中国語は独学で勉強できるの?ほぼ独学で中検2級のぼくが語る。
日本人学習者にとって中国語は独学可能なのでしょうか?
ほぼ独学で、ビジネスで使えるレベルの証明である中国語検定2級に合格したぼくとしては、この問いに対して
「全然独学できます!」
と即答したいのですが、人間には得意不得意、またそれぞれの性格というものがあり、学習者全員にとって中国語が独学可能かと言われれば正直かなり微妙"で、
一概には言えない
です。
一概には言えないのですが、中国語という言語の特徴を考えると、
少なくともこういう人は独学に向いていて、こういう人は人に教わった方がいいのでは?
という条件があることに気付きます。
今回はこれを含め、「中国語は独学できるのか?」ということについていろいろと書いていこうと思います。
モノマネが得意ですか??
このブログでは何回も書いてきたことですが、中国語学習において最も大事なのは発音です。
(参考記事)
中国語をゼロからはじめる初心者におすすめの参考書と勉強法をまとめてみた
「勉強を始めた最初の段階で、発音の基礎を習得できるのかどうか」
中国語学習の成功のカギはほぼこの部分に集中していると言ってもいいくらい発音は大事なんです。
で、この発音学習ですが、率直に言ってかなり難しいです。
中国語って、使われる音の数がそもそもめちゃくちゃ多いんです。それをひとつひとつしっかりとトレーニングして習得していくのはかなり骨の折れる作業ですし、日本語ネイティブからすると「こんな音どうやって出すの?」と戸惑ってしまうような音も多く使われます。
ただ!それでも独学で発音を習得することは十分可能です。
ぼく自身、誰からも教わらずに独学で中国語の発音を学習しましたが、中国語ネイティブから「現地人と大差ない」と"よく言われる"レベルになりました(さすがにお世辞だと思いますが少なくとも発音が上手だと褒められてはいますよね)。
「どうやって勉強したの?」
と気になる方も多いと思いますが、やり方はめちゃくちゃ単純で、『紹文周の中国語発音完全マスター』という本を買って1ヵ月トレーニングしただけです。
もちろん、その他の本を使ってもいいのですが、
(参考記事)
中国語の発音が練習できる本おすすめ3冊!この中から1冊選んでやれば大丈夫!
とにかく、中国語において使われる発音を一通り網羅したこれらテキストを用意して、1ヵ月真剣にトレーニングすればたいていの人は独学可能なんです。
さて、「たいていの人」と言いましたが実はここがポイントです。
発音本を買って独学で習得できるのかどうか・・・
これは、「モノマネが得意なのかどうか」にかかっているとぼくは思っています。
発音学習は、言ってみればモノマネです。
テキストには口の開き方など、音の出し方は細かく載っているのですが、文字での説明にはやはり限界があります。口の動き方を文字だけで完璧に説明するのは不可能です。
そうなると、最終的には音を聞いてそれをそのままマネできるのかどうか、要するにモノマネ力があるのかどうかが発音学習のキーになるわけです。
ぼく自身、モノマネは得意です。人のしゃべり口調をすぐにマネたりするのがすごく得意で、これが独学で発音を習得できた大きな要因だったのではないかと思っています。
他には、カラオケで本物の歌手の声に似せて歌うのが得意な人なども、まぁ容易に独学で発音を習得してしまうでしょうね。
反対に、人の言ったことをマネして口に出すなんて絶対にムリ・・・という人はひとりだと挫折する可能性がかなり高いので、独学は最初からあきらめてプロから教わるのが良い選択でしょう。
日本人講師か経験のあるネイティブを!
ちなみに、発音を誰かから教えてもらう場合は、日本人講師から教わるのがおすすめです。
もっと詳しく言うと、大人になってから中国語の勉強を始めた日本人から教えてもらうのがベストです。
中国語ネイティブ講師の場合、その音の出し方をしっかりと口で、日本語で、わかりやすくていねいに初心者に対して説明できるのかと言ったら多くの場合そうではないと思います。
理由は、中国語は彼らにとっては母語であり、感覚で習得したものだからです。
感覚で習得したものをいざ口で、しかも母語ではない日本語で説明するのはかなり難しいんです。
逆パターンで考えてみればわかります。
「日本語のその音、どうやって出してるの?」
と外国人に聞かれたとして、それを・・・そうですね、たとえば英語でわかりやすく説明できますか?
難しいですよね。
もちろん、中国語ネイティブ講師で、発音の説明がめちゃくちゃわかりやすいという優秀な方も大勢いらっしゃいます。
ただ、そういう方に教えてもらうには、それなりのお金を出してそれなりの場所に行って教えてもらうのが前提だと考えてください。
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市販の教材がかなり豊富!
発音さえ突破できれば、あとはかなり楽です。
地道にコツコツと続けていけば、独学でも十分な実力を付けていくことができるでしょう。
理由のひとつとして、中国語は教材が比較的豊富だから、というのが挙げられます。
外国語の中で最も人気があるのはご存知の通り英語で、本屋の語学コーナーに行くとわかりますが、置いてあるのはほとんどが英語のテキストです。
第二外国語の参考書は本当に少なく、書店によってはそもそも英語以外の外国語のテキストを扱っていない、と言う場合も多くあります。
が、こんな状況の中で、中国語の本はかなり種類が豊富です。
これは、色々な書店の語学コーナーを見てきたぼくの感覚ですが、中国語のテキストは、第二外国語の中でも比較的人気のあるフランス語やスペイン語、ドイツ語などの3~4倍程度の種類が出ています。
(ちなみに、同程度豊富なのが韓国語です。教材の豊富さという意味では韓国語もかなり独学しやすいと言えますね。)
以前、『中国語の単語帳おすすめランキング』という記事を書きました。
この記事ではランキング方式で8種類のおすすめ単語帳を紹介していますが、これでも絞って絞って紹介しています。
単語帳だけで10も20も種類があるのは、第二外国語と考えるとかなり豊富です。
これが他の言語、たとえばロシア語なんかだったらせいぜい2~3冊しかそもそも選択肢がありません。
人によっては留学もアリ
教材が豊富なので独学が容易である、ひとつ前でそう書きましたが、机の上でゴリゴリ勉強するのが元々苦手だという人は、思い切って留学した方が思った効果を早く得られる可能性が高いでしょう。
(まぁこの長い記事をここまで読んでくださっている時点で比較的座学が得意な方が多いのでは・・・と勝手に想像していますが笑)
ぼくは今まで、語学学習を成功させてきた多くの学習者と話したことがありますが、彼らには大きく分けて2種類のパターンがあります。
- 独学で、机に向かってひとりでゴリゴリ勉強していくタイプ
- 現地にとりあえず行ってしまって、感覚や経験を頼りに習得していくタイプ
の2つです。
これは別にどちらが正解というわけではありません。どちらの方法でもできるようになった人が大勢います。
ただ、重要なのは自分がどちらのタイプなのかを判断した上で、より結果の出る方法を採用して実践することです。
幸い、中国語の場合は他の言語と比べて留学に対するハードルは非常に低いです。
(参考記事)
たとえば、台湾に留学する場合、航空券は往復で約3万円、フライト時間も4時間前後です。語学学校の費用も、月あたり10万円以下、5万円以下の場所もあります。滞在費も安く済みます。
これが他の言語だと多くの場合もっと多くのお金と時間がかかるでしょう。
「とりあえず5日の有給休暇を取って弾丸留学してみる。なんか違ったらまた独学に戻ればいいや・・・。」
中国語ならこのくらいの気軽さで留学できるので、そっちの方が向いてそうだと思った人はとりあえず留学しちゃいましょう。
オンライン会話も混ぜていこう
この記事の最初で、ぼくは「ほぼ独学」だと言いました。
いや「ほぼ」ってなんやねん
という話ですが、これはたまにオンライン会話をやってプロの講師とスカイプで会話しているからです。
ぼくは、基本的には独学で勉強していますが、月1回くらいのペースでitalkiというサービスを使ってオンライン会話をしています。
italki: Learn a language online
(italkiは語学教師と生徒をつなげるプラットフォーム。中国語ならネイティブプロ講師でも1時間10~20ドル程度で授業を受けることが可能。)
ただ、プロの講師が相手だと言っても、ほとんどがフリートークであり、本当にたまにアドバイスを受けるくらいです。
たまにぼくがミスをすると丁寧に解説したりしてくれますが、正直なところ
「別に解説してくれなくても、そのうち自然となくなっていくようなミスだな」
と思ってしまうことがほとんどです。
ぼくは中国語を実際に使う機会を無理やりにでも作るためにオンライン会話を利用しているんですよね。
何が言いたかったのかというと、独学を基本としたスタイルでも、オンライン会話を取り入れることで、学習方法に幅を持たせることができるということです。
別に独学なら独学!と決めて徹底的にやる必要はなく、このように自分の好きなように独学と教えてもらう度合はカスタマイズできます。
個人的におすすめなのは独学95%に対して教えてもらうのが5%くらいですね。
まとめ
というわけで今回は「中国語は独学できるのか?」というテーマでいろいろ書いてみました。
結論としては、
独学は十分可能
だが、発音学習が苦手な人は素直に人に教わるのがベター。
その後の学習については教材が豊富なので独学でもスムーズに進められますが、短期留学やオンライン会話で幅を持たせた学習を検討するのもおすすめ。
・・・という感じです。
ではまた!
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中検3級の勉強方法とおすすめのテキストまとめ!これが最短攻略法だ!
中国語の基礎レベルの完成を試されるのが中国語検定3級です。
中検3級は、難易度がちょうど初心者レベルの終了段階にあたり、
「簡単すぎず、かといって難しすぎるわけではない」
くらいのレベルになります。
中国語検定の中では受験する人が最も多い、学習者の間で人気の資格試験です。
今回は、これのひとつ上の級にあたる2級を所持するぼくが、3級の最も効率の良い突破方法を紹介していきたいと思います。
ちなみに、3級の詳しい難易度については下記の記事で詳しくまとめているので、難易度について詳細に知りたいという方はぜひこちらをまずはお読みください。
単語と発音の基礎は大丈夫?
中検3級の試験対策を始めるにあたり、まず確認していただきたいのが、
- 基本単語500個程度を覚えているのか?
- 発音は一通り基礎を学んだのか?
の2点です。
この2つのハードルをまだクリアしていない人は、3級専用の対策に入ると勉強自体が上手く進んでいかないので注意です。
厳しい言い方になってしまいますが、まだスタートラインに立てていない状況だと言えます。
超基礎単語500個についてはアルクから出ている『キクタン 入門編』
- 作者: 内田慶市,沈国威,氷野善寛,紅粉芳惠,関西大学中国語教材研究会
- 出版社/メーカー: アルク
- 発売日: 2008/05/27
- メディア: 単行本
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発音については『紹文周の中国語発音完全マスター』などの1冊で効率良く勉強できるテキストを使い、数ヶ月程度でこの2つのハードルを超えられるように頑張ってください。
とにかくこの2つは3級対策に入る前の大前提です。
ちなみに、「中検4級は持っているのが前提なの?」と疑問を持っている方がいるかもしれませんが、いま挙げた
- 500の基本単語
- 発音の基礎
の2つのラインを超えていれば、必ずしも4級は持っている必要はありません。
何も持っていない状態からいきなり3級を目指して大丈夫です。
ただし、純粋に資格として欲しい方や、3級受験の前に成功体験を作っておきたいという方は、4級を受験するのももちろん全然アリです。
基本1000単語の定着が第一
中検3級のレベル・難易度について詳しく書いた記事でも言及しましたが、中検3級の単語レベルは総語彙数で2000以上と言ってはいるものの、実際には基本1000~1500語程度の単語をガッチリと固めれば出題されるほとんどの単語は理解できます。
なので、3級対策中は、常にこれら基本約1000~1500語を繰り返し繰り返し復習するようにしましょう。正直、これだけでも実は結構戦えます。
基本500語が頭に入っている状態でしたら、使う単語帳は『キクタン』の初級編が最もおすすめです。
また、基本1000~1500語が大事だとは言いましたが、それを超えるレベルの語彙ももちろん出題されるので、もうひとつ上のレベルの単語帳も1冊用意して暗記を進めていきます。
おすすめは『キクタン中国語 中検3級レベル』です。
こちらについては7割~8割程度の完成度でも十分合格できる水準に達するので、完璧にするというよりは
「試験日までに覚えられるだけ覚えればそれでよし」
というスタンスで取り組んでください。
繰り返しになりますが、中検3級の単語で大事なのは実は3級レベルの単語ではなく、4級までの基本1000~1500語です。3級レベルの単語には多少の漏れがあっても大丈夫ですが、この基本語については完璧に仕上げるつもりで取り組んでください。
メインの対策テキストはこれ1冊だけでOK!
中検3級の対策テキストはさまざまなものが出ていますが、『出るとこだけ! 中国語検定 3級 合格一直線』1冊だけで大丈夫です。
MP3音声付き 出るとこだけ! 中国語検定 3級 合格一直線
- 作者: 長澤文子,盧尤
- 出版社/メーカー: アスク
- 発売日: 2015/10/31
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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これがベストです。ファイナルアンサーです。必ず用意しましょう。
この『出るとこだけ!』は、中検3級に合格するために必要な頻出事項が網羅されています。
過去問を順番に見ていくとわかるのですが、中検という試験は、毎年同じような問題が繰り返し出題されており、そういった意味で「ヤマの張りやすい」テストです。
この本では過去30回もの試験を全て調べ上げ、割り出された頻出分野を狙い撃ちしたトレーニングができるので、非常に効率が良く、まさに合格に一直線に向かっていく学習が可能なわけです。
本の内容ですが、筆記問題を意識した問題演習はもちろんのこと、それらの問題にはCD音声が付いているので、リスニングの対策もバッチリできます。
単語のトレーニングも出題形式と同じ形でトレーニングできますし、苦手な人が多い日本語⇒中国語の翻訳問題も収録されています。
そして何よりも、解説がとにかくわかりやすいというのがぼくがこのテキストをおすすめする最大の理由です。
これ以上わかりやすく3級レベルの文法事項を解説したテキストは存在しないでしょう。
2ヶ月完成プランで
このテキストは28の課に分かれており、1日1課で1ヵ月弱での完成・・・というコンセプトになっていますが、この通り理想的なペースで進むことはほぼないでしょう。
後半に進むほど時間がかかりますし、復習もしなければいけないからです。
また、これとは別で単語暗記&復習も同時進行で進めなければいけないので、短くて2ヶ月くらいのつもりで取り組んでいくのがおすすめです。
ゆっくりでもいいので確実に実力をつけていきましょう。
試験日まで時間がないという人もいるかもしれませんが、3級の合格ラインが(100点満点で考えると)65点であることを考えると、全部終わっていない状態で受験しても十分合格の可能性はあります。
それに、仮に落ちたとしても次の試験にまたチャレンジすればいいだけです。
テキストの使い方
本の最初の課から順番に進めていきます。
問題を解いた後に、必ず音声を使ってリスニングのトレーニングもするようにしましょう。
音声をただ聞くだけではなく、聞いた後に音声をいったん止め、自分の口でそっくりそのまま真似してみる"リピーティング"をやってみると、より聞いた内容が頭に定着するのでおすすめです。
(リピーティングの詳しいやり方はこちらから。記事では英語の勉強を前提としていますが、中国語でも効果抜群です。)
また、復習については、別冊の解答・解説を利用しましょう。
写真のように、この本は解答解説が別冊になっており、これに問題文もピンイン付きで掲載されています。
復習時は、この冊子に載っている中国語をひたすら音読するようにしてください。
過去問を使って総仕上げ
では、ここまでをいったんまとめてみようと思います。
- 基礎単語500、発音の基礎ができているのが前提
- 基本1000~1500単語を定着させるのが最優先
- キクタン3級とメインテキスト1冊をこなす(2ヵ月プラン)
この流れで勉強を続け、試験2週間前になったら、過去問を1回分解いてみてください。
(過去問は数種類出ていますが、光生館のものがおすすめです。)
解いたら答え合わせをしますが、点数は気にしなくて大丈夫です。
ここでやりたいのは
- 試験問題に慣れること
- 足りない部分を浮かび上がらせること
の2点です。
本番でテンパらない訓練だと思って気楽にやってみてください。
過去問集1冊には1年分、つまり合計3回分の問題が収録されています。
残った2回は試験1週間前と3日前に消化してください。
(あくまで目安です。過去問に力を入れたい方はもっと早めから取り組んだり、もっと多い量を解いてもOKです。)
まとめ:とりあえず受けてみよう
というわけで今回は中国語検定3級の勉強方法とおすすめテキストについて詳しく解説してみました。
最後にもうひとつ合格するコツを紹介して終わろうと思います。
ムリっぽくても直近のテストにとりあえず申し込んでみてください!
先日書いたブログ記事に詳しく書きましたが、
⇒英検・TOEICは失敗覚悟でとりあえず受験してみよう!受けないと何も始まりません。
資格試験というのは、とにかくまずは受けてみるのが大事です。
受けてみないと何も始まりません。それに、たとえ不合格だったとしても、本番の緊張感の中で得られるものは大きいんです。
どんどんチャレンジしてぜひ合格を勝ち取ってください!
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英検・TOEICは失敗覚悟でとりあえず受験してみよう!受けないと何も始まりません。
- 英検~級を取りたい!
- TOEICで○○点を取りたい!
このような目標を持って英語の勉強に励んでいる方は多いと思います。
ぼくもほぼ完全に独学で英語と中国語が話せるレベルになりましたが、いま挙げたような資格試験を目標にすることによって学習効率を大きく上げることができたと思っており、とても良い目標だと思います。
ただ、ここでひとつ質問があります。
「次、いつその試験を受けるか決めていますか?」
ぼくはここがものすご~く大事な点だと思っています。
つまり、
- 次に受けるテストにすでに申し込んでおり、それに向けて勉強している
- 「いつかこの試験を受けよう」と思って万全の体制を整えている最中
これらどちらのパターンで学習しているのかによって、その試験で合格できるのか・良いスコアが取れるのか、に大きな影響が出るんです。
2つの学習スタイルを挙げてみましたが、
ぼくが考える「最短距離で資格試験での合格・目標スコアをもぎ取る方法」は、1の「次に受けるテストにすでに申し込んでおり、それに向けて勉強している」スタイルで学習することです。
今回は、その理由について書いていこうと思います。
期限がないと人間はサボる
中学校や高校のテストで、
「やばい!試験1週間前だ!勉強しなきゃ!」
と思って急に焦って勉強した記憶がある人は多いのではないでしょうか?
この例からもわかる通り、人間は期限をリアルに意識すると気合いを入れて勝手にやり始めます。
英検・TOEICについても、直近のテスト、具体的には英検なら3ヵ月、TOEICなら2ヵ月程度後の試験にとりあえず申し込んでしまうことで、無理やり期限を作ってしまえばいいんです。
そうすればより気持ちを引き締めて、緊張感を持って勉強することができます。
「いつか合格したい」
「いつか受けよう」
と思って勉強している人は、"試験まであとどのくらい"という具体的なイメージがないので、危機感がありません。
人間の意思なんて弱いものです。危機感がないとたいていの人間はサボります。
やるべきことが身に染みてわかる
受験を先延ばしにしてしまう一番の理由は、
「まだそのレベルに達していないと思うから」
だと思います。
気持ちはわかります。まだ全くレベル的に達していない段階で受けるのは恐怖感がありますよね。
でも、実は、全くそのレベルに達してないからこそむしろ受験すべきなんです。
理由は、受験をすることで今後やるべきことが嫌でも見えてくるからです。
「嫌でも」というのが実はポイントだったりします。
全くレベル的にムリ目な試験を受けると、当然コテンパンにされます。
コテンパンにはされるのですが、その経験はただ失敗してテンションが下がるだけのイベントにはなりません。
- 単語が全然わからなかった!
- 時間が全然足りなかった!
- もっと過去問を解いていれば・・・。
などなど、反省点が自主的に反省しなくても勝手に、自動的に、嫌でもポンポン頭に浮かんでくるんです。
「別に家で過去問解けば同じじゃね?」
と思った方もいるかもしれませんが、実はこれが結構違います。
というのも、大勢の受験者に囲まれて本番の試験を受験すると、集中レベルが段違いに上がるからです。
たとえば、TOEICの勉強をされている方、家で模試を解くのと、本番試験を1回受けるのでは、終わった後の疲労感がまるで違いませんか?
これは、それだけ本番では頭を絞っているということです。
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"くやしさ"を利用する
試験を失敗覚悟でとりあえず受けてみるメリットには、「くやしさを利用できる」というのもあります。
たとえ無理目な試験だったとしても、ボコボコにやられたら
くやしい~~~~~~~~~!!!!!!!
と感じるのが普通の感覚だと思います。
これも、その後の学習のモチベーションを上げる燃料として利用できちゃうわけです。
実際、ぼくも英検1級には1回、中国語検定2級には2回不合格になっていますが、いずれも、試験日の朝は
「今日試験か・・・。ムリ目だし正直行きたくない。。。」
くらいの気持ちなんですが、いざ試験が終わると
「次は生まれ変わって必ず倒す」
くらいのテンションに一変していましたw
普段普通に自宅で机に向かって勉強していて、このような気持ちになることはまずないと思います。問題を1つ間違えるごとに全力で悔しがっていたら学習が続きません。
おすすめの"3回受験プラン"
資格試験、できれば"1発の受験で"自分の満足のいく結果を出したいですよね?
でも、この考えでいくと、どうしても失敗がこわくなってしまい、
「いつか受けよう」
と思ってダラダラとした勉強を延々と続ける負のスパイラルに陥ってしまいます。
そこでぼくが提案したいのが、2回は合格しない前提でとりあえず受けて、3回目で合格するというプランです。
仮に"3回受験プラン"とでも呼びましょう。
ぼくの例を挙げてみる
英語ではなく中国語なんですが、自分自身、まさにこの3回受験プランを成功させた経験があるので、例として紹介してみようと思います。
中国語検定2級という資格を自分は所持しているんですが、これは
- ビジネスで中国語が使える
- 大学の中国語専攻の卒業目標
とも言われる、なかなか難易度の高い資格です。英検だと準1級程度ですね。
これを、ぼくは英検で言うと3級、やっと中学レベルが終わったくらいの段階で突撃受験しました。
その時の結果がこちら。
リスニング、筆記共に65点以上を取れば合格だった回でした。
が、リスニングはまず話にならないレベル。
筆記についても、合格ラインをギリギリ超えてはいますが、正直に話すと、適当に選んだ選択肢が結構当たりました。
とにかく、惨敗だったわけです。
ここで「リスニングを強化しないと話しにならないな」と反省し、3ヶ月間集中的にトレーニング。
そして受けた2回目の結果がこちらです。
リスニングの点数が大幅に上がっています。
が、あと5点で不合格。これは問題1問分です。惜しい!!
ここで、ぼくはさらに負荷を上げて、具体的には準1級レベルのテキストを利用して学習しました。
そして4ヵ月後。
3回目の試験で楽勝合格を果たしました。
この間、たったの1年。
中3レベルからビジネスレベルまで1年でグイっともっていけたんです。
これは、かなり理想的なペース、人によっては"驚異的なスピード"と思う人もいるかもしれません。
で、この一連の流れの中で、自分的に何が成功のカギだったのか考えると、それは間違いなく、
実力的にムリな段階でもとりあえず受けて、不合格後もめげずに受け続けたから
だと自信を持って言えます。
「いまはまだ初心者レベル。1年後の中検2級合格に向けてしっかり1年勉強しよう。」
と1回受験プランで臨んでいたら2年かかっていたでしょう。3年かかったかもしれません。いや、もっと、5年かかったかもしれないとすら思います。
挑戦した自分を褒めてあげよう
"3回受験プラン"は本当におすすめなのですが、抵抗がある方もいると思います。
それはやはり、3回受験プランは「失敗することを前提としているから」でしょう。
誰も好んで自分から失敗しに行こうとは思いません。メリットがあるとわかっていても、いざ不合格通知を見ると、落ち込んでしまう人も多いでしょう。
そういう場合は、
- 受けただけで自分すごい
- よく受験した
- よくチャレンジした
と、受けたこと、チャレンジしたこと自体を徹底的に褒めるようにするのがおすすめです。
仕事が普段忙しい方は特にそうなんですが、日曜日という貴重な休日を1日つぶして頭を絞るなんてありえない・・・というのが普通の感覚です。
なので、英検やTOEICは、受けるだけですごいと心から思います。それだけですごいことなんですよ。
これまで書いてきた通り、受けただけで1歩進んでいます。
不合格だからといって落ち込む必要なんて全くないんです。
最後に、トーマス・エジソンの言葉を引用して終わろうと思います。
I have not failed.
I've just found 10,000 ways that don't work.
「挑戦し続けろ」
(かずーい訳)
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中検準1級に2回落ちたので不合格体験記を書いてみる。もっとこうしていればよかった!
中検2級のかずーい(@kazuui81)です!
2018年6月24日に受験した中国語検定準1級の結果が来ました。
準1級では、リスニング、筆記共に100点満点中、75点を取れれば合格なんですが、今回は、
- リスニング68点
- 筆記70点
と、全体としてあと12点で合格という非常に惜しい結果となりました。
実際に家に届いた合否通知がこちらになります。
中検の結果通知には、このような点数が書かれた表と、その下に↓のようなコメントが書かれています。
ひとつひとつの分野ごとに丁寧にコメントが書かれ、受験者内での分析までしてくれる某英検とはものすごい違いですね笑。
まぁ、このシンプルさが中検の好きなところでもあります。
ちなみに、準1級の受験自体は2回目でした。
このひとつ前の回(2018/3/25実施)も受けていて、その時は惨敗しています。
(見るも無残な結果。)
この記事では、前回、前々回と中国語検定準1級を受けて不合格だったぼくが、その体験を踏まえ、
- 準備したこと
- 当日の感触
- 反省点
などを書いていこうと思います。
今後中検準1級を受験しようと思っている方の参考になればこれ以上嬉しいことはありません。
試験日までにどんな勉強をした?
まず、惨敗した前々回ですが、
対策という対策はほとんどしませんでした(おい)。
専用の対策といえば、Webで過去問にサラッと目を通したくらいで、あとは普段使っているテキスト(当時は『聴く中国語』)を使って勉強していましたね。
テキストレベル的にも2級~準1級くらいだったので、これを継続してやっていれば
「まぁ、合格しないにしても、さすがにそこまでひどい結果にはならないのでは?」
と思っていたわけです。
が、結果は前述の通り惨敗。
この失敗で感じた反省点は次の2点で、
- 準1級は慣用句・四字熟語を大量に詰め込まないと合格しない
- 問題形式にクセがあるので、積極的に過去問を解いて対策すべきである
これらを元に3ヶ月合格へ向けて頑張りました。
まず、力を入れて取り組んだのが『中検準1級・1級トレーニングブック』というテキストです。
合格奪取! 中国語検定準1級・1級トレーニングブック 一次筆記問題編
- 作者: 戴暁旬
- 出版社/メーカー: アスク
- 発売日: 2014/02/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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一体なぜそんなことができたのか、どこからそんなモチベーションが降ってきたのかいまだに不明なのですが、始めてから2ヶ月でこの本に載っている1876個の中国語の四字熟語を全て覚え切りました。
書いてみて自分でも思いますが、マジでパンクに勉強したなと感じています笑。
ちなみに、そのとき使った記憶法については下記記事にて詳しく解説しているのでぜひ合わせてお読みください。
⇒2ヶ月で1876個の四字熟語を覚えたぼくが語彙暗記の極意を伝授する!
さて、この暗記に2ヶ月使い、試験まで残り1ヵ月となったわけですが、
最初の1週間は勉強をサボりました。
う~ん、勉強って本当に難しいですね。
うまく進んでいても一気にスイッチが切れてしまう時があるものです。
この1週間でやったことといえば先ほど挙げた『聴く中国語』をちょろちょろっと勉強しただけ。ほぼ何も進んでいないと言ってもよい状態でした。
しかし、残り3週間となった時点で
「さすがに本番を見据えてやりださないとマズい」
となり、かねてからの反省点であった「試験自体への慣れ」強化のために過去問演習に取り組みました。
問題を自分のアタマで考えて解いてから、答え合わせをして、解説を読む・・・
こういったオーソドックスなやり方でコツコツやるのが最も確実だとわかってはいたのですが、3週間という試験日までの短さを考えると、この方法ではこなせて試験3~4回分。
そこでぼくが取った方法は、
- リスニングは問題は解かず、問題文をリスニング教材だとみなしてトレーニング
- 筆記問題も、いきなり答えを見てしまう
という方法です。
この方法なら数がこなせるので、結局試験にして6~7回分くらいは試験日までに消化できました。
試験当日の感触
惨敗した前々回については、試験を受けている時は
「やっば、全然わかんないんだけど」
始終このような感じで、ずっとテンパっていました。
特に筆記試験はひどく、出題される単語単語だいたい意味不明。なんとか知っているいくつかの単語を元に消去法を駆使して解いていったのを覚えています。
やっぱり、語彙って大事ですね。
3ヵ月の努力の成果!
これに対して前回試験では前々回のようなひたすら問題に圧倒される展開ではなく、
1題1題問題を解けている。確実に正解しているわけではないけれど、問題の意味はわかるし、自分の答案にある程度根拠も持てる。
という感じで、終わったときは、
「難しかったけど追い詰めた感がある。もしかしたらギリギリ合格しているのでは・・・・?」
くらいの気持ちでした。
結果的には落ちてしまったのですが、しっかりと勉強をして、手ごたえを得られた時というのは、えも言われぬ快感があります。資格試験の大きな魅力のひとつですね。
反省点・感じたこと
2回の不合格を経て、
もっとこうしておけばよかった!
と思う点を書いていこうと思います。
①もっと書いておけばよかった!
目で読んで終わり・・・だけの学習ではなく、漢字を紙にしっかりと書く練習をもっと積んでおけばよかったなと後悔しています。
準1級を受ける人はほとんどの人がすでに2級を所持している方だと思います。
ぼくもそうで、2級はすでに持っている状態で準1級に挑みました。
(参考記事)
自分自身がそうだったのでわかるんですが、準1級の対策を始める時に過去問を見ると、
「なーんだ、問題形式は2級とほとんど同じじゃん!」
と感じるでしょう。
実際にそうで、準1級は、問題難易度はもちろん違いますが、形式だけ見るとほとんど同じです。
ただ、リスニングの後半が大きく違い、ここが意外と落とし穴になります。
準1級のリスニング後半は、聞いた中国語をそのままそっくりひたすら書き続ける、という、語学資格の中でもちょっと特殊な問題です。
で、この"書きとり修行"がなんと配点の半分を占めます。
実際に私生活で中国語を使っている人なんて特にそうだと思いますが、意識してやらないと手で紙に漢字を書く機会なんてありませんよね?
準1級に楽に合格するためには、「漢字をひたすら紙に書く。とにかく書く。」この特訓が必要不可欠になるでしょう。
②四字熟語にハマりすぎた!
さきほども書きましたが、前回試験までの3ヶ月の準備期間のうち、2ヶ月は全部すっかり四字熟語の暗記に充てました。
今考えると、これは明らかにやりすぎでした笑
準1級よりもレベルの高い1級の問題を見てびっくりしたんですが、四字熟語の問題だけほとんど全部わかるんですwww
成語・慣用句・四字熟語が足りない・・・これは確かにぼくのウィークポイントでしたが、過剰に対策をしてしまったがために、他の対策にかける時間がなくなってしまいました。
弱点を中心に対策しながらも、全体をしっかりと見据える
資格試験にはこのスタンスが重要だと言えますね。
③過去問をもっとやっておけばよかった!
②とも関係するのですが、過去問の消化量が明らかに足りていませんでした。
中検準1級に楽に合格するには、ぼくの感覚では回数にして約10~15回程度の過去問演習が必要です。
試験までの残り3週間で、過去問を解き始めたわけですが、解いているうちに、
中検準1級では、同じような問題がじつは繰り返し出題されている
のに気付き、
「うわ、もうちょっと早めに過去問演習に進んでおけばよかった」
と後悔したのを覚えています。
もう一度言いますが、中検準1級では、リスニングのテーマしかり、語彙問題しかり、同じような問題が繰り返し出題されています。
最新のものからさかのぼっていく方法で過去問をどんどん解いていき、傾向を把握するのが合格への近道なのは間違いありません。
まとめ
というわけで今回は中国語検定準1級の「不合格」体験記を書いてみました。
ぼくの屍を乗り越えてぜひ合格を勝ち取っていただきたいです。
もちろんぼくも次回での合格をめざします。
お互いがんばりましょうね!
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中検3級のレベル・難易度はどのくらい?学習期間は?【中国語検定3級】
中国語検定3級をこれから受験される方がまず疑問に思うのが、
3級って実際どのくらいのレベルなの?
・・・なのではないでしょうか?
中国語検定の公式HPを見ると、試験の難易度について、
自力で応用力を養いうる能力の保証(一般的事項のマスター)
基本的な文章を読み,書くことができること。
簡単な日常会話ができること。
(学習時間200~300時間。一般大学の第二外国語における第二年度履修程度。)
発音(ピンイン表記)及び単語の意味,常用語1,000~2,000による複文の日本語訳・中国語訳。(公式HPより引用)
と書いてあります。
が、正直に言って「これを読んでピンと来る受験者はあまりいないのでは・・・?」と思ってしまいます。あいまいな部分が多いんですよね。
そこで今回は、3級より一段階難しい2級を保持している自分が、3級の問題を分析し、そのレベル・難易度について詳しく書いていこうと思います。
これから3級の対策を始める方はぜひ参考にしてみてください。
単語はいくつ必要?
まず、中検3級に合格するには一体いくつの単語を覚えていればいいのか、について考えていきたいと思います。
全体として出題される範囲については、先ほど引用した公式HPに
常用語1,000~2,000
と載っている通り、2000単語がひとつの目安となります。
実際には、筆記試験の長文問題や、リスニングの最後の方の問題ではこのレベルを超える単語も出題されるので、
2300単語程度覚えていればわからない単語にはほぼ遭遇しない
という認識で大丈夫でしょう。
・・・いかがでしょうか?
おそらく、2300単語と聞いて、
「多すぎるわ!!!」
という印象を受けた人が多いのではないでしょうか。
現時点で500単語覚えているとして、1日に20単語、理想的なペースで進めたとしても残りを覚え切るには3ヶ月もの期間を要します。
しかし!
ここからが重要なポイントなのですが、2000とか2300というのはあくまで"全体としての単語数"のことで、試験問題を実際に見てみると、
ほとんどの文が基本1000~1500単語程度で構成されている
のがわかります。
難しい単語はコスパが悪い!?
ここで実際に出題された問題を一部見てみましょう。
第90回の筆記試験の空欄穴埋め問題から2題引用します。
(1)昨天朋友开车( )我送到了机场。
①为 ②对 ③把 ④被
(9)飞机太贵了,咱们( )坐火车去吧。
①还是 ②既是 ③就是 ④都是
・・・いかがでしょうか?答えは順番に③、①です。
(1)の問題は"把構文"という基本的な文型を知っていれば2秒でわかりますし、(9)の还是も「やっぱり」という意味で、常用1000語、もしくは500語に入るとも言える基本語彙です。
意味についても
(1)昨日友達が車で私を空港まで送ってくれた。
(9)飛行機は高すぎるから、やっぱり電車で行きましょう。
・・・と、日常会話レベルを超えません。
(これから勉強される方は全くわからなくて当然なので問題ないですよ。)
今挙げたのは2題だけですが、リスニング含め他の問題についてもほとんどがこのレベルです。
つまり、中検3級に必要な単語数は一般的には2000前後と言われていますが、実際には基本1000~1500単語の定着を測定される試験だと言えます。
高得点での合格を目指している人は別ですが、
「とりあえず合格したい」
という基準で対策をされる方は、基本1000語をとにかくしっかりと定着させることをまず第一に考え、その後に試験までの残りの日数と相談しながら、じわりじわりと語彙をさらに増やしていき、試験当日を迎える・・・というのがもっとも良い戦略だと言えるでしょう。
中国語単語集を選ぶ際も、たとえば『キクタン』(最も売れている中国語単語集)なら『キクタン中国語 3級レベル』に手が出てしまいそうですが、
そのひとつ下の4級レベルに不安がある人はまずこっちを徹底的にやった方が合格は近くなります。
リスニングは前半と後半で難易度に大きな差
ここからはリスニングと筆記試験に分けて見ていきます。
リスニング試験は選択問題が全部で20問。
そのうち13問以上を正解すれば合格です。
前半の10問は短い文章、もしくは会話を聞いた後に続く返答を選ぶ形式です。
第88回試験からリスニング問題の原稿をちょっと引用してみます。
(2)你觉得昨天那个电影怎么样?
①我昨天看电影了。
②他觉得不太好。
③我觉得很有意思。
④你明天也看吗?
正解は③(わからなくても大丈夫ですよ)。
わかりやすいように日本語訳を見てみましょう。
昨日の映画、どう思う?
①昨日映画見た
②彼はあまりよくないと思った
③すごく面白いと思う
④明日も見ますか?
まずわかることとして、日常会話レベルの文が出題されるということです。
いま紹介したのは1問だけですが、前半の10問については、どれもこのくらいのレベルで作られています。
基本的な会話フレーズ集、たとえば個人的におすすめなのは『日常中国語会話 ネイティブ表現』あたりを使い、日常会話のストックをためていけば楽に正解できます。
また、ハズレの選択肢に紛らわしいものが一切含まれていないのも大きな特徴です。
もう一度日本語訳を確認してみてくだい。正解の③以外は答えとして全く繋がりませんよね。
これが2級以上になると紛らわしい選択肢を放り込んで受験者を罠にはめてくるんですが、3級では素直な選択肢しか基本的にはありません。
これは「なんとなくわかれば正解にはたどり着ける」ということも意味します。
間違いの選択肢は「これ絶対違うだろ」というくらい違うので消去法が使えますし、正解の選択肢も「なんとなくこれっぽい」レベルで選ぶことができます。
後半は難しい
前半は楽なのですが、後半の10問は2分前後の文章を聞いたあとに一気に5つの質問に答える形式が2題続きます。
あとで一度過去問を解いて体感していただきたいのですが、2分間の中国語、めちゃくちゃ長く感じます。
使われている中国語の表現のレベルは相変わらず日常会話レベルなのですが、2分間中国語を聞きながら適宜メモを取り、質問に備えるというのは、3級を目指すレベルの方にとってかなりの負担です。
全体としては難しくはない
後半は手ごわい、これは事実なのですが、全体を考えると難易度はそこまで高くはないと言えます。
というのも、合格点は65点(20問中13問正解)だからです。
前半で10問中8問取ってしまえば、後半は半分間違えても合格できます。
なので、これから対策に取り組む方は、
前半でいかに取りこぼしをなくすのか
を最優先に考えて勉強をすすめていけば合格にグッと近づきますよ。
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筆記も後半が難しい
続いて筆記です。
筆記についてもリスニングと同じく、合格点は100点中65点になっています。
最初に出題されるのは単語の発音です。
第88回の過去問より出題されている単語を一部引用して羅列してみます。
农村
规定
文章
积极
广播
校园
介绍
准备
・・・こんな感じです。どうでしょうか?
多少勉強されている方がこれを見たら、
「え、結構いけそう・・・」
という感じなのではないでしょうか?
(再三になりますがわからなくてもこれからやれば全然オッケーです)
実際、これらは基本1000語、難しくても1500語には入るような基本単語ばかりで、単語単体の問題だからといって難しいものが出題されるわけではありません。
これらの基本単語に加え、先ほどちょっと紹介した"把構文"のような基本的な構文や文の並べ方を理解すれば、長文問題と中国語作文を除いた60点分については8割以上の得点が見込めるでしょう。
長文と作文は難易度高め
ただし、こちらもリスニングと同じく、後半の問題は難易度が高めになっています。
最後から2番目の大問で出題される長文問題は、日常会話レベルを超える表現が散りばめられていますし、3級を受ける受験者は長文を読むことにそもそも慣れていない人が多いでしょうから、文章をどんどん読み下して意味を取っていく、その流れに上手く乗れずになし崩し的に失点してしまうパターンも考えられます。
また、最後は日本語を中国語に訳す問題が5問出題されます。
(1)兄は3年前東京に半年ほど住んでいた。
(4)お金があれば、わたしも1個買いたい。
第88回の過去問より2題引用
日本語は単純なものですが、いざ中国語に直せと言われると、結構キツイと思います。
また、漢字を手で書くという習慣がない人にとっては難易度はさらに上がるでしょう。
中検を受ける方は書けなさそうな漢字に出会ったらすぐさま3回書いてみる習慣を付けるのがおすすめです。
時間はタップリ
中検3級は全体の試験時間が100分、リスニングに30分程度かかりますから筆記試験はだいたい60~70分程度かと思われます。
これは、解き終わるのには十分すぎる時間だと言えます。
時間に追い立てられることがないので、いわゆる「本番に弱いタイプの人」でも落ち着いて実力が発揮できるでしょう。そういう意味では難易度は高くないです。
慣れてくると大幅に時間を余らせて終了させるのも可能です。残った時間は見直しに充てるもよし、早く帰るのもOKです。
(※中国語検定ではある程度の時間を超えたら帰宅が認められています。ただし、当日に必ず試験監督の説明をちゃんと聞いて確認をしておきましょう。)
学習期間はどのくらいかかる?
さいごに必要な勉強時間についてです。
全くのゼロから中国語を始める、という場合、必要な期間は1年間~1年半をみてください。
ほんとうに3級に合格するためだけにそれに特化した勉強を毎日何時間もやれば半年~10ヶ月程度での合格も全然可能だと思いますが、これはおすすめしません。
3級は、合格した時点では本当に日常会話がやっとできるくらいで、胸を張って「中国語ができる」と言えるレベルにはちょっと及びません。
それを考えると、しっかりと時間をかけて基礎を作り、その完成を確かめる意味合いで3級を通過点として突破し、次の勉強へ進んでいくのがおすすめだと言えます。
ちなみに、ゼロ~基礎レベルの勉強法については下記の記事で詳しくまとめているのでこちらをぜひ参考にしてみてください。
中国語の勉強をすでに始めている方は、1年半からすでに勉強している期間を引いた期間が必要な勉強時間の目安になります。
続いて、大学などで第二外国語として中国語を学んでいる学生は、2年間が必要な学習期間の目安です。
(中国語を専攻している人なら2年生の途中でぜひ取りたいところ)
大学の第二外国語の授業と言うと、週に2~4回程度だと思いますが、しっかりと授業を受け、予習復習もちゃんとこなせば、中国語が専攻外の人でも2年生の終わりごろに(ギリギリだとは思いますが)合格は可能です。
「専門外だけど中国語面白い!」
となってハマってしまった大学生は、ぜひ2年生の終わりか3年生の途中での合格を目指してみてはいかがでしょうか。
まとめ:まずは過去問を解いてみよう
というわけで中国語検定3級のレベルと勉強期間について詳しく解説してみました。
3級の語彙はよく使われる単語1000~1500語が中心、内容も日常会話レベルと、基礎の完成をはかるにはぴったりの資格試験になっています。
- 初心者段階を抜けたかどうか、自分の力を試したい
- 基礎段階がちゃんとできてるか確認したい
という方はぜひ受験を検討してみてください。
ちなみに、これから対策を始めるという人は、まずはとりあえず過去問を1回分解いてみるのを強くおすすめします。
どのくらいのものなのか、できなくても体験してみることで学習の見通しはおのずと見えてきますよ。
過去問は何種類か出ていますが、最もおすすめなのはレイアウトが見やすく、解説も丁寧な白帝社のものです。
ちゃんと時間も測って1回分解いてみましょう。
では、合格を祈っています!
中検3級の勉強方法&おすすめテキストをまとめました!
下記の記事にて中検3級の勉強法をくわしくまとめました。
こちらもぜひ合わせてお読みください!
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良い英語の先生ってどんな人?生徒目線から考えた3つの条件。
「良い英語講師」ってどんな人だと思いますか?
- 説明がわかりやすい
- 英語力が高い
- 熱心でやる気がある
- 生徒のレベルを考えてレッスンができる
・・・などなど、色々と思い浮かぶ項目があると思います。
これらはいまぼくが適当に挙げたものですが、おそらくどれも正解です。
しかし!
もっと本質的な条件は何なのか?
ぼく自身は、自分でやったことがあるのは塾のアルバイト講師くらいで、英語の先生ではないのですが、自分が生徒として授業を受けた中学校、高校の英語の授業、また大人になってから受けた英語関係のセミナー、さらに周りの英語講師を観察して、
「これこそが良い英語の先生の条件なのでは?」
と思うものを3つピックアップして今回は書いていきたいと思います。
これから英語のレッスンやセミナーを受けようかな?と思っている方は講師選びの参考に、また、とてつもなく恐縮ですが現役の英語の先生にも読んでいただけたら嬉しいです。
①先生自身はチャレンジしているのか?
その先生が良さげな先生なのかどうかを判断する際、
- どんなすごい資格を持っているのか
- 学歴は?指導経歴は?
など、その人が「すでに持っているもの」にフォーカスしてしまいがちですが、これらは言ってしまえばすべて「過去のもの」です。
そんなものよりも、ぼくだったら、その先生が今現在頑張って食らい付いて英語やってる人なのか、もっと言うと
攻めたチャレンジをし続けているのか?
に注目します。
具体例で考えてみるとわかりやすいのですが、
- 有名大学出身です!
- イギリスに3年留学してました!
- 英検1級、TOEIC満点です!
- でも今は全く努力してません!
となったら4番で「ガクッ」っとなってしまいますよね?
・・・とまぁこれは極端な例ですが、その先生自身が現役で頑張っている学習者なのかどうかはとにかく超重要です。
「今も英語勉強してます」程度だったら先生なら誰もがそうだと思いますが、ここで言っているのは「攻めたチャレンジ」です。
要するにさらなる高みを目指してやっている人なのか・・・ということ。
先生自身が熱心な学習者じゃないと、指導される生徒側にそれが伝わってしまって、いまいち信頼度が上がらないんです。
あえて本音に近いリアルな言葉を使って言います。
その先生自身が頑張っている人でないと、
「でもお前、過去の経歴だけで偉そうにしてるだけじゃん」
と思ってしまいますし、そうハッキリ思っていなくても"そういう感じ"はしっかり伝わっちゃいます・・・ということです。
ちなみに、これは英語だけではなく、他のセミナーなんかでも言えることです。
たとえば「株で儲ける方法!」みたいな話を聞く場合、昔株の取引きで成功、今は第一線からは退いている・・・という人の話は全く聞く価値なしだと思います。
それよりも、状況が刻々と移り変わる厳しい現状の中で、現在進行形でもがいてもがいてやっているトレーダーの話を聞く方が100倍ためになるでしょう。
こんな感じで、良い英語の先生についても、「現在進行形でチャレンジを続けているのかどうか」が第一条件になるでしょう。
②モチベーションを上げてくれる先生
どれだけ深く英語を理解し、どれだけ上手くそれが説明できたとしても、生徒のモチベーションを上げることのできない先生は良い先生だとは言えないです。
生徒をどんどんどんどんやる気にさせ、
- もっとできるようになりたい!
- もっと勉強がしたい!
そう思わせられる先生こそが良い先生なんです。
"モチベーションを上げるのが上手い先生"でパッと思い出すのは植田一三氏ですね。
植田一三(Aquaries School of Communication学長) 英語のスピーキング力UPの極意 日本の事が英語で何でも発信できるようになる
アクエアリーズという英語塾の主宰者であり、自身も授業、セミナーで各地を周り指導されています。
年齢は60歳を超えている人なんですが、めちゃくちゃパワフルな人です。一度セミナーで授業を受けたのですがオーラもハンパじゃなかったです。
多くの著作があることで有名な人ですが、各本の最初はどれも植田一三氏のありがたい言葉が収録されています。
詳しくは書けないので実際の本を手に取っていただくとして(植田一三氏の本おすすめリストはこちらにまとめました)、読むととにかくモチベーションが上がるんです。
中でもいちばん好きなのが『英語で経済・政治・社会を討論する技術と表現』という本の第1章「英検1級に合格するための極意」という部分で、
英語で経済・政治・社会を討論する技術と表現(CD BOOK)
- 作者: 植田一三,上田敏子
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この部分だけぼくはコピーして机の上にいつでも見られるように置いてあります笑。
「英語の達人になるにはこれだけの努力が必要である。モタモタしてる暇はないぞ!一気に駆け上がる気持ちでやれ!」
的なことが延々と書かれているんですが、なんか謎のパワーがあって読むたびにやる気が出てきます。
全国にファンがいるのも頷けますね。
っていうか先生の役割って何・・・?
正直に言ってしまうと、英語の文法の説明とか、単語の説明なんかは、先生によってそこまで差があるわけじゃないんです。
先生によって大きく差が出てくるのはこの「モチベを上げてくれるのかどうか」です。
モチベーションは学習のいわば燃料のようなもの。これがないと前へは進めないわけです。
それに、さらにぶっちゃけた話、たいていの先生の説明よりもそこら辺に普通に売ってる英語テキストの方がよっぽど説明がわかりやすいです(ぶっちゃけすぎたかも)。
でも本当にそうで、たとえば中学校の英語を復習したかったら『中学3年間の英語を10時間で復習する本』とかを読めば先生なしでもたいていの人が簡単に独学できます。
「もうこれ読んでわからなかったら他になんの方法があるんだろうか?」というレベルでわかりやすい内容になってます。
もちろん、それでもわからない人がいるのは十分に理解しています。
それで丁寧に教えてくれる先生に指導してもらうのも全然アリだと思います。。
しかし、それでも、それでもです。
それでも学習がさらに進めば理解度も増し、「先生の丁寧な説明」はだんだんと必要がなくなってくるでしょう。
では、そこで残る「先生の役割」とは何か?
残るのはやはりモチベーションを上げること。生徒をインスパイアすること。
それだけなのではないでしょうか?
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③生徒と対等な関係を保つ先生
さてラスト3つ目です。
これはあらゆる分野の指導者に当てはまると思うのですが、
「お前は俺の言うことを黙って聞いてそれに従ってやってればいいんだよ!」
タイプの人は完全にアウトで話になりません。こういう講師がいたら完全にオワってるので全力で避けるのをおすすめします。
逆に、これから英語講師の元で指導を受けようと思っている方で、
「英語講師は英語ができるようになる方法を知っていて、それを教えてくれる。それに従ってやりさえすればできるようになる。」
という意識を持っている人がいたら今すぐに意識を変えるべきです。
というのも、英語学習には絶対の方法というものは存在せず、個人個人の試行錯誤なしに上達はあり得ないからです。
これも違う・・・あれも違う・・・この方法ならどうだろう?じゃあこの方法は・・・。
こういった個人の試行錯誤がないと上達しません。
大事なことなのでもう一度言いますが、英語学習に絶対唯一の方法はないんです。
その証拠に、英語学習が成功した人の体験談を読んでみると、どの2つを取っても全く同じということはありません。
もし仮に「自分の言っている勉強法が最強の勉強法で、これ以外はあり得ない。これにバッチリしたがってやれば絶対に大丈夫だ」
と謳っている先生がいたら嘘をついているので気を付けてください。
良い先生はどのような先生なのかというと、
その先生なりにベストな方法というのは確立されていて、それを教えることは教えるのだけれども、
「教えることは教えました。でも、ここからはご自身で反復トレーニングをして、さらに試行錯誤を重ねた上で自分で自分の答えを探さないといけません。」
と、悪い言い方をすれば生徒に投げる人です。
これが良い先生。
試行錯誤を重ねる中でまた大きな壁にぶつかることもあるんですが、それはまた先生に聞けばいいんです。
で、「それならこれはどう?」という先生側の提案があり、また生徒が自分で頑張る。
このように、先生が上で生徒が下、という関係性ではなく、完全に対等で、水平方向のやり取りが行われる、そういうレッスンが展開できるのかどうかが良い先生の条件の一つだと言えます。
まとめ:尊敬し合える関係がベスト
というわけで良い英語の先生の条件について今回は考えてみました。
まとめてみてぼく自身改めて感じましたが、やはり、
- 先生=上=偉い人
- 生徒=下=ただの言いなり
という関係性になってしまうと上手くいく可能性は低くなってしまうんですよね。
同じ学習者、"同志"くらいがちょうどいいとすらぼくは思います。
そして、学習者同士リスペクトし"合う"、モチベーションを上げ"合う"、こういう関係性が形成されればうなぎ上りに実力は上がっていくのではないでしょうか。
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2ヶ月で1876個の四字熟語を覚えたぼくが語彙暗記の極意を伝授する!
『中国語検定準1級・1級トレーニングブック』という本があります。
合格奪取! 中国語検定準1級・1級トレーニングブック 一次筆記問題編
- 作者: 戴暁旬
- 出版社/メーカー: アスク
- 発売日: 2014/02/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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この本には1876個の中国語の四字熟語が載っているのですが、
2ヶ月で全部覚えました。
はい。
1876÷60で単純に考えると1日あたり約31個の四字熟語。
なかなか大変でしたね。
だんだん本がくたくたになり、最後の方は本自体が分解を始め、テープで止めながらの学習でした。
ぼくがこれを達成できたのは、
「1876個の四字熟語を全て覚えるにはどうすればいいのか?」
これを徹底的に考え、なるべく効率の良いやり方で戦略的に学習を進められたからです。
今回はそれを全て洗いざらい解説していきます。
ちなみに、今回ぼくが覚えたのは「中国語」の「四字熟語」ですが、「英語」の「単語」でも「日本語」の「ことわざ」でも、他の暗記にも大部分が応用可能なので、中国語学習者以外の方の参考にもなると思います。
ぜひ読んでみてください。
目的、ゴール、期限の明確化
「どんなすごい覚え方があるんだろう?」
・・・と期待された方、すみません。
この記事では覚え方のコツ的なものも紹介しますが、「あっという間に記憶できる魔法の方法」のようなものは教えることができません。理由はそんなものないからです。
それよりもまず第一に大事なのが「勉強を始める前」の段階です。
ここが多くの学習者にとって盲点となっています。
ある程度まとまった数の語彙の暗記を成功させるためには、始める前の段階で
- どうして覚えるのか?
- ゴールは何なのか?
- いつまでに達成するのか?
この3つを明確にする必要があります。
ぼくの場合は、
- 中国語検定準1級を突破したい!そのためには四字熟語をまとまった数覚えるのが不可欠だ
- 書けるのは後回しで、四字熟語を見てすぐにわかる状態を目指そう
- 6月の上旬までには終わらせる
と、①目的②ゴール③期限を明確化してから勉強に取り掛かりました。
・・・なんだかすごく面倒な気がしてきましたか?
でも、これをちゃんとやらないと挫折する確率が跳ね上がります。
人間の意思なんてのは弱いものです。
- 自分を駆り立てる動機
- 「これが達成したい!」と心から思えるゴール
がしっかりしていないと続かないですし、「この日までに達成する!」という期限がないとダラダラと勉強してしまうんです。
具体的に暗記のプロセスに入る前に、実は成功するのかの大部分が決まってしまうんです。
「明確に」決めるのがとにかくコツです。ぜひじっくり考えてみてください。
コツ①:覚えられそうなものから記憶していく
市販の単語帳なんかを使って暗記を進めていく場合は、すべての見出し語に番号が振ってあって、1番、2番・・・のように単語が並んでいると思いますが、
バカ正直に順番にやっていったら99%挫折するので注意しましょう。
本をパラパラめくって適当に読んでいるうちに「これは覚えられそうだ」と思ったものから順番に覚えていってください。
単語に振られている番号、ページ数はただの飾りです。無視して自分の順番で覚えていくのがコツです。
「そうしたら難しいのばかりどんどん残っていってしまうのでは?」
・・・その通りです。
その通りなんですが、ほとんど覚えた終盤なら、最後のひと踏ん張りで難しい単語にも立ち向かっていくことができます。
序盤にこれらの語彙の暗記に挑むと、挫折してしまう確率が上がるのでやっちゃダメなんです。
それに、自分にとって覚えやすい語彙も覚えにくい語彙も、どちらも等価値で1単語です。
楽をしたからといって学習効果が下がるわけではないんです。とにかく覚えやすそうなものから覚え、覚えにくそうなものはどんどん後回しにしていきましょう。
覚えたものについてはペンなどでマークをつけるのを忘れないでください。
この方法ではバラバラの順番で覚えるので、これをやらないと「どれを学習したのか」が復習する際にわからなくなってしまいます。
今回ぼくが使ったテキストは問題集形式だったので、解答解説の部分に蛍光ペンでマークしました。
単語集形式のテキストの場合も、ペンで囲むなどしてマークしていきましょう。
(学習した単語を丸で囲んでいます)
コツ②:イメージ化&発音をしっかり
語彙を頭の中にしっかりと記憶させるためには、丸暗記は絶対にダメです。
単語ならその単語の持つイメージを頭の中に思い浮かべるようにしてください。
これだけで頭への残りがかなり違います。
ぼくは四字熟語を覚える際に、その出典となる話の筋を把握することが、その四字熟語のイメージを頭に植え付けるための大きな助けとなりました。
とにかく、字面だけを丸暗記しただけではすぐに記憶からなくなってしまうので、何かしら、記憶として"引っかけるためのイメージ"を思い浮かべるのを癖にしてください。
また、語彙暗記をする際は覚える語を必ず1度は口に出して発音しましょう。
外国語なら、正しい発音で覚えることが重要です。これを意識するだけで記憶への残りが大きく変わります。
ちなみに、この2点については
という記事で詳しく書いているのでぜひ合わせてお読みください。
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コツ③:自分の記憶力を信じるな
「よし、この単語バッチリ覚えたぞ!」
そう思って3日後、もう1回見たら完全に忘れてるーーーー!
このような経験は誰にでもあると思います。
「自分の記憶力を信じるな!」
これが3つ目のコツです。
単語帳1冊に載っている単語をコンプリートしたい、このように大量の語彙を頭に詰め込む時は特に、
- 1回学習した程度では覚えられないのが当たり前
- 覚えていないのが前提
くらいで考えると非常に気持ち的に楽になります。
「ひとつひとつの単語をその日のうちに完璧に覚えるぞ!」
というのはそもそも不可能なので、大量の単語を短期間で覚えるときは、
大量の語彙に触れて、次の日いくつか覚えていたらラッキー☆
くらいのスタンスで取り組んでください。
復習こそが学習の中心である
学習した単語にマークをつけ、それを続け、すべての単語にマークがついたらおしまい・・・
というだけだとマークを付け終わった時点で前半に覚えた単語を中心にきれいさっぱり頭から消え去っているでしょう。
大事なのは復習です。
復習のやり方を説明します。
すでにマークがついている単語のみをひたすら眺める時間を語彙学習の中で作ってください。
そして、その中で
「もうこの単語は覚えた。完全に覚えた。」
というものが出て来たらその単語の横にわかるようにマークをしてください。
(こんな感じでさらにマークを付ける)
このマークを付けたら、しばらくは復習しません。
次の復習時にはこの最終チェックマークが付いて"いない"ものだけをながめるようにしてください。
ややこしくなってきたので一度整理します。
- 適当な順番で覚えられそうなものから覚える。学習したらマーク
- 復習時はすでにマークが付いているものだけをひたすら眺め、「これは覚えた」と思ったら最終マークを付ける
- 最終マークを付けたものはしばらく復習しなくて大丈夫
このプロセスをひたすら続け、すべての語に最終チェックマークが付いたらひとまず学習は終了です。
あとは期間を空けてまとめて復習しましょう。
最初は100語ずつで1周、次は200語ずつで1周・・・という具合に増やしていきます。
最終チェックを付けた単語をしばらく復習しないのはちょっと不安になるかもしれませんが、日をまたいで2回以上学習し、「もう大丈夫だ」と思ってマークを付けた単語ですから、なかなか忘れることはありません。
「あれ?なんだっけこれ」
と思う単語もちらほら出てきますが、意味を見ればすぐにまた記憶が復活します。
「自分の記憶を信じるな」といいましたが、最終チェックを付けた単語だけは自分の記憶を信じて放置してください。やってみればわかりますが、本当に大丈夫ですから。
多くの人がハマる罠はこれ
ぼくは2ヵ月で1876個の四字熟語を覚えました。
これは1日あたり30個くらい覚えれば達成可能な数字です。
語彙暗記を進める際に、そのテキストの総語数を期限までの日数で割って、1日の単語数を出して学習する、もしくは
「1日10単語覚えるぞ!」
などの目標を掲げて勉強した経験のある方は多いのではないでしょうか?
これ自体は非常に良いことだと思います。しっかりと計画を立てた方が上手くいきやすいでしょう。
ただ、ここで注意しなければいけないことがあります。
それは、
1日10単語の"10単語"ってなんの数字?
ということです。
多くの場合、これはその日に新しく学習した語彙を指すのではないでしょうか?
つまり、この記事で紹介した方法で言うと「マークがひとつだけ付いた単語の数」ですね。
ただ、先ほども書いた通り、復習して最終マークが付いた段階までもっていかないと、すぐに頭から消え去ってしまいます。「自分の記憶力を信じるな」ですね。
なので、こういった1日あたりの目標語彙数を考えて学習する場合は、それが「最終マークを付けた単語数」であるべきなのです。
ここは非常に大事な部分なのでもう一度言います。
「1日○○単語覚えた!」という時の○○は、復習して完全に記憶した段階に入った単語数です。
つまり「1日10単語覚える」の場合、新たに覚える単語数は10よりも多い数字になるんです。
さきほど「大量の語彙に触れて次の日いくつか覚えていたらラッキー☆」というスタンスでやりましょうと書きました。
ここで言う「いくつか」が10になる、これが正しい「1日10単語覚える」です。
まとめ:月並みな言葉だけど・・・
というわけで長くなってしまいましたが効率の良い語彙暗記の方法について今回は紹介してみました。
最後に、まったく月並みで、色んなところでよく聞く陳腐な一言を書いて終わろうと思います。
あきらめないでください。
単語帳1冊を覚える、テキストに載っている表現をすべて覚える・・・これは1000とか2000の語彙を暗記することになります。
そうなると、嫌になる瞬間が必ずあるでしょう。やめたくなることがあるでしょう。
でも、あきらめないで毎日やっていればいつか必ずゴールにたどり着きます。
⇒単語はぜっっったいに毎日やろう!1日も語彙暗記をサボってはいけないその理由とは?
でも詳しく書きましたが、「毎日やる」というのも大事なポイントです。
ぜひあきらめずに毎日やってみてください!
単語はぜっっったいに毎日やろう!1日も語彙暗記をサボってはいけないその理由とは?
かずーい(@kazuui81)です。
英語の勉強、「毎日欠かさず」続けることができていますか?
語学上達のカギは"継続"、これはよく言われることですが、
- 仕事で疲れ切っていても
- どこかに遊びに出かけた日も
本当に文字通り"毎日"できているのか・・・と聞かれたら、
「毎日はできでいないな・・・」
という人がほとんどなのではないでしょうか?
・・・大丈夫です(!?)
勉強しない日があっても別に大丈夫です。
ただし!
リスニング、英会話、シャドーイング・・・などなど数多くのトレーニングがある中で、
単語の暗記(語彙学習)だけは絶対に毎日やるべきです。
「単語だけは何があっても必ず毎日やる」
語学学習者は、これを自分の中のルールにするのを強くおすすめします。
理由①:単語は単純な足し算
どうして単語暗記だけは毎日やらなければいけないのか?
まず、単語学習は、リスニングや英会話といった他のトレーニングとは違い「単純な足し算」だからです。
たとえば英会話は、10日連続でやったからといって、右肩上がりに実力が10段階プラスされていくわけではありません。
それに対して単語学習は、10日続けると10日間、毎日毎日ちょっとずつ実力がプラスされていきます。
「人間の記憶のメカニズムを知らないのかお前は!そんな単純に記憶されていくものではないぞ!」
と思った方もいるかもしれません。
なんちゃらの忘却曲線とかの話ですかね。
たしかにそうかもしれませんが、たとえ単語を忘れたとしても、記憶の定着に時間を要するとしても、1日やった分が少しでもプラスになる、確実なプラスになる、それは単語学習特有の性質だと思うんです。
正直な話、リスニングや英会話は多少不規則に勉強したとしても、ちゃんと勉強すれば伸びていきます。
が、単語は今言ったように本当に単純な足し算です。
毎日やらない理由はないんです。
理由②:寝るのは1日1回
人間の記憶というのは、寝ている間に固定されます。
起きている間に見たもの、聞いたもの、感じたもの、それらの記憶は寝ている間に脳に記憶として整理され、保管されていくわけです。
勉強した単語ももちろん同じで、寝ている間に長く残る記憶として頭に固定されていきます。
で、多少回数の前後はあるかもしれませんが、普通寝る回数は1日1回ですよね?
そう考えると、その日に勉強した単語が全く頭にない状態で寝るのは、ものすごくもったいないことだと思いませんか?
せっかく脳が勝手に記憶の整理をしてくれるわけですから、どうせなら毎回単語を頭の中に"浮かせた"状態で寝た方がなんだかお得感ありますよね?
これが実は単語だけは毎日やるべきである最大の理由です。
ちなみに:やりすぎても意味がない
「寝ている間に記憶は固定される」と言いました。
これは「暗記学習において睡眠は欠かせないプロセス」だということであり、見方を変えると、
睡眠を挟まなければ単語学習は進まない
ということでもあります。
こう考えると、単語学習には限界というものがあり、1日に何時間もやったって仕方ないということがわかります。
記憶が得意な人とそうではない人で個人差があるとは思いますが、大体普通の人だと1日に覚えられる単語の数は10~40単語程度に収まるのではないでしょうか?
ぼくはかなり頑張っても1日に30~35単語が限界ですね・・・。
とにかく、睡眠なしでは単語学習は進まず、1日の限界の数もあるので、集中して数十単語覚えたら、あとは
「睡眠任せた!また明日!」
で全然オッケーというわけです。
この考え方をすると単語帳1冊の単語数にビビることもなくなります。
高校卒業レベル程度までの単語集でベストセラーとなっている『DUO』や、
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ぼくが使ったものだと『システム英単語』なんかは、どちらも収録されている単語が2000~3000くらいありますが、
このような大量の単語を前にしても、その日1日分の単語を覚えるだけ、この原則に何も変わりはないんです。
大量の単語暗記にも臆さず挑むことができるのでこの考え方を取り入れるのはおすすめです。
理由③:自分との信頼関係
単語を毎日学習することで、だんだん不思議と自信がついてきます。
「自分はできるようになるはずだ」
「自分の学習は順調!」
「目標が達成できるに決まってる」
そういう気持ちが大きくなってくるんです。
毎日単語を勉強することで、「今日もやった」「今日もできた」という小さな積み重ねが発生し、それが自信になります。
逆に、ちょっとしたことでサボってしまい、学習が途切れ途切れになってしまうと、
- 今日もやらなかった
- 今日もできなかった
という負の積み重ねが発生してしまいます。
継続は、自分との信頼関係を作っていくことにつながります。
単語を毎日覚える・・・これはただ単に単語の知識が増えるということだけではなく、毎日の積み重ねにより自信を生み出すこともできるというわけです。
1日の単語学習は1日分以上の収穫があり、1日のサボりは1日のサボり分以上の損失(=自分との信頼関係が破られること)がある
そう考えて自分は継続できるようにしていますね。
まとめ:毎日やれば何とかなります
というわけで単語は毎日覚えるべきである理由を3つに分けて紹介してみました!
単語の暗記には
- どの単語帳を使うか?
- どうやって記憶するのか?
など、効率を上げるためのコツはありますが、「毎日やる」というのは成功させるためには絶対の前提です。
単語帳を覚える際に
「1日30単語覚えて2ヵ月で覚えきるぞ!」
というような目標を掲げて失敗した経験は誰にでもあると思いますが、失敗した原因は1日のサボりがすべての発端だったのではないでしょうか?
このような目標を掲げる際に、「1日サボったらどうなるか?」を考える人はいません。
が、よく考えてみると、1日サボったらその帳尻を合わせるためには次の日に60単語覚えなければなりません。
ここまでならまだ挽回可能かもしれませんが、次の日に「観たいテレビがあるから今日もいいや」となってしまったら次の日に90単語です。
常人にこれは不可能。最短3日でこの計画は破綻するわけです。
ただ、毎日やればとりあえず何とかなります。
30単語覚えられない日があっても、自分との信頼関係が後押しして、何とかゴールまでたどり着けます。
「単語は毎日やる!」
これはぜひルール化してみてください。
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人に英語を教えたくない3つの理由。英語はできるけど英語講師はできる気しません。
仕事がなくなることが決定してしまい、次のあてを探しているんですが、そんな中で一瞬頭をよぎったのが
英語講師
でした。
英語自体は結構できるし、塾で先生をやっていた経験もある、このブログで培ってきたノウハウもある・・・
と最初はポジティブな考えばかりが浮かんできたのですが、よくよく考えてみると
いやいや人に英語教えるなんてナシだわ!
という結論に至ったんです。
検索していないのでわかりませんが、おそらくインターネット上には
- 英語講師になるメリット
- 英語講師になりたい!
- 英語講師になるには?
などのポジティブな記事を多く見つけることができると思います。
なので今回は、英語を人に教えたく"ない"ぼくが、あえて逆に「なぜ英語講師をやりたくない(やらない)のか?」を書いていこうと思います。
①責任を負いたくない
以前、受験英語の弊害についてブログ記事を書いた際、
「英語教えて」と言われたら快く引き受けます
的なことを書いたんですが、これはあくまでその場1回、またはごく短期的に"無料で"教える、という形に限っての話。
お金をちゃんともらって毎週やるというのは、(実はたま~に頼まれることがあるんですが)引き受けたことがありません。
大きな理由は、ちゃんとやるとなるとちゃんとやらないといけないからです。
無料でその場限りでちょろっと教えるなら話は別ですが、人からお金をもらって教える以上は、何らかの結果・成果が出るところまで責任を持たないといけないわけで、それがすごく嫌なんですよね。
もちろん、そんなことまでちゃんと考えていない講師も一定数いるとは思いますが、自分は責任感が強めな人間なので、そういう考えはできません。。
「どんな仕事もそうだ!責任が生まれるのは当然じゃないか。それが仕事というものだ。けしからん!!」
と思った方もいるかと思いますが、ぼくは英語学習というのは、そういった堅苦しい考えの元で、思い詰めてやるものではないと思っていて、どちらかというと
たかが英語。できるようになったらちょっといいことあるかもしれないけど、別にできなくてもいい。好きで、続けられそうならやればいい。挫折してもいい。楽しいのかが最重要。
と考えているので「金をもらった以上は結果出しますよ!」というスタイルは全く向いていないんです。。
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②ライバルが強すぎる
日本における英語学習市場というのはめちゃくちゃ競争の激しい世界です。
どんどん新しいものが生まれては淘汰され、また生まれては淘汰され・・・を繰り返し、
- 英語教材
- 学習方法
- 学習コミュニティ
など、あらゆるツールが最高レベルに到達していると感じます。
英語講師についてももちろんそうで、超人気講師と呼ばれる人がたくさんいるというのが現状です。
たとえば『世界一わかりやすい~』シリーズで有名な関正生先生とか。学生から大人の学習者まで、もうめちゃくちゃ人気です。
こういった凄腕講師がたくさんいるのが理由で、英語の授業・レッスン、その基準自体がなかり高いものとなっており、その中で満足のいくティーチングを提供するのはかなりの難易度だと言えます。
「そんな超人気講師と自分を比べなくてもいいんじゃないの・・・?」
と思った方もいるかもしれませんが、今はオンラインでどこにいても英語のレッスンがライブ、もしくはオンデマンドで受けられる時代です。
これは、超人気講師が無限の人数存在するのと同じ。
極端な話、ひとりの講師がほとんどの生徒を奪っていく・・・というのも技術上は可能なわけです。
そんな中で英語講師として十分なクオリティの授業を提供していくのは難しく、ましてや英語講師として頭角を現すのは正直「無理ゲー」でしょう。
あと完全に余談ですが、今書いたような「英語市場の競争の激しさ」を理解せずに高額な教材を出したり、塾をやろうとする人が結構いて、
「絶対失敗するでしょこれ」
と思うことがよくあります笑。
英語業界で食べていくのはそれ自体本当に難易度が高いんですよね。。
③高卒だから
これはものすごく単純な話なんですが、
誰も高卒から英語教わろうと思わないよねーーー!
というあれです笑。
自分は高卒で、他に目立った経歴もないんですよね。
英語講師として、教えていることに説得力を出す、また人気になるには、東大卒とか海外大学出身とか、
教える技術とは一見何も関係ないと思われる
とりあえずの目立った経歴がないと厳しい現状があります。
逆に考えると「この人すごそう」と人に思わせるような経歴を持っている方は、英語講師として、始める前からすでに大きなアドバンテージを持っていると言えるでしょう。
ブログのちょうど良さたるや。
この3つが理由で、ぼくはお金を取って人に英語を教える、ということはしたくありません。
でも、ブログやツイッターを通して勉強方法を人に提供する、というのは自分自身とても楽しく、これからも続けていきたいと考えています。
ブログやツイッターを通して勉強法などを提供するのは、有料で直接人に教えるのとは違い、上で挙げたようなデメリットが(ほぼ)ないんです。
確かに多くのライバルは存在しますが、それでも一定数の人は見てくれます。
何より理由①で挙げた責任感の問題がありません。
全く身も蓋もない言い方になってしまいますが、ブログで勉強方法を提供したぼくには、それを読んだ人の勉強成果は関係ないんです(暴)。
ちょっと待ってください。ちゃんと説明します。
これはぼくの持論なんですが、英語講師も自分の持っているノウハウを生徒に提供した後は、
「もう教えることは教えたから。あとは自分で何とかして!」
と丸投げしてあとは知らん!というスタイルが最も理想的なのではないか・・・と思うんです。
というのも、英語学習というのは"これ"という正解があるものではなく、できるようになるためには、色んな方法を試しながら試行錯誤を繰り返し、自分自身の答えを自分自身で見つけるしか道はないからです。
その証拠に、英語学習が成功した人の学習体験記を読むと、どの2人をとっても全く同じということがありません。
しかし、お金を取って教える以上はビジネスですから、
「絶対英語できるようにさせます!」
と言わなければいけないわけです。
正直言ってこれは傲慢以外の何物でもないですし、そもそもの話「嘘」です。
こういう「嘘」の構造に身を置きたくない、しかも好きでやってる英語で・・・というのが、自分が英語を教えたくない最も大きな理由なのかもしれません。
勘違いをしてもらいたくはないのですが、ブログには自分が考え抜いたことをさらにブラッシュアップして紹介しているつもりです。
ただ、結局最後はぶん投げて、あとはあなた次第!
・・・そういうスタイルが可能なブログ、この距離感がベストだなと思うわけです。
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自分の話す英語を録音して聞いてみよう!スピーキング&発音強化におすすめです。
自分の英語を録音して聞いたことがありますか?
「そんなのやったことない」
という人は多いと思います。
もし、自分の話す英語を録音したことがないという場合、ぜひやってみるのをおすすめします!
スピーキング力は自己判断が難しい
なぜ、自分の英語を録音して聞いてみるのがおすすめなのかというと、
自分の英語の録音は、スピーキング&発音強化にとって非常に効果的
だからです。
英語の技能には、大きく分けて
- リーディング(読む)
- リスニング(聞く)
- ライティング(書く)
- スピーキング(話す)
の4つのスキルがあります。
この内、1~3までの3つのスキルは、どのくらいできているのか・できていないのか、その習熟度が比較的簡単に自分でわかります。
どういうことかというと、例えば英語が読めない(リーディング力の不足)は、英語を読めば「あれ、読めないな」となるのですぐに自己判断できるんです。
リスニングについても、英語を聞いてみれば自然と自分のレベルがわかりますし、ライティングについても書いたのを自分で読んでみればどのくらいできるのかすぐにわかります。
でも、スピーキングだけは別です。
つまり、自分がどのくらい英語が話せているのか、その判断は話しただけでは自己判断が難しいんです。
これは、スピーキング力というのは、
- 「相手にとって」聞き取りやすいのか
- 「相手にとって」表現がわかりやすいのか
- 「相手にとって」話すスピードが適切か
と、話す"相手の評価"によるものであり、また、
自分の話す声は客観的に聞くことができない
というのが理由です。
自分の声を何かで聞いて、「なんだこの変な声」と感じた経験は誰にでもあるのではないでしょうか?
このように、自分の声がどう相手に聞こえているのか、それは何かで録音して聞いてみない限り客観的に知ることは不可能なんです。
通訳スクールで採用されている訓練
2年ほど前に、民間の通訳者養成スクールに半年ほど通っていたことがあるんですが、
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通訳学校の体験レッスンを受けたら完膚無きまでに打ちのめされて英語もうやりたくない
自分の英語を録音することの学習効果を実感したのはこの時でした。
通訳者養成スクールに通うと、その日の授業で通訳をした際の音声が、英語・日本語共に録音され、それを家で聞いて反省する・・・ということをやらされます。
その時はすでに英検1級を習得するくらいの英語力は持っていたのですが、その時初めて
- 自分の話す英語を録音
- 聞いて改善ポイントを探す
というプロセスが、スピーキング力アップにかなり効果的で、必要不可欠と言ってもいいほどの力を持っていることに気付いたんです。
改善ポイントが見つかる!
通訳スクールでほとんど初めて自分の英語を客観的に聞いたときの正直な感想は、
「なんてひどい英語なんだ!こんなの聞けたもんじゃない!」
でした笑。
もう、ほんとにひどかったんです。かなりのショックでした。もう一生聞きたくないとすら思いましたね。
でも、実はそれこそが録音の最大の効果なんです。
先ほども書きましたが、話している時に自分で聞こえている声は、相手に聞こえている声とはかなり違います。
そして、十中八九、自分で聞こえている英語は実際よりもかなり「マシ」に聞こえているんです。
なので、録音した自分の英語を聞くと、ダメなポイントがわんさか出てきます。
しかし、これは見方を変えれば、わんさかと改善ポイントが出てくる・・・と考えることができますよね?
自分のダメダメな英語を毎週毎週聞くのは本当にキツかったんですが、改善点を見つけてそれを意識してまた挑戦・・・を続けていくうちに、最終的には聞いていて十分満足できるレベルにまでなったんです。
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具体的なやり方
スマホアプリを使おう
録音する機器はなんでもいいんですが、スマホのアプリを使うのが最も楽でしょう。
ぼくはiPhoneに最初から入っている「ボイスメモ」を使っています。
色々と高性能の録音アプリも出ていますが、スマホに標準装備のもので全然OKです。録音できて聞ければなんでも大丈夫です。
(iPhoneならボイスメモでおk)
まずは音読から
さて、具体的に何を録音するのか、ですが、いきなりアドリブで英語を話して録音するのは多くの人にとってかなりハードルが高いと思うので、まずはテキストの音読から始めてみましょう。
今まさに取り組んでいる英語参考書の英文でいいですが、一応おすすめを紹介しておくと、会話文ならNHKの『ラジオ英会話』、
ニュースの原稿なら『CNN ENGLISH EXPRESS』を使うのが英文の質を考えると最も良いでしょう。
CNN ENGLISH EXPRESS (イングリッシュ・エクスプレス) 2018年 11月号【インタビュー】ケイト・ウィンスレット【特集】副詞で覚える「句動詞」
- 作者: CNN English Express編
- 出版社/メーカー: 朝日出版社
- 発売日: 2018/10/06
- メディア: 雑誌
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吹き込む際のコツですが、
- 英会話なら実際に目の前に相手がいると思って
- ニュースなら自分がニュースキャスターだと思って
やってください。
具体的な場面を想定して、緊張感を持ってやることで効果は高まります。
慣れて来たらシャドーイングなども
音読に慣れてきたらシャドーイングなど、音読以外のこともやってみましょう。
シャドーイングとは、英語の音声を聞きながら数語遅れてそっくりそのまま発声するトレーニング方法です。
(関連記事)
シャドーイングの効果を何倍にも上げるやり方!大事なのは"注意の切り替え"だ!
また、日本語テキストを見ながら簡単な通訳をしてみるのもおすすめです。
「通訳なんてできない!」
と思うかもしれませんが、どうしようどうしようとあたふたしながら話す英語の方が録音後の反省ポイントが多く出てくるので、結果学習効果は高くなります。
自分の音声をチェック&反省
ここが最も大事な部分です。
自分の英語を何回も聞いて、改善ポイントを見つけていきましょう。
自分の声を聞くのは多くの人にとってキツいと思うんですが、勉強のためです。こらえましょう。
コツは「自分がこの英語を聞く立場だったらどう感じるだろう?」と考えることです。そうすると自然と改善点がポンポン出てきます。
「速くて聞き取りにくい」と感じれば次回はゆっくり話すことを心がければいいですし、発音が聞き取りにくい単語が見つかれば、その単語を辞書で引いた上で正しい発音をトレーニングしてみてください。
ちなみにもっとストイックにやりたい方は『英語は朗読でうまくなる!』という本を参考にしながらやると効果倍増です。
以前、この本をレビューした記事でも書きましたが、この本では英語を上手く読むための効果的なトレーニングができます。ぜひ活用してみてください。
まとめ:録音から逃げるな
というわけで今回は自分の英語を録音して聞いてみるのが効果的でおすすめですという話でした。
自分の声を録音して聞くのは、なんか気持ち悪くて嫌だと思います。
自分のスピーキングのダメなところがはっきりとわかるので、気が進まないという人も多いでしょう。
ぼくもそうだったので(実は今でも結構そう)、すごくよくわかります。
でも、録音したその英語が、他人が聞いている英語なのは事実です。
録音⇒反省を繰り返すことで、自分の話す英語と向き合えば、必ずそれなりの英語が話せるようになってきます。どんどん変わっていきます。
ぜひ学習に取り入れてみてください!
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