルは抜けていました。
で、2級受験までの2か月で集中的に取り組んでいたのが『聴読中国語』というテキストです。
聴読中国語―HSK(漢語水平考試)大綱準拠 (東進ブックス)
- 作者: 津田量
- 出版社/メーカー: ナガセ
- 発売日: 2008/12
- メディア: 単行本
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『聴読中国語』はとても人気なので、知っている人も多いのではないでしょうか。
このテキストでは60の文章と、その中で使われている単語がリストアップされています。
本書3ページに
本書ではHSK6級レベル・中国語検定2~準1級・センター試験8割の語彙力養成を目標にし・・・
とあるように、この本は初心者レベルをギリ抜けて、次のレベル(まさに中検2級程度)に行きたい人に最適の1冊となっています。
ぶっちゃけ超神テキストで、中級以上へ行きたい人にはマストアイテムだなと思いますね。
レベルがバッチリ2級を目指したい人向けでしたし、内容も非常に面白かったので、むさぼるように読んでいました。これでかなりの語彙が付きましたね。
詳しくは後述しますが、今回の受験で筆記に関しては合格点を超えていたのも、この本をむさぼるように読みまくった成果だと確信しています。
この『聴読中国語』の使い方などについては下記にまとめたので興味がある方はぜひ合わせてお読みください。
⇒『聴読中国語』の難易度と使い方まとめ!中検2級・HSK5級以上を目指す人におすすめの単語集です。
ただ、『聴読中国語』自体は中検にフォーカスしたテキストではないので、試験に慣れたいというネライで『中国語検定2級トレーニングブック』にも挑戦しました。
この本は『リスニング問題編』と『筆記問題編』の2冊が出ています。
CD3枚付 合格奪取! 中国語検定2級 トレーニングブック リスニング問題編
- 作者: 戴暁旬
- 出版社/メーカー: アスク出版
- 発売日: 2008/08/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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これらも定評のあるテキストで、試験会場でこの本をパラパラとめくっている人が何人もいました。
実際、中身を見る限り、中検2級合格に必要な知識が過不足なく、しかも見やすいレイアウトでまとめられているので、理想のテキストだと言えます。
しかし、ぼくはこれらに取り組むも挫折しました。
理由は、『聴読中国語』にハマりすぎてどうしても手が回らなかったからです。
後述しますが、これも敗因のひとつだったと思っています。
試験の結果&当日の感触
結果は次のようになりました。画像は実際に送られてきた結果通知です。
リスニングは惨敗!
リスニングは100点満点で40点。
合格点は今回65点だったので、
ぶっちゃけ話にならないレベル
だったと言えます。
中検はリスニングから始まります。
正直言って、始まる前は「まぁ結構いけるでしょ」と楽観的に構えていました。
しかし、いざ始まると
「ヤバくね!?」
と軽くパニックになりました笑。
言っていることが全くわからないというわけではないんです。
むしろかなり内容はわかりました。
でも、正解が選べないんです。
どれが正解なのか、自身を持って「これだ!」と言えない。
内容が完璧ではないにしろわかっているだけに、すごくモヤモヤした気持ちになりました。
中国語検定は選択肢を作るのがうまく、本当にちゃんと聞けていないと正解が選べないようになっているんですね。
筆記は合格!
リスニングが終わった時点で「これはやらかしたな」と暗い気持ちになっていたんですが、筆記では一転、
「あれ?めっちゃわかる!」
という感じだったんです。
実際、筆記に関しては結果68点と、合格点である65点を超えています。
(中検はリスニング・筆記どちらも基準を超えなければいけないので不合格には変わりありませんが)
これはやはり、『聴読中国語』をむさぼるように読み込んだことと、普段仕事で中国語を使ってメッセージのやりとりをしている効果が出たということだと思います。
特に仕事で使っているのは大きいなと思っています。
語学は机に向かって勉強するのももちろん大切ですが、実践で使うというのも大きな効果があるのだなと実感しましたね。
反省
不合格という結果を受けて、たくさんの反省点が浮かび上がってきました。
「失敗した!」と思う点を何点か挙げていきますので、ぜひ参考にしてみてください。
①カジュアルな会話を軽視した
リスニングは2つのパートに分かれていて、前半がカジュアルな会話、後半がちゃんとした文章の聞き取りになっています。
もう一度結果の写真を見てみてください。
大問1・・・15/50
大問2・・・25/50
本来、より難しいはずの文章のリスニング(大問2)の方が点数が高いのです。
これは、しっかりとした文章のリスニング対策ばかりに集中してしまい、普通の会話を軽視した結果だと分析しています。
今後は、『日常中国語会話ネイティブ表現』などの優秀な会話テキストを使って、口語表現のストックを増やしていくことにも注力していこうと思っています。
②四字熟語を覚えなかった
四字熟語の勉強をおろそかにしたのも大きな敗因のひとつだと思っています。
中検2級には、リスニングでも筆記でも、四字熟語が結構出題されます。
しかし、受験前のぼくは
「四字熟語は覚えてもピンポイントにヒットする確率は低いし、普通の単語覚えた方がコスパがいいな」
と思って四字熟語をほとんど覚えずに受験に臨んだんです。
これは間違いでした。
受験後に『キクタン 中検2級レベル』の四字熟語のパートを読んで気付いたんですが、
この単語集に載っている100個強の四字熟語だけでも覚えていたら、かなり試験が楽でした。
これは四字熟語に限ったことではありませんが、中検2級では、出題される内容に関してかなりヤマが張れます。
これから受ける方は「この分野は捨てよう」とは思わずに、この『キクタン』や、先ほど紹介した『中国語検定2級トレーニングブック』などを使って全体の対策をすることをおすすめします。
③過去問を使ったシミュレーションをしなかった
過去問を使った模擬試験は一切やりませんでした。
問題形式は知っていましたし、内容的に時間が足りなくなることもないなと思っていたからです。
しかし、今になって考えてみると、過去問集を買って2回分くらいはやっておけばよかったなと思っています。
事前に過去問で一通り試験をシミュレーションしておけば、当日の緊張が減って、落ち着いて試験だけに集中することができます。
それに、問題集を使って勉強しているときには得られないような気付きもあるでしょう。
まとめ
というわけで中検2級の「不」合格体験記でした。
こうやって一通り反省して改めて見直してみると、中検は中国語の知識を幅広く要求するタフなテストだということに気付きますね。
リスニングでもカジュアルな会話&まともな文章どっちも聞けなきゃダメですし、筆記に関しても文法、語彙(四字熟語)、作文など幅広く出題されます。
チャレンジングなテストですが、その分挑戦すれば得られるものは大きいと思います。
ぼくも当然またチャレンジしてぶっ倒します。
中検2級を目指している方、お互い頑張っていきましょう!
追記:その後3回目の受験で合格しました!勉強方法は下記の記事にまとめてあります!
(こちらの記事もおすすめ)
NHKラジオ『高校生からはじめる「現代英語」』がおすすめ!対象レベル・使い方をまとめました。
2016年3月に終了した『攻略!英語リスニング』と入れ替わりでスタートしたのが『高校生からはじめる「現代英語」』という講座です。
テキストと音声CDを購入し、一通りこのテキストを使って学習してみたんですが、これがかなりおすすめの講座だったんです。
今回は、この『高校生からはじめる「現代英語」』について、
- 対象とするレベル
- 勉強法・活用法
を紹介していこうと思います。
『高校生からはじめる「現代英語」』のレベル
タイトルに「高校生からはじめる」とあるように、この講座は高校レベル~の内容を扱っています。
中学レベルの英語がすでにわかっているというのを前提とした上で、
中学レベル⇒実際に使われる英語
の架け橋となることを目的とした講座になっています。
英検で言うと2級取得~準1級を目指したいくらい、TOEICで言うと600点~700点後半くらいがドンピシャのレベルになると思います。
(※後述しますが、この範囲に収まらない人も使える内容になっています)
NHKラジオには『基礎英語』という講座があります。
この『基礎英語』は1・2・3の3つのバージョンが出ており、これらをこなすことで中学レベルの英語がマスターできるようになっています。
テキストの内容もかなりクオリティが高く、英語初心者にかなり人気の講座です。
しかし、NHKラジオテキストにはこの『基礎英語』で中学レベルを終えた人をスムーズに次のレベルに繋げるような講座が今まで存在しませんでした。
『基礎英語』より難しい講座はあることはあるんですが、ちょっと難しすぎたり、専門的すぎたりしたんです。
なので、今回のこの『高校生からはじめる「現代英語」』の登場は、その隙間をちょうどよく埋めてくれるという意味でかなり貴重だと言えますね。
こんな人におすすめ!
タイトルに「高校生からはじめる」とありますが、高校生だけを対象にした講座というわけではありません!
というかむしろ、この講座は中学レベルの英語からやり直しで勉強して、そのレベルを終えた大人の学習者が、次のステップに行くために活用すべき講座です。
ここが誤解を招きやすいので、個人的にはタイトルはもうちょっと考えた方がよかったのでは・・・?と思っています。唯一の残念ポイントですね。
もちろん、高校生が使っても効果が出るとは思いますが、高校生は学校での英語の勉強があり、人によっては塾での勉強もあるので、そこにさらにプラスでNHKの講座をこなしていく余裕はないでしょう。
やったら他の科目にも支障が出るでしょうね。。
ちなみに、すでにTOEICで900点を超えているような上級者に関しても、使い方によってはこの講座は効果的だと思っています。
ぼくがこの講座のテキストを読んで最初に思ったのが、
「通訳スクールに行っていたときに扱っていた教材にそっくりだな」
ということでした。
上級者でも、テキストを使って通訳など、負荷の高いトレーニングをすることで、かなりの英語力アップが期待できると思います。
それに、そもそもこのレベルの英文をきっちりと読めない上級者は意外と多いのではないかと思っています。
「ニュースなどのきっちりとした英文の理解が苦手だ」
という人は、上級者であっても取り組んでみると収穫があると思いますよ。
勉強法・活用法
『高校生からはじめる「現代英語」』では、毎月合計4つの文章を扱います。
これらは、NHKワールドで実際に放送された英語ニュースの原稿に、修正を加えたものです。
レベルが修正されているとはいえ、元々がリアルなニュースなので、結構難しいです。
なので、この講座を使って勉強する人は、焦らずに、1週間に1つの文章を消化するペースで進めていきましょう。
準備するものは、テキストと音声です。
音声については、ラジオを毎週聞くのはめんどくさすぎて挫折すると思うので、ラジオ音声が1か月分収録されたCDを使うのがべストでしょう。
シャドーイングする
まずは、テキストを見ずに、音声だけを聞きながら1回シャドーイングをしましょう。
シャドーイングとは、音声を聞きながら、数語程度遅れて自分の口で発話するトレーニング方法です。
これを行うことでアタマをすぐに英語モードに持っていくことができます。
スポーツで言うところの準備運動みたいなものですね。
音声を聞きながらちょっと遅れて自分の口でそっくりそのままものまねをする、これがシャドーイングですが、もっと効果的なやり方については下記で詳しくまとめているので興味のある方はぜひ合わせてどうぞ。
⇒シャドーイングの効果を何倍にも上げるやり方!大事なのは"注意の切り替え"だ!
英文の意味を確認する
シャドーイングが終わったら、英語の音声とテキストを参照しながら、英文の意味を確認していってください。
難しい部分もあるとは思いますが、この講座は解説がかなり詳しいので、それらを読み込むことでたいていの疑問はなくなると思います。もちろん全訳もついています。
何回も音読をする
英文の意味が確認できたら音読をしましょう。
ここが学習の中心であり、最も重要な部分です。
時には音声を参照しながら、自分が納得できるまで何回も音読してみてください。
コツは、そこに誰かがいて、その人に向かって英語を話すんだ、というイメージを持つことです。
このイメージを持つことで、ただ音声をなぞるだけの音読から、「伝えるための」英語力が鍛えられる音読に変貌を遂げます。
日英翻訳にもチャレンジしてみよう
このテキストでは、日本語から英語に翻訳するトレーニングを行うことを推奨しており、テキストの後半では、ページ左に日本語、右側に英語という、日英翻訳トレーニングがしやすい紙面のページがあります。
日本語から英語に訳す、というのはかなりレベルが高く、負荷の大きいトレーニングですが、その分得られる効果は大きいです。
特にスピーキング力が大きく向上するので、「英語の発信力を上げたい!」という人はこのトレーニングもやってみましょう。
まとめ
というわけで今回は、NHKラジオの新講座『高校生からはじめる「現代英語」』を紹介してみました。
正直買う前はあまり期待していなかったんですが、使ってみたらめちゃくちゃ良くて、良い意味で期待を裏切られました。
ここまでのクオリティの英文を毎月毎月講座にしているNHKラジオは本当にすごいなと改めて思いましたね。
英語の勉強って、同じ英文を何回も聴いたり、音読したりするのが基本になるので、質の悪い英文に当たっちゃうのがすごくこわいんです。
でも、英語ができないから勉強してるわけで、英文の質の善し悪しなんてわかるわけないじゃないですか。
その点で「NHKのテキストだから大丈夫だ」という安心感は学習を安定させてくれます。
とにかくおすすめ。テキストだけなら500円しないので、興味のある方はまずはテキストだけでも買ってパラパラめくってみるのはどうでしょうか。
他のNHKラジオ講座については下記の記事でおすすめをまとめたので、ぜひ合わせてお読みください。
リスニング上達のカギは「集中力」!高い集中レベルでリスニングに取り組める勉強法を紹介します。
リスニングのトレーニング中、高い集中レベルで聞くことを意識していますか?
「もちろん!」
という人もいると思いますが、
「そんなの考えたこともない」
「ほとんど聞き流してるだけ・・・」
そういう人も多いのではないでしょうか。
英語の技能は大きく①リーディング②リスニング③ライティング④スピーキングの4つに分けることができますが、この中でもリスニングは、トレーニング中いかに集中できるのかが上達を大きく左右します。
「リスニングの勉強中、集中することは特に意識していない。ただ聞き流している時間が長い。」
という人は、リスニング力の向上をあまり実感していないのではないかと思います。
とにかく、リスニングの勉強で大事なのは集中力です。
ただ、「どうすれば集中してリスニングのトレーニングに取り組めるのか?」というのがちょっと曲者なんです。
というのも、「よし、今から集中するぞ!」と心で思うだけでは不十分だからです。
もちろん、「集中してやるぞ!」という意識も非常に大切なのですが、集中してリスニングを行うためには、ちょっとした工夫も必要になります。
今回は、
- 意識面
- 具体的な方法
という2つの点から、高い集中レベルでリスニングに取り組める方法を紹介していこうと思います。
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リスニングは集中力が低くなりがち
そもそもリスニングは特に集中レベルが低くなってしまいがちなトレーニングなんです。
これはなぜかというと、リスニングという行為自体が受け身の行為だからです。
「聞く」ってかなり受け身ですよね?
他の勉強、たとえばスピーキングは、そもそも「話す」という行為自体が積極的・自発的なので、自然と集中状態に入っていけます。
これに対してリスニングは、別に集中していなくてもただ聞いていれば勉強として成立してしまう(ように感じる)ので、集中レベルが低くなりがちなんです。
しかし、これまで何回も言ってきたように、集中して聞かないとリスニングは上達しません。
リスニング中に集中できていないなと感じる人は、ここの意識をまず変えていく必要があります。
つまり、リスニングという受け身の行為を、むしろ積極的に、アグレッシブにトレーニングしていくんだ、という意識をまずは持つ必要があるんです。
英語の鬼・植田一三の『英語スピーキング力』という本で読んで覚えているんですが、
看護師が英語の勉強をすると、リスニングの上達が普通の人よりもかなり早いそうです。
植田一三は、これは看護師は普段、オペなどの緊迫した状況の中で、医師の指示を瞬時に・的確に聞く必要があるからだと分析しています。
看護師にとって「聞く」という行為は普通の人の「聞く」とは違い、積極的でアグレッシブなものなのです。
英語の勉強中もこの意識が自然と働くので、リスニング力を普通の人よりも早く向上させるというわけですね。
具体的な工夫
冒頭でも述べたとおり、「よし、集中するぞ!」という意識だけでは不十分です。
ここからは、高い集中レベルで勉強するための具体的な方法を紹介していきます。
①スクリプトをなるべく見ない
教材のスクリプト(CDの英文が書かれたもの)はなるべく見ないようにするのがおすすめです。
勉強中にスクリプトを頻繁に見てしまうと、英語を聞いている最中に
「わからなかったらすぐスクリプトを見ればいいや」
という意識が知らず知らずのうちに働いてしまい、集中して聞かなくなります。
当たり前の話ですが、実際に英語を使う場面では、スクリプトなんてありません。
1回きり。聞き取れなかったらどうしようもない一発勝負です。
「わからない単語を調べたい」
「聞いた英語の内容を一刻も早く確認したい」
そういう気持ちがあるのもわかりますが、これではいつまでたってもスクリプトから離れられなくなります。
スクリプトを見すぎている人は、思い切ってスクリプトを見る頻度を最小限にしてみてください。
「自分の耳でちゃんと聞き取るぞ」
という意識が自然と働き、高い集中モードに入ることができますよ。
②リピーティングをする
リピーティングというトレーニング方法を知っていますか?
これは、ある程度の長さの英文を聞き、それを自分の口で繰り返して発話するというリスニングのトレーニング方法です。
リピーティングでは、英語がしっかりと聞き取れないと、そもそもトレーニングとして成立しないので、否が応でも集中せざるを得なくなります。
実際、リピーティングは20分もやるとヘトヘトになり、もう今日は英語いいかなという気持ちになってきます。
それだけ密度が濃く、集中力が要求されるトレーニング法だということですね。
リピーティングの詳しいやり方と効果については下記にまとめたのでぜひ合わせてお読みください。
③TOEICや英検などの問題集を解く
問題集を使って勉強するのも、集中レベルを上げるのに有効です。
問題集を使った場合、通常の勉強に正解・不正解というゲーム性が加わるので、より集中した状態で勉強ができるんです。
どうせ問題を解くならやっぱり正解したいじゃないですか。
この気持ちが集中レベルを上げてくれます。
- 作者: Educational Testing Service
- 出版社/メーカー: 国際ビジネスコミュニケーション協会
- 発売日: 2016/02/18
- メディア: 大型本
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"聞いている時間"を増やそう
「アグレッシブに聞く」
ということ以外に、
- スクリプトをなるべく見ない
- リピーティングをする
- 問題集を解く
という3つの勉強の工夫を紹介しました。
これら3つの工夫はどれもそれぞれ全く違ったものですが、
英文をうんうんとうなりながら聞く時間を増やす
ということにフォーカスしているという点で共通しています。
リスニング中の集中力を上げるためにはこれが大事なんです。
リスニングの勉強中、内容が完璧にはわからない英文を、集中してうんうんとうなりながら聞いている時間よりも、英文中の単語の意味や、背景知識を調べるのに多くの時間を使っている人は多いのではないでしょうか?
それらがムダだとは言いませんが、リスニングの勉強で大事なのが「聞くこと」だというのは当たり前のことですよね。
とにかく「この英文はどういう意味なんだろう」と思いながら頑張って聞く、その時間を増やすのが勉強の密度を上げるコツです。
まとめ:積極的に聞こう
というわけで今回は、高い集中レベルでリスニングに取り組める勉強法を紹介してみました。
記事の最初の方でも書きましたが、リスニングの勉強中に集中することを意識してこなかった人は、まずは
「聞く」という受け身の行為を積極的に行う
という意識改革を行ってください。
その上でリピーティングなどの高い集中力を要求されるトレーニングを積んでいけば、最大の効率でリスニング力を上げることができるでしょう。
大事なことなので何回も言いますが、「聞く」という普通は受け身の行為を、積極的に、アグレッシブに、攻めて攻めてトレーニングするのが大切です。
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旅行で使える中国語フレーズが学べる本を紹介します!
中国や台湾へ旅行に行く人は、旅行で役立つ会話フレーズをいくつか覚えてから渡航するのがおすすめです。
便利なフレーズを数個丸暗記していくだけで、旅行がかなりスムーズになります。
観光中もそうですが、旅の最中にトラブルにあってしまった際なども、現地の言葉がほんの少しでも分かれば、状況を打開できる可能性が高くなるでしょう。
「英語ができるから別にいいや」
そう思っている人もいるかもしれませんが、中国や台湾では、日本と同様、英語が全く話せないという人が、年配の方を中心にかなり多いです。
ぼくも台湾へ行った時に英語しかできなかったのでかなり苦労しました。。
また、「Google翻訳があるからオッケーでしょ」と思っている人も注意です。
というのも、近年Google翻訳の精度が上がっているとはいえ、それは英語を含む翻訳の話であり、日本語→中国語の翻訳は正直に言って
全く使い物にならない
というレベルだからです。
Google翻訳には頼らず、中国語のフレーズを自分のアタマでいくつか覚えていくのがおすすめです。
というわけで今回は、旅行中国語フレーズが学べる本を4冊厳選して紹介していきます。
記事の最後では勉強する際の注意点も説明しているので、ぜひ参考にしてみてください!
単語でカンタン!旅行中国語会話
基本的にはこれがおすすめです。
この本ではまず、
〜をください。
我要〜。
〜はどこですか?
〜在哪儿?
などの、"覚えておくと応用が利く会話のひな形"が学べます。
本の中盤以降では「空港・ホテル・観光」などといったジャンルごとに単語が収録されています。
これによって、たとえば「駅」という意味の"车站“を覚えれば、先ほどのひな形と組み合わせることで、
駅はどこですか?
车站在哪儿?
といったように、実用的なフレーズが言えるようになるわけです。
初心者向けの旅行中国語会話の基本が一通り学べるようになっている1冊。
値段も定価1000円と安く、かなりおすすめです。
すぐに使える中国語会話
『すぐに使える中国語会話』もおすすめです。
この本自体は旅行にフォーカスしたフレーズ集ではありませんが、
A:これはいくらですか?
B:3000元です
A:もっとまけてくれませんか。
B:2000元ではどうですか。
A:OK。
などといった、旅行で使えそうなミニ会話集がかなり充実しています。
ただ、さっきの本よりは少しだけ難易度が上がるので、「旅行前に気軽に少しだけ中国語フレーズを覚えたいな」くらいで考えている人は1冊目に紹介した本を使いましょう。
中国語の文法知識もつく1冊になっており、わりとしっかりと基礎から勉強したい人向けです。
ことりっぷ 会話帖 中国語
『ことりっぷ 会話帖』はコンパクトなのに内容の濃い1冊です。
ジャンル別にいくつものフレーズが収録されています。
フレーズの数が多いにも関わらず、ひとつひとつの例文のクオリティが高いのも特徴です。
たとえばショッピングなら、
日本語を話せるスタッフはいますか?
店内にATMはありますか?
など、まさに旅行で使えそうなフレーズが満載です。
カラーの写真付きの単語集が収録されているのもうれしいポイント。
料理の写真などを見ると旅行前にテンション上がります。
ただ1点だけ、フレーズや単語のチョイスが女性向けなので、男性にとっては微妙かもしれません。
もちろん、女性には自信を持っておすすめできる1冊です。
単語でカンタン!旅行台湾語会話
1冊目に紹介した会話フレーズ集と同じ出版社から出た似たようなタイトルの本ですが、こっちは台湾へ行きたい人向けのフレーズ集になっています。
中国語としては変わりはないんですが、表記が繁体字という、台湾式の文字で書かれています。
また、表記だけではなく、
MRTの忠孝復興駅までお願いします。
といったような台湾旅行で使えそうなフレーズも満載です。
(MRTは台湾の地下鉄の名前)
中国本土ではなく、台湾へ旅行に行く予定の人は1冊目で紹介したものではなく、こっちのバージョンを使いましょう。
勉強する際の注意点
まず、必ず音声を聞きながらフレーズの暗記をしましょう。
この記事で紹介した4冊は、どれもすべてCDやスマホのアプリでフレーズの音声が聞けるようになっています。
中国語は、発音が命です。
発音が違うと、意味も違ってしまうので、CDから聞こえてきた音声を、
「やりすぎかな?」
というくらい大げさにマネしてみてください。
また、これらの本を端から端まですべて覚えようとすると挫折するので気をつけてください。
本をパラパラとめくりながら、
「これは旅行で使えそうだな」
と思ったものをチョイスして、旅行前に計3、40個のストックを作るのを目標にしてください。
この記事で紹介した本は、どれも旅行で使えるフレーズが満載の本ですが、人によってどのようなフレーズをよく使うのかは変わると思います。
たとえばショッピングはどうでもいいと思っているひとがショッピングジャンルのフレーズを覚えてもムダですよね。
まとめ
というわけで今回は、旅行で使える中国語フレーズ集を紹介してみました。
現地の言葉を少しでも覚えていくだけで、大幅に旅が楽しくなります。
ぜひこの記事で紹介した本を使って、旅行会話フレーズを勉強してみてください!
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中国語学習に向いている人はどんな人?成功しやすい3つのパターン。
中国語は人によって向き・不向きがはっきりしているなと感じます。
向いている人はガッチリハマって一気に伸びていくんですが、向いていない人はすぐに挫折してしまったり、続けていたとしても伸び悩んでしまうんです。
今回は、
中国語学習に向いている人・学習が成功しやすい人の特徴
を3つのポイントに絞って書いていこうと思います。
中国語を勉強してみたいと思っている人はぜひ参考にしてみてください!
①漢字が好きである
中国語で使われる文字はすべて漢字です。
「そんなんわかってるわ!」
というツッコミが飛んできそうですが、実はこれは重要なポイントなんです。
私たち日本人は母語である日本語で漢字に慣れ親しんではいますが、いざすべてまるごと漢字の文章を目の前にすると、かなり圧倒されます。
「うわ、マジで全部漢字だ・・・」
中国語学習を通じて一度はこのような当たり前すぎる一言をつぶやいてしまうでしょう笑。
中国語はとにかく漢字。漢字漢字。ひたすら漢字。ずっと漢字です。
なので、漢字が嫌いな人や苦手な人は絶対に続きません!
小学校や中学校のときに練習ノートに大量に漢字を書かされたと思いますが、あれが嫌いで嫌いで仕方がなかったという人は、ずばり言って中国語学習には向いていないです。
しかし、逆に漢字が好きだという人は中国語学習がかなり成功しやすいと言えます。
というか天国です。ヘブンです。
漢字が好きな人にとっては中国語学習はもはやそれ自体が悦楽なんです。
中国語としての漢字の知識が付いていくと同時に、それが日本語ネイティブとしてすでに持っている漢字の知識とも対比されていきます。深い漢字ワールドにどんどん入っていけるというわけです。
②地味で細かい作業が得意
漢字を使っているという点で日本語と共通点を持っている中国語。文法についても他の言語と比べると日本語ネイティブは親しみやすいと言えます。
しかし、ひとつ非常に大きな違いがあります。
それは音の種類です。
中国語は音の種類がとにかく多いんです。
たとえば日本語の母音は「あいうえお」の5つですが、中国語はそらですべて書き出すのは無理というくらい多いです。なんせ30個以上もあるので(!?)
中国語学習では、これらの多彩な音を正確に使い分けながら、ひとつひとつの漢字にそれらを当てはめていくという作業に耐えなければいけません。
しかも、英単語とは違い、中国語の単語は多くの場合2音節です。
要するに、ほとんどの単語が二字熟語だということです。これが暗記を遅くします。
ぼく自身複数の外国語を勉強していますが、中国語の単語は間違いなく覚えにくさランキングナンバーワンですね。
しかも、一般的に使われる中国語の90パーセント以上をカバーするには、約5000単語を覚えなければいけないと言われています。
5000単語ですよ。ヤバくないですか。
日本語でも新しく5000個の二字熟語を覚えろと言われたらほとんどの人が挫折するでしょう。
中国語学習では、このチマチマとした暗記を地道にコツコツ続けなければいけません。
「そんなのどの外国語でも一緒だろ」と言われたらその通りなんですが、中国語は特にその傾向が強いんです。
チマチマとした地味な作業を毎日毎日続けられるのかどうか
そういう資質が必要とされるなと思いますね。
③中国や台湾(の文化)に興味がある
中国や台湾など、中国語が話されている国の文化や人に興味がある人は中国語学習が成功しやすいです。
語学学習で最も重要なのはモチベーションです。
「台湾が好きだ!」
「中国の文化をもっと知りたい」
そういう気持ちはモチベーションを大きく上げてくれます。
近年、中国語学習市場が拡大していますが、これはビジネス上の理由がほとんどでしょう。
要するに、「中国語ができれば年収が増える(かも)」ということです。
ぼくは別にこれを否定したいわけではありませんが、中国や台湾の文化や人に対する興味にはモチベーションとして勝てないのではないかと思っています。
別の例を挙げるなら「できると年収が上がるから」という理由で簿記を勉強する人と、会計に興味がある人、どちらの方が勉強に向いているか・・・という話です。当然後者ですよね。
また、真剣に外国語を勉強していると、どこかで必ずその外国語の背後にある文化について考えさせられる場面に遭遇します。
時には文化の違いに悩まされることもあるかもしれませんが、もしもその外国語の背後にある文化に興味を持っているなら、その違いですら楽しめるでしょう。
ちょっとわかりにくくなってしまいましたね。
たとえば公共の場所で、日本においてマナー違反だとされている行為をしている中国人旅行客を見たらどう思いますか?
「うるさい中国人」
などとひとくくりにしておしまい、という人がほとんどなのではないでしょうか。
こういう場面を目にして、
「どうしてこうなってしまったんだろう」
「文化の違いなのだろうか」
「どういう風に違うのだろうか」
「にしても中国語って綺麗だな」
など、興味・関心を持つ人は中国語学習に向いています。
見た目が似ているからこそ中身も似ていると思い込みがちな中国人・台湾人ですが、真剣に中国語を勉強し、その過程で文化にも深く触れていくと、驚くほど違いがあることに気付きます。
文化や人に興味があると、それが楽しくてどんどん中国語も勉強するようになります。
そうなったら中国語の実力はうなぎのぼりです。
まとめ
というわけで今回は「中国語学習に向いている人3つのパターン」でした。
これらのうちのひとつでも当てはまる人は、かなり中国語学習に向いているのではないかと思います。
ちなみに全くのゼロから中国語を始めたい人向けの勉強法は下記にまとめたので興味のある方はぜひ。宣伝でした。
⇒中国語をゼロからはじめる初心者におすすめの参考書と勉強法をまとめてみた
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「英語の勉強は同じテキストを繰り返し復習すべき!」って本当?
世の中には色々な英語の勉強法がありますが、
「同じ参考書を何回も繰り返し復習すべき!」
というのは、かなりの人に共通している勉強法だと思います。
たしかに、語学学習において繰り返しは非常に大切で、知識を記憶に定着されていくためには繰り返し繰り返し学習するのは有効な手段だと言えます。
しかし、だからといって「同じテキストを何回も復習すべき!」というのを絶対の学習方針のように信じ込み、それに縛られて学習を続けていくと、マイナスの効果もあるのではないかと思うんです。
順番に説明していきましょう。
初心者は復習が大事!
まず、英語初心者については、「同じテキストを何回も繰り返しやる」というのを絶対の方針にして取り組むべきです。
これは、英語学習を始めたばかりの段階では、基礎をガッチリ固めるのが最重要だからです。
基礎を固めるためには、
- 初級の英単語が載った単語帳
- 英文法を身に付けられるテキスト
- 発音がトレーニングできる本
を、何回も繰り返しトレーニングする必要があります。
この段階で色々な参考書に手を出してしまうと、繰り返しの質が落ちてしまいますし、参考書ごとの微妙な違いなどに戸惑ってしまい、ガッチリとした基礎が作れなくなってしまうんです。
多くの場合中級に進めずに挫折してしまうでしょう。
ぼくも、英語初心者の段階では『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』という本を繰り返し繰り返し復習することで、英文法の基礎をガッチリと固めることができました。
これは、色々な参考書を"つまみ食い"していたら絶対にできなかったことだと思っています。
どんどん話すための瞬間英作文トレーニング (CD BOOK)
- 作者: 森沢洋介
- 出版社/メーカー: ベレ出版
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中上級者は同じテキストにこだわる必要ナシ
英語初心者は同じテキストを何回も復習するのが大切だと言いましたが、英語の実力がついてきて、中~上級者になっていくにつれ、「同じテキストを徹底的にやる」というのにこだわる必要はないのではないか?と思っています。
中級者といっても定義するのが難しいんですが、そうですね、高校レベル、英検で言うと2級取得以降くらいからは同じテキストにこだわる必要はないです。
むしろ、同じテキストにこだわるとマイナスの効果さえ出てくるのではないかと思っています。
最も大きな理由は、中級レベル以上のテキストは、一定の内容を網羅することが不可能で、どうしても内容に偏りが出てくることです。
初心者レベルでは、単語にしても英文法にしても、1冊のテキストで必要なことをもれなく網羅することができます。
しかし、レベルが上がってくるとそれは不可能です。
中級以上では、たとえば一言で"英単語集"といっても、
- 日常生活でよく使う単語集
- 専門的な単語が多く載った単語集
- 単語の使い分けに特化した単語集
などなど、さまざまなジャンルのテキストがあり、「1冊やれば中級レベルを完全マスターできる単語集」というのは存在しません。
なので、中級以上では、1冊を徹底的にやるというよりは、
ほどほどの完成度で何冊もやることで、それぞれのテキストのエッセンス的な部分だけをつまみ食いしていく
というのが最も効果的な戦略だと言えます。
初級テキストでは1冊の参考書に書いてあることが隅々までまるごと大切ですが、中級以上のテキストでは「覚えるとためになる部分」と「覚えてもそんなにためにならない部分」というのがどうしても出てきてしまうんです。
「同じテキストを何回も徹底的にやるべき!」というのを絶対の方針とし、中級以上のテキストも隅々まで復習するのは効率が悪いというわけです。
学習が進んでくるにつれて、各テキストのおいしいとこだけを吸収するような勉強方法にシフトしていくのがベストです。
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参考書を変えるメリット
特定のテキストにこだわらず、新しいテキストに取り組むのには上記以外のメリットもあります。
集中力が増す
同じテキストを何回も繰り返し復習していると、だんだんと学習の質が下がっていきます。
単語帳を何回も復習しているうちに、順番で単語の意味を覚えてしまった、という経験は誰でもあるのではないでしょうか?
新しい参考書に取り組むときは、そのような知識以外の部分での慣れが全くないので、必然的に集中モードで取り組まざるを得なくなります。
やる気が出る
新しい英語の参考書を買ったときって、「よーし、やるぞ!」という気分になりますよね。
「参考書をつまみ食いする人は買って満足して三日坊主。」
「同じテキストを何回もやるべき教」の人はそう言うかもしれません。
でも、3日やる気が出るなら御の字じゃないですか?
ぼくは、新しいテキストを買ったときの「よーし、やるぞ!」感は積極的に、ポジティブに活用していくべきだと思います。
TOEICや英検を取りたい人は別
ただし、TOEICや英検などの資格試験のために勉強するときだけは例外なので注意です。
TOEICや英検などの資格試験は、問題パターンや出題される語彙がかなり限定されているので、効果的なテキストを1冊やり込んでパターンに徹底的に慣れていくのが最も有効な戦略となります。
ぼくも英検1級の二次試験を受けたときは、『英語で経済・政治・社会を討論する技術と表現』というテキストに絞ってやり込みました。
英語で経済・政治・社会を討論する技術と表現(CD BOOK)
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仕事の休憩中も食事中も読んでいたので周りからは変人認定されていましたが、このテキストをページを繰りすぎてバラバラになるまで読み込むことで、本番では瞬間的にスピーチの構成が思い浮かぶレベルになりました。
ちなみにTOEICについてもそうで、TOEICに出てくる単語は『金のフレーズ』というテキストを何回もやり込めばそれだけでかなりのレベルに到達します。
TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ (TOEIC TEST 特急シリーズ)
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まとめ:柔軟に考えよう
というわけで今回は「英語の勉強は同じテキストを繰り返し復習すべき!」についてごちゃごちゃと考えてみました。
誤解のないように言っておきますが、ぼくは復習を軽視しているのではありません。
英語学習において、繰り返しによって知識を定着されていくのは基本中の基本です。
ただ、「1冊のテキストを繰り返し繰り返しやるべきだ」というのを絶対の方針として盲信してしまうと、マイナスの効果があるかもしれませんよ、ということを言いたかっただけです。
語学学習に、絶対の方針なんてないんです。
その時の状況に応じて、どういう方針で勉強していけばいいのか、それを柔軟に考えていける人が伸びていくのだと思います。
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英語初心者と上級者では実践すべき勉強方法が違いますよ!という話。
翻訳のクラウドソーシングで稼ぐコツ!実際に受注も発注もしたことのある人が教えます。
仕事を依頼したい人と、受注したい人をインターネット上で結びつける"クラウドソーシング"の規模が、年々拡大しています。
クラウドソーシングで募集されている仕事はタイピングなどの単純作業からイラスト・ロゴ作成、 文章執筆など様々ですが、その中でも規模の大きなジャンルとなっているのが翻訳です。
クラウドソーシングはネットが繋がるPCさえあればどこでもタスクをこなし報酬がもらえるので、
- 英語を使って仕事がしたいけれど就職する余裕がない人(主婦や大学生など)
- 将来本格的に翻訳の仕事がしたくて、その足がかりを作りたい人
には特におすすめです。
今回は、クラウドソーシングの翻訳で定期的に収入を得ており、また仕事を頼む側として翻訳のタスクを何回も発注したことのあるぼくが、稼ぐためのコツを紹介していきたいと思います。
実績・評価を上げるのが最優先
クラウドソーシングでは、まず仕事の募集があり、それに応募してもしも採用されれば仕事がゲットできる、というのが基本的な流れになります。
採用されなくてもタスクがこなせるコンペ方式もありますが、いずれの場合も重要になってくるのが実績と評価です。
これは仕事を発注する側の立場になって考えてみるとわかると思います。
もしも自分が翻訳を"やってもらう側"だとしたら、なるべく過去に仕事の実績があり、レビューの評価も高い人を選びますよね。
クラウドソーシングにおける翻訳の規模は拡大していますが、翻訳をしたいと思っている人も同時に増えており、かなり激戦になっています。
そんな中でタスクを任せてもらうためには、とにかく実績と評価が大切なんです。
「実績と評価が大事って・・・。そんな簡単に仕事の実績が作れたら苦労しないよ!仕事をゲットする方法が知りたいのにそれが実績を作ることって・・・騙された!」
と思った人がいるかもしれませんがちょっと待ってください笑。
ぼくがここで言っているのは、大きな戦略として、実績と評価を積み重ねていくのを意識していこうということです。
この心構えがないと、実績と評価がまだ足りないから仕事が増えていかないだけなのにも関わらず、
「クラウドソーシングって全然稼げないじゃん。やーめた。」
となってしまう可能性が高いんです。
最初は稼げなくても、ゆったりと構えてある程度の期間(半年~数年)という単位で仕事の受注を増やしていくことを考えていきましょう。
具体的なコツ(タスクをゲットするまで)
ではここからは具体的なコツを紹介していこうと思います。
まずは、仕事をゲットするまでのコツです。
①プロフィールを充実させる
仕事を発注する側がまず見るのがプロフィールです。
さまざまな項目がありますが、最優先で充実させるべきなのは自己紹介文です。
これを適当に書いてしまっては仕事ゲットは遠のいてしまうでしょう。
自己紹介文では年齢や住んでいる場所などは誰でも書くと思いますが、その他にも
- 翻訳の得意分野
- 英⇒日だけではなく日⇒英もできるのか
などを記載するのも忘れないでください。
得意分野に関しては、特に思いつかない人でも、例えば過去にデスクワークをしていれば「ビジネス文章」、IT関連会社に勤務している人なら「IT」など、本職や過去に経験のある仕事をヒントにすると考えつくと思います。
また、学歴や資格(英検やTOEIC)を記載しておくと翻訳ができるという説得力が増します。
留学をしたことのある人ならその経験も説得力のあるプロフィールを作るための強力な材料になるはずです。
使えるものはなんでも利用し、積極的に自分をアピールしていきましょう。
②低い単価の仕事もやる
たとえ単価の低い仕事でも、最初のうちは実績と評価を積んでいくために積極的にこなしていきましょう。
「自分を安く売るな」
と言っている人をたまに見ますが、これはすでに仕事を受注できている状態の人の話だと思います。
繰り返しにはなりますが大切なのは実績と評価です。
単価が高くても低くてもレビューの☆5つは☆5つに変わりはありません。
最初のうちは単価の低い仕事も真摯にこなし、レビューを稼いでいきましょう。
特に英語を使ってお金を稼いだ経験がない人は、たとえ得られる金額が少なくても、仕事をこなすだけで結構感動すると思います。
「うぉー!初めて英語で稼げた!」
という感覚は意外と気持ちが良いものですよ。
具体的なコツ(タスクを任されたあと)
なんとかしてタスクをゲットできた後のコツについて書いていこうと思います。
実は大事なのはここからです。
というのも、仕事の出来によって、そのクライアントがリピーターになってくれるのかが決まるからです。
非常に大事なことなのでもう一度言いますが、最も大事なのは実際にタスクをこなすというこの段階です。
「またこの人に頼みたいな」と思われるのも目標にしていきましょう。
①ちゃんとコミュニケーションをする
これは実際に翻訳の仕事を頼む側をやってみて気づいたことですが、「ちゃんとした仕事のコミュニケーション」を取れない人が本当に多いです。
仕事が決まるなり、
翻訳ですよね?
どれをやればいいんですか?
などと送ってくる人が非常に多いです。
少なくとも
お仕事のご依頼、ありがとうございます。
○○と申します。
今回はよろしくお願いいたします。
さっそくですが依頼内容の確認をさせていただきます。
のように始めるべきです。
また、翻訳の文章が送られてきた後も、
- どのくらいの期日で完成できそうなのか
- どのような注意点があるのか
など、クオリティの高い納品のためにできることを全て確認しておきましょう。
しっかりとしたコミュニケーションが取れている人でないと、依頼側もリピートしようという気になりません。
ましてや翻訳の仕事です。言葉のプロフェッショナルですよ。
コミュニケーションがしっかりとしていない人に翻訳の仕事を頼もうと思う依頼主はいないでしょう。
質の高い仕事は円滑なコミュニケーションを前提としています。
「翻訳さえちゃんとやっていれば仕事が継続してもらえる」
と思っている人は意外と多いですが、これは間違いです。
翻訳のクオリティ以外にも、リピートしてもらえるかを決める要素があるのをしっかりと頭に入れておきましょう。
②注意点・ルールを必ず守る
訳出のクオリティが大事なのが言うまでもありませんが、それ以前に、まず翻訳全体としての注意点や納品のルールをしっかりと頭に叩き込んでから作業に取り掛かりましょう。
注意点やルールというのは具体的に言うと、
- です・ます調 or ~だ・~である調
- そもそも何に使われる文章なのか
- いつまでに仕上げればいいのか
- どのファイル形式で送ればいいのか(txt,pdf・・・)
などなどです。
当たり前のことと思われるかもしれませんが、これを守らない人が非常に多いんです。
です・ます調だと再三言っているのにも関わらず「~だ・~である調」で送ってくる人がいます。pdfで送ってくれと言っているのにクラウドソーシングのメッセージ欄にそのまま訳文をぶちこんでくるちょっとアレな人もいます。
納期の確認も非常に大切です。
納期を守らない人は二度と仕事が来ないと考えてください。
たいていの場合は厳しい納期が設定されているので、必ず確認しましょう。
早く完成できそうならその旨もしっかり伝えてください。仕事が早いと評価も高くなります。
まとめ:当たり前のことをしっかりと
というわけで今回は翻訳のクラウドソーシングで稼ぐコツを紹介してみました。
気付いた人も多いかと思いますが、ここで紹介したことは、お金をもらって何かをする上では至極当たり前のことばかりです。
しかし、これら当たり前のことができていない人が多いんです。
これはチャンスです。
当たり前のことができるだけで評価が高くなるわけですからね。
自分をアピールし、仕事をもらえたらしっかりとコミュニケーションを取りながら、ルールと期日を守って納品する。
これがしっかりとできれば実績と評価は自然と蓄積していくはずです。
ぜひ参考にしてみてください。
ちなみに、ぼく自身さまざまなクラウドソーシングで翻訳の受注・発注をしてきましたが、もっとも良かったのは『ランサーズ』でした。
(ランサーズ公式ページ)
理由としては、単純に規模が大きいので仕事をゲットできるチャンスが多いのと、管理画面の使い勝手が良いからです。
興味がある方はぜひ利用してみてください。
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『話すための英語力』(鳥飼玖美子著)は英語が話せるようになりたい人必読!【レビュー】
『話すための英語力』という本がかなりの良書だったのでレビューしていこうと思います。
著者は元同時通訳者で、NHKの英語講座でも有名な鳥飼玖美子氏。
この本は『本物の英語力』という本の続編にあたります。
『本物の英語力』は10万部越えのベストセラー。
このブログでも詳細なレビューを書きました。
(参考記事)
『本物の英語力』(鳥飼玖美子)は真っ当な英語勉強法を示してくれる良書である
前著『本物の英語力』では、 英語の勉強方法について具体的に書かれていましたが、今回の『話すための英語力』は、英語を"話す"ことに焦点が当てられており、これを読むことで
英語でコミュニケーションを取るための戦略
がわかるようになっています。
英語を話すのは簡単なことではない
この本は、まず「英語を話すのは実際難しい」という現実の確認から始まります。
日本社会において、英語は日常的に使う第二言語ではなく、あくまでも「外国語」であることです。日本では日本語が国語ですから、英語が使えなくても日本語が使えれば何の支障もありません。
(20ページより)
これは本当ですね。日本は日本語さえできれば何の不自由なく暮らせる国。
仕事などで英語を使うという人でない限り、英語を使う"必要性"が出てこないんです。
仕事のために海外へ行った人が、何年かすればその国の言語をちゃんと話せるようになることからもわかるように、語学学習において「必要に迫られているのかどうか」はかなり大事だと言えます。
三つ目は、心理的要因です。具体的には、「不安」という厄介な現実です。
(略)
「他人の前でみっともない英語をしゃべりたくない」と自分の英語運用能力や他人の評価が心配になりますし、下手な英語をしゃべっている我が身の情けなさに自尊心がいたく傷つきます。
(24〜25ページより)
これもわかりますね。
世界的に見ても日本人は自分の話す英語に自信がないことがわかっているようです。
しかし、自信を持ってどんどん積極的に話していかなければスピーキングの力は伸びていきません。このような心理的な面も日本人の英語スピーキング力が低い要因でしょうね。
本の中では他にも日本人にとって英語が難しい理由がいくつか挙げられていますが、最初に「英語って難しいよね」という確認から入るのがいかにも鳥飼先生っぽくて良いなと思いました。
「英会話なんて誰でもできる!簡単だ!」
というノリの英語本って多いと思うんですけど、正直うさんくさいですよね。
事実を分析し、冷静な視点から語る。
それが鳥飼先生の著書がどれも良書である理由だと思います。
英語には英語の"約束事"がある
『話すための英語力』は英語のコミュニケーションについての本ですが、会話フレーズを載せて解説するだけ、といったような内容の薄い本ではありません。
もっと広い範囲で、英語でのコミュニケーションに役立つコツが書かれているんです。
筆者は、コミュニケーションを上手く成立させるためには、英語独特の"決まりごと"を意識するのが大切だと説きます。
円滑なコミュニケーションが成立するには、言語能力に加えて話し方の決まりというか暗黙の約束事も必要になるわけで、これは母語でない言語の場合には一朝一夕には習得できません。コミュニケーションは情報伝達だと考えられがちですが、実際にはそれだけにとどまらない複雑な相互行為と言えるので、会話の本や参考書で網羅することはできませんし・・・
(30ページより)
たとえば、うなづき・あいづちについてです。
うなづき自体が日本語母語話者ほど多くありません。
このような「うなづきなし」の人々と相対すると、日本の英語学習者は落ち着かない気持ちになるようです。
(60~61ページより)
日本語の会話では、相手が何か言う度にうなづくことで、自分が相手の話を聞いていることを相手に知らせるのが普通ですが、英語ではうなづきの回数はかなり少なく、ほとんど顔を動かさずにじっと相手の顔を見ている時間が長いんです。
これについては以前ブログ記事でも書きました。
(参考記事)
教科書では教えてくれない!日本人が外国人と英語で会話をするときに気を付けるべき3つのこと。
うなづきの頻度って実はかなり大事なんです。
というのも、意識しないと、英語で話しているときも日本語の時と同じように「うん、うん」とうなづいてしまい、これが相手に
「うんうんうん。で?で?で?」
という挑発的な印象を与えてしまう可能性があるからです。
うなづき以外だと、「褒め」について説明された箇所も印象的でした。
日本語話者が意外に苦手なのが、「褒める」という言語活動です。
(略)
英語ではちょっとしたことで相手を褒めます。
(略)
それに比して、日本語では英語ほど頻繁に褒め言葉を繰り出さないし、英語でなら褒める場合も褒めません。
(73ページより)
日本語では「他人を褒める」というよりは「自分を卑下する」頻度の方がはるかに多いと思いますが、英語ではちょっとしたことでもおおげさに褒めます。
たとえば人の服を見た時に、「今まで見た服の中で一番綺麗」というような表現を使って褒めます。
英語を話す時に、この種類のコミュニケーションになかなか慣れることができない日本人は多いなと思います。
どんどん褒めて、褒められたら素直に「ありがとう」と言う
英語を話す時にこれを意識すれば、よりスムーズにコミュニケーションがとれると思います。
「人を褒めず、褒められたら自分を卑下するようなことを言う」
これは日本語では変ではありませんが、英語でこれをやってしまうと相手に「?」と思われてしまうかもしれません。
具体的な表現も学べる!
いま書いたように、『話すための英語力』では、英会話の際に役立つコツが学べますが、具体的な英語のフレーズについてもかなり載っています。
たとえば
意外に丁寧な英語
というセクションでは、依頼する表現について、
(1)Please write a letter of recommendation for me.
「推薦状、書いてください」
(2)Would you please write a letter of recommendation for me?
「推薦状を書いて下さいますか?」
・・・
・・・
・・・
(111ページより)
と、段階的に全5パターンの依頼表現が紹介されています。
こういうのは本当にためになりますね。
具体的に英文が載っているのはかなりうれしいです。
本で読んだ内容を実際の英文で実感するというプロセスを踏むことで、記憶に残りやすいですね。
この本を読む人は、ぜひ載っている英文の読み込みも実践してみてください。
『話すための英語力』は、このように「コミュニケーション全般」という抽象的で範囲の広い話と「英文を使った実際のフレーズ」というこれ以上ないくらい具体的な話がバランスよく組み合わされているので、レベルが高いことが論じられているのにも関わらず、読んでいて全く飽きないんです。
実際、鳥飼玖美子先生は大学で異文化コミュニケーションを専門的に研究されていた方なので、専門家という立場から難しい話をすればいくらでもできるのだと思います。
しかし、この本は誰が読んでもわかるように書かれています。
これはスゴイことだなと思うんですよね。
「エライ先生」の本って、難しい言葉で難しいことについて書かれたものが多いですから。
そういう本を読むと、「あんたが頭良いのはわかったから、一般人でもわかる言葉で説明してくれ!」と思ってしまいます。
本当にスゴイのは、「レベルの高い話を誰でもわかるように書く」ことだと思うんです。
『話すための英語力』はまさにそんな感じで、コミュニケーションについての深い考察が、誰でもわかるように書かれています。
まとめ
というわけで今回は鳥飼玖美子先生の最新刊『話すための英語力』をレビューしてみました。
いつも書評を書くときは、本の気になった部分にボールペンで線を引きながら読み、それを眺めながらどんなレビューを書こうか考えるのですが、今回は本がボールペンで引いた線だらけで大変なことになってしまいました。
それだけ密度が高い本ということなのでしょう。
実際、この本についてはぼくも今後何回も見返す必要があるなと感じています。
新書サイズの本ですが、英語コミュニケーションについてのコツがこれでもかというくらい詰まっています。
英語でのコミュニケーションを上手く成立させたいと思っている人は、ぜひ手に取って読んでみてください!
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