英検1級のリスニング対策とおすすめの勉強法をまとめてみた!
リスニング対策が不十分なまま英検1級の試験日を迎える受験者は非常に多いです。
これは、英検1級では、単語・読解問題で出題される語彙のレベルが高く、また、ライティング問題も難しいため、たいていの受験者は語彙・読解とライティングに力を入れて対策をする、というのが大きな理由です。
しかし、リスニング問題は筆記試験の3分の1という大きな割合を占めます。しっかりと対策しないと合否に大きく響いてしまうんです。
今回は、英検1級のリスニング問題にフォーカスして、対策と勉強方法を紹介していきたいと思います。
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過去問+問題集が基本
まず、英検1級のリスニング全問題に共通する基本的な勉強方法を紹介していこうと思います。
対策の基本は、
- 過去問や問題集を使って演習をする
- 解いた問題を使ってリスニング力を上げるトレーニングをする
の2ステップです。
やはり、本番と同じ形式の問題をどんどん解いていくのが最も効果的です。
いろいろな問題集が出ていますが、まずは迷わず過去問を使いましょう。
CDは別売りになっているので注意してください。
過去問を使って基本的には演習をし、足りなくなったら『英検1級リスニング問題150』という問題集を使っていきます。
このテキストには、過去に出題された問題からピックアップされた良問+オリジナル予想問題が計150問収録されています。
過去問以外で、本番同様の形式のトレーニングができる問題集ではこのテキストがベストです。
ぼく自身このテキストを使いましたが、英検1級の問題形式にどっぷり浸かることができ、合格にかなり役立ったと感じています。
さて、これらのテキストを使って問題演習を進めていくわけですが、解いてただ答え合わせをするだけではリスニングの点は上がりません。
大事なのは「解いた後」です。
問題演習をした教材を使ってリスニング力をアップさせるためのトレーニングを行っていきましょう。
①シャドーイング
まず、絶対にやっていただきたいのがシャドーイングです。
シャドーイングとは、英語の音声を聞きながら、数語遅れて同じ内容を口に出して繰り返すトレーニング方法のことです。
シャドーイングをすることで、英語のリズムを体に染み込ませることができ、英語を聞いて理解するのが楽になります。
また、「どこが苦手なのか」を知るという意味でもシャドーイングは重要です。
問題を解いてみたら、まず一度シャドーイングをやってみてください。
うまく口に出して繰り返せないところがあったら、そこが自分の苦手なところです。
重点的に練習するようにしましょう。
②リピーティング
リピーティングとは、ある程度の長さの英語を聞いたあとに音声を一度止め、聞いた内容をそのまま自分の口で再現するトレーニングです。「リプロダクション」とも呼ばれます。
ひとつ前で紹介したシャドーイングと似ていますが、得られる効果はかなり違います。
リピーティングでは、聞いた音声を一時的に記憶の中にとどめておく必要があるので、記憶力(リテンション)を高める効果があるんです。
リスニングを向上させる上で記憶力は非常に重要です。
特に英検1級のリスニングでは長い英語を聞いて問題に答えなければならない場合が多いので、聞いた情報をいかに長く・正確に記憶にとどめておけるのかがカギになってきます。
リピーティングを行うことで英語が頭に残りやすくなるので(これ本当です)、問題を解くのがかなり楽になります。
ちなみに、リピーティングの詳しいやり方については別の記事にまとめたのでぜひ参考にしてみてください。
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Part別勉強法まとめ
英検のリスニング問題は4つのパートに分かれており、
Part1・・・対話問題
Part2・・・パッセージ問題
Part3・・・リアルライフ問題
Part4・・・インタビュー問題
という構成になっています。
前半で書いた通り、過去問を使った問題演習+シャドーイング・リピーティングが対策の基本ではあります。
ただ、パートごとにかなり特色があり、それぞれの問題パターンを意識した+アルファの対策をすることでさらなる点数アップが期待できます。
苦手なパートがあるという場合も、そこを重点的に補充していきましょう。
ここでは、各パートの特徴を見ながら対策を紹介していこうと思います。
Part1
会話を聞いて、ひとつの質問に答えるのがPart1です。合計10問出題されます。
シンプルで、ややこしいひっかけ問題も出ないので、他のパートと比べるとかなり解きやすいパート1ですが、対策をしていく上でひとつ注意点があります。
それはずばり「語彙」です。
日常生活やビジネスシーンそ想定した会話が主に出題されますが、この問題の対話で使われる表現には、普通はあまり使われないようなものがよく出てきます。
たとえば「良い評判」は
a good reputation
と言うのが普通でしょう。
しかし英検1級のリスニングでは
a sterling reputation
という表現で出てきたりします。
しかも、解答によく絡みます。
このようなちょっとひねった表現が出てくるたびに「あれ!?」と思ってしまったら製作者の思うツボです。
対策としては、過去問を解く過程で出てきたわからない表現をメモするなどして覚えるのはもちろん、語彙を普段からどんどん覚えるトレーニングをしていきましょう。
英検1級の語彙問題対策を徹底的にやりこむのは特におすすめです。
(関連記事)
Part2
Part2ではまとまった量の英語を聞き、質問に2つ答える形式です。
このパートの特徴は、放送される英文の難易度がかなり高いことです。
科学や歴史、文化など、高度な内容が多いんです。
英検1級リスニングの中では最も難しい英文だと言えますね。
このパートが苦手だという人は多いと思います。
が、ひとつの放送に対して質問が2つなので、全くわからないとそれで2問落としてしまうというリスクがあり、ここをしっかりと得点できるのかはかなり大きいんです。
具体的な対策ですが、Part2で多くの問題を落としてしまうという人は、リーディングの対策に力を入れていくことでミスが減るかもしれません。
というのも、Part2で出題される英文は、1級の読解問題で出題される文章を短く縮めて少し難易度を落としたくらいの内容で、性質としてかなり似ているからです。
(英検1級読解対策はこちらから)
また、『CNN English Express』というテキストを使って学習するのもかなりおすすめです。
CNN ENGLISH EXPRESS (イングリッシュ・エクスプレス) 2018年 11月号【インタビュー】ケイト・ウィンスレット【特集】副詞で覚える「句動詞」
- 作者: CNN English Express編
- 出版社/メーカー: 朝日出版社
- 発売日: 2018/10/06
- メディア: 雑誌
- この商品を含むブログを見る
このテキストには、アメリカのニュース局CNNのニュース音源とスクリプトが収録されています。
リスニングの力自体が上がるのはもちろんですが、ニュースを使って勉強することで背景知識が付くのでおすすめです。
『CNN English Express』は、ぼくもかなりやり込みました。
背景知識と高いリスニング力が要求される英検1級対策には理想的なテキストなんです。
Part3
続くPart3は「リアルライフ問題」です。
その名の通り、実際の生活にフォーカスした内容が出題されます。
たとえば、公共の場でのアナウンスや、映画館に電話したときの自動音声ガイドなどです。
リアルライフ問題の最大の特徴は、他の問題と違い、問題と選択肢がすでに問題用紙に印刷されているという点です。
どんなシチュエーションを想定しているのかについての説明も載っており、放送を聞く前にそれらを読むための時間が10秒間与えられます。
日常生活を想定した内容なので、Part2のように難しい英文が出てくることもなく、問題も放送を聞く前からわかっているので、最も簡単なパートだと言えます。
本番ではここで落とさないようにしましょう。
ただ、比較的簡単だとは言ったものの、Part3では問題を読む(リーディング)のと放送を聞く(リスニング)のをどちらも行う必要があるので、リーディングとリスニングをマルチにこなしていくのに慣れていない人には少しキツいかもしれません。
そういう場合はTOEICのPart3,4を解くと良い対策になります。
1回放送を聞いたあとに3つの質問に答えなければいけないので(選択肢は印刷されています)、「読む」と「聞く」をマルチに行う力がつきます。
いろいろな問題集が出ていますが、おすすめは少し難易度の高い問題が収録されているテキストです。
『TOEIC TEST パート3・4特急 実力養成ドリル』は中でも特におすすめです。
- 作者: 神崎正哉,Daniel Warriner
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2012/05/18
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 5回
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Part4
最後のパートは「インタビュー問題」。
1対1のインタビュー音声を聞いたあとに、2つの問いに答えるという形式です。
インタビュー問題の難しいポイントは2つあります。
まず、単純に長いです。
時間にして約3分以上あります。
問いに答えられるのかという前に、集中した状態で3分以上英語を聞き続けられるのかが試されていると言えますね。
もうひとつの難しいポイントは、言いよどみや言い直しなど、実際の発話を意識した音声になっていることです。
あまり難しい表現は使われませんが、リアルな発話感で話されているので、内容のわりに聞き取りにくいと感じるでしょう。
過去問と問題集の演習でもある程度対策はできますが、これら2つのポイントを克服するためには、本当のインタビューを使ったトレーニングも積んでおくと効果的です。
教材としては『ENGLISH JOURNAL』が非常におすすめです。
この教材を使ってシャドーイングをしましょう。
Part4よりも難易度は高くなりますが、このレベルの英文を聞いておくことで本番のリスニングは楽に感じられるでしょう。
その他おすすめトレーニング方法
日本語を英語に訳してみる
過去問を使って行うトレーニングとして、シャドーイングとリピーティングを紹介しました。
これらのトレーニング方法で基本的には大丈夫ですが、もしこれらに飽きてきたら和文英訳のトレーニングを口頭でやってみるのもおすすめです。
やり方は簡単です。
リスニング問題の答えの全訳を見て、それを文単位で英語に訳していきます。
何かに書く必要はありません。口頭でOKです。
これをやることでまず英語の発信力がつきます。
リスニングとは関係がないように思えるかもしれませんが、自分で発信できる英語は確実に聞き取れる英語です。
つまり、結果的にリスニング力もアップするんです。
シャドーイング、リピーティング、和文英訳などさまざまな方法を紹介しましたが、とにかく、色々な角度から過去問を"切り刻んでいって"欲しんです。
英検1級の過去問はとにかく英文のクオリティが高いので、絶対に使い倒すべきです。
TOEICの問題が使える!
TOEICの問題が英検1級のリスニング対策に有効です。
Part3の勉強法で、TOEICリスニング問題集が使えると書きましたが、それ以外にも、たとえばPart1の会話問題でよく出るビジネス会話についても、TOEICの問題集を使ってトレーニングができます。
TOEICのリスニングパートは、語彙レベルは高くありませんが、英検のリスニングよりも全体的にスピードが速く、集中力もより要求されます。
なので、英検1級の勉強をしている人はTOEICのリスニング問題にどんどん挑戦して、集中力や「英語を聞き、情報をすばやく処理する力」を養っていくのがおすすめです。
さきほど紹介した『パート3・4特急 実力養成ドリル』はおすすめですし、『サラリーマン特急 新形式リスニング』もかなり使えます。
さいごに
というわけで今回は英検1級のリスニング対策と勉強法をまとめてみました。
まとめると、
- 過去問を使い、シャドーイングとリピーティングをする
- 問題数が足りない場合は『英検1級リスニング問題 150』を追加で使う
- 苦手なパートについてはそれぞれ補充する
のがおすすめの対策です。
ぜひ参考にしてみてください。
それではまた!
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リピーティングのやり方と効果をまとめてみた!【英語リスニング勉強法】
英語のトレーニング法のひとつとして「リピーティング」という方法があります。
これは簡単に言うと、ある長さの英語を聞いたあとに、それをそのまま自分の口でもう一回再現するトレーニング方法です。
英語力、特にリスニングの力を向上させるのに非常に有効な方法で、同時通訳者の養成学校でも訓練法として採用されています。
最近はだんだんと認知度が上がっているリピーティングですが、注目され始めている一方で、しっかりとしたやり方を知らない人が多いのが現状です。
リピーティングと一言で言っても、やり方次第で効果に大きな差が出ます。
今回は、リピーティングのやり方と効果についてまとめてみました。
【もくじ】
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リピーティングのやり方
リピーティングは2ステップでやっていきます。
簡単に言うと、1回目は「数語を正確に」2回目以降は「長い文をざっくりと」です。
詳しく説明していきます。
①英語を数語聞き、それを口に出して繰り返す(1回目)
英語の音声を数語程度聞いた時点で音声を止め、それを正確に繰り返します。この時点ではスクリプトはまだ見ないでください。
繰り返せなかったところについては音声を戻し、もう1回チャレンジします。
それでも聞き取れなかったところはスクリプトを確認してください。
わからなかったところについては後でまた見てもわかるように、マーカーなどで印をつけておきましょう。
このように「自分がどこが苦手なのか」、弱点が浮き彫りになるのがリピーティングをやるひとつのメリットです。
うまくリピーティングができなくても「できなかった」と悲観するのではなく、「わからないところが見つかってよかった」と思うようにしましょう。
また、音声を繰り返す際に注意しなければならないことが2つあります。
それは、
- 意味を理解して繰り返す
- 聞き手がいるかのように話す
の2つです。
リピーティングの効果を最大限まで上げるためには、ただ音声をマネして繰り返すだけではダメで、意味を理解しながら繰り返す必要があります。
また、英語を自分で口に出すときも、ただ言うだけではなく、そこに自分の英語を聞いている相手がいて、その人に向かって話しているんだ、という気持ちを持って話すと効果倍増です。
意味を取らず、相手がいることも想定せずにやってしまうと、ただの作業になってしまい、メリハリのないトレーニングになってしまうんです。
この2つの意識をもつことで集中して取り組むことができ、効果が確実に増します。
その日にやろうと決めた範囲について、数語ごとでも最後まで正確に繰り返せるようになった時点で1回目は終了です。
②聞く量を増やしていく(2回目以降)
2回目以降は、1回で聞く英語の量をだんだんと増やしていきましょう。
①で紹介した方法だけでもかなり効果はありますが、このトレーニングをすることでさらに効果を上げていくことができます。
①では数語単位で繰り返していたのを、だんだんと増やしていき、自分が限界だと思う長さギリギリに挑戦してみてください。
2回目のリピーティングでは、1回目と少し違ったコツがあります。
それは、
必ずしも一字一句正確に繰り返す必要はない
ということです。
長めの英語をリピーティングするときは、多少抜けがあったり、表現が違っていても気にしないでください。
繰り返しの精度については完璧になる必要はありません。
というか、完璧に繰り返そうとすると、長い英語には対応できないんです。
1回目のリピーティングでは、聞く英語が数語だけなので、一字一句違わずに繰り返すことが可能です。
しかし、人間の記憶力には限界があるので、長くなると正確に繰り返すのは不可能なんです。
コツは、聞いた英語を文字としてではなく、「意味のカタマリや映像で」保持して、それを頼りに口で再生することです。
1回目ですでに英文の意味は理解しているので、聞いた英語を意味のカタマリとしてとらえるのは比較的簡単だと思います。
「文字」ではなく「意味」で記憶に保持し、それを元に繰り返す。
これを意識してトレーニングすることで、比較的長い英文もリピーティングできるようになってくるんです。
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リピーティングの効果
①リスニング力が向上する
リピーティングに取り組むことで、大幅なリスニング力アップが期待できます。
まず、これはさっきも書いたことですが、リピーティングをすることで、自分がちゃんと聞き取れないところが浮き彫りになります。
これは、ただ聞き流しているだけではわからない部分です。
自分の口で再現しようとする、その行為を通してはじめて自分が苦手な箇所が見えてくるんです。
浮き彫りになった箇所については教材にマーカーなどで印をつけ、意識的に復習することで、リスニングにおいて苦手な箇所をどんどん減らすことができます。
また、リピーティングではより密度の濃いリスニングができます。
聞いた音声を自分の口で再現するとなると、普通に聞くのとは段違いの集中力を要求されます。
実際にやってみるとわかると思いますが、リピーティングは非常に「疲れる」トレーニングで、20分もやるとへとへとになってしまう人がほとんどだと思います。
しかしこれは、それだけリピーティングが密度の濃い学習方法だということです。
ものすごい集中状態で英文を聞くことになるので、その分リスニング力アップも期待できるんです。
リスニングにおける記憶力が向上するのも大きなメリットです。
2回目以降の長いリピーティングでは、聞いた英語を意味のカタマリとして記憶に一時的に保持し、それをたよりに英語を再現する、と説明しました。
これを続けることで、記憶に一時的にとどめておくことができる英語の量が増えていきます。
これがリスニング時に力を発揮します。
聞いた英語が記憶に残りやすくなるので、理解力も増すんです。
②スピーキング力が向上する
リピーティングはリスニングのトレーニングとして有名ですが、実はスピーキング力も大きく上げてくれます。
よく考えてみると、リピーティングで実際にやってることの50%って「話すこと」なんです。
話していること自体は聞いたことのオウム返しですが、英語を聞き、意味を理解した上で発話する、という一連の流れは英会話と同じです。
「リピーティングのやり方①」では、意味を取りながら、相手があたかもそこにいるようにやるのがコツだと言いましたが、これはスピーキング力アップも狙ってのコツなんです。
この意識ひとつもつことで、リスニングもスピーキングも同時に効果的に鍛えることができるトレーニング方法に様変わりします。
意識の差なので、はたから見たら何も変わらないんですが、だからこそ見落としがちな部分なんです。
リピーティングの勉強法というと、何回やるとか、何分やるとか、「方式の部分」ばかりに注目が集まりがちですが、一番大事なのは意識の部分です。
リピーティングにおすすめの教材
リピーティングをやる上で教材選びは大事です。
中でも適切な難易度の教材を選べるのかがカギとなってきます。
コツとしては、簡単すぎず、難しすぎない教材を選ぶことです。「だいたいわかるけどたまにわからない」くらいの負荷が最も効果的です。
(初心者)⇒英検やTOEICの教材
初心者は英検やTOEICなどの、資格試験にフォーカスした参考書を使うのがベストです。
理由は、わからない部分があっても解説がしっかりしていますし、何より英文がお手本のような英語で、クオリティが高いからです。
英検の参考書は特におすすめで、級によって細かい難易度選択が可能ですし、テーマも偏りなく多岐にわたります。
実用的な文が最も多いという意味で2級は個人的にかなりおすすめです。
また、TOEICのリスニング教材もかなりいいです。
ビジネス表現が多く含まれているので、将来的に英語を実際に使ってみたいという人はTOEICの教材で決まりです。
スマホアプリですぐ聞けて、CDの読み込みや音声ダウンロードの必要がない『サラリーマン特急リスニング』は値段もリーズナブルでおすすめです。
⇒『TOEIC TEST サラリーマン特急 新形式リスニング』で良問のストックを増やそう!アプリも優秀!(関連記事)
(中級者~上級者)⇒海外ドラマ、ニュース
中級者以上は海外ドラマを使ったリピーティングに挑戦してみるのもおすすめです。
海外ドラマと聞くと「難しそう」と思う人もいるかもしれませんが、『フレンズ』などの、比較的やさしい海外ドラマもあるので、最初はそれらからトライすれば段階的に海外ドラマを英語学習に取り入れていくことができます。
動画配信サービスで見るのもひとつの手ですが、何回も止めるリピーティング用の教材として考えると、動作環境的に安定するDVDを使うのが無難でしょう。
フレンズ I 〈ファースト・シーズン〉 セット1 [DVD]
- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
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ちなみにこの『フレンズ』のシーズン1前半セットはめちゃくちゃ売れていて、アマゾンランキング大賞1位です。
(海外ドラマを使った具体的な勉強方法については下記の記事にまとめました)
海外ドラマ以外にも、中級者以上の人はニュースをリピーティングの教材にしても効果的です。
上級者ならYoutubeなどで適当にニュースを探してリピーティングをすることもできると思いますが、かなり難易度が高いです。
そこでおすすめなのが『CNN English Express』というテキストです。
CNN ENGLISH EXPRESS (イングリッシュ・エクスプレス) 2018年 11月号【インタビュー】ケイト・ウィンスレット【特集】副詞で覚える「句動詞」
- 作者: CNN English Express編
- 出版社/メーカー: 朝日出版社
- 発売日: 2018/10/06
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この本には、アメリカのニュース局CNNのニュースが、スクリプトと共に収録されています。
月刊誌なので、毎月買って取り組むことで学習にリズムがつくようになるというメリットもありおすすめです。
まとめ:シャドーイングと組み合わせると強力!
というわけでリピーティングの
- 手順
- 効果
- テキスト
についてまとめてみました。
ちなみに、似たようなトレーニング方法にシャドーイングというのがあります。
シャドーイングとは、英語を聞きながら数語遅れて自分の口で唱えていくトレーニング方法です。
シャドーイングもリスニング力の向上に効果がある有効なトレーニング方法です。
おすすめなのは、同じ教材を使って、リピーティングとシャドーイング両方トレーニングすることです。
リピーティングの方が疲れるので、最初にリピーティングをやって、疲れてきたらシャドーイングに切り替える、というのがおすすめです。ぼくもこの方法で普段トレーニングしています。
シャドーイングのやり方については別の記事にまとめたのでそちらもぜひ。
⇒シャドーイングの効果を何倍にも上げるやり方!大事なのは"注意の切り替え"だ!
それではまた!
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TOEIC SWテストのおすすめ参考書・問題集をまとめてみた【スピーキング&ライティング】
TOEIC SW(スピーキング&ライティング)テスト対策におすすめの参考書を紹介していこうと思います。
英語の資格試験対策には、参考書選びが非常に重要です。
今回この記事では、効率良く、高い効果を挙げられるテキストを厳選しました。
TOEIC SWテストを受験しようと思っている方はぜひ参考にしてみてください。
なお、具体的な勉強方法については別の記事に詳しくまとめていますので、ぜひこちらも参照していただければと思います。
⇒TOEIC SWスピーキングの対策とおすすめの勉強法をまとめてみた
⇒TOEIC SWライティングの対策とおすすめの勉強法をまとめてみた
公式問題集
TOEIC SWの対策をしようと思ったときに、まず用意すべきなのが『公式問題集』です。
TOEIC Speaking & Writing 公式 テストの解説と練習問題
- 作者: Educational Testing Service
- 出版社/メーカー: 国際ビジネスコミュニケーション協会
- 発売日: 2015/12/16
- メディア: 大型本
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TOEIC SWテストはスピーキング/ライティングテストなので、マルバツで正解が決まるわけではなく、採点基準がいくつかあり、それを元に総合的に判断されスコアが決まります。
なので、対策をしようと思ったらまずは最初に採点基準を頭に叩き込み、どういう解答が評価されるのかを知る必要があるんです。
この公式テキストには採点基準が載っており、さらにそれを元に書かれた模範解答も試験5回分収録されています。
実際にテストを作っている機関が出しているテキストです。
絶対に間違いがなく、最も信頼できる本だといえます。
とにかく、この問題集で「どんなテストなのか?」を知るところからすべてが始まります。必ず手元に用意して何回も参照するようにしましょう。
メインテキスト
TOEIC SWの対策をするにあたっては、
- どんな問題が出るのか?
- 解く際のコツ・テクニック
がすべての問題について説明されているテキストを1冊用意し、これをメインテキストとして学習の中心にするのがおすすめです。
このような総合対策テキストは何種類か出ているので、特徴を挙げながら比較して紹介していこうと思います。
TOEICテスト スピーキング/ライティング 総合対策
総合対策ができるテキストの中では最も人気のある本です。
このテキストでは、
- どんな問題が出るのか
- この問題ができるとこんなシーンで役立つ
- 攻略するためのコツ
- 例題と解説、模範解答
- トレーニング問題
が収録されており、オールラウンドな、まさに総合的に対策ができるテキストになっています。
分量も多くはなく、読みやすいので初心者でも安心して使うことができるのが最大の特徴です。
ある程度英語ができるという人でも、とりあえずTOEIC SWの概要が知りたいという人はこれを使えば間違いないでしょう。
ただし、高得点を狙う人には少し物足りないかもしれないので、そういう人はこれから紹介する2冊の中から選んでください。
頂上制覇 TOEICテスト スピーキング/ライティング 究極の技術
頂上制覇 TOEIC(R)テスト スピーキング/ライティング 究極の技術(テクニック) (頂上制覇 TOEIC(R)テスト 究極の技術(テクニック) シリーズ)
- 作者: ロバート・ヒルキ,上原雅子,横川綾子,トニー・クック
- 出版社/メーカー: 研究社
- 発売日: 2013/03/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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こちらもメインテキストとしてかなりおすすめです。
出題されるすべての問題について、
- 問題形式の説明
- 採点ポイント
- サンプル問題
- 攻略法
が書かれています。
実際に使ってみていちばん最初に思った感想は、
「テンプレートがしっかりしているな」
ということでした。
TOEIC SWテストでは、定型表現、テンプレート(解答のひな形)をあらかじめ用意しておくのがセオリーです。
この参考書では、使える定型表現がしっかりと掲載され、くわしく説明されているんです。
全体としては、ひとつ前で紹介したテキストよりは説明が細かく、サンプル問題の数も多いという印象です。
なので、今後続けてTOEIC SWを受験することでスコアアップを狙っていこうという人は、比較的本格的なこちらのテキストを使いましょう。
本気で鍛えるビジネス英語 TOEICテスト スピーキング/ライティング
本気で鍛えるビジネス英語 TOEIC(R)テスト スピーキング/ライティング
- 作者: レアジョブ
- 出版社/メーカー: 研究社
- 発売日: 2013/04/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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メインテキストの候補としては最も本格的なのがこのテキストです。
オンライン英会話で有名なレアジョブから出ているというだけあって、スピーキングに関する攻略法がかなり充実しています。
練習問題も多く収録されているので、このテキストを徹底的にやり込めば、かなり実力がつくでしょう。
ただし、内容が充実している分、このテキストを1周するためにかかる時間も多くなるので、しっかりと対策をして高得点を狙っていきたい人向けです。
模試問題集
ある程度対策が進んできたら、本番と同じ形式で問題を解きまくり、試験の形式自体に慣れるのが大事です。
メインテキストや公式問題集だけではどうしても問題の数が足りないので、模試問題集を使って実践的なトレーニングを積んでいきましょう。
TOEIC スピーキングテスト リアル模試15回
[CD-ROM付]TOEICスピーキングテスト リアル模試15回
- 作者: キム・キョンア,安河内哲也,澤田健治
- 出版社/メーカー: コスモピア
- 発売日: 2014/03/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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スピーキングテストの問題が15セット収録された問題集です。
価格が約2800円なので、1回あたり約186円で問題演習ができます。これはかなりお得ですね。
収録されているのはスピーキング問題だけですが、スピーキングはライティングテストよりも難易度が高く、しかも大抵の人は書くよりも話す方が苦手なので、まずはこの問題集を使って重点的にスピーキングのトレーニングをするのがおすすめです。
このテキストの良いところは、ほとんどの問題について解答例が2つ提示されていることです。
ピカピカの100点満点の模範解答と、「高得点は最低取れる」くらいの解答が2つ載っています。復習のときに、複数の視点から問題を見ることは重要です。
また、PCに入れて使うことで本番同様の画面操作で問題が解けるCD-ROMが付いています。
これを使って事前にPC操作に慣れておくことで、本番で落ち着いて問題に取り組むことができるでしょう。
TOEICテスト スピーキング/ライティング 完全模試
スピーキング、ライティング両方について、計5回分の模試を収録したテキストです。
超有名英語講師の安河内哲也先生が監修しています。
この問題集は、とにかく模範解答が良いです。
良い意味で「無難な」解答。難しすぎることなく、しかし確実に高得点が狙えるような解答が紹介されています。
本当にクオリティが高いので、この本の模範解答は丸暗記してしまうくらいの勢いで音読しましょう。
その他おすすめテキスト
ここまではTOEIC SWテストに特化した参考書を紹介してきましたが、ここからはそれ以外のテキストで、SW対策として効果的なものを選んでみました。
英語耳
- 作者: 松澤喜好
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2010/08/12
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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スピーキングテストのすべての問題において共通する採点ポイントがあります。
それは「発音」です。
いかに中身を充実させても、わかりやすい発音で話すことができないと、高いスコアを取ることはできません。
この『英語耳』では、英語で使われる発音ひとつひとつについて、音の出し方とそのトレーニングができるようになっています。
「発音のために参考書1冊やるのはなぁ・・・」
と思った人もいるかもしれませんが、発音を学習すると、スピーキングテスト対策だけではなく、英語学習全体に良い影響が出ます。
(関連記事)
⇒英語の発音ができるようになりたいなら『英語耳』!ネイティブばりの発音を身につけよう!
これを機会にしっかりと発音に取り組んでみるというのはどうでしょうか。
どんどん話すための瞬間英作文トレーニング
どんどん話すための瞬間英作文トレーニング (CD BOOK)
- 作者: 森沢洋介
- 出版社/メーカー: ベレ出版
- 発売日: 2006/10/25
- メディア: 単行本
- 購入: 80人 クリック: 383回
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売れに売れているこの本ですが、TOEIC SW対策にも非常に有効です。
この本では中学校レベルの文を使って「瞬間英作文」ができます。
「瞬間英作文」とは、文字通り瞬間的に英作文をするトレーニング方法で、日本語の文、たとえば
わたしは学生です。
という文を見たらすぐに
I am a student.
という英文を口頭で作ります。
これによって中学レベルの英文法が"使える"ようになります。
(関連記事)
⇒『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』で英文法を感覚レベルで身に付ける!
特にライティングの写真説明問題ではかなりの威力を発揮します。
この本を使ってトレーニングすることで英文を"素早く正確に"作れるようになるので、時間が短縮され、さらに細かい文法のミスもかなり減らすことができるんです。
英作文ハイパートレーニング 和文英訳編
ひとつ前で紹介した『瞬間英作文』でもライティングにおける文法ミスをかなり減らすことができますが、細かいミスをゼロにし、高得点を狙っていきたいという人は、この『ハイパートレーニング』にも取り組んでください。
この本では、各文法事項について和文英訳の問題と文法の解説が載っています。
英文法を「読んでわかる」レベルからさらに一歩進み、「ちゃんと使える」レベルまで持っていくことにフォーカスした説明がされています。
「え、大学入試の参考書!?」
と思った人もいるかもしれませんが、ライティング教材が一番充実しているのは大学入試の参考書です。
その中でもトップクラスに売れているのがこの本です。
新TOEIC TEST パート1・2特急 難化対策ドリル
TOEIC LR(リスニング&リーディング)のPart1,2の問題だけが収録された問題集です。
SWテストでは、スピーキング、ライティング共に、写真を見てそれについて説明させる問題が出題されます。
写真描写問題で大切なのは、
写真+それを説明する英文
をひたすら増やしていくことです。
これは、SWのテキストではどうしても足りません。
そこで、まさに写真説明問題であるTOEICリスニングのPart1が使えます。
この問題集を使って、写真と英文のストックをどんどん増やしていきましょう。
値段が安いのもおすすめポイントです。
TOEICテスト 公式問題集
- 作者: Educational Testing Service
- 出版社/メーカー: 国際ビジネスコミュニケーション協会
- 発売日: 2016/02/18
- メディア: 大型本
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形式は全く違うものの、TOEIC SWはLR(リスニング&リーディング)テストとかなり深く関連しています。
スピーキングテストではリーディングで出題されるような資料を読まされますし、リスニングでまさに出るようなメッセージを聞いて答える問題もあります。
ライティングも、乱暴に言うと"TOEICリーディングの問題を自分で作るテスト"と言ってもいいくらいです。
LRの問題を解いてトレーニングすることで、SWのスコアアップも期待できるんです。
コツとしては、ただ解くだけではなく使えそうな表現があったらメモしておくことです。
LRの問題にはSWで使える表現が多く含まれています。受信するだけではなく発信することも念頭において進めていきましょう。
オンライン英会話
これは参考書ではないんですが、SWテスト、特にスピーキングテストの有効な対策として、オンライン英会話はかなりおすすめです。
スピーキングテストでは、短い準備時間、問題によっては準備なしでいきなり話す必要があり、英語で話すこと自体に慣れている人でないとかなり難しいと感じるでしょう。
オンライン英会話を使って、英語を話すこと自体に慣れておけば、本番でも焦らずに、内容に集中して解答することができます。
慣れるのが目的なので、毎日レッスンしてもコスパが良いサービスを選びましょう。
ぼくも使っていておすすめなのがDMM英会話です。
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興味のある方は、無料体験レッスンをやっているので、まずはタダで受けてみましょう。
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これも大手ならではの安心ポイントですね。
ちなみにレッスン中のコツとしては、とにかく質問してもらうことです。
自分がすぐに英語を話さなければいけない状況をできるだけ作り、それに慣れることで、SWテストにおいて重要な「英語を話す瞬発力」を鍛えることができるんです。
まとめ
というわけで今回はTOEIC SWのおすすめ参考書、学習ツールを紹介してみました。
参考書を選ぶ際の参考にしていただけたら嬉しいです。
それではまた!
(こちらの記事もおすすめ)
TOEIC SWスピーキングの対策とおすすめの勉強法をまとめてみた
英検1級の読解問題対策と勉強法をまとめてみた!
英検1級の筆記試験で大きなウェイトを占める読解問題。
合格するためには、しっかりと対策をし、安定して高得点が取れるようになる必要があります。
しかし、英検1級の読解問題は難易度が高く、対策をしようと思っても
何をすればいいのかわからない
という人も多いはずです。
特に準2級、2級、準1級、と順調にレベルアップしてきた人の中には、準1級とのあまりの差に絶望している人も多いかと思います。
今回は、さまざまな角度から見て、1級読解攻略に必要なファクターを考えた上で、対策と勉強方法をまとめてみました。
【もくじ】
英検1級の読解問題とは?
最初に、そもそもどんな問題が出るのかを確認しておきましょう。
まず出題されるのは、比較的短め(300~400語程度)の文章の穴埋め問題です。
合計で2つの文章が出題され、それぞれに3つの問題が付いています。
比較的短い文章ではありますが、内容は専門的なものが多く、選択肢も単語1つではなく、フレーズ単位なので難易度は高いと言えます。
問題も、ちゃんと英文の内容がわかっていないと間違えてしまう良問です。
英検1級に楽に合格ができる人でも、しっかりと空欄の前後の文脈を読み取ることができないと間違えてしまうくらい選択肢がよくできています。
穴埋め問題の後は、長文を読み、内容に関する問いに答える問題が出題されます。
出題される文章は全部で3つです。
最初の2つについては500~700語程度ですが、最後のひとつはそれよりももっと長い文章になっています。設問数についても、はじめの2つの文章は問題3つですが、最後の長文に関しては、4問あります。
難易度はかなり高いです。
文章の内容が難しい上に、設問が長く、そして選びにくいんです。
慣れないうちは、すべてが正解に見えたり、すべてが間違いに見えたりするでしょう。
単語を覚えるのが中心!
英検1級の読解問題では、専門性の高い高度な英文が出題されます。
高度な英文には、当然ですが高度な英単語が含まれます。
高度な英単語とは、ずばり言って「抽象的な単語」のことです。
「抽象的な単語」とは簡単にいうと、「見てすぐ想像しにくい単語」のことです。
たとえば、「apple」と聞いたら、赤くて丸いあの果物をすぐに頭に思い浮かべることができると思います。
では、「education」はどうですか?
実体のある確かなものがすぐ想像できる人はいないと思います。
「education」はさすがに1級を受験する人なら誰もが知っている単語だと思いますが、もっと難易度の高い抽象的な単語が1級の英文には多く含まれます。
とにかく、抽象的な単語を意味を取りながらどんどん読み下せる単語力が読解攻略には必要不可欠なわけです。
これらの単語は総単語数6000~10000語レベルに集中しています。
まず、5000~7000語(大学受験や準1級レベル)にまだ自信がない人は『DUO』などの、効率良く大学入試レベルの単語が復習できる単語集を使って漏れをなくしましょう。
また、このレベルより少し上、7000~9000語レベルが不安だという人は『究極の英単語 Vol.3』に取り組むのがおすすめです。
究極の英単語 Standard Vocabulary List [上級の3000語] Vol.3
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ぼくが英検1級の対策を始めたのは、TOEIC840点くらいの時で、最初英検1級の読解問題を見た時は、わからない単語だらけで全く歯が立ちませんでした。
しかし、この『究極の英単語 Vol.3』を読み込むことで、かなり視界が開けたんです。
大学入試を経験した人は特になんですが、『DUO』のレベルはすでにクリアしているものの、それより少し上のレベルの単語が弱いという人が多いんです。
このレベルをやり込むことで読解力が一段階上がる人は多いはずなので、ぜひ取り組んでみてください。
ここまでやった上で、さらに上、8000~10000語レベルまでやれば語彙面では完璧です。
「まだやるのか」
と思った人もいるかもしれませんが笑、8000~10000語レベルについては、筆記試験の最初の大問の「語彙問題」対策でどうせ覚えなくてはいけない単語です。
なので、このレベルについては語彙問題対策をしていく中で補強していきましょう。
英検1級の語彙問題対策については別の記事にまとめてあるのでぜひ参考にしてみてください。
ひとつコツを紹介するとすれば、単語だけではなく、熟語もしっかりと覚えることです。
熟語は語彙問題では25問中5問しか出ない上に(4択なので適当に選んでも1問か2問当たる)、単語と比べて紛らわしくて覚えるのに時間がかかりコスパが悪いので、熟語暗記で手を抜いてしまう人は多いです。
しかし、読解問題やリスニング問題で、程度の高い熟語が出題されることは多く、その意味で熟語はかなり重要だと言えます。
読解で重要だというのをモチベーションにし、熟語もどんどん覚えていくようにしましょう。
背景知識が大事!
1級の読解問題では、さまざまなテーマが扱われますが、そのどれもが
科学技術、歴史、文化、経済・・・
など、専門的で高度な内容です。
これらの英文を読んでしっかりと理解するには、文法や単語以外にも、背景となる知識があるとかなり有利です。
背景知識があることで、英文の理解度が単純に深まりますし、どんな話が続くのかが読みながらある程度予測できるようになるので、読むスピードが速くなります。
ここでは、背景知識を吸収するための方法を紹介してみようと思います。
英文を日本語で要約してみる
過去問や問題集を使って問題演習をしたら、読んだ英文の内容を日本語で要約してみましょう。
要約と聞いて「難しそうだな」と思った人がいるかもしれませんが、ここで言う要約は、よく大学入試で出る「800字で要約せよ」みたいな大げさなものではありません。
やることは簡単です。
その英文が「どういう話なのか」を30秒で人に説明できるようにしてください。
ポイントは「どういう話なのか」という部分です。
細かいことにこだわらず、ざっくりとしたポイントだけをまとめて口頭で説明できるようにしてみてください。
たとえば「ルネサンス」なら、「ルネサンスという言葉はフランス語で~を意味し・・・」といったことはどうでもいいので、
昔のヨーロッパでは腐敗した教会がすべてを支配していた。
そこで、芸術などにおいて、教会から解放され、人間性を回復しようとする流れが起きた。
人間性はギリシャ・ローマ時代に求めた。これがルネサンス。
くらいの本当にざっくりした部分だけを「流れ」として押さえるようにしてください。
大事なのは「それってこんな話だよね」という"流れ"なんです。
歴史なら人物の名前、科学技術なら物質の名前などは、覚えてもまず本番でヒットしないです。
「この話知ってる!」という知識を「広く浅く」増やしていくことが読解における背景知識習得では大事です。
うまくヒットしたときは本当に長文を読むのが楽になりますよ。
たとえば、文の一行目で「キリスト教と科学は・・・」と続いたのを見ただけで、聖書とサイエンスの矛盾の話を知っている人は、
あぁ、これは聖書の内容が科学的事実と矛盾してるっていう話かもしれないな。聖書では地球が6000年前にできたことになってるんだけど、地層を見れば明らかにもっと前に地球が誕生していたんだよね。
という背景知識が一気に頭に浮かんでしまいます。
こういう背景知識がある人と、
え、キリスト教って・・・宗教とかぜんぜんわからないし!
文系だから科学も苦手だな。どうしよう!
と思ってしまう人では、仮に文法や単語などの力が一緒だったとしても大きな差が出てしまうんです。
洋画を見る
ぼくが1級の筆記試験に合格したときの、一番長い文章のテーマが「琥珀の中の昆虫からDNAを抜き出してナウマンゾウを復元する」みたいな話だったんですが、これって『ジュラシックパーク』そのままですよね。
で、たまたま試験の前日にジュラシックパーク見てたんですよ。
楽勝で全問正解でした。
一番時間のかかる問題をサクッと終わらせることができたので、ライティング問題にたっぷり時間をかけることができたのを覚えています。
別にぼくのように偶然前日見ていなくても、『ジュラシックパーク』を見たことのある人ならなかり答えやすい問題だったといえるでしょう。
一般的に言っても、洋画は英文読解の背景知識を吸収するのに良いマテリアルだと言えます。
映画を見たら、これでも日本語での30秒要約をすると理解度が深まっておすすめです。
見た映画の感想を人に話してみたりするのも良いでしょう。
また、映画の原作を洋書で読んでみるのも読解対策にはかなりおすすめですね。
攻略テクニックを学ぶ
単語暗記と背景知識以外にも、読解問題対策において重要なことがあります。
それは、攻略法を学ぶことです。
英検1級の読解問題は、選択肢が巧妙に作られているので、ちゃんと英文が読めていたとしても少し気を抜くと間違えてしまいます。
なので、安定して正解できるようになるために、
- どんなパターンの問題が出るのか
- それに対してどういう頭の動かし方をすればいいのか
を知る必要があるんです。
これには『英検1級 100時間大特訓』を使いましょう。
英検1級指導歴30年以上、英語の鬼、植田一三の著作です。
この本では、実際に出題された過去問を使いながら、攻略テクニックを詳しく解説しています。
どれも実用的で、どんなパターンで問題が出るのか、具体的にどうやって問題を解いたらいいのかがわかるようになっています。
この本は読解以外にも、英検1級の全問題について攻略法が書かれていて、そのどれもが読んでためになります。
1級に合格したい人はぜひ取り組んでみてください。
過去問演習は必須!
英検の過去問題集を使って、実際に問題を解いてみるトレーニングも絶対に行ってください。
過去問演習を積むことで、ここまで紹介してきた3つの対策法、つまり
- 単語暗記
- 背景知識
- 攻略テクニック
で学んだことが実際に"使える"ようになります。
問題を解く際は、必ず時間をはかって解くようにしてください。
解くのは各文章ごとで、空欄穴埋め問題なら6~8分、長文読解問題は10~17分程度で解けるようになるのが目標です。
全くこの時間以内に解き終わらないという段階でも、必ず時間ははかるようにしてください。
勉強が進み、解くスピードが上がってくるにつれて、成長を実感することができるようになります。
また、解き終わった問題については、そのまま放置することはせずに、
- 日本語で内容を30秒要約して背景知識の習得
- 音読することで読解スピードアップ
- わからない単語があれば調べる
などの方法で繰り返しトレーニングするようにしてください。
まとめ:英文を読む習慣をつけよう
というわけで英検1級の読解問題対策まとめでした。
整理すると、
- 単語を覚える
- 背景知識をつける
- 問題の解き方を学ぶ
- 過去問で問題演習
が対策になります。
ここまでで大抵合格ラインには届きます。
さいごに、普段から多くの英文に触れることの重要性について触れておこうと思います。
ここまで英検1級にフォーカスしたトレーニング方法を紹介してきましたが、やはりこれら専用の対策以外にも、普段から日常生活の一部として英文を読んでいる人はかなり強いなと思います。
英検1級の読解問題では、結構な量の英文を読まなければいけませんが、普段から英文を読むことに慣れている人はたいした量だと思わないでしょうし、慣れているので負担が少なく、疲れも少なくなります。
よく英検1級対策としてTIMEなどの英字新聞を読むことがおすすめされています。
高度な英文に慣れることができる上に背景知識も付くので、英検1級対策には良い方法だと思います。
ただ、特に英字新聞を普段から読んでいない人にとってはハードルが高く、始めたとしても好きじゃないと続きません。
そういう人は、自分が好きなジャンルから1冊洋書を選び、少しずつでもいいので毎日英文に浸る時間を作るのがおすすめです。
もちろんTIMEなどの英字誌が好きな人はそれらに取り組むに越したことはありません。
要するに大事なのは、英検にフォーカスした対策以外にも、日常生活で英文に触れる時間を作ることです。
何でもいいのでとにかく自分が好きなもの、読んでいて楽しいものを見つけて、それに取り組む時間を作ってみてください。
それではまた!
(こちらの記事もおすすめ)
TOEIC SWライティングの対策とおすすめの勉強法をまとめてみた
TOEIC SW(Speaking&Writing)のライティングテストの勉強方法についてまとめてみました。
この記事を読むことで、
- TOEIC SWのライティング試験の内容
-
詳しい対策・勉強法
がわかるようになっています。
TOEIC SWテストを受験しようと思っている人はぜひ参考にしてみてください。
なお、スピーキング編をまだ読まれていないという方は、そちらを先に読んでいただくとよりわかりやすいかと思います。
⇒TOEIC SWスピーキングの対策とおすすめの勉強法をまとめてみた
【もくじ】
- 公式問題集で形式を確認しよう
- メインテキストを決めよう
- 【1】写真描写問題
- 【2】Eメール作成問題
- 【3】意見を記述する問題
- おすすめトレーニング方法
- まとめ:TOEICライティングは日常生活で役に立つ!
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公式問題集で形式を確認しよう
TOEIC SWの勉強をしようと思ったらまずは用意しなければいけないのが公式問題集です。
TOEIC Speaking & Writing 公式 テストの解説と練習問題
- 作者: Educational Testing Service
- 出版社/メーカー: 国際ビジネスコミュニケーション協会
- 発売日: 2015/12/16
- メディア: 大型本
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このテキストを使って、まず問題がどのように出題されるのかを確認しましょう。
各問題の最初に、
テストでの画面の流れ
というページがあるので、ここを熟読してください。
ここには、PCにどのような画面が表示され、また、どのボタンを押して操作すればいいのかが実際のテストで表示される画面の画像と共に説明されています。
ここをしっかりと確認せずに本番に臨んでしまうと、PC操作にばかり気を取られてしまい、肝心なテストの内容に集中できなくなってしまいます。
また、このあと詳しく見ていきますが、
- どんな問題が出題されるのか
- 各問題の解答に与えられている時間は何分なのか
の2点も確認しておくようにしてください。
問題の対策以外にも、問題がどのように出題されるのかを確認し、"試験全体の流れ"を徹底的にイメージしてからテストに臨むというのが、PCで受験するという少し特殊なTOEIC SWを受ける際のセオリーです。
ちなみにこの公式問題集は、問題の形式など含めたテスト情報以外にも、テスト5回分の練習問題が収録されているので、問題演習を積むためにも必ず用意してください。
メインテキストを決めよう
公式問題集だけではテクニック面での情報が不足してしまうので、全問題について
攻略テクニック
練習問題と模範回答
使える定型表現
が載った参考書を1冊用意し、これをメインテキストとして使い倒しましょう。
これには『TOEICテスト スピーキング/ライティング 総合対策』か『頂上制覇 TOEICテスト スピーキング/ライティング究極の技術』のどちらか1冊を選んでください。
頂上制覇 TOEIC(R)テスト スピーキング/ライティング 究極の技術(テクニック) (頂上制覇 TOEIC(R)テスト 究極の技術(テクニック) シリーズ)
- 作者: ロバート・ヒルキ,上原雅子,横川綾子,トニー・クック
- 出版社/メーカー: 研究社
- 発売日: 2013/03/19
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『究極の技術』の方が多少難易度が高くなっています。
はじめてTOEIC SWを受ける初心者は1冊目、中級者以上は2冊目、という基準で選んでください。
整理すると、まず用意すべきテキストは
- 公式問題集
- メインテキスト
の2冊です。
では、それぞれの問題ごとに対策を見ていきましょう。
【1】写真描写問題
最初に出題されるのは写真の内容を説明させる問題です。
画面に写真と、2語の単語が表示されます。
cup / table
与えられた2語を使い、写真の内容を1つの文で説明します。
上の例なら、
A cup of coffee is on the table.
と書ければ満点です。
ちなみに、2つの単語は必ず使わなければいけませんが、動詞を活用させたり、名詞を複数形に変えたりはできます。
問題は合計で5問出題され、解答時間は全部で8分です。
1問あたり96秒が解答時間ですが、簡単な問題に1分、比較的長い文を書かなければいけない問題に1分30秒、残りの時間を迷った問題の見直しに使うというのがベストでしょう。
対策は?
この問題では、高い得点を取るための条件として、
文法に誤りがない
というのがあります。
単数、複数など、名詞を正しい形で使えているのか、動詞の形は大丈夫かなど、色々な面に気をつけて英文を書く必要があります。
文法というと苦手意識を持っている人も多いかもしれませんが、この問題ではそこまで恐れる必要はありません。
というのも、この問題では中学校で習うレベルの英文法までで十分対処できるからです。
中学レベルの文法がしっかりと使えれば、文法面に関しては全く問題ないです。
逆に言うと、このレベルがしっかりとしていない人は文法で減点されて低いスコアしか取れないので、しっかりと対策する必要があります。
これには、『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』を使うのがおすすめです。
どんどん話すための瞬間英作文トレーニング (CD BOOK)
- 作者: 森沢洋介
- 出版社/メーカー: ベレ出版
- 発売日: 2006/10/25
- メディア: 単行本
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瞬間英作文とは、文字通り瞬間的に英作文をすることで、
わたしは学生です。
という文があれば、それを見た直後に
I am a student.
といった具合に英訳します。
これによって、受け身ではなく"使える英文法"を体で覚えることができます。
まさにライティングテストにはうってつけというわけです。
この本ではちょうど中学レベルの英文法を一通り網羅しています。量としても多くはないので、1ヶ月程度で2周するのを目標に取り組みましょう。
さて、文法以外の採点基準としてもうひとつ、「写真と関連する内容が記述されている」というのがあります。
これは、簡単に言えば
写真をちゃんと説明できているか
ということです。
写真をちゃんと説明するためには、文法がしっかりとしているのももちろん大事ですが、英語表現を知っている必要があります。
いくら文法がちゃんとしていても、肝心な英語フレーズを知らないと、英文は書けませんよね。
なので、この問題では中学レベルの文法をマスターすること以外に、自分で使える英語表現のストックを増やしていく必要があるわけです。
メインテキストや公式問題集を使って問題演習を重ねていく中で表現を増やしていくのはもちろんですが、これだけでは量が足りないでしょう。
なので、他で補充していく必要があります。
これにはTOEIC LR(リスニング&リーディング)のPart1を使うのがベストです。
TOEIC リスニングPart1はまさに写真描写問題。写真についての説明がされ、正しい選択肢を選ぶ問題です。
(A) They are using a photocopier.
(B) A boy is carrying a laptop.
(C) A girl is pointing at the screen.
(女の子が画面を指差しています)
(D) They are shaking hands.
上の例だと写真の内容を正しく描写している(C)が正解です。
TOEICリスニングのPart1の問題をこなすことで、
写真+それを正しく説明した英文
のストックを増やすことができます。
使うテキストとしては『新TOEIC TEST パート1・2特急 難化対策ドリル』がおすすめです。
Part1の写真描写問題が数多く収録されています。
勉強の仕方としては、まず写真を見ながら正解の選択肢を音読します。
そして、それを何度も繰り返し、最終的には「写真を見た瞬間に説明する英語が言える」というレベルまでもっていてください。
瞬間英作文の写真見る版だと考えていただくとわかりやすいかと思います。
これによって英文のストックを増やすことができますし、瞬発力が鍛えられるので、解答時間もどんどん短縮されていきます。
また、スピーキングの写真説明問題の対策にもなるので一石二鳥です。
まとめると、写真描写問題は、
- 『瞬間英作文』で中学レベルの英文法を"使える"ようにする
- 公式問題集とメインテキストを使った問題演習
- TOEICリスニングのPart1を使って英文のストックを増やす
の3つが対策になります。
【2】Eメール作成問題
続いて、Eメールを作成する問題が2問出題されます。
ここでは最初に、50語弱程度のEメールを読みます。
内容は
この前のイベントの感想を教えてくれ
というものや、
当ホテル滞在中にトラブルがあったようですが詳細を教えていただけませんか?
といった、日常生活で受け取るようなもの。
また、
部長、この前の件まだみたいなんですが、どうなってるんですか?
といったビジネス関係のものなどさまざまです。
メールを読んだら、自分がそのメールを受け取った人だと仮定して、返信を書きます。
返信の内容については「2つ質問せよ」「ひとつ提案せよ」など、おおまかに設定されており、それに従っているのかも採点基準になります。
時間は1問10分です。
対策は?
この問題では、まずは来たメールの内容を正確に把握しなければ何も始まらないので、リーディング力も要求される問題だと言えます。
1問あたり10分が解答時間ですが、この時間は結構シビアで、もたもたしているとあっという間に制限時間が終わってしまいます。
なので、まずは来たEメール早く、そして正確に読めるのかがスコアアップのカギだと言えます。
公式問題集やメインテキストに載っている問題だけではトレーニング量としては足りないので、ここでもTOEIC LR(リスニング&リーディング)の問題を活用していきましょう。
具体的には、TOEICリーディングのPart7を解くのが対策として有効です。
TOEIC(R)テスト 究極のゼミ Part 7 (別冊模試・DL特典付) (TOEICテスト 究極シリーズ)
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このようなPart7に特化した問題集を解き、解き終わったら音読するようにしてください。
読むスピードを上げるためには、そのままズバリ早く読むのが効果的です。
意味が取れるギリギリのスピードで音読することで、読むスピードを上げることができます。
ちなみに、Part7の問題にはEメール問題が含まれますが、これだけにこだわらず、チラシや記事など、Eメールではない読解問題も解いていきましょう。
さて、続いてEメールが書けるようになるための対策です。
まず、メインテキストを使い、定型表現とテンプレートをマスターしてください。
返信メールの最初に「スミスさんへ」と書きたい場合はどうすればいいのかわかりますか?
これは、
Dear Mr.Smith,
となります。
また、メールの最後に「よろしくお願いします」や「敬具」と書きたいときは
Best Regards,
と書きます。
これらのほぼ毎回使う定型表現については、まる覚えして思考停止で使っていきましょう。
大事なのは中身で、これらの決まりきった表現に時間をかけるのはもったいないんです。
また、個々の定型表現だけではなく、Eメール全体の構成も覚えてしまいましょう。
Eメール作成問題では、
- あいさつ
- メールを受け取った旨
- 問題で指定されたこと(提案や質問)
- 締めの言葉
という構成でほぼすべての問題に対処できてしまいます。
これもメインテキストにちゃんと載っているので確認しておくようにしてください。
さて、残るは肝心なメールの中身ですが、まずひとつ意識しておかなければいけないことがあります。
TOEICライティングのEメール問題は、他の多くのライティング問題と比べて決定的に違う性質があるんです。
それは、すべてを自分ででっち上げなければいけないところです。
「好きな動物は何ですか?」というお題で英作文をするのとは違い、Eメール作成問題ではすべてが架空の世界の話なので、自分の妄想によってメールを作らなければいけないんです。
なので、文法的に誤りのない英文を書く、ということ以外にも、アイデアを思いつくのかが大事になってきます。
Eメール問題対策では、英語表現をただ収集するということ以外にも、アイデアを収集するのを念頭において勉強するようにしてください。
具体的な対策としては、これにもさきほども紹介したTOEICリーディングのPart7が使えます。
読解対策として使っていく中で、使えそうな表現があったらメモして覚えるようにしましょう。
また、Eメール問題で使えそうなアイデア収集にもTOEICのリーディング問題は使えるのでおすすめです。
これ以外に、NHKテキスト『入門ビジネス英語』もおすすめです。
NHKラジオ 入門ビジネス英語 2018年 11月号 [雑誌] (NHKテキスト)
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オフィスを想定した会話テキストが収録されています。
登場人物は色々なアイデアを出し合って議論しているので、
- 使える英語表現を増やす
- Eメール作成のためのアイデア収集
の2点において効果を発揮します。
この『入門ビジネス英語』は、「実用的なのに難しすぎない」というかなりいいところをついた"使えるビジネス英語表現"の宝庫なので、TOEIC SWとは相性抜群です。
高得点を狙う人は特にですが、メインテキストだけではどうしても英語表現のストックが足りないので、このテキストを使って補充するようにしましょう。
まとめると、Eメール問題対策は、
- TOEIC LRのPart7を使ってリーディング力を上げる&アイデア収集
- メインテキストで定型表現とテンプレートを習得する
- 『入門ビジネス英語』で英語表現を増やす
が対策になります。
【3】意見を記述する問題
最後の問題は、与えられたテーマに対して、自分の意見をまとめた文章を作成する問題です。
テーマは
ひとりで仕事をするのをチームとして仕事をするのはどっちが良いか
といったビジネス関係のものや、
政府はもっと社会福祉に力をいれるべきか
といった社会的なものまでさまざまです。
公式テキストによると、高い採点スケールを得るための条件として、
少なくとも300語以上書いている
というのを挙げています。
制限時間は30分。
慣れていない人にとって、30分で300語のエッセイを作るのはかなり難しく、とてもチャレンジングな問題だと言えます。
対策は?
英語のエッセイは、日本語の作文とは根本的に違うものである、ということをまず意識する必要があります。
英語の文章は、おおまかに言うと、
- 主張
- 主張の説得力を増すためのサポート
- 結論
という論理展開で書かれます。
このようなしっかりとした英語のライティングは、一部の私立の学校出身の人や、運よく良い先生に恵まれた人以外はまず習ったことがありません。
なので、ほとんどの人は内容というよりはまず英語のエッセイの書き方をしっかりと学ぶ必要があります。
これについては、2通りの学習方法を紹介します。
まずは、メインテキストを使う方法です。
メインテキストでは、英語のエッセイの基本的な書き方について、役に立つ表現と共に説明されています。
ここを熟読することで、エッセイの型がわかります。
ただ、エッセイライティングに慣れていない人はメインテキストの数ページだけではわかりにくいと思います。
そういう人は『英作文ハイパートレーニング 自由英作文編』を使うのがおすすめです。
英作文の基本的な書き方についてこれでもかというほどわかりやすく説明されていておすすめです。
大学入試の参考書ですが、TOEICライティング対策でも十分使えます。
『ハイパートレーニング』では、エッセイの型だけではなく、エッセイライティングの際に重要な「アイデアを整理する方法」も詳しく書かれているので、取り組めばかなり力がつくと思います。
ちなみにこの本を含めたライティング力を上げる方法については別の記事で詳しく書いたので、ぜひそちらも参考にしてみてください。
⇒英語ライティング初心者がまず取り組むべきおすすめ参考書3冊と勉強法
エッセイの型が習得できたら、実際に書いてみましょう。
これについては次のステップで行うようにしてください。
- メインテキストや公式問題集の問題を使って実際に書いてみる
- 書けたエッセイを添削する
- テキストの解答例を読み込む
2の「書けたエッセイを添削する」ですが、基本的にセルフチェックで、自分でできるところまでやりましょう。
セルフチェックする際は、
- 名詞の形(単数なのか複数なのか)
- 自然な英語表現なのか
- 客観的に読んでみて説得力があるか・わかりやすいか
がポイントです。
「自然な英語表現なのかが自分でわかったら苦労しないよ」
と思ったかもしれませんが、Google検索を使えば自分でもある程度できます。
「この表現、英語として自然なのかな」
と思った表現はググってみて、検索結果として多く表示されれば、それは自然な英語ということです。
ちなみにGoogle検索を使った英文ライティングについては『Google 英文ライティング』という本が詳しいのでおすすめです。
単純に本としても面白くてためになるので、一読の価値はあると思います。
Google 英文ライティング: 英語がどんどん書けるようになる本
- 作者: 遠田和子
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セフルチェックが基本だと言いましたが、それでもどうしても英語ができる人に自分の英作文を添削してほしいという人がいるかもしれません。
そういう人は『アイディー』などのオンライン添削サービスを利用するのがいいかと思います。
ただ、基本的には
問題演習→セフルチェック→模範回答の読み込み
の流れをおすすめします。
添削はなんだかんだ時間がかかって非効率的な部分があるので、アイディーなどの添削サービスをもし使う場合でも、週に1回程度にするのがおすすめです。
おすすめトレーニング方法
さて、ここまで問題別に対策・勉強法を見てきましたが、最後に、どの問題の対策をする時にもおすすめのトレーニング方法を紹介していこうと思います。
①実際にタイピングする
練習問題を解く際、1回目はPCを使って実際に英文をタイピングしながら解くようにしましょう。
普段スマホばかりでキーボードでのタイピングにあまり慣れていない人は多いと思います。
また、これはやってみるとわかるんですが、普段PCのキーボードをよく使うという人でも、英単語になると途端にタイピングしにくくなるのを感じると思います。
というのも、「子音+母音」のセットが基本である日本語と、子音が連続する英語では、指の動かし方がかなり違うからです。
慣れるという意味でも、絶対に練習からタイピングした方がいいです。
また、タイピングすることで、スペルがわかっていない英単語をあぶり出すことができます。
写真描写問題の採点基準には、わかりさえすれば多少のスペルミスは採点に影響しないとありますが、これもあいまいですし、正しいスペルで書けるに越したことはありません。
それに、
「あれ、この単語のスペルってなんだっけ?」
と思っている時間がもったいないです。
ライティングでよく使われる単語でも、たとえば「~が必要だ」と言いたいときに使う"necessary"なんかスペルむずかしいですよね。
普段よく使う単語については特にスムーズに書けるように練習しておきましょう。
②TOEIC LRの問題を解く
ここまで紹介してきた勉強法の中に、何回も「TOEIC LRの問題を解く」というのが出てきたのに気付いたと思います。
最後の「意見を記述する問題」だけは当てはまりませんが、それ以外の問題については、TOEIC LR(リスニング&リーディング)の問題演習がSW対策にとても効果的です。
多少乱暴な言い方になってしまいますが、TOEICライティングテストは、最後の問題以外は「普通のTOEICの問題文を自分で作るテスト」と言ってもいいくらいなんです。
なので、TOEIC LRの問題に多く触れることでSWの点数アップも期待できます。
使うテキストは何でもいいと思いますが、英文のクオリティを考えると公式問題集がベストでしょう。
- 作者: Educational Testing Service
- 出版社/メーカー: 国際ビジネスコミュニケーション協会
- 発売日: 2016/02/18
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③模試形式の問題集を解く
対策がかなり進み、公式問題集やメインテキストに書いてある問題もほとんど解いてしまったという段階になったら、本番同様の形式でトレーニングできる模試問題集を使ってひたすら問題を解いていきましょう。
特に、テスト本番まで一週間を切ったら、問題形式に慣れるためのトレーニングだけに絞って"詰め"の段階に入るのがおすすめです。
これには『TOEICテスト スピーキング/ライティング完全模試』を使います。
TOEIC SWの模試が5回分収録されています。
PCに入れることで本番同様の画面でテストのシミュレーションができるCD-ROM付きです。
この模試問題集は模範解答がかなり良いです。
良い意味で"無難な"解答で、覚えてそのまま使えるような言い回しが数多く含まれているんです。
あまりにもあざやかな100点満点の模範解答を見せられても、
「こんなの真似できるわけがない」
でおしまいですよね。
そういう意味で、現実的な模範解答が載っているこの問題集は非常に使えますね。
まとめ:TOEICライティングは日常生活で役に立つ!
というわけで今回はTOEIC SWライティングの勉強方法についてまとめてみました。
TOEICライティングテストは、実践的でとても良いテストだなと思います。
「写真を説明する問題なんてなんの役に立つの?」
と思った人もいるかもしれませんが、会話の際、目の前にないものについて相手に説明したいときにかなり役に立ちます。
Eメール問題についても、仕事で英語でのEメールのやりとりができるようになりますし、普段仕事で英文メールのやりとりをすでにしているという人も、SW対策をすることでしっかりとしたメールの書き方が学べます。
実際ぼくも普段英語でメールのやり取りをしますが、SWでテンプレートを学んだことで適切な表現を使えるようになりました。
とにかく、TOEICライティングはしっかり対策することで日常生活ですぐに恩恵を受けられる良いテストです。
ぜひこの記事で紹介した対策法で勉強してみてください。
ではまた!
(スピーキング編もぜひ合わせてお読みください!)
TOEIC SWスピーキングの対策とおすすめの勉強法をまとめてみた
ビジネスパーソンとしての英語力を示す指標として、TOEIC LR(リスニング&リーディング)テストはとても有名です。
しかし、リスニングやリーディングといった"受信する力"以外にも、スピーキングやライティングといった"発信する力"が重要視されてきたことに伴い、
TOEIC SW(スピーキング&ライティング)テストのスコアがだんだんと評価されるようになってきています。
実際、受験者の数も年々増加しており、TOEIC SWは英語資格テストとしての存在感を増していると感じます。
が、マルバツで単純に正解不正解が決まるLRテストと比べ、SWは複数の採点基準からスコアが算出されるということもあり、多くの学習者にとってTOEIC SWは非常に「とっつきにくい試験」で、
何からやったらいいのかわからない
という人も多いはずです。
今回はそんな手のつけ所がわかりにくいTOEIC SWテストのスピーキングテストの勉強法をまとめてみました。
SWテスト受験に向けて勉強してみようと思っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
【もくじ】
- まずやるべき2つのこと
- メインのテキストを決める
- 【1】音読問題
- 【2】写真描写問題
- 【3】応答問題
- 【4】資料付きの応答問題
- 【5】解決策を提案する問題
- 【6】意見を述べる問題
- おすすめのトレーニング方法
- まとめ:一貫した内容で話すのを意識しよう!
まずやるべき2つのこと
各問題ごとの対策の前に、TOEIC SWのスピーキングテスト全体に共通することで、やらなければいけないことが2つあります。
これらは、スピーキング問題対策をするにあたって常に意識しておくべことです。
①テストの形式をまず確認する
TOEIC SWのスピーキングテストでは、PCの画面で問題を見ながら、マイクに向かって音声を吹き込みます。
すべて自分ひとりで進めなければいけない上に、問題のインストラクションも英語なので、テスト全体の流れを事前にしっかりと把握しておく必要があります。
特に、PCの画面にどんな問題文が出て、何秒で問題に答えなければならないのか、というのを前もって頭に入れておかないと、試験本番で焦ってしまい、肝心な問題に集中できずに終わってしまう可能性があります。
問題以外のことで余計なエネルギーを使わないためにも、まずは「どのように試験が進んでいくのか」をチェックしておきましょう。
これには公式から出ているテキストを使うのがベストです。
TOEIC Speaking & Writing 公式 テストの解説と練習問題
- 作者: Educational Testing Service
- 出版社/メーカー: 国際ビジネスコミュニケーション協会
- 発売日: 2015/12/16
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公式テキストには
- 実際にどういう画面がPCのモニターに出るのか
- 何秒間隔で答えなければいけないのか
が、実際にPCに表示される画面の画像と共に詳しく書かれています。この部分をまずはしっかりとチェックしてください。
②採点ポイントをチェックする
試験形式の確認以外にも、公式テキストを使ってやっておかなければいけないことがあります。
それは、採点ポイントを知ることです。
スピーキングテストは普通のTOEICのようにマルかバツかのテストではなく、しっかりとした明確な採点基準があり、それによってスコアが決められます。
たとえば音読問題の発音における最高点の基準は、
些細なミスや、他の言語の影響がわずかにあるものの、非常にわかりやすい
となっています。
これを知ることで、勉強において気をつけるべきことが明確になります。
つまり、発音なら、
- 少しくらいのミスなら許される場合がある
- わかりやすさがとにかく大事
という2点がこの採点基準からわかるわけです。
これを意識せずにただ漫然と勉強していくだけではかなり遠回りになってしまいます。
TOEIC SW対策では、どんな答えが評価されるのか、採点基準をまずしっかりと押さえなければいけません。そうすることで最短距離でスコアを上げることができます。
ちなみに、公式テキストにはこれらの情報以外にも、模擬テストが5回分ついていて、解答例も載っています。問題集が少ないTOEIC SW対策においては貴重な存在。必ず用意しましょう。
メインのテキストを決める
スピーキングの対策をしていくにあたっては、
攻略テクニック
例題と模範解答
使えるテンプレート
が各問題について掲載されたテキストを1冊用意して、これをメインテキストとして使い倒しましょう。
これについては、次に紹介する2冊の中から1冊選んでください。
まず、『TOEICテスト スピーキング/ライティング総合対策』。
TOEIC SWで出題される各問題について、
意識すべきポイント
例題&練習問題
役に立つ表現
が載っている良テキストで、すべての人におすすめできます。
ただ、高得点を狙う人にとっては多少もの足りないかもしれません。
比較的高いスコアを狙っていきたいという中級者以上については『頂上制覇 TOEICテスト スピーキング/ライティング 究極の技術』をメインのテキストにするのがおすすめです。
頂上制覇 TOEIC(R)テスト スピーキング/ライティング 究極の技術(テクニック) (頂上制覇 TOEIC(R)テスト 究極の技術(テクニック) シリーズ)
- 作者: ロバート・ヒルキ,上原雅子,横川綾子,トニー・クック
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SWテストについて徹底的に研究されており、載っている表現もかなり豊富です。
さて、ここまでを整理すると、まず用意すべき参考書は、
- 公式から出ているテキスト
- メインのテキスト
の2冊です。これらを使って基本的には対策します。
あとは苦手な分野については別途テキストで対策をしていくというイメージです(このあと順番に紹介していきます)。
それでは、問題別にそれぞれ対策を見ていきましょう。
【1】音読問題
スピーキングテストの最初の問題は音読問題です。
画面に表示された40-60語の文章を音読する問題が合計2題出題されます。
文章を声に出して読むだけなので、簡単だと思ってしまいがちな問題ですが、あなどってはいけません。
音読を毎日の日課にしている人にとっては比較的簡単だと思いますが、普段は英語を読んだり聞いたりするのが中心で、あまり英語を声に出すのに慣れていない人は苦労するでしょう。
ちなみにいきなり読むのではなく、PCの画面に表示された英文を45秒間見て準備することができます。
解答時間も45秒です。
対策は?
慣れている人はメインテキストだけでも十分ですが、発音に自信がないという人は『英語耳』という本を使って発音のトレーニングをするのがおすすめです。
- 作者: 松澤喜好
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この本では、英語で使われる個々の音が練習できるようになっています。
また、英語においては、「音の連結」という現象が起きます。
たとえば、
Take it easy.
は「テイク・イット・イージ」というよりは「テイキッリーズィー」というようになめらかにつながって発音されるんです。
『英語耳』ではこのような音の連結も練習できるようになっているのでおすすめです。
音読問題で採点されるのは主に発音とイントネーションですが、『英語耳』を使えばそのどちらも攻略できてしまいます。
発音を押さえたらあとはメインテキストで解答のコツを参照しながら、ひたすら練習あるのみですが、メインテキストだけでは問題量が圧倒的に不足するので、他の教材で補充する必要があります。
音読問題で出題される文章の内容は、公共性の高いアナウンス、宣伝、天気予報などですが、これはTOEIC LR(リスニング&リーディング)のPart4で流れるアナウンスと範囲がかぶります。
同じテスト機関が同じテーマで作った文章です。
これを音読問題の教材として使わない手はありません。
テキストについてはどれを使っても大丈夫ですが、やはり公式が出している問題集を使うのがベストでしょう。
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この問題集のPart4を音読してください。
CDの音声も聞き、発音とアクセント、間の取り方を徹底的にマネするのが勉強のコツです。
また、ただ書いてある英文を音読するだけではなく、そこに書いてある英文の意味を理解した上で、自分の話す内容を人が聞いたらわかりやすいのかどうか、を意識することでかなり改善していきます。
ぜひこの点は意識して取り組んでみてください。
【2】写真描写問題
続いて出題されるのが写真描写問題です。
画面に日常生活の1シーンを撮った写真が1枚表示され、その写真をできるだけ詳細に説明することが求められます。
写真が表示されたら最初に30秒間準備ができます。
30秒経ったら、45秒間それについて話します。
この写真なら、
- 道で撮られた写真(a picture taken on a street)
- スクールバスがある(there is a school bus in the picture)
- 子どもがバスに乗ろうとしている(some children are getting on the bus)
といったポイントをまとめるわけです。
45秒だと、話す量としてはだいたい100語前後が適切でしょう。
さて、いきなり難しくなったと感じませんか?
最初の音読問題は比較的とっつきやすい問題でしたが、ここからはしっかりと対策をしないと、ただ焦って終わってしまう可能性があります。
対策は?
対策としてはまず、メインテキストを使って、話す内容の"構成"をチェックしてください。
これは、"ひな形"といえばわかりやすいかもしれません。
具体的には、
- どこで撮られた写真なのか、場面設定を行う
- 写っている人物や物事を、目立つ順番から説明する
- 時間があれば自分の推測を入れる
というのが写真描写問題での"ひな形"になります。
目に入ったものを漫然とただ話すのではなく、このようにあらかじめ話す内容の構成を用意しておけば、あとはそれに情報を入れていくだけで解答が完成してしまいます。
これは、TOEIC SWテスト全体で言えることですが、解答の構成はあらかじめ頭に入れておくというのがセオリーです。
これによって、試験において焦らなくなり、また、スコアにブレがなくなり安定して点が取れるようになるんです。
さて、"ひな形"が習得できたら、問題なのはその中に入れる情報です。
要するに、使える英文のストックを増やす必要があるわけですが、ここでもTOEIC LRの問題が有効です。
使うのは、リスニングの一番最初の問題(Part1)です。
LRのPart1は写真を正しく描写した選択肢を選ぶ問題で、ここでの対策にまさにぴったりなんです。
Part1の問題を使って、写真を見ながら音読してください。誤りの選択肢についても、その情景を自分で思い浮かべながら音読しましょう。
テキストについては、公式問題集だけでは足りないと思うので、がっつり練習したい人はPart1の問題が多く載っている問題集を使いましょう。
『新TOEIC TEST パート1・2特急 難化対策ドリル』はかなりおすすめです。
TOEIC LRの問題集を持っているという人は(実際多数派なのではないかと思います)、自分がすでに持っている問題集のPart1を使えば大丈夫です。SW対策としてリサイクルしましょう。
【3】応答問題
ここからの問題は実践的で、対策をすることでリアル生活でのスピーキング力をぐいぐいと上げることができる問題ばかりです。
写真問題のあとに出題されるのは「応答問題」で、これは、自分が電話でインタビューを受ける、というような場面を想定し、3つの質問に答えます。
質問の内容は、たとえば
・好きな本のジャンルは何ですか?
・どのくらいの頻度で本を読みますか?
・電子書籍は今後普及してくと思いますか?
(わかりやすさのために日本語で書きました)
のような、個人に関するものです。
今までの問題では話す前に準備時間が何秒かありましたが、この問題では準備時間がなく、質問が流れたらすぐに答えなければいけません。
それぞれの解答に使える時間は15秒,15秒,30秒です。
大変なように感じるかもしれませんが、よく考えると実際の生活では質問されたらすぐさま答えるはずです。
その意味でも実践的で良い問題だと言えます。
対策は?
応答問題において意識すべきなのは次の2点です。
- 聞かれた質問にしっかりと答える
- 話す内容を充実させる
1の「聞かれた質問にしっかりと答える」ですが、できない人が意外と多いです。
たとえば、
「好きなイタリア料理はなんですか?」
という質問に対して、
「私の好きなイタリア料理はピザです」
のように答えれば、これは聞かれた質問にしっかりと答えられていますが、
「わたし、スペイン料理が好きなんですよね。」
は答えになっていません。
また、「ピザかもしれないですね」のように弱く答えるのも避けましょう。
「ピザです」
とズバッと質問に答えられるようにしましょう。
また、2の「話す内容を充実させる」ですが、これは前もって話の引き出しを増やしておく、というのが有効な対策になります。
メインテキストだけでもある程度はできますが、高得点を狙っていきたい人はプラスアルファで『本気で鍛えるビジネス英語 TOEICテスト スピーキング/ライティング』を使いましょう。
本気で鍛えるビジネス英語 TOEIC(R)テスト スピーキング/ライティング
- 作者: レアジョブ
- 出版社/メーカー: 研究社
- 発売日: 2013/04/23
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オンライン英会話で有名なレアジョブから出版されている本です。
メインテキストとしてはおすすめしなかったんですが、表現のストックを増やすためには非常に優秀です。
このテキストには応答問題のサンプル問題が20個以上載っており、それぞれにクオリティの高い模範解答も付いています。
本番よりも少し程度の高い問題なので、答えるのに苦労するかもしれませんが、これをこなせば確実に表現の幅は広がっていきます。
まず実際に自分で問題を解いてみて、その後模範解答を参照します。
模範解答を読んで、自分が言ったことと照らし合わせてみましょう。
「こんな言い方があったんだ」
「こんなアイデアもあったのか」
と、気付くことが多いはずです。
また、問題演習が終わったら、模範解答の音声をシャドーイングしましょう。
シャドーイングとは、音声を聞きながら、その音声から1語~3語くらい遅れて自分でも口に出すトレーニング方法です。
これをすることによって、模範解答の内容がより自分の体に染み込んでいきます。
かなり効果あるので、ぜひやってみてください。
(関連記事)
シャドーイングの効果を何倍にも上げるやり方!大事なのは"注意の切り替え"だ!
【4】資料付きの応答問題
続いては「資料付きの応答問題」です。
ここではまず、英語で書かれた資料が画面に表示されるので、それを30秒間読んで内容を把握します。
30秒経ったら、問い合わせの理由が流れたあと、合計3つの質問が放送されるので、資料に基づいて順番に答えていきます。
たとえば、上の資料なら
What time wil the party start?
(パーティはいつ始まりますか)
のような問い合わせが流れるので、
The party will start at 12 o'clock.
(パーティは12時に始まります)
のように答えます。
3つの質問の解答に与えられている時間はそれぞれ15,15,30秒で、質問のあとに考える時間はありません。
リアル世界で問い合わせが来た時と同じというわけですね。
3つの質問に答える問題なので、ひとつ前の応答問題と似ているように思えますが、こっちの問題では、質問が画面に表示されないので、耳で聞いただけで質問の意図をすべて理解しなければいけません。
対策は?
ひとつ前の応答問題では、
携帯電話はどのくらい使いますか?
小さい子どもが携帯を持つことに関してどう思いますか?
といった質問が出されるので、自分の頭で考えて話す内容をひねり出さなければいけなかったのに対し、資料に基づいた応答問題では、
話すべき内容はすべて資料に書いてある
という特徴があります。
なので、こっちの応答問題では、多くの問題に触れることで話す内容のストックを増やす、という勉強は必要ありません。
メインテキストに載っている定型表現を覚えたら、あとはそれを問題に合わせて使い、読み取った情報を入れていくだけです。
しかし、だからといってこの問題が簡単だというわけではないんです。
なぜなら、この問題では
- 資料を正確に読み取る
- 質問の内容を的確に理解する
という2点ができていないと、そもそも答えることすらできなくなってしまうからです。
逆に言うと、①資料が正確に読み取れて②質問がしっかりと聞き取れれば、楽勝だということです。
気づいた人も多いかもしれませんが、この2つの能力は、リーディングとリスニングです。
TOEICスピーキングテストは、スピーキングテストと言っておいて、リーディングとリスニングの力も要求してくるテストなんです。
しかし、これはTOEICスピーキングテストの良いところとも言えます。
というのも、実際に仕事などで英語を話すときは、この問題でまさに要求されているような、資料を見ながら電話で説明をする、といったような「スピーキング+他の技能」という組み合わせで英語を使うことがほとんどだからです。
その意味で、TOEIC SWはリアル世界でも通用する英語力を上げるための良い試験だと言えるでしょう。
少し話がそれたので戻します。
とにかく、この問題で要求されているのはほとんどがリーディングとリスニングの力です。
対策としては、やはりTOEIC LRの問題を使うのがベストでしょう。
具体的には、Part7とPart2です。
Part7の中から、図や資料、広告を読ませる問題だけを解いていきます。チャットメッセージなどの関連性の低い問題は解かなくて大丈夫です。
また、LRのPart2は、短文の質問を聞いて、適切な答えを選ぶ問題で、スピーキングの応答問題に最適な問題だと言えます。
正解した、しなかったにこだわるのではなく、
「この人は何を聞いているのか?(時間なのか、場所なのか・・・)」
を意識してリスニングするようにしてください。
まとめると、
- メインテキストで定型表現を練習
- TOEIC LRのPart7とPart2を使ってリーディングとリスニングの力をアップさせる
のがこの問題で有効な対策です。
これらの対策をすることで、基礎体力を作り、試験日が近づいてきたら、メインテキストや後述する模試問題集を使い、実践形式のトレーニングを積んで本番に備えましょう。
【5】解決策を提案する問題
続いて出題される「解決策を提案する問題」では、まず1分程度のメッセージを聞きます。
メッセージの内容は、
会社のホームページのアクセスが落ちているんだけど、ページをもっと良いものにするアイデアはないか?
などの、同僚からの相談や、
そちらの会社の商品をネット通販で買ったんですが、間違ったものが送られてきました。どうすればいいですか?
といった、トラブル系のものが多いです。
メッセージを聞いたあとは、30秒間の準備時間が与えられ、その後60秒間返答のメッセージを話します。
話す内容は、相手の話の要約と、解決策の提案です。
ただ英語を話す能力だけではなく、問題解決能力、またリスニング力も要求される難易度の高い問題だと言えます。
対策は?
この問題では、そもそも相手の言っていることが聞き取れないと何も話すことができないので、最優先で取り組むべきなのはリスニング力を上げることです。
これには、TOEIC LRのPart3とPart4を使ってトレーニングするのが最適です。
Part3とPart4はリスニング問題です。
さきほど例を挙げたときに気付いた人もいるかもしれませんが、
ホームページを改善するにはどうしたらいいか
や、
間違った商品が送られてきたんだけどどうすればいい?
といった話題は、TOEICのリスニングでは頻出です。
これを活用しない手はないでしょう。
まずは公式問題集を使えば大丈夫ですが、もっと問題数をこなしたいという人や、もっと解説が詳しい問題集を使いたいという初心者の人は、『究極のゼミ』などのPart3,4に特化した問題集を使いましょう。
TOEIC(R)テスト 究極のゼミ Part 3 & 4 (CD・DL特典付) (TOEICテスト 究極シリーズ)
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スピーキングの練習については、まずはメインテキストにあるサンプル解答を徹底的に音読してください。
実はこの解決策を提案する問題では、問題パターンがある程度限られているので、何度も音読することによってパターンを体に染み込ませれば、スムーズに解答ができるようになります。
たとえば、先ほどのも例に挙げた「商品の誤送」は本当によくあるパターンで、
まずは名前を名乗る。
相手の状況の要約&謝罪
すぐに正しい商品を送る&次回使えるクーポンを付ける(提案)
何かあったら○○へ電話するようにお願い
といったテンプレートだけで対処できてしまいます。
本番で練習した通りのものがそのまま出ることはあまりないと思いますが、パターンを何通りも音読しておけば応用も効きます。
また、リスニング練習で使ったTOEICPart3,4はスピーキング練習のテキストとしても使えます。
特に有効なのはPart3の会話問題です。
登場人物が解決策を提案するセリフに特に注目し、
- どんな解決策を提案しているのか?(アイデア収集)
- 使っている英語表現はどんなものか?(フレーズ収集)
を意識しながら自分で口に出してみましょう。
整理すると、
- TOEIC Part3,4の問題を使ったリスニング強化
- メインテキストを使ってテンプレートを体で覚える
- TOEIC Part3を使って解決策と英語表現のストックを増やす
の3つによってこの問題は対処できるようになります。
【6】意見を述べる問題
最後の問題です。
与えられたトピックについて60秒間で自分の意見を述べます。
トピックは
都会に住みたいか、田舎に住みたいか
のような日常的なものから、
学校は生徒が楽器の演奏を学ぶのを義務にすべきかどうか
という社会性の高いテーマ、また
良い経営者はどんな人物か?
といったビジネス関連のものまでさまざまです。
テーマが多岐に渡るのも難しいポイントですが、テーマが与えられてから、話し出すまでの準備時間が15秒しかないというのもこの問題をチャレンジングなものにしています。
最後の問題というだけあって、他の問題と比べても段違いに難しいですね。
対策は?
意見を述べる問題で点が取れるスピーチをするためには、
- 話の展開の仕方を習得する
- 話す中身を充実させる
の2つが対策として必要です。
まず、最初の「話の展開の仕方の習得」ですが、これはつまり「どういう流れで話すのか」ということです。
英語で意見を述べるときは、話の展開の仕方が決まっているので、それに従う必要があります。
これはおおまかに言うと、
- 自分の主張をズバッと言う
- 主張をサポートする(理由、例・・・)
- 結論で締める
の3つのステップのことです。
日本語でのスピーチでは、必ずしも自分の主張を最初にズバッと言うとは限りません。周辺のことを話してから最後に結論が来る、というスタイルだったり、周辺のことをだらだらと話し続けて、結局最後まで言いたいことがなかったりするスタイルも認められます(政治家を想像してみてください)。
これは日本語自体の構造だったり、日本の教育のせいなんですが、それは置いておくとして、とにかく日本人は自分の意見をはっきりと述べるのが苦手なので、TOEIC SWのこの問題においても、
自分の主張をはっきりと述べ、説得力のあるサポートをする
というのは強く意識して勉強する必要があります。
話の展開の仕方については、メインのテキストだけでは正直に言って不十分です。
しっかりと勉強したい人は『英作文ハイパートレーニング 自由英作文編』を使いましょう。
大学入試の参考書ですが、英語の基本的な論理展開についてこれ以上ないほどわかりやすく解説されていておすすめです。
この参考書を読んで英語の文章の作り方を学びつつ、公式問題集とメインテキストの模範解答を音読してください。
音読する際は、ただ英語を声に出して読むだけでは応用がきかないので、読みながら
その文がスピーチにおいてどういう役割を果たしているのか
(主張なのか、理由なのか、具体例なのか、結論なのか)
を意識してください。この意識を持つことで、自分で話すときもスピーチをうまく組み立てられるようになってきます。
続いて、「話す内容を充実させる」ためにはどうすればいいのかについてです。
さきほど紹介した『英作文ハイパートレーニング』、そして公式問題集とメインテキストの音読でも英語表現を増やしていくことができますが、英語表現の数は無限で、「ここまで対策すればOK!」というラインはありません。
なので、スコアを上げていくためには使える英語表現を日々増やしていく必要があります。
これには、NHKのラジオ英語講座のテキストを使うのがいいと思います。
中でも、『入門ビジネス英語』はおすすめです。
NHKラジオ 入門ビジネス英語 2018年 11月号 [雑誌] (NHKテキスト)
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毎月出ているテキストで、同名のNHKラジオ英語講座の内容を収録したものになっています。
この本にはビジネスシーンでの会話テキストが日本語訳と共に載っています。
登場人物は全員、自分達の意見を論理的に、わかりやすい英語で発信しています。覚えてすぐに使える英語表現が詰まっています。
この『入門ビジネス英語』を音読することによって、英語表現のストックを増やしていきましょう。スピーキングテスト対策なので、ただ読むだけではなく、その英語表現を自分のものにするんだ、という意識を持って音読してください。
ちなみに、ビジネスシーンを想定しているので、『入門ビジネス英語』はTOEIC SWテスト全体の対策にもなりおすすめです。
まとめると、『英作文ハイパートレーニング 自由英作文編』で英語スピーチの構成を学び、公式問題集とメインテキスト、および『入門ビジネス英語』で表現のストックを増やしていくのが対策の基本です。
最後の問題は、いままでの問題と比べてもかなり大変だということがわかると思います。
意見を述べる問題は、テクニックを少し覚えて点が取れるという類の問題ではなく、長い時間をかけてトレーニングすることで少しずつできるようになっていく問題です。
確かに大変ですが、この問題をちゃんと対策すれば、応答問題や、ライティングテストでの意見を述べる問題でも効果を発揮するので、ぜひしっかりと対策していきましょう。
おすすめのトレーニング方法
さて、ここまで問題別に対策と勉強方法を見てきましたが、最後に、どの問題の対策にもなる、おすすめのトレーニングを紹介しようと思います。
①時間を測って話す
写真の説明問題は45秒、意見を述べる問題なら60秒、といったように、各問題ごとに解答時間が決まっていますが、自分のスピーチがこの解答時間より短すぎても、足りなくなっても減点されてしまいます。
なので、ちょうどいい時間で話せるようになるために、TOEICスピーキングの勉強中は常にストップウォッチを使って解答時間をはかりながら話すようにしてください。
時間をはかりながら話すトレーニングをしていくうちに、45秒なら45秒の時間感覚が体に染み込んでいきます。
テスト本番では画面に残り時間が表示されますが、最終的には、時間表示を見なくても適切な長さでスピーチができる、というレベルを目指してください。
②自分の声を録音する
自分の話した英語を録音して聞いたことがありますか?
おそらくほとんどの人がやったことがないのではないかと思います。
ぜひ一度、音読でいいので、自分の話す英語を録音してみてください。
おそらく絶望しますw
自分で思っていたよりも発音が悪いと感じるでしょうし、話すスピードも、思ったよりも早口で聞き取りにくかったり、逆に思っていたよりも遅すぎたり・・・といったことに気づくと思います。
でも、実はこれが有効なトレーニングなんです。
自分の声を録音することではじめて客観的に自分のスピーキングを分析できます。
自分が採点者になったつもりで、採点ポイントと自分の声を比べてみましょう。これによって弱点が見えてくるはずです。
ちなみにぼくは半年ほど通訳学校に通っていたんですが、その時毎回の授業での自分のパフォーマンスを家で聞くのが宿題のひとつでした。正直自分の声を聞くのが最初は嫌だったんですが、地道な改善を繰り返したところ、半年でびっくりするほどわかりやすい英語が話せるようになりました。
自分の英語を録音して聞くことの効果に気付いていない人は多いので、すごくもったいないなと思います。
ぜひトレーニングに取り入れてみてください。
③オンライン英会話
「英語のスピーキング力がいちばん上達する状況」ってどんな時だと思いますか?
これはずばり、
言いたいことをなんとか英語で表現しようとしてうんうんと考えているとき
です。
ここでの最大のポイントは、結果として、うまいこと英語で言いたいことが表現できたのか、できなかったのかは関係ないということです。
大事なのは、英語をなんとか自分の中からひねり出そうとして頭フル回転で考えているその時なんです。
しかし、英語が浸透していない日本で普通に生活している限り、このような状況はほとんどないという問題があります。
そこでオンライン英会話を活用しましょう。
数あるオンライン英会話の中からどれを選ぶのかは迷うところですが、ここで大事なのはとにかくできるだけ自分が英語をひねり出さなければいけない状況を増やすことなので、毎日レッスンを受けられてコスパが良いところがベストでしょう。
ぼくも使っていておすすめなのがDMM英会話です。
(公式サイトはこちらから)
講師の質が良く、大手企業なのでシステム面でも安全・安心です。
無料体験レッスンをやっているので、まずはタダで受けてみましょう。
無料レッスンをやったからといって、しつこい勧誘がきたり、自動的に有料会員になったりすることは絶対にないのでご安心を。
ここら辺がしっかりしているのも大手企業ならではの安心ポイントですね。
④模試問題集を使う
公式問題集で採点基準を確認し、メインテキストで攻略テクニックを習得、そしてTOEIC LRの問題を使ったトレーニングもある程度進んできた、という段階になったら、模試問題集を使ってひたすら問題形式に慣れていく、というのを勉強の中心にしていきましょう。
TOEIC SWにおいてはテクニックももちろん重要ですが、テクニックはあくまでも道具であり、それを使いこなせなければ意味がないんです。
スピーキングテストに関しては、『TOEICスピーキングテスト リアル模試15回』という模試問題集が出ています。
[CD-ROM付]TOEICスピーキングテスト リアル模試15回
- 作者: キム・キョンア,安河内哲也,澤田健治
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このテキストにはなんと15回分のスピーキングテキストが収録されているんです。
価格が約¥2800なので、模試1回当たりだいたい¥185。
本番同様の画面で問題を解けるCD-ROMもついていていてお得です。
まとめ:一貫した内容で話すのを意識しよう!
というわけで今回はTOEIC SW(Speaking&Writing)スピーキングテストの対策と勉強方法を紹介してみました。
最後に、TOEICスピーキングテストで最も大切なことについて書いておきます。
スピーキングテストの採点基準を見ると、どの問題でもやたらと
- 一貫性
- 首尾一貫
- 関連性
という言葉が出てくるのがわかります。
どうやら、問題を作っている側が採点基準としてかなり強く意識しているのは一貫性・関連性のようです。
一貫性・関連性、と言うとむずかしいですが、これは要するに
言ってることが意味不明だとダメ
ということであり、
聞かれたことにちゃんと答えてね
ということです。
スピーキングテストは、LR(リスニング、ライティング)の時とは違い、限られた選択肢の中から正解を選ぶわけではありません。
選択肢は無限です。
自分の中から答えを頑張ってひねりださなければいけないというのがスピーキングテストの特徴です。
そうなると、その答えが答えとして良いのかダメなのか、という前に「そもそも答えになってるのか」という段階をクリアする必要性が出てきます。
記事の中で「好きなイタリア料理は?」という問いに対して「スペイン料理が好きなんですよね」は答えになっていない、という例を出しました。
「そんなミスしないよ」と思うかもしれませんが、実際にやってみると質問にちゃんと答えるのは結構難しいと気づくはずです。
なんとかして上手い英語表現を言えるようにしよう、とだけ思って対策を進めると、この「一貫性・関連性」がおろそかになってしまいがちです。
「ちゃんと質問に答える」
これを強く意識して対策していきましょう。
長くなってしまいましたが、読んでいただきありがとうございます!
(ライティング対策編もあります!)
TOEIC Part5(文法語法問題)の対策と勉強法をまとめてみた【初心者(〜600点)向け】
TOEICリーディングの一番最初のパートでは、文法・語法問題が出題されます。
これはいわゆる"4択穴埋め問題"で、文の中の空欄に入れるのに最も適切な単語を選ぶという形式です。
(例)
Ken Nakajima, the CEO of ABC Inc, will ( ) make an announcement about the new product tomorrow.
(A) possibility
(B) proximity
(C) probably
(D) promote
(さっぱりさからなくても全然大丈夫です。これから勉強法を詳しく説明していきますので!)
Part5ではこのような問題が合計30問出題されます。
まとまった量の英文を読んだ上で問題に答えなければいけないPart7(長文問題)と比べると答えやすいのが特徴ですが、ひっかけ問題や、上級者でも迷うような知識問題が出たりと、意外とあなどれないのがこのPart5です。
時間的にもかなりシビアで、TOEICを時間以内に解き終わるためには、このPart5の問題は10分、つまり1問あたり約20秒程度で解答する必要があります。
ここを素早く正確に解けるのかどうかが、その後に続く長文問題に落ち着いてスムーズに移れるのかに大きく影響するんです。
今回はそんなTOEICで重要な位置を占めるPart5の勉強方法を紹介していこうと思います。
ちなみに、この記事は現時点でTOEICスコアがだいたい600点までの初心者を主な対象としています。
【もくじ】
Part5を解くために必要な"2つの力"
具体的な勉強法に移る前に、そもそもPart5で正解するためにはどんな力が必要なのかを説明しておこうと思います。
"何が必要なのか"をまず意識することで効率良く勉強を進めることができるんです。
TOEICのPart5の問題が解けるようになるためには、"2つの力"が必要になります。
それは、文法力と知識力です。
①文法力
ちょっと下の問題を見てください。
I was hit ( ) him.
(A) in
(B) at
(C) by
この問題を解くときは、まず「I was hit」のところを見て「わたしは殴られた」という受け身の文だなと判断して、空欄のあとの「him」も見たあとに、行為者(~によって)を表す「by」を選びます。
なにがなんだかサッパリという人がいるかもしれませんが大丈夫です。
ここで注目していただきたいのが、「受け身の文」だと判断し、「行為者を表すby」を選んでいるところです。
これらは、英語のルールです。
"英語のルール"を「文法」と呼びます。
Part5を解くためには、文法力が必要不可欠なんです。
②知識力
また問題です。
I am interested ( ) history.
わたしは歴史に興味があります。
(A) at
(B) by
(C) in
この問題の答えは(C)の「in」です。
選択肢がさっきの問題と似ていますが、実は解答プロセスが大きく異なります。
この問題では、
「~に興味がある」は「be interested in」だから答えは「in」
と考えて答えを出します。
これはさきほどと違い、文法ではなく単なる知識で答えを出しているのがわかると思います。
このような知識をひたすら増やしていくこともPart5では重要です。
「文法」と「知識」、この2つの大きな違いは”応用が効くのかどうか”です。
つまり、さきほども書いた通り、文法は「ルール」なので、いろいろな問題に応用できます。しかし、知識はその表現ひとつにしか使えません。
Part5対策をしていく上では、これらを区別して意識するのが大事なんです。
ここまでをまとめます。
Part5を解くために必要なのは文法力と知識力!
文法はルールなのでいろんな問題に応用が効くが、知識は応用が利かない。
どちらも大事!
多くの場合、文法力と知識力は組み合わせて使います。
正解にたどりつくために、文法と知識、この2つを駆使するわけです。
しかし、やはり文法事項はいろいろなことに応用できますし、すべての基本なので、文法がアヤシイという人は、ひたすら知識を増やすのは後回しにして、まずは文法をガッチリ固めた方がいいです。
Part5マスターになるまでのイメージとしては、
- まずは基本的な文法をガッチリ固める。知識は単語を覚える程度にとどめておく。
- 基本文法が押さえられたらあとは問題演習を通して文法の復習+知識を増やしていく
という流れになります。
それでは、1から説明していこうと思います。
基礎的な文法を身に付ける!
TOEIC Part5で出題される文法事項は、高校基礎レベル程度までです。
しかし、割合的に見て、ほとんどは中学校までの文法事項で解ける問題なんです。
なので、まずは中学校レベルまでの文法事項を集中的に復習する必要があります。
これには2冊の本を使います。
まず、『中学3年間の英語を10時間で復習する本』です。
先生と生徒の対話という、講義形式で文法事項の説明がされています。
これがとにかくわかりやすいんです。
この本でわからなかったら他のテキストを使ってもわからないだろうな・・・というレベル。
この本をCDを聞いて単語の発音をチェックしながら進めてください。
そして同時進行で、『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』という本を使ってトレーニングしてください。
どんどん話すための瞬間英作文トレーニング (CD BOOK)
- 作者: 森沢洋介
- 出版社/メーカー: ベレ出版
- 発売日: 2006/10/25
- メディア: 単行本
- 購入: 80人 クリック: 383回
- この商品を含むブログ (173件) を見る
この本では「瞬間英作文」というトレーニングができるようになっています。
瞬間英作文とは、日本語をすぐさま英語に直すというトレーニングで、これをやることで文法が"使える"ようになるんです。
(関連記事)
『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』で英文法を感覚レベルで身に付ける!
このテキストの載っている文章がすべて瞬間英作文できるようになったら中学レベルの文法はマスターしたと言えます。
続いて高校レベルの英文法ですが、これはさきほど紹介した本の姉妹篇にあたる『高校3年間の英語を10日間で復習する本』がベストです。
中学レベルの文法事項と被る部分もありますし、なによりやはり説明がかなりわかりやすいので、中学レベルをマスターしていれば1週間程度で楽に読み終えることができるでしょう。
注意点としては、CDを必ず使うことです。
例文とミニ英会話コーナーは必ずCD音声を使って発音も確認してください。
また、めんどくさがらずに練習問題もちゃんと解いて答え合わせまでやるようにしましょう。
問題を解いてみることで、頭だけで理解していたことが、感覚レベルでも身につくようになります。
ちなみに、学生時代に英語は比較的頑張っていた方だ、という人は、
『中学・高校6年間の英語をこの1冊でざっと復習する』というテキスト+『瞬間英作文』
の2冊で高校範囲まで一気に勉強するのもアリです。
中学・高校6年間の英語をこの1冊でざっと復習する (中経出版)
- 作者: 稲田一
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 中経出版
- 発売日: 2014/07/30
- メディア: Kindle版
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『中学3年間~』と『高校3年間~』の2冊を凝縮して1冊にまとめたような本です。
「ざっと復習」と書いてはありますが、こちらの本も講義形式で説明はわかりやすいので安心して使えます。
高校レベルまでの文法事項はここまで書いた方法で一通りマスターできます。
ただ、基本的にこれらはTOEICと直接は関係がないので、これが基本だから大事だとわかってはいても、やっぱりTOEICっぽい勉強がしたいと思うかもしれません。
そういう場合は、『金のフレーズ』を使った単語暗記は同時に進めてOKです。
この本は、TOEICによく出る単語だけを1000単語厳選して、よく出るフレーズの形で収録したものです。
初心者から上級者まで幅広いレベルの人に人気のある、TOEIC参考書の中でも1番か2番目に売れている本です。
文法の学習を中心に勉強を進めてはいきますが、飽きてきたらこの単語集をペラペラとめくってみましょう。
問題演習で文法の復習+知識を増やす!
高校レベルまでの英文法を押さえることができたら、やっと実際の問題を解く段階に入ります。
この時点では、Part5に必要な2つの力のうち、文法力が7割、知識力が1割程度の完成度です。
問題をゴリゴリ解いていくことで、文法の復習と残り3割の詰め、そして知識の増強をはかっていきます。
1冊目の問題集としておすすめなのは『TOEIC TEST 文法特急』です。
この問題集を最初の問題集としておすすめする理由は2つあります。
まず、問題数が少ないこと。
約105問の厳選された問題が収録されているので、1日1~2時間程度の勉強でも1週間あれば終わらせることができます。
また、解説が詳しいのもおすすめポイントです。
問題数が少ないので、その分1問あたりに割いている解説の量が多くなっています。
この問題集を、1週間半~2週間程度かけて2周しましょう。
2周することで、TOEICの文法問題の傾向がわかり、覚えた文法事項を問題でどう応用していけばいいのかがわかるようになります。
『文法特急』が終わったら、続いて『新TOEICテスト 文法問題 でる1000問』に取り組みます。
Part5の問題が1000問収録されたボリューム満点のテキストです。
問題数に圧倒されてしまいそうになるかもしれませんが、この問題集で最後なので、気合を入れて取り組んでください。
やり方としては、本書の頭から順番に30問ずつセットで解いていってください。
で、解く際にちょっとやってもらいたいことがあります。
- 問題を解く際、100%の自信を持って答えられなかったものは、問題の近くに「?」マークをつける
- 答え合わせが終わったら、間違えた問題→赤でマーク、正解したけど「?」がついている問題→青でマーク
この方法でチェックしていくと、結果的に問題が次の4パターンに仕分けされます。
- マークなし
- 青マーク
- 赤と「?」マーク
- 赤マークだけ
①マークなし
100%の自信を持って答えて正解した問題なので復習は必要ありません。
②青マーク
自信がなかったけれども正解した問題。これは「知識があいまいな部分」なので、解説を読んで次は自信を持って答えられるようにしましょう。
③赤と「?」マーク
全くわからなかった問題です。ここが伸びしろなので、徹底的に解説を読み込んで復習しましょう。
④赤マークだけ
赤マークだけがついているとはどういうことなのでしょうか?
これは、自信を持って答えたけれども間違えた問題を意味します。
これが最悪なパターンで、かなりヤバい勘違いをしている可能性があるので、最優先で解説を読み込んで復習してください。
このようにマークして問題を仕分けしていくことで、自分が何をわかっていないのかが見えてきます。
「TOEIC対策をしたいけど、そもそも自分が何をわかっていないのかがわからない!」
と思っている人は多いと思います。
今紹介した方法を使えば「自分がわからないこと」をあぶり出すことができるんです。
復習の際は、マークがついた問題を優先的に解いていきましょう。ただがむしゃらに解くのよりも何倍もの効率で、密度の濃い学習ができます。
問題集が終わったらどうするのか?
- 高校レベルまでの英文法の復習は終わった
- 『文法特急』も2周した
- 『でる1000問』の問題も、すべての問題を自信を持って答えられるようになった
という段階になったらあとは何をやればいいのか、ということについても触れておこうと思います。
ここまで終われば、TOEICのPart5で間違えることはほとんどなくなりますが、やはり本番では毎回何問か難しい問題が出題され、そこまで完璧にカバーできているわけではありません。
この段階になったら、さらに難しい問題を集めた問題集を買って取り組むという選択肢もありますが、あまりおすすめしません。
理由は、コスパが悪いからです。
わからないわずか数問のために、難しい問題集に取り組むのは費用対効果を考えるあまりうまみがないんです。
なので、この段階になったら、
他のパートの問題演習を通じて、Part5を解くための基礎力を上げる
というのが現実的な対策になります。
記事の最初でも書いた通り、Part5に必要なのは「文法力」と「知識力」ですが、この2つのうち「知識力」は、リスニングや長文問題など、他のパートを解いてもかなり向上させることができます。
たとえば、「このビルは安全規定を守っていない!」など言うときの「安全規定」は「safety regulations」と言います。この言葉はPart5で出題されることがありますが、長文やリスニングでもしょっちゅう出てくる単語なんです。
つまり、Part5にこだわらなくても、TOEIC全体の問題演習をしていれば、「知識力」は向上させることができるので、結果的にPart5の対策になるということです。
なので、問題集が一通り終わったら、Part5については新しい問題集に取り組むということはせず復習に徹し、それでも足りない部分は他のパートの対策を通じて補強していきましょう。
全体の対策としては、やはり公式から出ている問題集がクオリティを考えるとおすすめです。
公式 TOEIC Listening & Reading 問題集 1
- 作者: Educational Testing Service
- 出版社/メーカー: 国際ビジネスコミュニケーション協会
- 発売日: 2016/10/14
- メディア: 大型本
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まとめ
というわけで今回は初心者を対象に、TOEIC Part5の勉強方法をまとめてみました。
TOEICの文法問題の勉強方法がわからない!という方はぜひ参考にしてみてください。
(こちらの記事もおすすめ)
TOEICで時間が足りない人がやるべき4つの対策
TOEICテストを受けた直後に多くの人が
「全然時間が足りなかった!」
と言います。
実際、TOEICのリーディングはかなりの分量で、900点や960点以上を取る上級者でさえ、時間以内に終わらないときがあるくらいなんです。
TOEICの英文の量が多すぎて全く時間内に解き終わらないというのは、受験者の中で何年もずっと言われていたことですが、2016年の5月から形式が変わり、それによってさらに重量が増しました。
そしてそしてそれにさらなる追い打ちをかけるように、最近、TOEICで読ませる英文の量がどんどん増えていってるなと感じます。
今後、受験者はこの点を考慮に入れて対策をしてく必要があると言えます。
というわけで今回は、TOEICで時間が足りない人がやるべき対策を4つ紹介していこうと思います!
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①単語・熟語を覚える
TOEICのリーディング問題を解いているときに、わからない単語があると、英文をスラスラと流れるように読むことができなくなるので時間が多くかかってしまいます。
また、そのわからない単語が解答に絡みそうな単語だったときが最悪で、
「あれ!?この単語の意味なんだっけ!?」
とパニックになってどんどん時間を消費してしまいます。
単語や熟語の知識を増やし、見た瞬間に意味がわかるような状態に持っていくことができれば、ストレスなくすらすら読むことができるようになるので、かなり問題を解くスピードが上がるんです。
大学入試レベルまでの英単語をマスターしておけば、TOEICで出てくる単語のほとんどはわかるようになるので、このレベルに達していない人はまずここまでを重点的に覚えていきましょう。
大学入試英単語集はたくさんありますが、例文の中で覚えられる『DUO』はおすすめです。
また、このレベルに達している人でも、TOEICに特有のビジネスシーンで使われる英単語に抜けがある可能性があります。
そういう人は『金のフレーズ』などのTOEICによく出てくる単語が収録された単語集を覚えるとかなり英文を読むスピードが上がります。
TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ (TOEIC TEST 特急シリーズ)
- 作者: TEX加藤
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2017/01/06
- メディア: 新書
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(詳しいレビューはこちらから)
⇒TOEIC単語帳で迷ったらまずこれ!『新TOEIC TEST 出る単特急 金のフレーズ』のレビュー&使い方!
有名大学の入試を突破した経験がある人は特になんですが、TOEICに出やすい単語を覚えていないためにスラスラと読めない人が多いんです。
なので、ある程度英語に自信がある人でも、いま紹介した『金のフレーズ』などのTOEICに特化した単語集を丁寧にこなしておきましょう。
②問題を解きまくる
単純にTOEICの問題を解きまくることでも解くスピードは上がります。
これには2つの理由があります。
ひとつは、シチュエーションのストックが増えることです。
TOEICでは、「その文章がどんな種類の文章なのか」がわかるかどうかが非常に大切です。
- レストランの広告
- 苦情のメール
- 宿泊施設のレビュー
- インターン先からの連絡
などなど、TOEICの文章にはさまざまな種類がありますが、大量に問題に触れていくうちに、これらのストックがどんどんたまっていくので、似たようなシチュエーションの問題が出たときに、解くスピードがかなり変わります。
全く馴染みのない文章を読むのと、すでに知っている流れの文章を読むのとでは、読むスピードは全然違ってきますよね。
ふたつめの理由は、緩急をつけて読めるようになることです。
TOEICリーディングの問題を大量に解くと、文章のどこに答えの根拠となる部分があるのかが、なんとなくですがわかるようになってきます。
これによって、文章の中で大事"ではない"部分がわかるので、そこをサラッと読むことで、時間を短縮できるようになるというわけです。
③時間配分を意識する
各問題の時間配分を意識しながら解くのもTOEICを時間内に終わらせるためには重要です。
時間配分を意識することで、仮にどこかの問題でいつもより時間をロスしたとしても途中で気付いて、修正をすることができます。
時間配分を意識しないと、どこかでロスしていたときに、最後の方になってはじめてそれに気付き、焦ってめちゃくちゃになってしまう可能性があるんです。
また、時間配分をしっかりと設定することで、テスト中の心理的負担が減ります。
各パートが終わったごとに予定通りの時間配分で進んでいるかチェックすることで、
「よし、間に合いそうだ」
「ちょっとスピードアップしないとヤバいな」
という判断ができるので、冷静さを保つことができます。
時間を全く気にしないと、
「ちゃんと時間内に終わるだろうか・・・?」
という不安感と常に戦わなければいけなくなってしまいます。
焦ると正答率は下がるので、時間配分をしっかりと設定すべきなんです。
ちなみに詳しい時間配分は下の記事で紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
⇒新形式TOEICリーディングの時間配分をシミュレーションしてみた
④洋書を大量に読む(多読)
洋書を読み、多くの文章に触れることでもリーディングのスピードを上げることができます。
TOEICで時間が足りなくなるという人は、問題を解くうんぬんというよりは、そもそも英文を読むこと自体に慣れていない人が多いんです。
そこでおすすめなのが洋書。
最初は1ページ読むだけでもヘロヘロになってしまうと思いますが、食らいついて読んでいくうちに、だんだんと英文を読むための基礎体力が付き、長い時間英文を読めるようになってきます。
「洋書なんて難しくて読めるわけない」
と思った人もいるかもしれませんが、英語学習者向けに語彙が制限された『ラダーシリーズ』を使えば、洋書を使った英語学習を始めることができます。
(参考記事)
⇒初めての洋書にはラダーシリーズのレベル1とレベル2がおすすめ!
TOEICのリーディングでは、75分という長い時間ずっと集中して英文を読まなければいけません。
大量の英文に触れられる洋書というツールを使って、英語の文章自体に慣れ、英文を読むための基礎体力をつけていけば、どんどん楽になっていくはずです。
まとめ
というわけで今回は、TOEICで時間が足りなくなってしまう人におすすめの対策方法を4つ紹介しました。
整理すると、
- 単語・熟語を覚える
- 問題を解きまくる
- 時間配分を意識する
- 洋書を読む
の4つです。
繰り返しになりますが、最近のTOEICは分量が増えてきています。
時間内に終わらせるための対策は重点的にやるべきことだと思います。
ぜひこの記事で紹介した内容を参考にしてみてください!
(こちらの記事もおすすめ)
『ラジオ英会話』の効果と勉強の仕方まとめ!NHKテキストで一番の使いやすさ!
「英会話ができるようになりたいんだけど、どうすればいいの?」
という質問を受けたときに、いつも真っ先におすすめするのが『ラジオ英会話』です。
『ラジオ英会話』は、NHKラジオの英語講座の中のひとつです。
ラジオ講座ではありますが、1ヶ月分がまとまったテキストとCDが毎月出ているので、ラジオを聞かなくても勉強ができるようになっています。
内容についてはさまざまですが、主に日常生活にフォーカスした会話テキストが収録されています。
今回は、英会話を学ぶのにおすすめなこのテキストについて、
- おすすめポイント&効果
- 勉強の仕方
を紹介していこうと思います。
「英会話ができるようになりたい」
「英語ペラペラになりたい」
と思っている方はぜひ参考にしてみてください。
おすすめポイント&効果
日常表現が身につく
ぼくは「英会話」には、
- 軽い日常会話
- 日常会話
- 議論
の3つの種類があると考えています。
ひとつめの「軽い日常会話」は、「こんにちは」「お元気ですか」「今日は雨ですね」などの、あいさつフレーズや、難しくても「これはいくらですか?」程度の"旅行に行くときにちょっと覚えておくと便利な会話"くらいを指します。
これに対して二つ目の「日常会話」は、もう少し込み入った内容が含まれます。
いわゆる「世間話」くらいのレベルだと思っていただければ大丈夫です。
三つ目の「議論」は、社会問題や政治について意見を交わし合ったりするときの会話で、当然最も難易度は高くなります。
普通、「英会話」と言うとき、多くの場合はひとつめの「軽い日常会話」を指すことが多いです。
しかし、このレベルでは、ちょっとでも込み入った話になると全く太刀打ちできなくなってしまうので、実は勉強する"うまみ"があまりありません。
どうせ英会話を学ぶなら、もうちょっと上の、「日常会話」、つまり世間話ができるくらいのレベルにフォーカスするのが一番です。
で、ちょうどそのレベルの英語表現が詰まっているのがこの『ラジオ英会話』なんです。
『ラジオ英会話』のテキストの表紙には、
ナチュラルな日常表現が身につく
とあります。
これは、このテキストを使って勉強することで得られる効果を的確に表しています。
My husband is on a strict diet. He's got a sweet tooth, you know. I have to keep my eye on him.
わたしの旦那、ダイエット中なの。大の甘党なのよ。私が目を光らせていないといけないの。
といった、まさに"ナチュラル"な英語表現が詰まっているんです。
『ラジオ英会話』では、これらの表現を大量に吸収することができるので、どんどん英語表現の幅が広がり、ネイティブでも「お!?」と思うような英語が話せるようになれるというわけです。
使いやすい
NHKラジオ講座は数にして10種類もありますが、その中で『ラジオ英会話』はいちばん使いやすいです。
まず本のサイズがA5サイズと比較的小さく、そして厚さが1センチ以下なので、持ち運びにとても便利。
通勤、通学の電車やバスの中で使ったとしても周りの人に迷惑がかからないでしょう。
本の中身も完璧です。
赤と黒のみを使った3色刷りで色的に見やすいです。
英語参考書をあさっていると、いくつも色を使ったカラフルな参考書をたまに見かけますが、色がうるさすぎて正直見にくいと思ってしまいます。
その点、このテキストは使う人のことをちゃんと考えてるなと思います。
紙面のレイアウトも、左側に英語、右側に日本語訳、その下に単語リスト、という理想的な配置。
日本語訳を確認するためにいちいち他のページにいく手間がかからないので効率的です。
『ラジオ英会話』の勉強法
音読が中心!
『ラジオ英会話』を使う目的は、英語が使えるようになることなので、黙ってテキストを読むだけではダメです。
勉強中は、常に声を出しているという状態にしてください。
このテキストを使った勉強の中心は音読です。
テキストを声に出して読みながら、わからないところは日本語訳を確認していきましょう。
『ラジオ英会話』では、日本語で言うところの「早起きは三文の得」のような、ちょっとひねった言い回しも紹介されているので、たまにむずかしいと感じるかもしれません。
が、そういった表現にはテキストの次のページに解説が付いているので、ここも逐次参照していきましょう。
シャドーイング
音声を使ってシャドーイングをすれば、リスニング力のアップも期待できます。
シャドーイングとは、英語音声を聞きながら、1語~3語くらい遅れたタイミングで自分でも口に出していく訓練法です。
(関連記事)
シャドーイングの効果を何倍にも上げるやり方!大事なのは"注意の切り替え"だ!
音声を入手する方法は
- ラジオを受信して録音する
- ストリーミングで聞く
- CDを買う
の3通りがありますが、ラジオを受信して録音するのは機器がないとできませんし、ネットでストリーミングを聞くのも録音がむずかしいという難点があります。
そうなると、いちばん確実で現実的なのは3の「CDを買う」でしょう。
ちなみに、ぼくはNHKのラジオ講座で勉強をする際、実際にラジオを聞くのは非効率的なので聞くなと普段はブログに書いてるんですが、この『ラジオ英会話』だけに関しては実際にラジオ番組を聞くのもアリだと思っています。
というのも、『ラジオ英会話』は番組のテンポが良く、サクサク進んでいくので効率的で、また、単純に番組がよくできていてわかりやすいからです。
和文英訳
和文英訳、つまり日本語訳を見てそれを英語に直していくトレーニングも非常に有効です。
このトレーニングをすることで、英語を瞬発的に話すことができるようになります。
元同時通訳者の鳥飼玖美子氏の著書『本物の英語力』でも、日本語を英語に直すトレーニングが話すための英語力を鍛える上で効果的だと書いてありました。
(関連記事)
『本物の英語力』(鳥飼玖美子)は真っ当な英語勉強法を示してくれる良書である!
少し難易度が高いトレーニング方法になってしまいますが、初心者でも何回も音読した後なら問題なくできるでしょう。
それでもむずかしいと感じたら、短くて簡単なフレーズからはじめてみてください。
まとめ
というわけで今回はいちばんおすすめの英会話テキスト『ラジオ英会話』を紹介してみました。
最後にこれまで書いたことを整理しておきます。
効果的なトレーニングは、
- 音読
- シャドーイング
- 和文英訳
の3つ。
これらのトレーニングをこなすことで、英語のスピーキング力とリスニング力、つまり英会話に必要な能力を伸ばすことができます。
英会話ができるようになりたいと思っている人はぜひ試してみてください。
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英語ライティング初心者がまず取り組むべきおすすめ参考書3冊と勉強法
2016年から英検2級にライティング問題が追加されたことや、TOEIC SW(スピーキング・ライティング)テストの受験者が毎年増加しているのを見ると、
英語を勉強する上で「話す・書く」力を伸ばす必要性がどんどん高まっている
のがわかります。
これは、グローバル化する社会でさまざまな国出身の人と対等にやり合うためには、従来日本で重視されてきた「読む・聴く」力以外にも、「話す・書く」力が大事だから、というのが大きな理由でしょう。
簡単に言うと「自分から英語を発信する力」を高める必要が出てきているということですね。
「自分から発信する力」というと、「話す力」、つまりスピーキングを想像する人がほとんどです。
しかし、「書く力」、つまりライティングも実はかなり重要なんです。
仕事のやり取りをすべて人と実際に会ったり、電話で話して進める人はいないと思います。だいたいLINEなどのチャットアプリや、メールを使ってやり取りしますよね。
それに、個人や企業単位で世界に向けて何かを発信するときも、データ量の少なく、いつでも見れる活字メディアを使うことが多いと思います。
このように、見落とされがちですが、実はライティング力ってすごく大事なんです。
ただ、「ライティングって、どうやって勉強したらいいかわからない」という人も多いと思います。
今回は、そのような初心者を対象に、
- まずは絶対に取り組むべき3冊のテキスト
- 具体的な勉強方法
をまとめてみました。
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文法を"正確に使える"ようにする
ライティングについて書かれた参考書を本屋で見てみると、
「いかに上手く英語の文章を書くか」
について書かれた本が多いです。
ところがここに落とし穴があるんです。ライティングの勉強をしたいな、と思って本屋に行って適当にこのような本を選んで取り組んでも、ほとんどの人はライティング力が上がらずに挫折してしまいます。
こうなってしまう理由は単純。
まだこのレベルに達していないからです。
上手い英語の文章の書き方を学ぶ前に、基礎となる文法をしっかりと固めなければいけないんです。
"文法"と聞くとTOEICや英検などの4択穴埋め問題を想像する人が多いかもしれませんが、ライティングにおける文法学習はそれとは全く違うものです。
当然ですが、実際に英文を書くときは4択の選択肢から単語を選ぶわけではありません。
自分の中から正確な文法で英文をひねり出さなければいけないんです。
4択問題なら"some"と"any"のうちから正解を選択できるかもしれません。では、"some"と"any”を正確に使い分けて英文を作れますか?
急に難易度が高くなったのではないかと思います。
ライティングにおける文法学習では、このように4択問題とライティングの際に要求される文法力に大きな差があるのを意識して取り組む必要があります。
さて、具体的にどの参考書を使っていくのかですが、これには『英作文ハイパートレーニング 和文英訳編』がベストです。
「え、大学入試の参考書??」
と思ったかもしれませんが、これがベストなんです。
実は、ライティングの参考書は、大学入試用の参考書が一番充実しています。
一般向け(社会人向け)の英語参考書は、いままでライティングやスピーキングを軽視してきた英検やTOEICで高得点を取ることに照準が合わされているので(最近は変わってきましたが)、大学入試のライティング教材だけが異常に充実しているという事態になっているんです。
そしてこの『ハイパートレーニング 和文英訳編』は、その中でもトップクラスに使えるテキストです。
全部で66のレッスンに分かれており、それぞれのレッスンは
和文英訳問題2題
文法の解説
練習問題
という構成になっています。
使い方としては、筆者のレールにそのまま乗っかって、1ページ目から順番に読み進めればOKです。
レッスン1は「疑問文の作り方」で、例題は
あなたは朝食に何を食べますか?
(What do you eat for breakfast?)
から始まりますが、このレベルをばかにしてはいけません。
さきほども言いましたが、「文法的にミスのない英文を自分で作り出す」ためにはしっかりとした文法の基礎が必要です。
それに、疑問文の作り方から始まるものの、関係代名詞や分詞の使い方など、ライティングにおいて絶対に押さえておかなければいけない項目もわかりやすく解説されています。到達点は意外と高いですよ。
ぼくがどうしてここまで基礎文法の重要性を強調しているのかというと、ライティングではスピーキングと違って、文法をミスると取り返しのつかないことになってしまう場合が多いからです。
スピーキングでは、ちょっと文法的にミスがあったり、あいまいな箇所があったりしても、
「ちょっと待って、それって〇〇ってこと?」
といった具合に、すぐにお互いの認識の違いを軌道修正しながら話を進めることができます。
それに対し、ライティングでは目の前に人がいないのでリアルタイムで認識の違いを解消できず、勘違いが起きやすいんです。
当たり前のことですが、
自分の書いた英文を見た相手は、字面だけを頼りに意図を理解しようとする
のを念頭に置いておく必要があります。
"伝わる英語"の書き方を学ぶ
英文ライティング資格の最高峰として、工業英検という試験があります。
論文や特許、説明書などの技術系ライティング力を測る試験です。
この工業英検において、最も良いとされる英文は、次の3つを満たしている英文だとされています。
Correct (正確)
Clear (明確)
Concise (簡潔)
これらをまとめて"3つのC"と呼んだりします。
要するに、誤りがなく、言いたいことがわかりやすく、そしてスリムな英文が最も良い英文だということです。
これは技術系ライティングだけではなく、ライティング全般に言えることでしょう。
Correct(正確)については、文法的な誤りをなくすことで、もう説明しました。
ここではClear(明確)でConcise(簡潔)な英文を書くためのトレーニングについて書きます。
このトレーニングには、『会話もメールも 英語は3語で伝わります』を使うのがおすすめです。
この本の筆者は一流の技術翻訳者。
明確で簡潔な英文を作るための具体的なアドバイスが多く紹介されています。
ひとつ紹介すると、「受け身を捨てる」のが大事だと筆者は言います。
受動態は、「それをだれがやったのか」をあいまいにし、弱い印象を与えてしまいます。日本人が頻繁に使ってしまいがちな表現です。
ちょっと本書の203ページに載っている例から引用してみます。
旅行の行程はパンフレットに記載されている
という意味の英語を作るとします。
受動態で書くと、
The tour schedule is written on the brochure.
となりますね。
これを能動態で書くとこうなります。
The brochure shows the tour schedule.
こっちの方が語数が少なく簡潔で、力強く、言いたいことが明確に伝わるのがわかると思います。
この本ではこのようなコツを多く学ぶことができます。
「英語ではこう表現する」というルールを頭に叩き込むことで、"英語の発想"そのものを考え方として一度自分の中にインストールしないと、あいまいで何が言いたいのかわからない日本語をそのまま英語にしたようなライティングから抜け出せません。
絶対にこの本には取り組んでください。
ちなみに、一冊目で紹介した『ハイパートレーニング 和文英訳編』とこの本は同時進行で進めていってOKです。
ただし、この本は読もうと思ったら1日で読めてしまうのに対し、『ハイパートレーニング』は1ヶ月程度は集中して取り組む必要があるので、勉強時間としては8:2くらいの割合で進めていくのがベストです。
(このテキストについては別の記事で詳しく書いたのでこちらも参考にしてみてください)
⇒『会話もメールも 英語は3語で伝わります』のレビュー!英語学習者は絶対に読むべき良書!
英語で文章を作るトレーニングをする
さて、ライティングのための文法トレーニングをやり、簡潔でわかりやすい文を作るために気をつけるべきルールも学んだ、という段階になったらいよいよ英語で文章を作るためのトレーニングへ移行します。
これには『英作文ハイパートレーニング 自由英作文編』を使います。
いちばん最初に紹介した『ハイパートレーニング 和文英訳編』の続編にあたります。
エッセイにしても、Eメールにしても、英語のライティングにおいては文章の構成がしっかりとしていなければいけません。
しっかりとした文章の構成とは何かというと、これは論理明快で説得力のある文章の構成を指します。
TOEIC SW(スピーキング&ライティング)テストのEメール作成問題において、最高点の4点を取るためのポイントとして、
筋の通った文章にするために一貫した論理構成で文章を構築する
というのがあります(公式が発表しています)。
このように、良い英語の文章とは論理構成が一貫している文章です。
小学校の時に書いた作文のように、ただ思いついたことを漫然と書き散らしただけでは全然ダメなんです。
『ハイパートレーニング 自由英作文編』を買ったら、第1章の「エッセイライティングの書き方編」を熟読してください。本書の最初から65ページくらいまでの部分です。
ここを読めば、基本的なエッセイの書き方がわかります。
詳しくは本書を読んでいただくしかないのですが、簡単にエッセンスだけ紹介すると、
主張→サポート
の流れを徹底させるのが英語ライティング力を上げるためにまず意識すべきことです。
サポートとしていちばんよくあるのは「理由」でしょう。
たとえば、
学校の英語の授業はスピーキングにもっと力を入れるべきだ。
というのが主張だとしたら、
なぜなら、スピーキングは実用的だからだ。
のような理由をつけることで、主張の説得力を上げることができます。
また、この本では「譲歩&打ち消し」も紹介されています。
これは、一度反対として予想される主張を認めた上で、それに改めて反論することです。
学校の授業はスピーキングよりリーディングにもっと力を入れるべきだ。
たしかに、スピーキングは実用的かもしれない。
しかし、日本という国において英語を話す機会は少ない。実際には、英語でEメールを読んだり、といったリーディング力が必要とされる機会の方が多い。
このような流れが「譲歩&打ち消し」です。
ちょっと難しく説明してしまいましたが、大事なのは主張だけじゃダメだということです。
日本語のコミュニケーションでは、何かを主張して理由を言わないのが認められます。
しかし、英語でのコミュニケーションでは主張をサポートしないと説得力がないものと判断されます。
アメリカのニュース局のCNNなどを見ているとわかりますが、街の人のインタビューでも、答える人は何か言ったあとに「Because・・・(なぜなら~)」と補足します。子供でもです。
日本人は自分から発信するのが苦手な人が多いんです。
このテキストを使うことで、主張とサポートなど含めた、英語で発信するときに気をつけなければいけないルールを学んでいきましょう。
ちなみに、第2章からは具体的に問題を使っての演習になりますが、大学入試の参考書ということもあって、
「社会人になっても家族と暮らしたいか、一人暮らししたいか」
といったテーマも出てきます。
こういうのはスルーしていただいて大丈夫です。
最初に紹介した2冊とは違い、この本は徹底的にやる必要はありません。大事なのは第1章のエッセイの書き方の部分です。ここだけは熟読してください。
まとめ
というわけで今回は英語ライティング初心者がまず取り組むべき3冊の参考書と勉強方法についてまとめてみました。
これら3冊のテキストは、英文ライティング初心者がまずは身に付けるべきである、
- ミスをしない文法力
- 簡潔でわかりやすい英文を書く力
- 論理明快な英語の文章を構成する力
の3つの力を上げることにそれぞれ対応しています。
ここまでやれば、英語ライティングのための基礎は身に付きます。
さらにライティング力を上げていきたいという人は、TOEICのスピーキング&ライティングテストや、英検2級に挑戦してみるといいかもしれません。
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